忍者ブログ

隠蔽された原爆症



肥田舜太郎医師の講演を文字起こししたものを「つむじ風」ブログ経由で転載する。長いので一部省略にしようかと思ったが、こういう「歴史の生き証人」の言葉は、後世への証拠として残す必要があるかと思って、全文掲載する。もちろん、文字起こしによるミスなどもあるが、そのままにしておく。
米国からの指令により原爆症が隠蔽され、患者が弾圧されていたという事実は、ほとんどの人が知らないことだろう。歴史の真実というものは残酷である。無辜の民の生活が戦争で破壊され、その一部は戦後も戦争の負の遺産を負い続けたのである。


(以下引用)


【転載開始】黄金の金玉を知らないか? より転載・拡散

肥田 舜太郎(ひだ・しゅんたろう)
1917 年広島生まれ。1944年陸軍軍医学校を卒業、軍医少尉として広島陸軍病院に赴任。1945年広島にて被爆。被爆者救援にあたる。全日本民医連理事、埼玉民医連会長などを歴任。現在、全日本民医連顧問、日本被団協原爆被害者中央相談所理事長。自身の被爆体験を原点に、被爆者治療と核廃絶運動に関わり続け、今もなお各地での精力的な講演活動は続いている。著書 『広島の消えた日―被爆軍医の証言』、『内部被曝の脅威 ちくま新書(541)』など。

(文字起こしはじめ)


--------------------------------------------------------------------------------

え、みなさん、こんにちわ。私は今ご紹介いただいた、肥田舜太郎という内科の医者です。94歳ですから、あんまり、確かなように話すことが出来ないかもしれませんが、みなさんに、みんなが教えられていない、広島長崎原爆の本当の被害の中身を、短い時間ですが、簡単に分かるようにお知らせをします。ご承知のように原子爆弾は放射線のエネルギーを元にした爆弾です。今までの日本、世界中の人々が持っていたどんな兵器とも全く違う、放射線というものを燃料に使って爆発させる。ですから、その被害を受けた人は、やけどをしたり強い爆風で吹っ飛ばされたり、する被害の他に放射線が人間の体を色々と壊します。直接爆発した下にいた人は、いわゆるピカを浴びた人は、頭の毛が抜けたり血を吐いたり、体に他の病気では出ない紫色の斑点が出たり、特殊な5つの症状で直後に、頭の上で爆発した放射線を浴びた人はたくさん死にました。ところが、放射線は爆発したその町に残っていて、1つは、地面の上に降り積もっていた放射線の粒子、粒を人間が触ったり歩いて飛び立った誇りとして吸い込む。また水源地が侵されて水の中にたくさんあるのを飲む。それからあのきのこ雲という舞い上がったあの雲は、爆発の時に参加しなかった生のままのプルトニウムとかウラニウムという、放射線の粒があの中にいっぱい詰まっていて、それがいっぺん成層圏まで舞い上がります。しかし小さな粒でも重みがありますから、降ってくる。
だから後からオヤジを探しに街に入った四日後に妹や弟の様子を見に入った、自分は爆発とも何の関係の無い人が後から街に入ったために広島でも長崎でも今の医学では診断の出来ない不思議な病気がおこって大変苦しみました。それで大部分の被ばく者は、今から10年ほど前から今もそうですが、50年60年経ってから癌や白血病という悪性の病気で、今、どんどん死んでいます。つまり、戦争の終りに被爆をした人が、60年も生きて、その生きてる間も、健康で過ごせたんのではなくて、しょっちゅうお医者さんに行って入退院を繰り返す。だけども病気の本体はよくからない。そういう事で苦しんだ人が最後はがんや白血病で命を取られる、放射線はそういう性質を持っているのです。

ところが落としたアメリカは直接ピカを浴びて、やけどをしたり大怪我をした人たちがそういう強い放射線で殺される、これは隠すことが出来ないんで、そのまんま認めたんですね。ところが後から街へ入った人が、今の医学ではわからないいろんな病気で苦しんだとうことを聞いても、それはその患者を診た医者が、原爆のことを悪くいうためにデマを飛ばしているんであって、体の中に入る僅かな放射線は全然害がない、ということを、広島から爆弾を落としてから1ヶ月と2日目、アメリカのあの爆弾を作ったグループの一番TOPの人から2番目という偉い軍人が来て、まだマッカーサーが日本へ上陸する前に焼け残った東京の帝国ホテルの前に、外国から来ているジャーナリストを集めて、つまり微量な放射線は体に入っても何にも害はないんだということを世界に向けて放送をし、日本の政府に向けてもそれを承知しろと。
で、広島長崎で被害をうけた被ばく者は、アメリカの軍事機密である原子爆弾の秘密の一部を自分の体で知ったわけだから、これはアメリカの軍事秘密だから絶対に人にしゃべってはいけない、それから書いて残してもいけない、もちろん写真や絵で書いてもいけない、もし違反した物は厳罰に処すと、占領政策に最初にそれを日本で宣言したんですね。だから、広島長崎で被ばくをして、兄弟も親もみんな死んじゃった、財産も亡くなった、行き場もない、そこら辺で倒れて寝っ転がっていたたくさんの被ばく者が、私は広島長崎で原爆で原爆を浴びてとても今困っています、助けて下さいっていうことが言えなくなった。これはアメリカが日本に原爆を投下したことも大変な罪悪ですけれども、それにもまして、戦争が終わって、自分の落とした爆弾で、医学でなおしようもないという大変な病気を追っている被ばく者に生きる道を閉ざすような大変悪いことをアメリカはしました。それは自分だけが持っている原爆という新しい爆弾の秘密がよその国に漏れることを非常に恐れたからです。みんなも知ってるように、アメリカ軍は戦争が終わってから7年間、アメリカの鉄砲を持った兵隊で、実際に軍事占領をしました。私たちは戦争で負けた上に、食べ物もない、うちも焼けてない、という中から日本の国を新しく作るために一生懸命働きました。私は医者ですから、自然に被ばく者をたくさん見ることになります。

