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アルジェリア人質テロ事件総括

「新ベンチャー革命」から転載。
有名ブログだから、既読の方も多いだろうが、今回の事件についてのブログ主の推定はかなり正解に近いように思うので、取りあえず、この引用で今回の事件についての記事は、(よほどの新情報が出てこない限り)終わりとする。

一言で結論を言えば、これはアルジェリア政府、およびその背後にいる欧米政府による自作自演テロ事件である、というのが当面の結論だ。

別記事で「カレイドスコープ」管理人氏が言っているように、周りに何も無い砂漠に、30人だか何十人だかの武装勢力が近付いてきたら、警備隊(海外のこういう石油・天然ガス施設は、ほとんど軍事施設並に警備されているようだ)がその接近を阻止するはずである。テレビ報道では、施設の前で銃撃戦があったとされているが、はたして事実かどうか。八百長的銃撃戦でお茶を濁して施設内に襲撃者を導き入れた可能性もある。
その他、下記記事にあるように腑に落ちないところはたくさんあり、これはアルジェリア政府(およびその背後の欧米政府)による「自作自演テロ事件」ではないか、という推測も、あながち荒唐無稽とは言えないように思う。何しろ、「9.11事件」という世紀の自作自演テロ事件があるのだから、この程度の規模の自作自演テロは簡単だろう。犯行実行犯は、騙して使い捨てにし、人質もろとも爆破すれば死人に口無しである。
それに巻き込まれた日本人たちは気の毒だが、資源国での資源採掘関連会社で働くことは、もともとそうしたリスクがある、ということだろう。政治的都合で無辜の民が簡単に殺されるというのがこの世界の現実でもある。時には、それが一時に数千人、数万人である場合もあるわけだ。
不気味なのは、下記記事にある、日本人が最初に選択的に殺された、という証言である。
これは改正自衛隊法への日本の国民世論を作るために上(指令犯、さらにその上)から「やれ」と命じられた行為ではないか、というのが取りあえずの私の(そしてベンチャー革命管理人氏の)考えだが、あるいは単に、今やアラブ諸国やアフリカ諸国で日本人が嫌われている、という可能性もある。その方が悲しいことだが、欧米のパシリである日本が、世界中で、どのような目で見られているか、もう一度考えてみる必要がありそうだ。



(以下引用)*(1.)(2.)の部分を省略したほか、読みやすくするため一部を整理した。



3.1.16アルジェリア・テロ事件への疑問点とは


 
今回の事件でいくつか疑問点が浮かびますが、その中でも特に、際立つ疑問点は以下の二つです。
(1)アルジェリア政府はアルカイダ・テロ攻撃を警戒しており、イナメナスの被害プラントも軍によって厳重警備されていた(戦車隊が配備されている)ようですが、なぜ、30人を超える武装テロ集団の侵入を易々と許したのでしょうか。
(2)救出者の証言にて、テロ犯は日本人を探しだして、即、射殺しているようですが、この行為は人質事件としては不可解です、なぜなら、日本人は絶好の人質、すなわち犯人にとって自分の身を守る盾だからです。

4.アルジェリア政府は事前に知っていたのではないか

 上記の疑問から、本ブログではアルジェリア政府はアルカイダのテロ計画を事前に知っていたのではないかと思います、つまり、これは未必の故意の事件だったのではないでしょうか。その証拠に、よく見てみると、アルジェリア政府にとって失ったものは何ひとつありません、すなわち、被害プラントで働く700人近いアルジェリア人は全員無事だったし、肝心のプラントは破壊されていません。
 そして、この事件にて、アルカイダの人質テロ作戦はアルジェリアに限って無効だとテロリストに示すことができたわけです。
 大きな被害を受けたのはこのプラントで働く非イスラム系外国人(日本人含む)のみです。
 要するに、天然ガスの宝庫を抱えるアルジェリア政府は、それを狙う強欲集団に対し、アルカイダを使う人質テロ作戦は効果がないことを証明してみせたということです、ただし、40人前後の外国人(日本人を含む)を犠牲にすることによって・・・。

5.皆殺しにされたテロ集団の連中はだまされたのではないか

 
今回、テロに加わった30数人のテロ実行犯は高額の報酬につられて群がったいかがわしい連中だったのではないでしょうか。
 彼らはこの事件の仕掛け人から、どのような名目で仕事を請け負ったのでしょうか、それは、何人かの外国人を拉致してマリに連れ込むことだったのではないでしょうか。プラント内で暮らす外国人は丸腰ですから、彼らから見れば、それは簡単な仕事にみえたはずです。そして、彼らはバスを使ってそれを実行したのですが、待ち構えていたアルジェリア特殊部隊のヘリで攻撃されたということです。バスに乗れず、逃げ遅れた連中は人質を取って立てこもったが、全員射殺されたのです。
 おそらく、実行犯は仕掛け人からこう聞かされていたのではないでしょうか、それは、プラント内で働くアルジェリア人の一部と水面下で話がついているからプラント内に侵入しても攻撃されることはないから大丈夫と・・・。

6.なぜ、日本人は選択的に射殺されたのか
 

筆者がもっとも疑問を抱いたのは、上記のように、日本人を探し出して、あっさり射殺したテロ犯一味の行為です。これは、あらかじめ、日本人は射殺せよと命令されていた可能性があることを意味します。
 この点から、この事件にはマリに何人かの外国人人質を移送するミッションの他、日本人を射殺するウラ・ミッションがあったのではないかと疑われます。
 プロのテロ仕掛け人は、必ず、一石二鳥、一石三鳥を狙うのが常です。なぜ、このプラントがテロのターゲットに選ばれたのか、それは、日本人が多くいる工事中のプラントだったからではないでしょうか。
 この事件に米戦争屋ネオコンが関与しているとすれば、この事件をネタに法改正をやらせて、自衛隊を米戦争屋ネオコンの傭兵として、中東紛争地域にて便利に活用しようとする魂胆があるのではないかと感じます。
 そういえば最近、中東紛争地帯ゴラン高原に派遣されていた自衛隊が2012年1月15日に撤退完了していますが、上記のテロ事件はその翌日に起きています。
 今回のテロ事件は、自衛隊を中東紛争に巻き込み、米戦争屋ネオコンの傭兵化を狙う連中にとっては、非常に有意義な事件だったと言えます。
 われら国民は、彼らの仕掛ける大きなワナに嵌らないよう、くれぐれも、括目すべきです。





