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ビジネスとジョブ

海堂尊の小説の中に、こういう会話がある。


「仕事には二種類あって、英語ではきっちりと分けられています。ビジネスとジョブ、です。(中略)ジョブは単純労働の繰り返しですが、ビジネスには創意工夫が必要です。ビジネスは精度の高いジョブに支えられますが、ジョブを上位に置くと物事は単純化されて腐っていきます。人はたいてい、ジョブをこなすことが何よりも大切だという思い違いをしているのです」

商社マンなどの「ビジネスマン」が泣いて喜びそうな言葉だが、これを言うのが現実社会など知らなそうな「文学部の教授」であるのが笑える。作者は真面目に書いているのだろうが。
もちろん、仕事に創意工夫が大事だというのは分かるが、単純労働を蔑視するような、こういう言葉を聞いたら、全国の底辺労働者は死にたくなるのではないか。
しかも、ビジネスとジョブについてのこの定義は嘘くさい、と私は思ったので、では、どういう違いがあるかなあ、と考えて、

ビジネス=商売(詐欺師も含むwww)
ジョブ=労働(特に頭だけでなく体も使う仕事)

という定義を考えたのだが、確かにビジネスのほうが主に頭を使うと言えそうではあるにしても、要するに「カネ儲け」をするのがビジネスの本質だ、と思い、念のために調べると、下のように書いてある。間違いではなかったようだ。私はトルストイの「イワンの馬鹿」を読んで以来、単純労働を馬鹿にする人間(あるいは悪魔)は信用しないのである。なお、ジョブの複数がジョブスなら、スチーブ・ジョブスは創意工夫の無い腐った仕事ばかりしていたのだろうかwww



business 営利的な仕事,商売
job, work 単純労働から熟練を要する職業までを含むくだけた語
eプログレッシブ英和中辞典より ===

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酔生夢人
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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