日本の医者の殆どはアメリカの言う事をそのまま信じて、後から街へ入った被ばく者が、かったるくて動くことが出来ない、他はなんともないんだけども、元気で働いていたら、ある日突然、大変なダルさがおこって会社へ行けなくなった。3日も4日も続いてやっと軽くなったから会社に行ったら、その翌月また同じことがおこって、要するに会社や工場で働き続けることが出来ない、という患者がいっぱい出たんですね。ところが日本の医者は、大学の教授から街の先生から、特に広島長崎の医者はみんなそうでしたが、アメリカから特に被ばく者を一生懸命診るような医者は、なにかアメリカに含むところがあると考えると、睨む、お前たちはそういう意味でアメリカから目をつけると言われて、被ばく者を親切に診るということも困難になった。つまり、他国の軍隊に占領されて、自分の国の政府も役人も何の役にも立たなくなった、そういう状態に、私たち日本人は一度、7年間苦しみを味わいました。私は銀座で、酔っ払ったアメリカの兵隊が数人で、公然の場所で、女性をレイプする現場を見たことがあります。日本の警官がそばに立ってても、ちょっとでも???ば、殴り殺される、そういう占領を我々は受けたのです。しかも、今の医学では全く診断も治療もできない、新しい原爆病という病気、この病気の患者を研究をすることも、日本の学者は、禁じられました。

日本の政府は、困っている被ばく者をなんとか生活させるために法律を作ってなんとか援護をするということも禁じられました。彼等は日本アメリカの軍事機密を知っているまだ敵性の国民なんだと。それを日本の政府が特別に面倒をみることは許さない、こういう占領が続いたのです。でもそれは7年前に終わりました、しかし、その直後あと、皆も知っている日米安保条約というアメリカがおこす戦争には日本が全力を上げてこれを助ける、そういう今の安保条約という条約ができて、日本の政府は今でも、日本を守ってくれるアメリカの核兵器が振りになるような運動を一切してはいけない。まだ今の政府はそういう方針を持っています。私が皆さんに言いたいのは、放射線の、皆さんは今度東北で福島の原発が事故を起こして、たくさんの人が今、うちにも帰れない、せっかくいたら外へ出て行けって言われるような目に今あってます。原発の、から漏れてくる、放射線も、原子爆弾でみんなが浴びる放射線も、放射線はおんなじものなのです。全然違わないんです。プルトニウムとウランという2つの放射線分子を燃料にして熱を作って電気を起こしている。だから事故を起こしてこれをとめられない。

皆さんはエネルギーを沢山知っています。一番目にするのは火ですね。これはエネルギーですね。ところがこれはマッチの火はもみ消せば消える。ライターもスイッチをこすれば消えてししまいますね。あらゆるエネルギーは、他のエネルギーは、消すことが出来ます。ところが放射線のエネルギーは絶対に消すことができないんですね。あれだけの事故を起こしたあの原子力発電所も、あそこで燃やしたウラニウムという原料がそのまま熱を持って燃え続けるのを消すことが出来ないんです、人間には。そういう難しいエネルギーを普通にはそこら辺にはないのを、無理やり特別な化学の方法で無理やり引っ張り出した。引っ張り出したことはいいけれども、最初に使ったのは人殺しの爆弾に使ったと。そしてその機械が戦争が終われば、工場はそれを、もうつくりつづける必要が無くなっちゃう、なんとか使えないかって言うんで、無理やり電気を起こす機械にして世界に売ったわけですね。それを買った、買わされた日本が飛びついて、それで電気を起こし始めた。事故が起きなけりゃいいですよ。でも今度みたいに一変事故が起こったら、もうどうしようもないんだ、あれ。埋めちゃうわけにもいかん。海へ放り込むわけにもいかん。どうしようもないんだ。でっぱなしですあれ。放射線が。だからあれはごくわずかだけれども、ずーっと毎日朝から晩まであの工場の屋根から上へ空中へ出て行く。水の中にも出る。それはなくなりませんからね。貯まるんです。どんどんどんどん。

だから東北のあの工場の真上に、ドンドン出る放射線はそのまま風に乗って好きなとこへ行きます。そして地面に降る。降ったら地面に留まって、そこはもうお米も作れない。商売には使えません。第一、そのそばへいけば被ばくをします。そういうふうに今東北は、日本の国が東北という部分だけ破壊されてしまったと。極端に言えばそういう状態が今起こっている。ところがテレビに出てきて、知ったような解説をする学者がたくさんいます。彼等は放射線を作る側、あの放射線を作るのは簡単には出来ないんですがね、だからアメリカから今ウラニウムを買ってきて、やってるわけだけれども、あれを作る側の学問をやってきている人がでてるんですね。あそこへ。