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生の主観的価値と客観的価値

漫画家山本貴嗣(あつじ)のブログ「あつじ屋日記」から転載。

「けなげ」という言葉は幼い者が頑張っている姿に言うものだが、年寄りがこのように前向きに生きる姿にも、微笑ましいと同時に「けなげ」という印象がある。いや、人生の先輩たちに対して、そういう言い方は失礼か。

麻生大臣が、老人の延命治療に対し、終末期老人は「さっさと死ねるように」するべきだ、という趣旨の事を言っているようで、(引用2)それは私が前々から主張していることでもあるのだが、それには保留条件がある。その条件まで含めて言えば、「自分から死にたいと思う人間には、そのための便宜を図ってもいいのではないか」ということだ。麻生大臣の頭にあるのは老人医療費の国家負担のことだけだろう。私の「患者家族の経済問題をもっと考慮して、医療側は延命治療絶対主義を捨てるべきだ」という主張とは少し違うように思う。
今の老人延命治療は、本人がボケ状態になっていてもひたすら生かし続けるというものだから、家族にとっては金銭的に大変な負担であり、「生ける屍」状態の老人を生かしておくために他の家族は極度な生活水準低下や極貧生活を強いられる。そのようなことは、その老人にまともな意識があれば、当人にとっても耐え難い状態のはずである。少なくとも、私ならそう考える。だから私は、年を取って自分一人の力では日常生活が無理な状態になったら自殺する、という意思を自分のブログで書いてきたような記憶がある。(本当にやるかどうかは別である。その時にはあさましく生にしがみつくかもしれない。w)
もちろん、年金や障害者手当を受けることは国民の当然の権利であるから、自分で稼げるかどうかが問題なのではない。私は日常の起居や入浴、排便などに他人の手を借りてまで生きるつもりはない、ということだが、これは主に美意識に基づく私の個人的な思想であり、他の人には無関係な話だ。私が自分自身を「生きる価値無し」と判断した時には、潔く死にたい、と夢想しているだけである。その「価値」は他人が判断するのではなく、あくまで私自身の判断だ。
世の中には、自分だけでの日常生活が不可能でも、その人が存在するだけで周囲の人に好影響を与える老人や障害者は無数にいるだろう。そういう人は主観的にも客観的にも「生きる価値」が大いにある。しかし、私は、あらゆる人間に存在価値があるとは思わないし、逆に存在自体が有害な人間は無数にいると思っている。
念のために言うが、生活に他人の手を煩わすという程度の存在は有害であるとは思わない。政治家や官僚や実業家などの中のある種の「犯罪的存在」の話である。もちろん、本物の犯罪者も「生きる価値無し」である。(ただし、冤罪問題がある以上は、積極的に死刑を実施しろ、とも言わない。)

昭和天皇は生物学研究者でもあったようだが、侍従が天皇にある草の名前を聞かれた時に、「雑草」だ、と答えると、「雑草という植物は無い」と(多分、厳しい口調で)言ったそうである。
私は、昭和天皇の戦争責任問題などは別にして、昭和天皇の人格が優れていたことを、こうした些細な言動の中から窺うことができるように思う。
私のように「生きる価値のある人間と、この世から除去したほうがいい人間がいる」というような思想の人間と、「雑草という植物は無い」と言った昭和天皇とでは、人間のレベルが違うなあ、と思うし、それが天皇教育というものの一つの現れだと思うから、私は「尊皇主義者」なのである。
「雑草という草は無い」という思想は、人間世界に置き換えれば、「あらゆる人間は等しく生きる権利があり、等しく幸福になる権利がある」という、民主主義の根本理念になる、と言えば強弁になるだろうか。
そのような「民主主義的象徴天皇制」というのが今の憲法の特徴であり、特長なのである。だからこそ世界でも稀な、貴重な憲法なのだが、その憲法を弊履のごとく捨てようとする動きが、今日本の政治の中心にある。
そして、国民の生きる権利、幸福になる権利の最悪の否定が、憲法改定の向こう側に待っている戦争であることは言うまでもないだろう。


かなり強引な、というか、支離滅裂な文章展開になったが、まあそれは毎度言うように、私の文章は「行雲流水のごとし」であり、「出ずるかと思えば消え、逝きては永遠に帰るを忘る」ものだからご勘弁願おう。もともとあまり物事を精密に考える頭など無いのである。




(以下引用)



最後まで楽しく


 最近テレビでもCMやってるカリグラフィーの本。
 田舎の母が見て近所の本屋に行ったけど第一号がない(そもそも仕入れてない)貴嗣の近くに売ってないかって先日電話かかってきました。
 アマゾンでも売り切れだったので、近くを回ると幸い一軒目で発見。
 送ったのですが
 母は膠原病やリウマチで手足が不自由になっていて、もう箸も使えずサジで食事をしています。
 若い頃は生真面目なきれいな字だったのが、ミミズが這ったような字になり、本人は悔しがっていますが、私は、一生懸命生きてきた証だから胸張ってればいいよ、と言ってます。
 リハビリにでもなればいいけど、ちょっとペン字は難しいかなあと思いました。

 果たして電話がかかってきて、
 本は届いた、付録のペンとインクは使えないけど、記事だけ読みたい。
 週間で二年以上続くようだが購読できるか。
 医者の話だと最後まで自分は生きてないかもしれないが死んだら解約できるのか、と。

