Walk in the Spiritさんのサイトより
https://plaza.rakuten.co.jp/555yj/diary/202304280001/
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気の赴くままにつれづれと。
新潟県は4月21日、サーバに保存していた公文書データ10万件が消失したと発表した。外部からの攻撃によるものではなく、システム保守業者の人為ミスが原因としている。
県は富士電機ITソリューション(東京都千代田区)が開発・保守を担う公文書管理システムを使用している。消失したのは同システムにおいて3月24日午後9時から31日午後11時59分までに登録した文書の添付ファイル10万3389件。「県民や関係事業者に直ちに大きな影響があるものではない」としている。
4月10日に、県の職員が添付ファイルを開けない状況になっていることに気付き、富士電機ITソリューションに調査を依頼した。ファイルが消失したのは9日夜ごろで、判明した段階でバックアップ期間(3日間)を過ぎていたためバックアップファイルが残っていないことが分かった。
原因は、添付ファイルの拡張子を小文字に変更する新機能を、運用テストや社内審査などの必要な社内手続きを経ずに追加したことという。これにより、不要なファイルを削除するプログラムが約10万件のファイルを不要として削除した。開発担当者と運用担当者の間で情報共有もできておらず、県から連絡を受けた際に対応に遅れが出たという。
現在は、5月7日をめどにデータの復旧作業を行うとともに、復旧できなかった場合の影響を調査している。県は「保守業者の業務執行体制を精査し、必要な対応をとる」としている。
「市職員が個人情報あざ笑う 『ちゃっかり減免申請して』『偉そうに』」
(朝日新聞 2023/4/25)
https://www.asahi.com/articles/ASR4P4HBRR4PULUC009.html
「ちゃっかり減免申請も出してるよ」「相当がめついですね。セコイ手使って」。市職員が、知人が保育料の減免申請をしている情報などを不正に入手して、メールやチャットで長々と揶揄(やゆ)する会話を続けていたことが朝日新聞の開示請求でわかった。滞納者情報を盗み見て「偽善」「偉そうに」とも。入手した情報は離婚歴や病歴など様々だ。
岩手県釜石市の職員全市民約3万2千人の個人情報を自宅に持ち帰るなどして漏洩(ろうえい)させていたとして、市の調査委員会は今年3月下旬、内部調査の結果と再発防止策を報告書にまとめ、野田武則市長に提出した。朝日新聞は情報開示請求で、その調査過程の資料を入手した。漏洩に関与した3人のメールのやりとりなどが記載されており、興味本位で個人情報を調べては話題にしていた様子が浮かび上がった。
調査委は3人を含む関係者計11人を聴取するとともに、公的なメールやチャットを10万通以上調べた。
開示された資料を読むと、いずれも40代の、女性職員Aとその夫の男性職員B、女性職員Cが登場。AとBがそれらの情報をもとに何をしていたかは不明だが、Cを含めた3人の間で「雑談」が行われていたことがわかった。
内容は、東日本大震災の被災者の申請や住民票のデータ、職員の診断書など多岐にわたって話題にしていた。
この問題は昨年5月に明らかになった。住民基本台帳に記載された全市民の個人情報や一部のマイナンバーの情報を不正に取得し続けていた総務企画部のAと、建設部のBの2人が懲戒免職になった。その後、Aに一部の情報を漏らしていた市民生活部のCも停職3カ月の処分を受けた(いずれも所属は当時)。
市の調査でさかのぼれただけでも、2015年から発覚する21年まで続いていた。
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こういったマイナンバーを利用したのぞき見、情報漏洩、プライバシー侵害は
日常茶飯事ですが、政府も自治体も、マイナナンバーに逆風が吹くのを恐れて、
ほとんど公開しません。
しかし、深刻な犯罪が生じるのも時間の問題でしょう。
日本の宇宙企業「アイスペース」(東京)の月着陸船が26日午前0時40分頃、月着陸を目指し、降下を開始した。約1時間後の同1時40分に着陸する予定だったが、予定時刻頃に通信が途絶えた。同社が通信の復旧を試みており、着陸の成否は不明だが、同社は「月面着陸が完了できていない可能性がある」と説明している。