ところがこの放射線が人間にあたったときに、それが人間がどんな変化を起こすか、ってのは何にも知らないんです、彼等は。だから直ちに心配なことはおこらない。そりゃそうですよ、今日被ばくしたら明日病気になる、そんなことはないんだ。でももう現に東北では、下痢が始まっています。さっき此処に出られた被ばく者の方が、お母さんも、妹も、弟も自分も下痢が始まったとおっしゃいました。最初の症状の一つに下痢が始まります。でこれは今の普通のお薬では止まりません。だからあたくしが一番心配してるのは、あの今東北で本当に苦しみぬいている、それで長く住んでいるうちから遠い不便なところへ行って、隣の人とはボール紙一枚で仕切られたところで、もう1っヶ月以上生活してるんですねえ。でこの人達がなめた苦しみは、今のところは不便なところで寝てるっていうことで、年寄りが病人が、いろいろ死なれたり、病気が悪くなったりしてられるけれども、元気なものも含めて、放射線の病気が始まってくるのは、おそらくこの秋から来年の春にかけて、たくさん出てくるだろうと、わたくしは想像しています。

でも、ま、仮に病気になった人を私の病院に入れて、この人の今の下痢は放射線の影響ですということを証明する学問がまだないんです。これが泣き所です。だから人をああいう目にあわせて殺した側は、完全犯罪だよね。30年後に癌で死んで私はあの時にあの被ばくをしたから、この病気になったんだ、なんぼ言っても、証拠を挙げられないんだ。今の医学は、それを見つけるところまでまだ行ってないんだ。

理由は、簡単なんです。あの放射線のつぶの大きさはね、皆さんが持っている定規の一番小さなメモリは1ミリメートルです。その1ミリメートルの60億分の1 というのがウラニウムの粒の直径なんです。これが体の中に入って悪さをする。今の医学は、人間の体を分解して細胞という一番小さな命の単位のところで病気を見つける。これの60億分の1のところで今病気を起こしてるということは、それを見つける方法を持っていない。だから治す方法もなければ、消すことも出来ないという、特別なエネルギーをなんで選んで日本人の国の中で電気を起こさなきゃならないのかということなんだ。

みんなは知らないからあのほうがたくさん電気が起こるんだとか、他の奴より、えー、地球の空を暖かくしない、温暖化を防ぐからとかうまいこと言われて何となく、それで出来る電気で恩恵を受けてのうのうとしてるけれども、敦賀の原発の1つが今もし事故を起こせば、広島は人たまりもなくその影響の中に入ります。だから、私たちはもちろん核兵器はもうつくってもいけないし使ってもいけないという運動をします。だけどもこうなってみれば、原発だって許すことは出来ない。私たちの仲間の日本人が事故を起こせば何百万人という人が今東北で苦しむ。あの姿は皆さんの明日ではないということは誰も言い切れない。だから放射線というものはまだ人間が自由にコントロール出来ないエネルギーなのですから、これはもう掘り出すことをやめる、もちろんこれを使うこともやめるということが、人類が全体で長生きするためには、世界中がこれをやらなくてはいけない。

政府は、あの原発の事故を起こしたところから、20キロ30キロのところの人は悪いけど立ち退いてください、やっといいましたね。アメリカはこのニュースを聞いたときに、日本にいるアメリカ人に80キロ離れたところへ逃げろということをアメリカは言ってるんですね。もう翌日もうそういう発表している。それからフランスもドイツも日本に派遣している特派員、これは12日の朝には、本国から、大阪まで逃げろと、東京のとこは全部そう言われています。つまり、それだけ逃げていなければ、お前の将来はあぶないよということを、フランスもドイツもアメリカもよくしってるから、ちゃんとそういう放送をするんですね。

日本政府はひと月たってやっと、20キロ30キロのところを、恐る恐るあんた向こう行ってください、なんてとぼけたことをやっている。つまり何にも知らないんですよ、日本の政府は。金儲けだけを考えている。だから、私は今日わざわざ、広島へ此処へ来て、この中には山口県の新しくできる原発反対に協力している若い方が、いっぱいいると聞きました。私も広島陸軍病院にいたときに、上関の婦人たちの健康診断を頼まれて、一度あの当時は村でしたけど、あそこへ行ったことがあります。穏やかな非常に景色のいいお魚の美味しいところですね。その漁場を追われて、今ほんとうに真剣になって、東電来るな、いやあの中電来るな、電気会社に反抗して頑張っています。とうとう力負けしてだんだん向こうのほうが有利になっているようですが、今度の事件があったので、会社が強引に進めるのを、ちょっと今、休んでるようですね。

だからこれからの日本の国民の戦い方1つで、日本の国から、原発は追い出すことはわたくしはできると思っています。そしてそういう力を集めて、核兵器を絶対に世界からなくす。皆さんはのん気な顔をしてるけど、今の政府民主党の議員の中にも、日本が原爆を持てという議員がもう60%を超えてるんですね。日本が核兵器を持って、もう一度他所の国と喧嘩をすると、ゆうことを考えている議員が全体の議員の中で50%をもう超えてるんですね。だからみなさんがこれから、これからの自分たちの生涯、これから皆さんが持つ子ども、孫、その上に放射線の恐ろしさや不安を絶対にさせないような国にこの国を作り替える、これがわたくしが一番大切な事だと思っています。どうも長いことご苦労さん。【転載終了】

