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八割軽症を重視するか二割重症を重視するか

アビガン開発者グループの代表者的存在の白木公康氏の論文末尾だが、私はCOVID19をかなり甘く見過ぎていたようだ。まあ、社会全体が経済活動を停止することから来る「経済的死亡」のほうが厄介だ、という考え自体は変わらないが、「感染者の20%が重症肺炎になる」という事実は重く見るべきだっただろう。(考えがふらふらしているのは、情報が錯綜しているからだが、事態の重さを単なる扇動だ、と見ていたのである。まあ、それだけマスコミが嘘ばかりついてきたからだが。)
つまり、「感染者の80%は軽症なんだから、普通のインフルエンザとさほど変わらないんじゃないか」というのは間違いで、その「重症」の度合いが桁違いなようだ。東海アマ氏も書いていたが、新型コロナによる肺炎は「間質性肺炎」で、ある程度進行したら完全治癒は不可能に近いらしい。つまり、治っても、肺に痕跡(線維化)が残り、その後の機能低下は避けられないもののようだ。しかも、重症化がかなり急速に起こるのが問題で、「発熱して4日は様子見しろ」などとやっていたら治療に間に合わず重症化する人が激増するのは当然であるわけだ。
アビガンには生殖能力阻害や(胎児の?)催奇性など副作用もあるようだが、この際、生き延びることを優先するなら、治療薬としてもっと広範囲に使われるべきかもしれない。
なお、この論文全体が、「感染症講座」として読めるので、書かれた内容の6割くらい(2割でも3割でもいいが)理解できればいいつもりで読むのも益があると思う。


(以下引用)「ネットゲリラ」記事読者コメント欄のgonbei氏が記事全体の見事な要約をしており、元記事へのリンクもしている。


COVID-19は,感染者の20%が重症肺炎となり2%が死に至る感染症である。したがって,身近に重症者が出る可能性が高いことから,抗ウイルス薬について実地医家の先生方が患者に説明できることを目的に本稿を作成した。前回(No.5004「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察」)の考察と中国の臨床試験から,発症6日までにアビガン治療を開始すれば,ウイルスの早期消失,咳嗽の軽減,肺炎の進行や重症化が阻止され,それにより死亡率が激減するであろう。さらに,若年者でも肺炎の後遺症である線維化や瘢痕化を最小限にすることができ,将来の呼吸機能の低下が避けられる。テドロスWHO事務局長が“kill”という表現を使ったように,COVID-19に殺されないためには,ハイリスクの年齢であったり基礎疾患を有しているのであれば,労作性呼吸困難(息切れや呼吸回数の増加)により肺合併症を早期に発見して,胸部CTで肺病変があれば,発症後6日にはアビガン治療を開始していただきたい。呼吸機能に予備能のない方を除けば,患者のADLを保ち,人工呼吸器装着者は減り,医療崩壊に至る可能性がなくなることが期待できると考えている。



※著者の利益相反として,アビガンの開発にかかわり,アビガンを製造する富山化学工業(現富士フイルム富山化学)と共同研究を行ってきた。





(夢人追記)先に私が言及したgonbei氏のコメントの一部を転載。このリンクから白木教授の記事に行くといい。


アビガン開発者の白木公康教授の「WEB 医事新報への寄稿」を改めて読んでみたw



緊急寄稿(1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察(白木公康) 2020-03-21 WEB 医事新報
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14278



緊急寄稿(2)COVID-19治療候補薬アビガンの特徴 2020.03.28
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14305



緊急寄稿(3)COVID-19を含むウイルス感染症と抗ウイルス薬の作用の特徴 2020.04.04
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14354



以下、ポイントのまとめ
-------------------------------------------
1)感染した場合に備えて、肺炎を早期に発見するために、毎日検温をして平熱を把握する。



2)4日以上持続する発熱は鑑別できる発熱性疾患が限られるので、COVID-19のサインと思われる。



3)発熱後5~6日ごろの病初期に、CT等の画像診断により間質性肺炎の発症を早く見つけ、PCR法で感染を確定し、急性呼吸性窮迫症候群(ARDS)に至る前に抗ウイルス薬治療を開始する。



4)COVID-19で肺疾患を発症した場合発熱後8日位で呼吸困難が出るので、それ以前に抗ウイルス薬治療を開始することが重症化を防ぐために望ましい。



5)COVID-19の肺炎のCT所見の検討によると、発症後すぐにはすりガラス陰影を呈し、3週間までに徐々に浸潤影を呈するものが多くなるとされており、肺線維化が進行していくことを示唆している。また経過で線維化をきたすグループは予後不良であった。



6)アビガンは抗ウイルス薬の中でも例外的に耐性ウイルスが生じず、最初から最後の患者まで同じ有効性を維持できる。
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要するに、発熱を認めたら人との接触を避け、4日以上続きそうな場合は医療機関に行って受診し、発熱が始まってから8日以内にアビガンを飲み始めるのが良さそうw
また、以前治療現場にいる医師が「COVID-19による肺疾患はこれまで見たことがない位短期間に肺の画像が真っ白に変わっていった」と言っていたのを覚えているが、これがCOVID-19の一つの特徴のようだ。
従って、このような事態になる前にアビガンでウイルスを抑え込む必要がある、これが遅れると肺線維化が進行し後遺症が残る恐れがあるし、最悪は死に至る。








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