 さっそく書店で聞いて見ると、別に全然問題ないとのことで、購読頼んできました。
 がんばれママ♪

 友人のお母様も、もうかなりの御高齢だけど、なにやら資格試験の突破を目指して(友人は無理だと言ってますが)勉強中で公文にも通っておいでとか。
 老い先短い老人がめげすに前向きに生きてるのを見ると、若いのにグチたれて後ろ向きになってるヒマはないなと、頭をかいてしまいます;
 いや、そういう自分もかなり「古い」方になってきてるんですけど(笑




(引用2)


麻生副総理「さっさと死ねるように」 高齢者高額医療で発言
2013.1.21 13:08

麻生太郎副総理兼財務相は21日開かれた政府の社会保障制度改革国民会議で、余命わずかな高齢者など終末期の高額医療費に関連し、「死にたいと思っても生きられる。政府の金で(高額医療を)やっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」と持論を展開した。

また、「月に一千数百万円かかるという現実を厚生労働省は一番よく知っている」とも述べ、財政負担が重い現実を指摘した。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130121/trd13012113100011-n1.htm




(引用3「スロウ忍ブログ」より転載)



2013年1月21日月曜日
麻生太郎副総理の終末期医療を巡る発言にマスゴミが揚げ足取り。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/01/blog-post_3474.html

麻生太郎副総理兼財務金融担当相が、本日(2013年1月21日)開かれた「社会保障制度改革国民会議」で、終末医療について、「『生きられるから』といって生かされちゃかなわない。それを政府のお金でやってもらうと思ったら、ますます寝覚めが悪い」と述べたとのことである。

此の麻生の発言について、マスゴミ各社が一斉に叩いている様である。



1月21日 18時12分
麻生氏 終末期医療巡る発言で釈明
21日に開かれた「社会保障制度改革国民会議」で、麻生副総理兼財務大臣が終末期の医療について、「『生きられるから』といって生かされちゃかなわない。それを政府のお金でやってもらうと思ったら、ますます寝覚めが悪い」などと述べました。
このあと麻生副総理は記者会見し、「私の個人的なことであり、終末期医療のあるべき姿を申し上げたわけではない」と釈明しました。

だが、此れは飽くまでも麻生個人の意見であるのだから、其処まで叩く必要も無いと思うし、麻生の考え方が必ずしも間違っているとも俺は思わないけどな。

己の人生を医療業界の金儲けの道具にされたのでは溜まったものでは無いと誰しも思うだろう。「命を救う」という大義名分のもと、上から目線で患者に接する医者のやり方が正しいとは思えないのである。

人間は長生きしてれば何時かは癌になるわけだが、癌自体が死因というよりも、“癌治療”で殺されると言っても過言ではない。癌治療と言う名の“医療ビジネス”で人体実験の末に殺されるくらいなら、癌と共に生きていく道を俺は選ぶけどな。

体の中の黒子(ほくろ)を必死に探し出して、大げさに「癌認定」して、身体を開けたり閉じたりして高価なクスリを延々と投与してりゃ、ヤブ医者や多国籍製薬企業、そして厚労省の役人共はがっぽり儲かるのだろう。だが其の負担は、全部国民(特に若い世代)に降り掛かってくるわけだからね。






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家畜国家の末路

今日の記事は「徽宗皇帝のブログ」の補完記事のような内容になる。
どうも、事態が非常にキナ臭いので、のんびりと文芸・芸能などの文章を書いていられる心境ではない。(今、ワード変換で「新疆」と出てびっくりした。私が一度も使ったことのない言葉である。つまり、ワード変換はネット右翼御用達であることを最優先しているのだろうか? 個人的使用頻度は無視して、ネット世界で頻出する言葉を変換上位に載せているようである。これは蛇足ではなく、見えない危険性がそこにあると思うから書いているのである。「阿修羅」でもネット右翼や工作員の投稿記事が膨大に増えているのが懸念される。)

下記引用記事は、なぜアフリカでテロが拡大しているのかということを分析したものだ。「徽宗皇帝のブログ」では事態の「現象面」や「今後の推移」を中心に書いたのだが、これはより大きな「根本原因」を示している。
これを私流にさらに大きく、図式的に言えば、

「東(アジア)と西(欧米)との今後の政治経済的対立の舞台(象徴)が今のアフリカだ」

ということになる。
そして、この図式の中で、ロシアは東(=アジア同盟)であり、日本は西の下部国家(パシリ、財布、使い捨て国家)なのである。
で、私としては、日本が地理的に、また長いスパンでの歴史的には東の一員でありながら、明治以降の短い期間にしかすぎない欧米化(特に第二次大戦敗戦後の過去の文化的伝統からの断絶)によって欧米の一員になったかのような錯覚を持っているのは大きな誤りだ、という意見である。

日本が欧米の意にかなう政治的行動を取った時に、日本を称賛する欧米人は多い。だが、それはいわば「褒め殺し」なのである。(本来の「褒め殺し」の用法とは違うかもしれない。心の中でベロを出しながらのうわべだけの称賛、と言うほうが適切だろうが、適切な言葉が無いので、「褒め殺し」と言ったわけだ。)日本人が必死になって欧米にお仕えしているから、よく芸を仕込んだ犬を褒めるように褒めているだけなのだ。その末路は、安楽死させてもらえば幸い、というところだろう。




(以下「櫻井ジャーナル」から引用)




2013.01.21


中東/アフリカで戦乱が広がっている一因は利権を維持したい米英仏が支配システムを維持し、中露を排除しようとしているためだが、日本は中国との緊張を高めようと必死


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 中東やアフリカで戦乱が広がっている。この地域はかつてイギリスやフランスをはじめとする欧米の植民地。第2次世界大戦後はアメリカの影響力が拡大していたが、21世紀に入るとこうした「西側」の国々が保有していた利権が揺らぎ始めた。

 その大きな原因はBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)やSCO(中国、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタン)の台頭にある。BRICSはベネズエラなどのラテン・アメリカ諸国もつながり、SCOにはオブザーバー国としてインド、イラン、モンゴル、パキスタンが参加している。勿論、BRICSとSCOを結びつけているのは中国とロシアだ。

