朝倉ノニーという人のブログ記事である。
シャルル・アズナブール(シャア・アズナブールではないww)の「想い出の瞳」は私の青春時代の幾つかのBGMのひとつで、私の好きな歌の上位三つのうちに入る。名曲中の名曲だと思うがその中で何度か「ピュータン、エ・ピュータン」と聞こえるフレーズが繰り返される。これがその「想い出の瞳」に相当する語かな、とフランス語に無知な私は思っていたのだが、最近西村ひろゆきの例の事件で「ピュータン(実際にはピュタンと発音される?)」という語が「糞」の意味であると知って、まさか、「想い出の瞳」の中で何度も「糞、糞」と繰り返されていたのだろうかと愕然としたが、それが誤解であったことが、下の記事で分かって安心したwww
なお、「ピュータン」と聞いていたのはこちらの耳の解像度が悪いせいで、「プウルタン」に近い発音かと思う。
(以下引用)
シャルル・アズナヴールCharles Aznavourは1924年生まれで今年92歳を迎え、彼の「最後の日本ツアー」が来月おこなわれます。行きたい気もしますが、ちょっと高いし、往年の歌をCDで聴くだけでいいかなと。
今回取り上げる曲のタイトルの原名はEt pourtant。直訳すると「だけど」という意味ですが、「想い出の瞳」という邦名で知られていて、そのタイトルで加藤登紀子が日本語で歌っています(灰田勝彦の同名の曲は違いますし、「灰色の瞳」も別の曲です)。以前、こちらを先に聴いて感じるところがあり、アズナヴールの原曲を買い求めました。原曲(1963年にEPとシングル盤で発売され、その後いくつかのアルバムに収録されています。作詞:アズナヴール自身、作曲:ジョルジュ・ガルヴァランツGeorges Garvarentz)は、未練を断ち切って去りゆく男が、たとえ面影は忘れてしまっても、「だけど、僕は君しか愛さない」という歌詞ですが、日本語では、立ち去って行った男を見送る女性の立場の歌詞になっています。その面影は忘れてしまっても、「だけど、だけど、好きなのよ」と言うのだったと記憶しています。面影を忘れてしまうわけですから「想い出の瞳」という邦題は矛盾していますが副題としましょう。
Et pourtant だけど(想い出の瞳)
Charles Aznavour シャルル・アズナヴール
Un beau matin je sais que je m’éveillerai
Différemment de tous les autres jours
Et mon cœur délivré enfin de notre amour
Et pourtant, et pourtant
Sans un remords, sans un regret je partirai
Droit devant moi sans espoir de retour
Loin des yeux loin du cœur j’oublierai pour toujours 注1
Et ton cœur et tes bras
Et ta voix
Mon amour
ある朝 僕は目が覚めるだろう
ほかの日と違ったふうに
そして僕の心は僕らの恋からついに自由になる
だけど、だけど
後悔もなく、未練もなく僕は出て行く
まっすぐ前を向いて、戻る望みももたずに
日毎に遠くなり 僕は永遠に忘れるだろう
君の心も 君の腕も
君の声も
愛する人よ
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど
J’arracherai sans une larme, sans un cri
Les liens secrets qui déchirent ma peau 注2
Me libérant de toi pour trouver le repos
Et pourtant, et pourtant
Je marcherai vers d’autres cieux, d’autres pays 注3
En oubliant ta cruelle froideur
Les mains pleines d’amour j’offrirai au bonheur
Et les jour et les nuits
Et la vie
De mon cœur 注4
皮膚を傷つけながらも 僕は涙も流さず、叫びもせずに
隠れたきずなを引きはがし
休息を見出すために君から自分を自由にする
だけど、だけど
僕は異郷へと、他国へと向かって歩む
君のつれない冷たさを忘れるために
愛でいっぱいの両手を
大事な人の幸福のために
その人の昼と夜と
人生のために差し出すだろう
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど
Il faudra bien que je retrouve ma raison 注5
Mon insouciance et mes élans de joie
Que je parte à jamais pour échapper à toi 注6
Dans d’autres bras quand j’oublirai jusqu’à ton nom 注7
Quand je pourrai repenser l’avenir
Tu deviendras pour moi qu’un lointain souvenir
Quand mon mal et ma peur
Et mes pleurs
Vont finir
僕は自分の理性や
気楽さや歓びの高まりをまた見出さなければならない
永遠に君から逃れるために
ほかの人の腕のなかへと その時僕は君の名すら忘れているだろう
その時僕は未来のことをまた考えられるだろう
君は僕にとって遠い思い出に過ぎなくなる
その時僕の苦しみや僕の恐れや
僕の涙は
終わりを告げる
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Pourtant, pourtant, je n’aime que toi...