投稿者 飄平 日時 2011-05-17 14:46 原発シンドローム | リンク用URL

拍手

PR

操り人形としての大統領と首相

「阿修羅」のやや古い記事だが、アメリカの一部で話題の「オバマ出生疑惑」の話である。
まあ、オバマのいかがわしさは、世間が黒人大統領誕生で浮かれていた当時から「私の闇の奥」ブログで懸念が述べられていたが、彼がアメリカ人でさえないとなると、これは大問題だろう。
しかしながら、「後ろ暗い人間だからこそ、その弱みを握って利用できる」というのが闇の権力が大統領候補を選ぶ時のセオリーでもある。米国の属国の日本でも事情は同じで、小泉が首相になれたのも、彼の後ろ暗い過去がその理由でもあるはずだ。だからこそ彼はひたすらアメリカの言うがままになり、日本の国富をアメリカに献上し続けたのである。
小泉の犯罪歴は、ネットで調べればいくらでも出てくる。「国家に対する犯罪」のことではない。個人的犯罪である。強姦、殺人などだが、それは疑惑のままで終わり、被害者は泣き寝入りのようである。まあ、そちらは「疑惑」でしかないと言われればそうだが、少なくとも彼の「国家・国民に対する犯罪」は歴然としているにも関わらず、彼は法的に訴えられていない。小沢一郎が無根拠な「政治とカネ」問題で政治家生命を奪われようとしていることと、まったく対照的である。



(以下引用)



通名バラック・オバマ:本名バリー・ソエトロ(アメリカ合衆国大統領)
http://www.asyura2.com/10/bd59/msg/538.html
投稿者 島唄 日時 2011 年 4 月 29 日 14:36:19: ZW97PFZHjT5Lg


Barry Soetoroで探索してみて下さい。

合衆国憲法によると、大統領は米本国内か米軍基地内で生まれた者でなければならない、とある。オバマの出生疑惑は日本ではまったく話題にならないが、欧米では、2008年の大統領選挙時点でかなり騒がれていた。知っている人は知っているのだが、アメリカの大統領選挙などは単なるでっち上げレースだ。イリノイ州のほとんど無名の地方議員であったオバマをジョージ・ソロスやゴールドマン・サックスが大量に献金して担ぎあげたのだ。そのまんま東が三菱・UFJや三井・住友の金で総理大臣になるような事だ。

大統領に就任するや否や、オバマは自分の出生証を大統領権限でトップ・シークレットに封印した。一般に堂々と公開すればすむことなのにだ。

オバマは一応、ハワイ生まれとされている。

しかし、オバマの母親は当時のスカルノ政権下のインドネシアでCIAの工作員として働いていた。オバマの義父のソエトロ氏とも、そこで出会っている。バリー・ソエトロ(オバマ)はインドネシアの市民権を獲得している。どういうことかというと、アメリカの市民権を放棄した(元々持っていたらの話)、ということだ。アメリカでは、イスラエル以外の二重国籍は違法だ。

ケニアにいるオバマの祖母に至っては、オバマはケニアで生まれたと公言してしまっている。

オバマの社会保障番号はすでに死亡している人のものだというのも判明している。

コロンビア大学出のオバマだが、最初の雇い主はヘンリー・キッセンジャーだった。

CIAの工作員ってことだ。

ここにきて明らかに偽物である出生証をアメリカ政府がだしてきた。アレックス・ジョーンズあたりが大騒ぎしている。 -> http://www.youtube.com/watch?feature=player_profilepage&v=xrfYZgag3SI

FBIやNSAが出してきた宇宙人やUFOに関する公文書もそうだが、今回の偽出生証も本丸の第三次世界大戦・アメリカ合衆国破綻・デフォルトから国民の眼を引くことが狙いのようだ。

http://www.wnd.com/index.php?fa=PAGE.view&pageId=292717
http://rense.com/general93/rank.htm
http://rense.com/general93/ob2.htm
http://www.henrymakow.com/birth_certificate_pixels_dont.html  

  拍手はせず、拍手一覧を見る



コメント
01. 2011年5月02日 14:58:34: 79DnQT3pss
ジェフ・レンスとジェラルド・セレンテ: テレビに魅せられているうちにファシズムはやってきた。
必見です。

http://www.youtube.com/watch?v=ciXj4OGEdHg


02. 2011年5月05日 02:29:34: iuBVUGRGaI
>>01
それってRense.comの人?
ところでこのサイトでは島津洋一はあまり相手にされていませんね。Rense.comなんかだと偉いらしいけど。



拍手

病院のベッドとジャガーの座席

市民図書館で借りた佐野洋子の『役にたたない日々』というエッセイ集がなかなか面白く、一息で読んでしまった。68歳で痴呆症の気配があり、乳がんにもかかっている著者だが、癌で余命が2年とわかって、かえって元気になったという。
以下に一部を引用する。
高名なお坊さんが、癌の宣告をされて、見苦しく取り乱し、ノイローゼになったなどという話もあるが、余命2年なら2年と宣告してもらったほうが、「では、その2年をどう使うかな」という楽しみができるのではないか。べつに大げさに考えることはない。今元気な若者でも、息を吸い込んだ拍子に異物が気管に詰まり、そのまま死ぬということもある。我々には1秒後の生命さえ、本当は保障されてはいないのだ。
作者が抗がん剤や延命治療を断ったのは、非常に賢明だったと思う。というのは、癌治療を始めると、残された時間が治療のみに費やされることになるからである。それよりは、やりたいことをやって静かに死を待つのがいいはずだ。ジャガーに乗ってみたかったならば、ためらわずにジャガーを買えばいいのである。
「メメント・モリ」、すなわち「死を思え」と言われるのは、それによって我々の生がダルな日常から救い出され、輝きをもって現れるからだろう。