 現在、「西側」の国々は揺らぎ始めた利権を取り戻し、さらに拡大しようとしている。そのひとつの結果が「アラブの春」。マリやアルジェリアでアル・カイダ系武装集団が活発に動き始めた理由もその辺にあるだろう。好戦的な雰囲気を高めるためにメディアが果たした役割も忘れてはならない。

 ネオコン(アメリカの親イスラエル派)に支えられたジョージ・W・ブッシュが大統領に就任した2001年の9月11日に大きな出来事があった。ニューヨークの世界貿易センターにそびえていた超高層ビル2棟に航空機が突入、国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃されたのである。その後、アメリカは中東に軍事侵攻、国内ではファシズム化が急速に進む。

 9/11から10日後の時点でブッシュ・ジュニア政権はイラク攻撃を決定、6週間後にはイラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンが攻撃予定国のリストに載っていたとクラーク大将は語っている。

 中東/北アフリカでは中国とアメリカは強力なライバル関係にあるが、経済面で強く結びついていることも事実。いわば、握手しながらナイフを突きつけ合っているような状態である。そうした中、日本は中国との軍事的な緊張を高めようとしている。


(後略)








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「イスラムテロ」という幻想の敵

「晴耕雨読」から転載。

マリ・アルジェリア問題については無知なので、その学習テキストとしては恰好の文章かと思う。途中まで筆者の立ち位置や視点がはっきりしない観があるが、全体的には理性的かつ不偏不党の立ち位置のようなので、ある程度信頼していいかと思う。

「ある程度」、というのは当然の話であり、私は「ビッグバン宇宙生成論」や「進化論」さえあまり信じていない人間だし、大好きなドストエフスキーだって、そのキリスト信仰はまったくの直覚的理解であり、合理性とは無縁だとして、眉に唾をつけている。(ドストエフスキーの信仰を信じないのではなく、ドストエフスキーへの渇仰は彼の信仰した対象をそのまま信じることには結びつかない、ということである。もっとも、キリストは大好きだし、彼がこの世にかつて存在したこと自体が一種の奇跡だとは思う。だが、世界創造神としてのエホバは、私は信じない。つまり、A→B→Cという信用連鎖・信頼連鎖は私の場合自動的には起こらないということだ。あるいはそれは私の根本的欠陥かもしれないのだが。)

引用した記事にしても、全面的に信じたら、それは信仰である。書いた方にもそれは迷惑だろう。
ということで、下記記事とはまったく無関係な前説になったが、それは毎度のことだ。
とりあえず、こうした記事や論説を読んで、少しづつでも情報を確かにしていけばそれでいいと思う。

特に注意しておきたいが、後半部の「イスラム教徒憎悪世論の醸成」は、『文明の衝突』が出版されたころからマスコミに浮上し、それが「9.11事件」で怒涛のように世界中に溢れたことから、これは冷戦終了後の新たな世界戦略として採用されたものだと分かるのである。
つまり、「テロ(架空のイスラムテロ)との戦い」によって先進国の軍産複合体を維持し、テロ撲滅名目の戦争によって消費を加速し、無駄な貧民を削減し、貧民のための福祉費用も削減し、国民の不満や疑問を「戦時体制」によって圧殺する、という方針が先進国間の合意になったということである。それはもちろん、政府を背後から操り、支配する世界金融界・産業界の意思であるわけだ。




(以下引用)




2013/1/21


「内藤正典・同志社大学大学院教授によるアルジェリア人質事件の背景解説」  憲法・軍備・安全保障

http://togetter.com/li/441998

日本では、90年代の常軌を逸したアルジェリアでの内戦について正確に知っている人はほとんどいないから、マスコミがアルジェリアについて論評するのを聞いていると、ひどく紋切型で「知らないんだろうな」という印象を受ける。

アルジェリアは「イスラム過激派のテロと戦ってきましたから武装勢力を許さない」という解説を耳にするが、そういう表現をすると、アルジェリアが親米だったかのように聞こえることだろう。

とんでもなくずれているが。




中東・イスラーム世界の出来事を断片的にみていると、こういう出鱈目な解説を流しやすい各国首脳の発言をみると、安倍首相のが最も平和的に見えるのは皮肉なことだ。

しかし、日本はなぜ救援機を飛ばさない?

解放された人たちや負傷された人たちを迎えるためにこれまで何度も中東で日本人が取り残される事件が起きたが、その度に日本政府は救援機を飛ばさなかった。

80年代のイラン・イラク戦争の時には、テヘランで取り残された邦人救出に日本の民間機は飛ばずトルコ航空が救出した。

国民国家なら邦人救出は国家の責務。

一連の事件、仏軍マリ侵攻からアルジェリア人質事件に関する米国、英国、仏国などの報道をみていると、次第にアルカイダがアフリカに猛威を振るいつつあるから、力で掃討するのは正当だという方向に収斂しつつある。

だが、これはアフガニスタンにアメリカとその同盟国が侵攻したときに怒涛のような勢いで流布された反イスラム宣伝とよく似ている。

当時も、アルカイダがテロを起こしタリバンは彼らをかくまっているから同様にテロリストであるという理屈でアフガニスタンは攻撃された。

アルジェリアの犯行グループをテロリストとするのは妥当としても、マリのイスラム勢力ごと叩き潰すことの正当性がどこにあるのか?