同社が開発した無人着陸船は、幅2・6メートル、高さ2・3メートルで、重さは340キロ・グラム。月上空100キロ・メートルを回っていた着陸船は約1時間かけて、ガスの噴射で減速しながら、「アトラスクレーター」(直径約87キロ・メートル)近くの「氷の海」と呼ばれる場所に軟着陸する予定だった。
第2次世界大戦下のユーゴスラビアを描いた坂口尚(ひさし)さん(1946~95)の漫画「石の花」が今年、「漫画のカンヌ」と呼ばれるフランスの国際漫画賞を受賞した。80年代に連載された作品になぜ今、再び光が当たっているのか。ウクライナで戦争の脅威が現実になったことだけではない、時代を超えて人々を引きつける魅力とは。
「おい、飛行機の編隊だ!」。遠足帰りの子どもたちが、うれしそうに空を見上げる。
飛行機は急激に高度を下げ近づいてくる。そして、機関銃から嵐のような銃弾が降り注ぐ。主人公のクリロは難を逃れたが、ほかの子どもたちは全員撃ち殺された――。
舞台はナチスドイツの侵攻を受けた1941~45年のユーゴスラビア。共産党を中心としたパルチザンに入り抗戦するクリロや、二重スパイの兄、収容所で過酷な生活を強いられる幼なじみ、屈折した理想に燃えるナチスの軍人らの人間模様が重層的に展開され、戦争の愚かさを強く訴える。
この作品が、映画界でいう3大国際映画祭の最高峰・カンヌに例えられる仏アングレーム国際漫画祭で、今年1月、「遺産賞」に選ばれた。後世に残したい作品に贈られる賞で、日本からは過去に水木しげるさんや上村一夫さん、楳図かずおさんらが受賞している。
「石の花」は90年代にフランスで出版されたことがあり、昨年10月にも仏語の新装版1巻が刊行。画力に秀でた坂口さんの作品は従来、漫画に芸術性を見いだす現地の業界人からの評価が高かった。今回の受賞はそれに加えて「今、欧州では戦争が身近に感じられる話題」と、ロシアのウクライナ侵攻が影響したと翻訳家の鈴木賢三さん(51)はみる。
鈴木さんも関わった新装版は、20年夏ごろから刊行の計画を進めていたが、その後ウクライナ侵攻が勃発。偶然刊行に重なったという。鈴木さんによると、刊行に携わった現地の出版人も、「(仏語版1巻の)表紙のハーケンクロイツはフランスの人々に戦争を想起させる。審査員も注目するきっかけになるはずだ」と語っていたそうだ。
坂口さんはアニメーターとして手塚治虫さんの作品に携わったほか、叙情性のある短編漫画の名手としても知られ、83~86年に漫画誌「コミックトム」(潮出版社)で連載した「石の花」は初の本格的な長編作品だった。
当時の担当編集者、浮田信行さん(70)が「抵抗する側からの戦争漫画」を打診したところ、坂口さんが返してきたテーマがパルチザン闘争だった。「巨大なものに立ち向かう側からの戦争の意味と、人間の尊厳を描き出そうと、ナチスドイツに対する抵抗運動を素材にすることになりました」(浮田さん)。坂口さんは執筆にあたってユーゴ情勢の専門家に話を聞き、連載中には現地を訪れ、作中に「石の花」として登場した巨大な石柱がある鍾乳洞も取材。仕事部屋の机上には関連書がうずたかく積まれたという。
読者にとって身近ではない第2次世界大戦時のユーゴという舞台設定に、当初は浮田さんにも不安があった。だが、反戦・非戦を描く物語は時代を超えて愛された。22年にKADOKAWAから新装版が出版されるなど、国内ではこれまでに複数の出版社から計5回復刊されている。
遺族ら関係者は今回の受賞を喜ぶ一方、戦争が続く中、複雑な気持ちもあるという。
坂口さんの妻(69)は夫について「東京の下町生まれで権威を強く嫌い、国境や人種、マイノリティーなどの普遍的なテーマを描くことにこだわりを見せる人だった」と振り返る。寡黙で自作についてほとんど語らなかったというが、88年に雑誌「波」10月号(新潮社)へ寄せた「なぜ漫画でユーゴを描いたのか」という文章で、「五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国」などと称されるユーゴの「複雑な環境」に触れ、「この世界の縮小版と言える」と語っている。
同じ文章で坂口さんは、ユーゴを訪れた際、作家の集まりに呼ばれ、スピーチをしたことにも触れている。残されたスピーチ原稿によると、ユーゴの美しい自然に魅了され、戦争について「自然破壊を、確実にかつ強烈に、行うものであり、そしてそれは人間によって引き起こされる悪であります」と語り、こう続けた。
「どこの国でも人間が何人か集まれば意見も異なり、けんかが始まる可能性がある」「私は、宇宙船『小さな地球』号の乗組員について、考えをめぐらしたいと思います。乗組員、すなわち我々人間は、この『小さな地球』上にあって、その存在の持続のために、精一杯の努力をすべきです」
複雑な歴史を描くのは一筋縄…