(以下引用)


「こわくないって、それにガンってすごくいい病気だよ、死ぬ時に死ぬじゃん、もっと大変な病気いっぱいあるじゃん、リューマチとかだんだん悪くなるだけで、ずーっと痛くて治らないとか、死ぬまで人工透析するとか、脳梗塞で寝たきりで口がきけないとか、体が元気で痴呆とか、何でガンだけ『ソウゼツなたたかい』とか云うの、別にたたかわなくてもいいじゃん。私、たたかう人嫌いだよ」


初めての診察の時、「あと何年もちますか」「ホスピスを入れて二年位かな」「いくらかかりますか死ぬまで」「一千万」「わかりました。抗ガン剤はやめてください。延命もやめてください。なるべく普通の生活が出来るようにして下さい」「わかりました」(それから一年はたった)
ラッキー、私は自由業で年金がないから九十まで生きたらどうしようとセコセコ貯金をしていた。
私はその帰りにうちの近所のジャガーの代理店に行って、そこにあったイングリッシュグリーンの車を指さして「それ下さい」と云った。

買って一週間たったらジャガーはボコボコになっていた。私は車庫入れが下手でうちの車庫は狭いのだ。ボコボコのジャガーにのっていて、その上毎日カラスがボンネットの上にふんをする。
私は今、何の義務もない。子供は育ち上がり、母も二年前に死んだ。どうしてもやりたい仕事があって死にきれないと思う程、私は仕事が好きではない。二年と言われたら、十数年私を苦しめたウツ病がほとんど消えた。人間は神秘だ。
人生が急に充実して来た。毎日がとても楽しくて仕方ない。死ぬとわかるのは、自由の獲得と同じだと思う。

拍手

原発作業員死亡

「反戦な家作り」中のツィッターより転載。日経電子版で確認の上、コピーしようとしたが、そちらはコピーできなかった。コピー防止されているようだ。ここにも邪悪なものが感じられる。
言うまでもなく、記事中の作業員とは原発事故処理の作業員である。この仕事がいかに危険な仕事であるか考えれば、死因が心筋梗塞であるというのは信じがたい。そもそも、心臓に持病を持つ人間なら、このような激しい肉体労働はできないだろう。心臓に持病の無い人間が、いきなり心筋梗塞になるか? 人間が死ぬ時は必ず心臓が停止するから、心臓停止による死とは、死因隠蔽に使われる用語でもある。
亡くなった人は60歳くらいの人のようだが、いかに放射能感受性の低い年齢でも、強烈な放射線を浴び続ければ放射能障害になるだろう。東電の原発作業員に対するこれまでの扱いを見れば、本当に適正な作業管理をしていたかどうか、あやしいものである。
ついでながら、急激な放射能傷害による死に方は、体の表皮がすべて再生不可能になり、血だらけでケロイド状の最悪の様相を見せる。もしもこれが放射能による死でないなら、その死体の写真を公開するのも、世間の疑惑を消す方法にはなる。
まあ、案外、本当に心筋梗塞による死なのかもしれないが、これまでの原発関連の嘘八百がたたって今や東電は世間から「狼が来たぞ」の嘘付き少年同様に見られているので、何を言っても信じてもらえない可哀そうな状態ではある。

(以下引用)

作業員の死亡。防護服は外部被曝を防げない。当日は作業開始から50分で倒れた。その間の外部被曝が170μSv。前日から現場に入っており3時間作業。この日の線量は報道なし。 14 hours ago · reply · retweet · favorite
sensouhantai 作業員死亡。本当に心筋梗塞か。お医者さんが見ていたら教えて欲しい。持病のない人が、心筋梗塞で発作後すぐに呼吸が止まることあるのだろうか。ちなみに、司法解剖はしないらしい。http://s.nikkei.com/lrVe... 13 hours ago · reply · retweet · favorite

拍手

太平洋戦争の総括をしなかったために……

「阿修羅」経由で、「晴れのち曇り ときどきパリ」といういいブログを見つけたので、そこから気に入った部分を紹介する。まだあまり読んでいないが、非常にいい「社会感覚」を持った人だと思う。どんなに偉い人でも、どんなに有名人でも社会感覚がダメな人間はたくさんいる。ここで言う社会感覚はべつに「社会遊泳術」のことではない。社会の実相を正しく見抜きながら、その正と不正を厳しく判断できる力のことである。

下記記事中にある
「昭和の10年代に、将来を嘱望された筈の、優良な日本人の層を皆殺しにして、その責任を負うべき当事者たる『滓』だけが生き残った。

そして、そのカスどもが、古くから伝わっていた「良き日本」を葬り去り、つまらない虚栄を餌に、弱肉強食の社会を造り上げ、声無き優良なる部分を貶め、醜き売国の徒のみが、大きな顔をしてのさばる国を、造り上げてしまった。」
という言葉は、まさにその通りだと思う。その代表が辻正信や岸信介だろう。そして、そういう人間を選挙で担ぎ、選挙で投票した人々が現在の日本を作ったのである。
ある意味では、日本は(少なくともその最良の部分は)とっくに滅びた国であったのだ。



(以下引用)


