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ナポレオンと世界史

昨日はユーチューブでクラシック音楽を幾つも聞いたが、その中にロシアのナポレオン撃退を描いたチャイコフスキーの「1812年」もあり、毎度のことだが感動的な曲である。知らない人には一聴をお勧めする。ついでだが、ベートーヴェンの「ウェリントンの勝利」も戦争を音楽で描いた傑作である。どちらも負けたのはナポレオンだwww これもついでだが、往古の懐かしの名画「会議は踊る」の物語の背後にはナポレオンのエルバ流刑とそこからの脱出がある。この主題歌の「ただ一度だけ」(これもユーチューブで、映画のそのシーン自体が見られる。無上の幸福感を絵に描いたような最高のシーンだ。)は名曲中の名曲で、私は見ていないが宮崎駿の「風立ちぬ」で使われたらしい。
蛇足だが、英語の回文にこういうのがある。訳するなら「エルバを見るまでは我は有能なりし」。
ereはbeforeの古語的表現。able was I はもちろん I was ableの倒置表現。

Able was I ere I saw Elba

これも蛇足、というより私のブログは蛇足しかないのだが、「1812年」という年号を覚えておくと、近世の世界史の遠近感が把握しやすい。つまり、ナポレオンのロシア敗退を機に世界史は大きく「ナポレオン後」へ動くのであり、1812年は歴史(西洋史)の転回点的な年号だろう。
逆に、フランス革命はそれより数十年前、と見当がつくし、ウィーン会議(「会議は踊る」の舞台)はそのすぐ後、と分かる。そして、ナポレオン関係の逸話から、ベートーヴェンやゲーテはナポレオン時代の人間、と頭の中で配置できる。ナポレオンというのは西洋人にとっては巨大な存在であるので彼に関係する逸話が多いのである。貴族ではなく下層軍人から皇帝にまでなったという点では豊臣秀吉的な存在だろうか。
確か、シャーロック・ホームズ物語の中でもモリアーティ教授を「犯罪界のナポレオン」と書いていたと思う。それだけナポレオンという存在は西洋人には大きいわけだ。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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