フランスは、マリへの軍事介入を正当化するために、介入後に起きた人質事件を引き合いに出している。

我々の介入は正当化されたとオランド大統領

アフガニスタンのときもそうだったが、マリについてもイスラム勢力の支配がいかに残虐かという記事がフランスのメディアのみならず日本のメディアにも並んでいる。

窃盗容疑で手首を切断されたマリ人、朝日朝刊。

事実なら報道するのはいい。

だが、住民の支持がないとイスラム勢力の統治が広まるはずはない。

人々がなぜイスラム勢力を支持したのかー欧米や日本のメディアは報じない。

イスラムを名乗る勢力を殲滅することは西欧的価値の優位を維持するために許されるというなら、世界は再び9.11の悲劇を繰り返すことになる

犠牲者の少ないことを祈るのみ。

日本人であろうと、なかろうと

2011年に始まった中東での民主化運動、チュニジアやエジプト、リビアで激しかったが、アルジェリアには波及しなかった。

2012年にはアルジェリアで総選挙があったが、1960年代からずっと与党の座にあるFLN(国家救済戦線)が勝利。

その時も、どうしてアルジェリアでは「アラブの春」が起きないのかと、ずいぶん議論になった。

結論的に言えば、

1.90年代の内戦があまりに凄惨な殺し合いであり、その鮮烈な記憶が残る人びとは体制変革が再び殺戮をもたらすと危惧した、

2.石油とガスの収入を公務員や中流層に還元したいわば一方で「飴」を与え、他方で、「恐怖の記憶」を操ることで、ブーテフリカの政権は、隣国での市民運動のうねりを抑え込むことに成功した。

この無言の弾圧は、当初、シリアのアサド政権も同じことを考えていたはずである。

しかし、シリアの市民は、南部のダラアという町で起きた治安機関による子どもの殺害に憤りの声をあげ、それが燎原の火のごとく広がって、今日の惨状に至った。

アルジェリア政府にしてみれば、今回のオペレーションを国際世論が称賛してくれると期待していることだろう。

90年代の泥沼の内戦を制したこと自体、政権にとっては、「イスラム過激派テロ組織」の芽を早くも90年代初頭に摘み取った功績だった。

9/11が起きた2001年より前にアルジェリアはすべて知っていたのだと。

イスラム主義者の台頭はテロをよぶと。

しかし、論理的にも、事実の点からも、これは誤りである。

冷戦の崩壊で、ソ連のタガが外れたアルジェリアでも、複数政党制への移行を可能にする選挙をした。

90年代のはじめ、地方選挙に続いて総選挙を実施したら、イスラム主義者のFIS(イスラム救済戦線)が勝利した。

それをFLN(国家救済戦線)が軍の力を頼りに潰した。

フランスは暗黙のゴーサインを与えた。

国際社会は、この理不尽な弾圧を非難しなかった。

その結果が、悲惨な内戦となったのである。

イスラム主義者の側も、政治闘争では軍に勝てないから、地下に潜伏して激しい武装闘争を展開した。

市民を標的にする殺し合いが、軍部、過激化したイスラム武装勢力の双方によって続いた。

FLNの政権は、治安に絶対的な力をもつ軍にあやつられてきた。

その結果としてのアルジェリア政府と、その軍が、今回の人質事件の当事者なのである。

武装勢力に対して、どう対処するか、それは事件が起きたときから明白だった。

この種の事件について、私には、フランス政府が知らなかったとは思えない。

英国のキャメロン首相が「事前に情報がなかった」と不快感を示したことも、もちろん額面通りに受け取れない(英と仏はともに中東・アフリカを分割してきた植民地統治の主役である)が、英国が知らなくても、フランスは知っていなければいけないのである。

それでこそ、植民地支配を恬として恥じない大国の面目躍如である。

かつて、こういう明確な政治的意図をもって政権を攻撃する勢力は、「反政府ゲリラ」とよばれてきた。

いまや、だれもゲリラと呼ばず、「テロリスト」と呼ぶ。

違和感がある。

ある人物や集団が「テロリスト」と規定されたら最後、誰も、それに逆らうことはできないかのように殲滅される。

テロリストを殲滅するのは一向にかまわないが、問題は、彼らが本当にテロリストなのかどうか、である。

むろん、ガス田で人質となった人たちにとって、彼らがテロリストであったことに疑いの余地はない。

しかし、そのことと、テロリストを育てたのがアルジェリア政権と軍部の残虐な対応だったこととは無関係ではない。

90年代以来、政権と軍が、イスラムを掲げて世直しを計ったFISを、市民の支持によって選ばれたFIS(イスラム救済戦線)を、残酷に力で壊滅させなければ、マグレブのアル・カイダをはじめ、さまざまな名前が取りざたされる「テロ組織」は、アルジェリアでは活動できなかったのである。

イスラム主義というのは、イスラムに従って世直しをして、イスラムに基づく統治をしようとする政治運動である。

市民の多数がそれを望むなら、そうなるだけのことである。

何か、とてつもなく邪悪な政治思想であるかのように思われるのは、アメリカやフランスなどの欧米諸国にとって、都合の悪いからにすぎない。

国家としての米国や仏にとってだけではない。

すでに信仰を捨ててしまった世俗主義者にとっても、神と共に生きるムスリムは、はなはだ目障りな存在なのである。

それはそうだろう。

欧米では、「神」など居場所を失っている。

人間は、なんでも「理性」に従って行動するのがよいとされる。

他方、ムスリム(イスラム教徒)は、決して「神の下した規範」を乗り越えることはできない。

むろん、「戒律」を破るムスリムならいくらでもいる。

しかし、そのことを、どうとらえるかは信徒にゆだねられている。

そして、彼らは、やはりどこかで、「神の示した正しい道」へと回帰していく。

1980年代以降のイスラム復興の潮流というものは、西欧の真似をしてつくった国家の中で生きるイスラム教徒の「生きにくさ」を反映したものだったのである。

「信仰を捨てて欧米の民主主義国家のようになれば可愛がってやろうじゃないか」アメリカもフランスも、実に自分勝手に、ムスリムの諸国家に、そう言い続けてきた。

ムスリムの国でも、アメリカ風になったり、フランス風になった人は数多い。

だが、やっぱり、それは違うんじゃないか、と思う人が増えたその帰結を、今、私たちはエジプトやチュニジアでのイスラム政党の伸長のなかに見ている。

西欧風の国家をつくることにかけては先端を行ってきたトルコでさえ、いまや、「西欧思想に追いつかなければ進歩にならないんだ」という西欧追随をやめてしまった。

だが、こういう現象は、ムスリム諸国が自分で選択したとは限らない。

いいようにアメリカに利用され、いいようにフランスに支配され、いいようにEUにあしらわれたことによって、中東諸国の人々は、少しずつ、ムスリムとしての自覚を新たにしたのである。