家族全員が、お互いを愛し、お互いを尊敬し、お互いを必要としあっている事を、お互いが理解し合っている。

親が、子の「最良」の手本であり、社会が家庭の規範であった。

そんな家庭が、そんな人間関係が、そんな社会が、かっての日本にはごく普通に有ったのだ。

それが、普通の人間の在り方であった。


そして、そのような「普通の」良き日本人が、先頭を切って死んで行った。

戦前の、疑う事を知らず、純真に「愛する家族」の為に、自らを犠牲にする事を厭わない精神。
「愛する家族」を守る事が、祖国を守る事であり、祖国を守る事が、愛する家族を守る事であった。

そして、そのような「純真な」人々が、「お国の為」に、死んで行った。
死なざるを得ない、そんな社会になって行った。

死ななくても良かった人々であった。


先の大戦で、日本は「貴重」な人的資源を失ってしまった様に思える。

残った者共は、そのような「アノニマス」な良き日本人の犠牲の上に、胡座をかいて平和を貪っていたのでは無かろうか。


そんな思いに、心が沈んでしまう昨今の出来事である。


企業は、あくまで利益のみを追求する。

資本主義社会体制の基に合って、当たり前の事では有る。
しかし、そこに国と国民とに対する愛情が、感じられるだろうか。

企業として、国に如何に貢献出来るか。
企業として、国民の幸せにどのような役割を果たせるか。

そのような「哲学」は、無い。


官僚達は、『公僕』たる立場を失念し、『選良』として振る舞い、仕えるべき日本国家と国民とに利益とならない事柄を、官僚としての「プロトコール」のみで実行して恥じない。

公務員としての『公務』が、まるで『上意』ででも有る如く。
おのれ等が、国家そのものででも有るかの如く。

ただひたすら「驕り高ぶって」エリート意識に凝り固まり、先例を踏襲する事にのみ腐心しながら、おのれ等の省益と、退官後の安寧にして贅沢な暮らしの為にのみ、時間を割く。

そこに、国に尽くす発想は、微塵も感じられない。
彼等の言動に、国民の幸せと平和の為に何を為すか、などという姿勢も意気込みも、毛筋程も見る事が出来ない。


政治家は、お国の為に、国民の為に、と言う「スローガン」に、本来の意味を見失って、単に地位と名誉を追い求める「自己満足」の極みに徹している。

ただただ、権謀術数に走り、駆け引きと、裏切りと、見せかけの言動とによって、「権力基盤」を固める事のみに腐心している。

有る数の国民に選ばれ、その国民の声を代表し、その国民の代表者として、自治体に、都道府県に、国にどのように「声」を伝え、それを持って貢献出来るか、などという姿勢等、何処にも感じられない。


そんな風に見えて仕方がない。


▶国民新党・亀井代表「防護服姿の岡田幹事長にあぜんとした」(産経見出し)

>亀井氏は民主党の岡田克也幹事長が福島第1原発から半径20キロ圏内の警戒区域を視察したことに触れ、「自分だけ防護服を着て、(相手の)工場長が防護服も何もなしで会う姿を見て大変あぜんとした。心の通いあう政治をやらなくてはダメだ」と批判した。
【産經新聞/5月11日(水)0時32分配信】


私も、写真を見て『唖然』とした。
この写真を見て、「唖然としない」人が居るだろうか?

防護服の「手袋」もとらず、平伏で頭を下げる工場長と、傲岸なる表情で握手する。
こんな政治家は、決して、絶対に、国民の気持ち等理解出来ない。

「マツリゴト」など、出来よう筈も無い。

これが、現実政府与党の「幹事長「である。


▶菅首相、原発事故収束まで6月から歳費返上(讀賣見出し)

>東京電力福島第一原子力発電所の事故に関して「事故を防げなかったことをおわび申し上げたい」とした上で、「事故の収束のめどがつくまでの間、6月から首相としての歳費を返上したい」と述べた
【讀賣新聞/5月10日(火)18時13分配信配信】


この報に接して、感動した人が居るだろうか?
バカバカしい、と思うしか無い。

とことん「スタンドプレー」に徹し、とことん地位を守る事に専心する姿しか、見て取れない。
未だに11万人を超える「避難所暮らし」の被災者の、最も火急の必要に応じる政策を実行しているとは、毛頭思えない。


これば、現実の「日本国総理大臣」である。

そして、そのソーリダイジンが本部長を務める「震災対策本部」のやる事が。


▶<東日本大震災>わずか2時間の我が家 川内村一時帰宅(毎日見出し)

>東京電力福島第1原発事故で、立ち入りが規制されている警戒区域(原発から半径20キロ圏内)内の住民の一時帰宅が10日、福島県川内村で初めて実施された。54世帯92人が参加し、2時間の滞在時間中、事前に配布された70センチ四方のビニール袋に持ち帰る物を入れ、ペットや家畜の安否を確認するなどした。

>自宅周辺を1時間ほど歩き、牛を探した。朝方までの雨のせいか、湿気が多い。近くの道路には、牛らしき足跡が点々と続き、道路脇の草を食べたあともあった。「群れになって生きているのは間違いねえ」

>疲れ切った様子で牛舎に戻った秋元さんは、牛がいつ戻ってもいいように餌場に草を置いた。「胸をさすってやると、本当にうれしそうな目をするんだから。国や東電は殺処分とか補償とか言うけど、そう簡単にあきらめつかねえんだ。家族と同じなんだから」
【毎日新聞/5月10日(火)21時26分配信】


