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「謎」の無いミステリー

私は謎解きが大好きだから推理小説もけっこう読むが、この事件は推理小説にすらならない、明白な「権力による真実隠蔽」であり、推理小説ではなく「正義は俺が執行する」という、ハードボイルドヒーローの出番だろう。まあ、女性が本当の主人公という点では大藪春彦よりは松本清張(悪に関しては男女平等主義者)向きの内容だが、爽快感重視なら権力層の悪人がどんどん殺される大藪春彦のほうがいい。

(以下「逝きし世の面影」から引用)細部を除いてほぼ同じ内容の記事が連続するので、後半は省略するかもしれない。


 

木原誠二官房副長官 妻の前夫「怪死」事件…再捜査を求める遺族の涙と“陰の総理”への不信感

2023/07/21 13:40 日刊ゲンダイ


週刊文春が3週連続で詳報した木原誠二官房副長官の妻の前夫・安田種雄さん(享年28)の不審死事件では、司法記者クラブで遺族が所轄の大塚署に再捜査上申書提出。種雄さんの父親(70)は嗚咽まじりに「テレビ局や新聞社の皆さまには、この事件に関心を持って広く報じていただきたい」と大手メディアに呼び掛けた


2006年4月、自宅でナイフを頭上から喉元に刺した失血死。警察は当初、自殺と判断したが、父親は動機が見当たらず、現場の状況にも不審点を抱いていた。


「右太ももの20~30センチ先には細長いナイフがきちんと置かれていました。傷は喉元から肺にまで達していた。自分をそんなふうに刺した上で足元にナイフをきちんと置いてから絶命することがあり得るでしょうか」(第一発見者の父親)


12年後の18年4月、警視庁捜査1課が再捜査を開始したが1年足らずで突然捜査縮小。以降、遺族への警察からの連絡は途絶え種雄さんの最後の足取りの手がかりとなる本人の携帯電話も返してもらえていない。

事件当時夫婦関係が悪化。離婚の話が出ていた。妻は後に銀座のホステスとなり、14年再婚。その再婚相手こそ岸田首相の側近で「陰の総理」と称される木原誠二官房副長官


文春は、木原氏妻が再捜査時に事件の重要参考人として事情聴取や家宅捜索を受けていたと報道。木原氏の愛人が、木原氏本人から「俺がいなくなったらすぐ(妻が)連行される」と聞かされたことを知人に打ち明ける音声もネットに公開した。


妻の父は警視庁の警察官。加えて木原氏の家族ということで妻に対する捜査のハードルが上がった──文春の見立て


会見では種雄さんの遺族も、妻への不信感をにじませた。


「事実無根」を主張する木原誠二官房副長官(日刊ゲンダイ


父親は遺体発見後に警察に通報、捜査員が駆けつけるまで現場で妻と幼かった子ども2人と顔を合わせなかった。事件当日、警察署にいた妻の兄に「嫁はどうしていますか」と尋ねると「今、事情聴取を受けている」と聞かされた


「種雄は自宅に1人でいたと思っていたら、後に捜査員から『(嫁は孫と)隣の部屋で寝ていたと供述している』と聞かされてビックリ


思わず捜査員に『(孫たちは)生きていますか』と聞き返したほどです。隣の部屋は種雄の遺体が見つかった部屋から狭い廊下を挟んで1メートルくらいしか離れていない。隣の部屋のドアは閉まっていたので、まさか(嫁と孫が)いるとは思わなかった」(父親)


その後、妻から遺体を引き取らないと電話があり、母親が「せめて葬式には孫を連れて線香の1本でもあげに来てください」と告げると、電話はプツリと切れ以来、孫2人には会えていない。

■遺族は「事実無根ではありません 皆の前で説明して欲しい」


木原誠二官房副長官は文春の個別の質問に対し、一括して「事実無根」と全面否定(回答拒否)。文春記事を〈史上稀にみる人権侵害〉として刑事告訴を行うと弁護士が書面を提出


文春の記者が司会を務めた異例の形の会見には、50人超の報道陣が詰めかけた。クラブに加盟する大新聞・TVの記者も参加していたが、会見の模様を詳細に報じる大手メディアは皆無に等しく、黙殺状態だ。このままでは遺族の無念は晴れない。


(抜粋)


木原誠二官房副長官と本妻の超ド級「未解決事件」はヘタな推理小説より面白い

2023/07/16 06:00 日刊ゲンダイ

女性は若い頃一度結婚。夫と2人の子どもに恵まれたが夫の友達で10歳年上の男と不倫。彼女は子どもを連れて家を出て不倫相手と一緒にいる彼女を、離婚することを承諾して、家に連れ戻した翌日、夫が無残な姿で自宅の居間で死んでいるのを、実父に発見された。彼女は警察に、隣の部屋で子どもといて「寝ている間に夫が死んでいた」と供述

だが実父は、ナイフで頭の上から喉元に向かって刺した自殺の仕方が不自然。息子の太ももの右に細長いナイフがきれいに置かれていたことにも疑念を抱く。

警察は遺体から覚醒剤が検出されたことから、「覚醒剤乱用による自殺」として処理しようとしたが、遺族が納得しないので「未解決の不審死事案」とした。


その後、彼女は美貌を武器に銀座の夜の蝶になり元財務官僚で有望な自民党代議士と恋仲になり、妻の座に

だが、事件から12年後、コールドケース(未解決事件)を掘り起こしていた女性刑事が、この事件を洗い直し、自殺というにはあまりに不自然なナイフの血の付き方に疑問を抱く。捜査幹部も、「当時、なぜこれを自殺と見立てたのか?」と、捜査を開始することを命じた。

彼女と不倫していた男が、事件当夜、彼女の家に向かっていたことがNシステムで判明。この男は「覚醒剤取締法違反」で逮捕され、宮崎刑務所に収監中だったが、「当夜、彼女から電話があり、夫婦喧嘩しているうちに夫を刺して殺した」と聞かされたと告白した

供述によって、特命捜査対策室特命捜査第1係を中心に30人以上の精鋭が集められ、彼女の実家をガサ入れし、彼女が暮らしている政治家の家に踏み込んだのである。

官房副長官の
木原誠二は自民党の政調副会長兼事務局長という要職。捜査員は彼女に任意同行を求めたが、“影の総理”とまでいわれる夫に配慮し、後で出頭してもらうことにした。だが、彼女は「記憶にない」というばかりだった。


それから1カ月後、突然、捜査員たちはこの事件から外されてしまうのである。捜査員は、「不倫相手の供述があって、亭主が自民党の実力者でなかったら逮捕できる。だが、殺人容疑で彼女を逮捕して、自白も取れずに起訴できませんとはいかない」とほぞを噛むのである。

しかし、この夫には本妻と同じ元ホステスの愛人がいる。自宅が家宅捜索に入られた後、その愛人に「俺がいなくなったらすぐに妻が連行される」と語った音声記録が発見されている。果たして、女性刑事は巨大な権力の壁に挑み、状況証拠はあるが、ほとんど物証のない難事件の真相を明らかにすることができるのだろうか。
(抜粋)
(「週刊現代」「フライデー」元編集長・元木昌彦)


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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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