(後略)










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他国ヘイト言説をやめよう

今回は特に引用はしないが、今朝のあるブログを読んで非常にがっかりしている。原発問題などでは政府に猛烈な抗議をし、ネット弾圧らしきものとも戦った立派なブログなのだが、問題が中国のことになると、そこが共産党独裁政権である、というだけでほとんど全否定的論調になっているのである。
いったい、この世界に本物の言論の自由があり、民主主義が機能している国や政権があるとでもいうのか。また与党の独裁でない国があるというのか。むしろ、プーチンのロシアのように、独裁に近い政権だからこそNWOやグローバリズムの侵略と戦えている、というのが実情ではないか。

こうした中国共産党否定言説は中国否定言説との区別なく世間に流通し、世間の中国印象を悪化させる役にしか立たない。
つまり、欧米によるアジア分断戦略のお先棒を担ぐ行為なのである。

実のところ、私が愛読し、しばしば引用するブログの大半は、そうした中国嫌悪言説、中国共産党嫌悪言説をするブログが非常に多い。他の点では理性的で尊敬できるブログ主が、この点になるとまるで欧米やユダ金やジャパンハンドラーズから金でも貰っているかのように、他国ヘイト言説をするのである。
そうでないのは飯山一郎老人などほんの少数にすぎない。
何度も言うが、彼らは自分自身、中国共産党や日本共産党から、ほんのわずかでも害を受けたことはあるのか。なぜ自分が直接の関係もない政党や政権をそれほど口を極めて罵倒する必要があるのか。私にはまったく信じ難い態度である。他国民が「独裁政権」下にあるのがそんなに頭に来るというのは、私には理解できない。

念のために言うが、私は議会制度に基づく漸進的社会主義を推進すべきであるという意見の持ち主だが、「共産主義」は、現実には実現不可能なファンタジーだと見ている。つまり、共産主義を否定する者である。しかし、政治制度については、それこそその国民の問題であり、他国の人間がそれを云々する資格は無いし、そういう言説は他国ヘイトの心情を喚起する有害なものだと思う。

また、共産主義はファンタジーであるにしても、国民全員の平等を理想とする理想主義であり、格差社会や身分固定社会において、その対立軸の一方の旗としては有効であったし、今でも有効だと考えている。


なお、蛇足で言えば、

社会主義とは生産手段を国有化することで国民全体の平等を目指す思想、
共産主義とは私有財産まで否定することで国民の完全な平等を目指す思想

である。


つまり、本当の意味での共産主義国家など歴史上存在したことはないのである。





















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鳩山は偉い! 鳩山は凄い!

「晴耕雨読」より転載。ツィッター部分の途中から別話題になるので、そのあたりは省略する。
やはり鳩山由紀夫は偉い。
真の愛国者であり、日本にとっての利益を第一に考えて行動している。そのためには、自分が逆に「売国奴」の罵言を浴びるのも最初から覚悟している。まるで山本周五郎の『樅の木は残った』の原田甲斐である。世の中に、こうした無私の行動、勇気ある行動ができる人間がいることが、私には奇跡のようにすら思える。

何よりも大事なのは、アジアが手を取り合って発展することである。
それをさせたくないのが欧米(特にユダ金)である。
このことを根底に考えれば、すべての錯綜した意見や主張は簡単に一刀両断できる。
何も迷うことはないのである。

しかし、鳩山は凄い。良い意味での「宇宙人」である。我々地球人のレベルをはるかに超えた精神性を持っている。一人だけ先にアセンションしてしまっているようだ。

日本政府の「領土問題は存在しない」は、まるっきりダチョウが砂の中に頭を突っ込んでいる姿である。目を閉じさえすればものは存在しなくなるとでもいうのか。
あるいは差別問題での「用語規制」にも似ている。言葉を消せば現実問題が解決するとでもいうのか。
もっとも、こうした「問題そのものが存在しない」というのは、自分の国(政府)にとって都合の悪い問題が起こった時の政府の決まり文句にすぎないのだが。
しかし、自分たちが事を荒立てておいて、「係争地問題は存在しない」は矛盾そのものである。
問題の存在を認めないで、問題を論じることは不可能だ。
つまり、永遠に日中両国間の争いは残る。
まずは問題の存在を認めた上で、「棚上げにする」というのなら、これは立派な解答なのである。

自民党の政治家たちが早速鳩山の日中友好回復活動の悪口を言っているようだが、日中戦争を起こすことが自民党の使命だとでもいうのだろうか。






(以下引用)



2013/1/18


「尖閣諸島 係争地であることはいうまでもない。だから先人達が係争しないように棚上げしてきた:宋 文洲氏」  憲法・軍備・安全保障

https://twitter.com/sohbunshu

ああ、また売国奴と呼ばれる。

尖閣諸島「係争地認定を」=鳩山元首相。http://t.co/ZIZPZ0lf

係争地であることは、いうまでもない。

だから先人達が係争しないように棚上げしてきた。

石原達右翼が係争地を係争にしただけ。


係争地ではないなら、なぜアメリカの新聞に領有権を宣伝する必要がある。

外交上が「固有領土」というのが分かる。

しかし、係争地ではないならば、中国公船を監視するのではなく、即時に駆逐をすべきだ。

米国は日本領土を守る義務がある。

寝た虎を起こすな。

もっと重要なことが山ほどある。

そんな暇がないはず。

(中略)