たった、2時間。
70センチ四方のビニール袋。

これが、政府が「強制的」に立ち退かせた住民に、2ヶ月後に与えた「家庭の歴史」の回復のチャンスである。

馬鹿にするのも程が有る。
非人道的。

人としての情愛も無い。
国民に対する敬意も無い。
人造人間の如き総理大臣の政治である。

人間のやる事では無い。



▶東電社長、政府に支援要請…追加燃料費1兆円(讀賣見出し)

>東京電力の清水正孝社長は10日午前、首相官邸を訪れ、福島第一原子力発電所事故の被害者への損害賠償策について、政府に支援を要請した。

>要請書では、今年度、火力発電への依存度が高まって燃料費が追加で1兆円近くかかるうえ、社債や借入金の償還・返済でも約7500億円が必要となることなどを説明。「資金面で早晩立ちゆかなくなり、補償に影響を与える恐れがあるばかりでなく、電気の安定供給に支障を来す恐れがある」として、政府に対し、支援の枠組みを早急に策定してもらうよう求めた。
【讀賣新聞/5月10日(火)14時31分配信】


あくまでも、たわけた経営者である。

「私財を投げ打って責任を果たす」等と言う姿勢は、微塵も感じない。
「国策で原発推進して来た以上、国の責任だ。支援してくれ」

これが、「準公務員」とまで言われ、肩で風切って闊歩して来た、天下の東電の経営感覚である。

社会に対する「企業の責任」という感覚等、何処にも無い。



▶原発交付金「従来通り」と経産相…御前崎市長(讀賣見出し)

>中部電力浜岡原子力発電所がある静岡県御前崎市の石原茂雄市長は9日、国から市に交付される電源立地地域対策交付金について、海江田経済産業相が「従来通りやらせてもらう」と全額交付を示唆したことを明らかにした。
【讀賣新聞/5月9日(月)20時53分配信】


結局、改めて再確認出来た事は、政財官のトライアングルは、しっかりと固い絆で結ばれている、と言う事。

そして、その三角形の中に、「国民」という要素はすっぽりと抜け落ちている、と言う事。
依って立つ基盤となるべき「クニ」という概念も無い、と言う事。


日本と言う国には、「政財官」という支配者と、「沈黙の羊の群れ」しか居なくなってしまった。


昭和の10年代に、将来を嘱望された筈の、優良な日本人の層を皆殺しにして、その責任を負うべき当事者たる『滓』だけが生き残った。

そして、そのカスどもが、古くから伝わっていた「良き日本」を葬り去り、つまらない虚栄を餌に、弱肉強食の社会を造り上げ、声無き優良なる部分を貶め、醜き売国の徒のみが、大きな顔をしてのさばる国を、造り上げてしまった。


もちろん、誠心誠意、国の為に身を粉にして働いている官僚氏も居る事だろう。
しかし、そう言う高い意識を持った公務員も、出世の階段を昇るに連れて、初心を忘れ去り、霞ヶ関の色に染まりきってゆく。

日本の為に、必死で尽くそうと努力して居られる政治家諸氏も、いらっしゃる。

しかし、「悪貨は良貨を駆逐する」原則は、生きている。
埋没しないまでも、腹黒い一味の陰謀(敢えて言う)の前に、なす術も無い事が多い。

正義は、通常は為されない物だ。
そんな日本になってしまった。

拍手

原発=資本主義=ユダヤ・キリスト教

曽野綾子のインチキぶりを批判していた頃は面白かった山崎行太郎だが、3.11以降はろくな発言をしていない。右翼なら原発を擁護しなければならないという義理があるわけでもないだろうに、ひどく歯切れが悪く、はっきりと原発擁護発言ができないイライラが昂じてか、原発議論そのものを時流便乗の軽薄な議論だとやっつけている。だが、日本の未来を考える上で、原発問題は最大の問題であり、今、原発を論じなければ言論人たる資格はない。いや、本職の文芸評論だけをやることにしたのなら、それでもいいが、ならばはっきりと「政治経済評論はやめました。私にはその能力はありません」と言うべきだろう。
下記記事は、比較的興味深い内容なので、転載する。
中沢新一はニューアカ(左翼のアカではなく、アカデミズム)という時流便乗的手法で売り出した学者で、私はあまり好まないが、時々鋭いことも言う。
ただし、ここで言っていることは別に珍しいことでも何でもない。資本主義が一神教(キリスト教)を背景にして誕生し成長したのは高校生でも知っているマックス・ウェーバーの説の焼き直しだろう。そして原発は企業と政治がひたすら金を目的として行動するという資本主義の象徴的存在であるのも多くの人が感じていることだろう。
だが、「一神教=資本主義=原発」と並べると、そこに「西洋文明の正体」つまり、その無道義性が際立つのも確かである。
この三題話的組み合わせは、今後原発や資本主義を論じる場合に便利な視点になるかもしれない。
念のために言うが、現在のキリスト教はユダヤ教の要素の濃い思想で、これは初期キリスト教とは大きく変質している。いわばユダヤ・キリスト教と言うべきものである。これは私の偏見でも何でもなく、真面目なキリスト教学者がはっきりとそう言っていることだ。純粋のキリスト教とは、聖書の中の「キリストの言葉」のみである。それも記述者によって変えられてはいるが、それでもその中にあるキリストの思想は読み取れる。

(以下引用)