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない、
[注]
1 loin des yeux loin du cœur「去る者は日々に疎し」
2 déchirer ma peau「皮膚を傷つける、引き裂く」のは、quiの先行詞であるles liens secrets「隠れたきずな」だが、それをarracher「引き剥がす」時に「皮膚を傷つける」訳である。
3 cieuxはcielの複数形で、通常は「天国、天上」の意味でcielsと使い分けられるが、詩では多用され、また、aller à d’autres cieux「異郷へ旅立つ」などの熟語で用いられる。
4 mon cœur「大事な人、愛する人」mon amourと同義だが、未来の恋人を、君すなわち今までの恋人と区別するために異なる語を用いている。
5 あえて、定冠詞ではなく所有形容詞を用いて、自身のことだと強調している。
6接続詞queは目的を示し、parteが接続法になっている。 à jamais「永遠に」
7 ここでは、A quand Bの形は、「Bする時、Aする」ではなく、「Aする、その時Bする」という意味。
シャルル・アズナブール(シャア・アズナブールではないww)の「想い出の瞳」は私の青春時代の幾つかのBGMのひとつで、私の好きな歌の上位三つのうちに入る。名曲中の名曲だと思うがその中で何度か「ピュータン、エ・ピュータン」と聞こえるフレーズが繰り返される。これがその「想い出の瞳」に相当する語かな、とフランス語に無知な私は思っていたのだが、最近西村ひろゆきの例の事件で「ピュータン(実際にはピュタンと発音される?)」という語が「糞」の意味であると知って、まさか、「想い出の瞳」の中で何度も「糞、糞」と繰り返されていたのだろうかと愕然としたが、それが誤解であったことが、下の記事で分かって安心したwww
なお、「ピュータン」と聞いていたのはこちらの耳の解像度が悪いせいで、「プウルタン」に近い発音かと思う。
(以下引用)
シャルル・アズナヴールCharles Aznavourは1924年生まれで今年92歳を迎え、彼の「最後の日本ツアー」が来月おこなわれます。行きたい気もしますが、ちょっと高いし、往年の歌をCDで聴くだけでいいかなと。
今回取り上げる曲のタイトルの原名はEt pourtant。直訳すると「だけど」という意味ですが、「想い出の瞳」という邦名で知られていて、そのタイトルで加藤登紀子が日本語で歌っています(灰田勝彦の同名の曲は違いますし、「灰色の瞳」も別の曲です)。以前、こちらを先に聴いて感じるところがあり、アズナヴールの原曲を買い求めました。原曲(1963年にEPとシングル盤で発売され、その後いくつかのアルバムに収録されています。作詞:アズナヴール自身、作曲:ジョルジュ・ガルヴァランツGeorges Garvarentz)は、未練を断ち切って去りゆく男が、たとえ面影は忘れてしまっても、「だけど、僕は君しか愛さない」という歌詞ですが、日本語では、立ち去って行った男を見送る女性の立場の歌詞になっています。その面影は忘れてしまっても、「だけど、だけど、好きなのよ」と言うのだったと記憶しています。面影を忘れてしまうわけですから「想い出の瞳」という邦題は矛盾していますが副題としましょう。
Et pourtant だけど(想い出の瞳)
Charles Aznavour シャルル・アズナヴール
Un beau matin je sais que je m’éveillerai
Différemment de tous les autres jours
Et mon cœur délivré enfin de notre amour
Et pourtant, et pourtant
Sans un remords, sans un regret je partirai
Droit devant moi sans espoir de retour
Loin des yeux loin du cœur j’oublierai pour toujours 注1
Et ton cœur et tes bras
Et ta voix
Mon amour
ある朝 僕は目が覚めるだろう
ほかの日と違ったふうに
そして僕の心は僕らの恋からついに自由になる
だけど、だけど
後悔もなく、未練もなく僕は出て行く
まっすぐ前を向いて、戻る望みももたずに
日毎に遠くなり 僕は永遠に忘れるだろう
君の心も 君の腕も
君の声も
愛する人よ
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど
J’arracherai sans une larme, sans un cri
Les liens secrets qui déchirent ma peau 注2
Me libérant de toi pour trouver le repos
Et pourtant, et pourtant
Je marcherai vers d’autres cieux, d’autres pays 注3
En oubliant ta cruelle froideur
Les mains pleines d’amour j’offrirai au bonheur
Et les jour et les nuits
Et la vie
De mon cœur 注4
皮膚を傷つけながらも 僕は涙も流さず、叫びもせずに
隠れたきずなを引きはがし
休息を見出すために君から自分を自由にする
だけど、だけど
僕は異郷へと、他国へと向かって歩む
君のつれない冷たさを忘れるために
愛でいっぱいの両手を
大事な人の幸福のために
その人の昼と夜と
人生のために差し出すだろう
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど
Il faudra bien que je retrouve ma raison 注5
Mon insouciance et mes élans de joie
Que je parte à jamais pour échapper à toi 注6
Dans d’autres bras quand j’oublirai jusqu’à ton nom 注7
Quand je pourrai repenser l’avenir
Tu deviendras pour moi qu’un lointain souvenir
Quand mon mal et ma peur
Et mes pleurs
Vont finir
僕は自分の理性や
気楽さや歓びの高まりをまた見出さなければならない
永遠に君から逃れるために
ほかの人の腕のなかへと その時僕は君の名すら忘れているだろう
その時僕は未来のことをまた考えられるだろう
君は僕にとって遠い思い出に過ぎなくなる
その時僕の苦しみや僕の恐れや
僕の涙は
終わりを告げる
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Et pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Pourtant, pourtant, je n’aime que toi
Pourtant, pourtant, je n’aime que toi...
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない
だけど、だけど、僕は君しか愛さない、
[注]
1 loin des yeux loin du cœur「去る者は日々に疎し」
2 déchirer ma peau「皮膚を傷つける、引き裂く」のは、quiの先行詞であるles liens secrets「隠れたきずな」だが、それをarracher「引き剥がす」時に「皮膚を傷つける」訳である。
3 cieuxはcielの複数形で、通常は「天国、天上」の意味でcielsと使い分けられるが、詩では多用され、また、aller à d’autres cieux「異郷へ旅立つ」などの熟語で用いられる。
4 mon cœur「大事な人、愛する人」mon amourと同義だが、未来の恋人を、君すなわち今までの恋人と区別するために異なる語を用いている。
5 あえて、定冠詞ではなく所有形容詞を用いて、自身のことだと強調している。
6接続詞queは目的を示し、parteが接続法になっている。 à jamais「永遠に」
7 ここでは、A quand Bの形は、「Bする時、Aする」ではなく、「Aする、その時Bする」という意味。
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