日本経済が本当に元気を戻り戻すには、中国との関係を早く、「普通」のレベルに戻すことだ。

日中友好じゃなくてもいいから、せめてこのような不健全な状態から脱出することだ。

----------------------
http://t.co/ZIZPZ0lf

尖閣諸島「係争地認定を」=鳩山元首相が中国側に主張

時事通信 1月16日(水)22時6分配信

 【北京時事】中国を訪問した鳩山由紀夫元首相は16日、北京で賈慶林全国政治協商会議(政協)主席や楊潔※(※=タケカンムリに褫のつくり)外相らとそれぞれ会談し、沖縄県・尖閣諸島をめぐる問題などで意見交換した。取材に応じた鳩山氏は尖閣諸島が「係争地であると互いに認めることが大事だ」との考えを中国側に伝えたことを明らかにした。
 日本政府は領土問題は存在しないとの立場で、鳩山氏の発言には批判が出そうだ。鳩山氏は田中角栄、周恩来両首相が1972年の国交正常化に当たり、尖閣問題を「棚上げ」したとして、こうした「認識」に戻ることが必要だとの考えも述べた。賈氏らは鳩山氏に同意したという。 












(追記) 下記引用記事は「読売新聞」記事だから当然鳩山批判記事になっているのだが、その中からでも鳩山由紀夫の一連の活動が中国の国民感情を大きく和らげたことが読み取れる。つまり彼は素晴らしい成果を上げたのである。
しかし、報道記事の中に記者の意見まで入れるという現在のマスコミ記事は、報道の本質から逸脱しているはずだのに、なぜ誰もそれを批判しないのだろう。まあ、マスコミ自身がマスコミを批判するはずがないのは当然だろうが、せめてネットの中で、その事に大きく声を上げていくべきだろう。




(以下引用)



「30万人」にうなずいた…中国紙、鳩山氏絶賛



読売新聞
2013年01月18日21時13分



 【北京=五十嵐文】18日付の中国主要各紙は、鳩山元首相が南京大虐殺記念館で手を合わせる写真を1面に掲載した。

 日中関係が冷え込む中、中国メディアが日本の政界関係者の言動を好意的に報じるのは異例。安倍政権の対中政策に批判的な鳩山氏を持ち上げ、日本の世論を分断したい考えがあると見られる。

 18日付京華時報は鳩山氏の写真と共に、鳩山氏が歴史問題で「おわび」を表明し、沖縄県・尖閣諸島は「係争地」だとの認識を示したことを「理性的」だと絶賛。新京報も同日付で、「日本国内にも強硬一辺倒ではなく、友好的で歴史を直視する声もある」との専門家の談話を掲載した。

 鳩山氏の今回の訪中が、中国側の宣伝に利用された側面は否めない。鳩山氏は大虐殺記念館を訪れた際、諸説ある南京事件の犠牲者を「30万人」と特定している記念碑での献花は見送っていたが、国営新華社通信は18日、「30万人」との記念館側の説明に鳩山氏が「うなずいた」と報じた。









(追記2)「櫻井ジャーナル」に関連記事があったので、これも転載しておく。日本政府の現在の姿勢がいかに危険なものであるか、これを読めば分かるし、その危険を未然に防ごうという鳩山由紀夫の身を挺した行動がいかに素晴らしいものであるかも分かるだろう。




(以下引用)



2013.01.18


尖閣諸島を係争地だと表現した鳩山元首相を小野寺防衛相は「国賊」だと罵ったが、係争地でないなら中国の航空機が日本の設定した防空識別圏に入れば警告射撃もありえる


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 鳩山由紀夫元首相を小野寺五典防衛相は「国賊」だとBSフジの番組で発言したのだという。尖閣諸島は日本と中国との間の係争地だと中国で語ったからだというが、係争地だと認めないということは、この件に関して中国とは問答無用、「中国政府を相手にせず」ということである。

 日本政府は1895年1月に尖閣諸島を日本の領土にすることを閣議決定、この決定を金科玉条のように主張しているのが小野寺防衛相のような人びと。日清戦争の最中の決定であり、しかもこの決定を日本政府は少なくとも正式には公表していないのだが、そういうことは意に介していない。そして翌年の3月に日本が戦争で勝利、中国/清側は文句を言えない状況になった。その後、中国では他国の侵略を受け、内戦もあって国土は荒廃する。

 中国を侵略していた国の代表格が日本だが、その日本は1945年にポツダム宣言を受け入れ、連合国に無条件降伏する。第2次世界大戦で敗北したわけだ。日本の戦後はポツダム宣言を受け入れるところから始まった。

 そのポツダム宣言の第8条には次のように書かれている。

 「『カイロ』宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ」

 本州、北海道、九州、四国は日本領として認められているが、それ以外は連合国側が決めるとしている。1946年1月に出された「連合軍最高司令部訓令」によると、日本の領土とは4主要島のほか「対馬諸島、北緯30度以北の琉球諸島等を含む約1000の島」で、竹島、千島列島、歯舞群島、色丹島などは除かれている。(孫崎享著『日本の国境問題』)

 そしてカイロ宣言も日本は受け入れなければならない。カイロ宣言には次のようなことが書かれている。

 「第一次世界戦争ノ開始以後ニ於テ日本国カ奪取シ又ハ占領シタル太平洋ニ於ケル一切ノ島嶼ヲ剥奪スルコト」、また「満洲、台湾及澎湖島ノ如キ日本国カ清国人ヨリ盗取シタル一切ノ地域ヲ中華民国ニ返還スルコト」、そして「暴力及貧慾ニ依リ日本国ノ略取シタル他ノ一切ノ地域ヨリ駆逐セラルヘシ」。

 日本が中国人から奪った一切の地域を中国へ返還しろとされているのだが、尖閣諸島は日清戦争のドサクサ紛れに領土だと閣議決定、しかも外部に対しては宣言していない。歴史的な背景を云々かんぬんする以前に、ポツダム宣言/カイロ宣言で日本側の主張は揺らいでいる。少なくとも日本側は中国に対し、「問答無用」と言うわけにはいかない。

 しかし、日本政府は尖閣諸島を係争地でないと主張している。尖閣諸島を自国の領土だと主張する中国の航空機が日本の主張する「防空識別圏」に入ればどうなるのかは明らかだ。その明らかなことを小野寺大臣は1月15日の記者会見で語っている。