マスコミにも論壇にも、受け売りの、一夜漬けの震災論議や原発論議が氾濫しているが、そうした付和雷同する議論の洪水にうんざりしている人も少なくないに違いない。私もその一人だが、無論、震災論議や原発論議のすべてが不毛だというわけではない。たとえば、中沢新一の「日本の大転換」(「すばる」6月号)は、マスコミなどに氾濫している表層的な、紋切型の議論とは異なる思想と論理を展開している。中沢は、原発事故を、一神教や資本主義と関連させながら論じる。 つまり、原発が生態系にとって異質な「外部」を、我々人間の住む生態系に持ち込んだとすれば、一神教も資本主義も、同じような「外部」を持ち込んだものだという。その意味で、あきらかに震災と原発事故は同じ種類の事故や災害ではない。大震災も悲劇的な大災害だが、それは、植物が新たに芽生え、生き延びた人間が再び家を立て生活を取り戻すにしたがって復興や再生が可能なのに対して、原発事故の場合は、大震災の被災地と同じような復興や再生は不可能だという。ここまでは誰でも考えそうなことだが、中沢の議論が面白いのは、原発を、宗教や資本主義の問題と結びつけるところだ。中沢はこう書いている、「ほんらい生態系には属さない『外部』を思考の『内部』に取り込んでつくられた思想のシステム、それはほかならぬ一神教(モノティズム)である。『第七次エネルギー革命』の産物である原子力技術の、宗教思想ににおける対応物が一神教なのである」。そして、「第三次エネルギー革命」のさなかの中近東に誕生した一神教の誕生について、モーゼの神との出会いを通じて、こう書く、「世間で知られている神々は、動物の姿をしたり、人間の男や女の姿をしているが、自分はそういうイメージをいっさいぬぐいさった、抽象そのものの神である、という思想が伝わってきた。他の神々は山や川の女神であったり、動物界や植物界を支配する神であったりするのだが、自分はそういう環境世界には所属しない絶対的な神で、むしろ環境世界の外部にいて、そこから世界そのものを創造した神である。」「ユダヤ民族はそういう絶対的な超越の神を信じなければならない、そう火の中なかの声は語った。この体験をきっかけにして、モーゼは人類の宗教思想に革命をもたらす者へと変貌していった。(中略)一神教が重要なのは、それに特有な「超生態圏」的な思考が、西欧においてキリスト教の衰退後に覇権を握った、世俗的な科学技術文明の深層構造にも、決定的な影響を及ぼしているからである。」(続く)

拍手

勝海舟の言葉

勝海舟の『氷川清話』の中に、東北の大津波に関連して徳川政権の人民救済と明治政権のやり方の違いを述べた部分がある。そして、現代の日本の政府は、まさしく勝海舟から批判されている明治政府とまったく同様である。
「近代」とか「文明」というものが絶対的なものであるかのように思っている人間も多いが、近代の日本政府が人民の上に立つ武士の誇りや仁愛を忘れ、底辺の人民や一般人民の日常生活への配慮を失ったことが、今回の地震と津波の被害を悪化させた原因だろう。
『氷川清話』の中には足尾鉱毒事件についての論評もあり、それもまた経済合理主義と企業の無道徳性において福島の原発事故と同根であるように思われる。「過去に対して盲目なものは、未来に対しても盲目である」とかいう言葉(ワイツゼッカーか?まあ、同じようなことは多くの人が言っていると思う)があるが、我々は近代というもの、西洋文明というもの、科学文明というもの、近代の経済システムというものをもう一度見直し、洗い直す必要がある。それと対比して、昔の東洋の政治を見直してみるのも有益だろう。

(以下引用。表記できない旧漢字を変えた部分がある。)

天災とは言ひながら、東北の津浪は酷いではないか。政府の役人は、どんなことをして手宛をして居るか、法律でござい、規則でございと、平生やかましく言ひ立て居る癖に、この様な時には口で言ふ程に、何事も出来ないのを、おれは実に歯痒く思ふよ。
全体人間は幾ら死んで居るか、生き残りたる者はまた幾らあるか、おれは当局では無いから知らないけれども、兎にも角にも怪我人と飢渇者とは、随分沢山あるに相違はない。
このような場合に手温い寄付金などと言うて、少し計りの紙ぎれを遣った処が、何にもならないよ。昔、徳川時代の遣り口と、今の政府の遣り口とは、丸で違ふよ。今では騒ぎ計りいらくつて(注:「偉くって」つまり大げさで、の意味か)、愚図愚図して居る内には、死ななくもよい怪我人も死ぬし、飢渇者もみんな死んでしまふよ。ツマリ遣り口が手温いからのことだ。何と酷ごたらしいぢやないか。
(中略)
徳川時代は、イクラお医者が開けないと言うても、急場になつてマゴマゴする様な者はなかつたよ。それに、なかなか手ばしつこい事をして療治するから、ドンナ者でも手後れの為に殺す様な事はなかつたものだよ。
左様の風にやつて行くと津波のために無惨なる者も憂き目を見る様な事が無くなつて来る。それから三ヶ年も五ヶ年も、ツマリ被害の具合次第で納税を年賦にして、ごく寛(ゆる)くしてやるのだ。
一方では怪我人や飢渇者を助け、他方では年貢を寛めるから、被害の窮民は悦んで業につく様になるものだよ。かうなればモーしめたもので、安心さ。

 (勝海舟『氷川清話』より。明治29年の津浪についての談話)

拍手

カレンダー

07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

カテゴリー

最新CM

プロフィール

HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

ブログ内検索

アーカイブ

カウンター

アクセス解析