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ニーチェについて

ニーチェの思想を考察してみようか、と思っているのだが、手元にあるのが「善悪の彼岸」だけなので、先にニーチェの思想の全体像のようなものをウィキペディアから転載しておく。まあ、誤解や誤読、あるいは下手な要約かもしれない。
私は彼の著作を完読したことが一度も無いが、仄聞する情報だけで考えると、

1:キリスト教思想の全否定
2:キリスト教に基づく倫理の否定。
3:その後の実存主義哲学の起点のひとつ。

程度であり、その「超人思想」というのが、多くの娯楽メディアにおける「中二病」タイプキャラの原型ではないか、と思っている。ただし、その「超人」という言葉が独り歩きしたものだろう。ヒーローは多かれ少なかれ「超人的」キャラなのである。そして、過去の哲学や倫理学を否定した彼の思想が「善悪の彼岸」にあるとしたら、それはあらゆる強者の非倫理性を正当化する思想でもあり、現在の「新自由主義」の生みの親でもある、と思う。


(以下引用)

思想[編集]

ニーチェはソクラテス以前の哲学者も含むギリシア哲学アルトゥル・ショーペンハウアーなどから強く影響を受け、その幅広い読書に支えられた鋭い批評眼で西洋文明を革新的に解釈した。実存主義の先駆者、または生の哲学の哲学者とされる。先行の哲学者マックス・シュティルナーとの間に思想的類似点(ニーチェによる「超人」とシュティルナーによる「唯一者」との思想的類似点等々)を見出され、シュティルナーからの影響がしばしば指摘されるが、ニーチェによる明確な言及はない。そのことはフリードリヒ・ニーチェとマックス・シュティルナーとの関係性の記事に詳しい。


ニーチェは、真理理性価値権力自我などの既存の概念を逆説とも思える強靭な論理で解釈しなおし、悲劇的認識、デカダンスニヒリズムルサンチマン超人永劫回帰力への意志などの独自の概念によって新たな思想を生みだした。

解釈の多様性[編集]

ニーチェは、唯一の真実なるものはなく、解釈があるのみだと考えた[12]。ニーチェにとって、解釈とは、価値、意味を創り出す行為である[12]。そして、解釈は多様である。世界はどのようにも解釈される可能性があり、世界は無数の意味を持つ[12]。 ニーチェがこのように考える背景には、従来的な認識・真理に対する懐疑があった[13]

永劫回帰[編集]

ニーチェは、キリスト教が目標とするような彼岸的な世界を否定し、ただこの世界のみを考え、そしてこの世界を生成の世界と捉えた[14]永劫回帰(永遠回帰)とは、この世界は、全てのものにおいて、まったく同じことが永遠にくり返されるとする考え方である[14]


これは、生存することの不快や苦悩を来世の解決に委ねてしまうキリスト教的世界観の悪癖を否定し、無限に繰り返し、意味のない、どのような人生であっても無限に繰り返し生き抜くという超人思想につながる概念である。


彼は、ソクラテス以前のギリシャに終生憧れ、『ツァラトゥストラ』などの著作の中で「神は死んだ」と宣言し、西洋文明が始まって以来、特にソクラテス以降の哲学道徳科学を背後で支え続けた思想の死を告げた。

超人[編集]

それまで世界や理性を探求するだけであった哲学を改革し、現にここで生きている人間それ自身の探求に切り替えた。自己との社会・世界・超越者との関係について考察し、人間は理性的生物でなく、キリスト教的弱者にあっては恨みという負の感情(ルサンチマン)によって突き動かされていること、そのルサンチマンこそが苦悩の原因であり、それを超越した人間が強者であるとした。ニーチェ思想において力の貴族主義思想を廃することはできない。さらには絶対的原理を廃し、次々と生まれ出る真理の中で、それに戯れ遊ぶ人間を超人とした。


すなわちニーチェは、クリスチャニズム、ルサンチマンに満たされた人間の持つ価値、及び長らく西洋思想を支配してきた形而上学的価値といったものは、現にここにある生から人間を遠ざけるものであるとする。そして人間は、合理的な基礎を持つ普遍的な価値を手に入れることができない、流転する価値、生存の前提となる価値を、承認し続けなければならない悲劇的な存在(喜劇的な存在でもある)であるとするのである。だが一方で、そういった悲劇的認識に達することは、既存の価値から離れ自由なる精神を獲得したことであるとする。その流転する世界の中、流転する真理を直視することは全て「力への意志」と言い換えられる。いわばニーチェの思想は、自身の中に(その瞬間では全世界の中に)自身の生存の前提となる価値を持ち、その世界の意志によるすべての結果を受け入れ続けることによって、現にここにある生を肯定し続けていくことを目指したものであり、そういった生の理想的なあり方として提示されたものが「超人」であると言える。

古代インド思想[編集]

ニーチェは『ヴェーダ』『ウパニシャッド』『マヌ法典』『スッタニパータ』などの古代インド思想に傾倒、ゴータマ・シッダールタを尊敬していた。度々、忌み嫌う西洋キリスト教文明と対比する形で仏教等の古代インド思想を礼賛し、「ヨーロッパはまだ仏教を受け入れるまでに成熟していない」と語っている[15]

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酔生夢人
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