記者:「つまり、中国の飛行機が日本のいわゆる領空に入ってきた場合、この警告射撃ということは、ありうるということでしょうか。」

大臣:「どこの国も、それぞれ自国の領空に他国の航空機が入って来て、さまざまな警告をした中でも退去しない、領空侵犯を行った場合、これはそれぞれの国がそれぞれの対応を取っておりますし、我が国としても、国際的な基準に合わせて間違いのない対応を備えていると思っています。」

 尖閣諸島を特別扱いしないことを確認している。当然、状況によっては警告射撃の可能性はあるということ。菅義偉官房長官も16日の記者会見で、国際的な基準に基づいて、尖閣諸島に限らず、一般的に領空侵犯機に対しては、従前通りの厳正な対領空侵犯措置を実施する、と述べている。

 尖閣諸島が係争地でないと主張する以上、警告射撃の可能性があるというのは必然的な結論。係争地でないとする主張が軍事衝突、戦争の勃発を引き起こしかねないことを再確認させる記者会見だった。














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アルジェリアの虐殺事件

このニュースは、今朝のNHK朝のニュースではまだ流されていなかったと思う。6時45分配信だから、この後、緊急速報として流れるのかもしれないが、私は今朝は7時のニュースの一部しか見ていないので、その前に流れた可能性もある。
しかし、こうした人質事件でいつも思うのは、外国の政府というものは人質の生命などほとんど考慮しないということだ。
おそらく、軍の「救出部隊」は、犯人と区別などせずに、人質も銃射したのではないか。もちろん、「死なばもろとも」で犯人たちが人質を先に殺し、その後で軍によって射殺されたという可能性もあるが、普通の頭で考えれば、人質は立て籠もり犯の命綱なのだから、それを自ら殺すことはまずしないだろう。するにしても、自分たちの覚悟を見せるために、一人ずつ「見せしめ」に殺すはずだ。
今回の場合は、軍の「救出作戦」によって人質も一緒に射殺されたと私は見ている。
つまり、「救出」する気は最初から無い、ということだ。それが外国での人質事件ではよく見られるパターンである。
もちろん、犯人側の要求を飲めば、それが「悪しき先例」になって、また同じような事件が起こるから、こうした「断固とした処置」こそが正しいのだ、というのが「やる側の論理」だが、それで殺された人質たちとしては、今後のことよりも自分たちの命を救ってほしかっただろう。
もちろん、私はこの犯行を肯定はしないが、こうした「人命が軽視される世界」というものには疑問を持たざるをえない。
この立て籠もり事件の詳細はこれから出てくると思うが、動機は隣国マリでの政治動乱と関係があるようだ。例によってさまざまな真偽入り乱れた情報が溢れ出てくるだろう。
通常の人間から見れば海外で工場プラントを設置するなどの仕事は、その国にとっては自国の産業発展に寄与してくれる恩人なのだから、その類の外国人を人質に取ったり誘拐したりするのは理解しがたいだろうが、資源輸出国の底辺の人々から見れば、そういう外国人は全部、自国資源の収奪者の一味、と見られているのではないだろうか。つまり、こうした「テロリスト」は、ある意味ではグローバリズムと戦っている、という見方もできるような気がする。
もちろん、だからと言ってテロリズムを容認するわけにはいかないが、しかし、彼らの戦いの動機くらいはぜひ知りたいものである。というのは、彼らの側から流される(信頼できるような)情報はまったくと言っていいほど無いからだ。
なお、アルジェリアはかつてのフランス植民地である。ということは、独立後の政権はすべてフランスの傀儡政権であろう、と私は推定している。






(以下引用)





【アルジェリア法人拘束】日本人2人含む人質30人死亡




産経新聞
2013年01月18日06時45分



 【カイロ支局】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で日本人ら多数がイスラム武装勢力に人質として拘束された事件で、ロイター通信は17日夜(日本時間18日早朝)、同国治安筋の話として、日本人2人を含む人質30人がアルジェリア軍による人質救出のための攻撃の過程で死亡したと伝えた。

 同筋によると、死亡した人質のうち、8人がアルジェリア人で、少なくとも7人が外国人とされ、日本人2人と英国人2人、フランス人1人が含まれているという。

 また、国営アルジェリア通信は、軍による救出作戦が17日夜(日本時間18日未明)に終了したと報じた。







(1月19日追記)「産経ニュース」より転載。銃射ではなく爆撃だったようだが、「人質もろとも犯人を殺す」という推測は当たっていたようだ。それにしても他の新聞などではこうした記事(人質の人命無視の暴圧作戦の実情)は出ていないようだから、産経系列はこの事件では頑張っている。




【アルジェリア邦人拘束】

「人質を乗せた車両は爆撃された」 現場逃れた男性が証言 拙速な作戦で多数の犠牲者?
2013.1.18 11:19 [中東・アフリカ]

デジタルグローブが撮影した、アルジェリア南東部イナメナスのガス田施設=2012年10月8日(AP)
 人質を乗せて施設を出発した5台の車列のうち4台が、アルジェリア軍に爆撃された-。アルジェリアの天然ガス関連施設で起きた外国人拘束事件で人質になり、九死に一生を得て現場を逃れたアイルランド人男性が生々しい現場の状況を家族に証言、その内容をロイター通信が報じた。

 「彼ら(犯行グループ)は5台の小型四輪駆動車に人質を積んで施設を出た。まさにそのとき、アルジェリア軍に行く手を遮られた。5台のうち4台が爆撃されて車は大破した」

 男性の乗った車両も損壊して停止。爆撃された他の4台については「乗っていた全員が恐らく死亡したと思われる」と語った。

 男性はまた、「人質たちは口にテープを張られ、首に爆弾をぶら下げられていた」とも家族に証言したという。男性がその後、どのように脱出したかは明らかでない。

 アルジェリア軍による制圧作戦では、どのような攻撃が行われ、何人の人質がなぜ犠牲になったのか、詳細は不明のままだ。男性の証言通りだったとすれば、拙速な作戦で多数の犠牲者が出たとの批判が高まる可能性がある。









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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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