1: 風吹けば名無し 2017/03/29(水) 07:02:54.25 ID:reHGtiG00
色々な学生と面接をする中で、
とある偏差値40台の大学の学生「高橋君」に出会いました。
彼は高い志とモチベーションをもって学生生活を送り、
社会人としてはばたきたいと目を輝かせていました。 
面接対策をばっちりして模範解答を言う高学歴の学生より、
ハングリー精神をもっていて
自分の頭で考えた言葉で話す学生のほうが頼もしくみえます。 

面接の合否を決める責任者であった私は評価シートに
「入社後、高い成長性が期待できる。
学歴こそ低いもののポテンシャルは高い。」と記入し、
最高評価のAランクでの合格として上層部に提出しました。 

人事室長は低学歴の者を嫌っており、
採らない方針で有名でした。
そのことを分かっていながら、
逆らうように合格をつけたのです。 

「こいつ何で採るんや!こんなカスとるな!」

「でも優秀だと思うんです。うちで育てましょう」 

「あかん!うちはマーチ未満はとらん方針やろ。
低学歴の奴は勉強する根性さえ身についていない怠け者や。
そんな奴に仕事ができるわけがない。
どうせすぐ辞めるのがクチや」 

「学歴で判断するのもいいと思うのですが、
彼は事情があってそうなっただけで、
チャンスをあげてもいいと思うんです」

「ダメって言ってるやろ!
お前は人を見る目が備わってない!」 

室長の弱みは室長より上の人間。
私は思い切って全体会議で社長に進言してみることにしました。

学歴は低いが優秀な学生がいたと報告し、
学歴選別をなくしましょうと提案しました。
室長は一瞬、ギ□リとこちらをにらんだ後、
みけんにしわをよせていました。 

「うん、いいね。いいんじゃない」
社長の反応は好感触でした。 

その後、高橋君は希望していた営業に配属になってから、
入社後5日でばっくれ退社しました。