昔、誰かの随筆か漫画の中で大の大人が「おしっこが出たくなった」というような表現をしているのを見て、奇妙な思いがしたのだが、特定の地域では大人も普通に使う表現、つまり方言なのか、それともその人がたまたま幼児語を使っているのか気になったままだった。
で、調べてみると、幼児の表現から来たものではあるようだが、心理的必然性も無くもなさそうである。下の回答の「を」や「が」の持つ心理的印象の説明には少し感心した。
しかし、やはり大人が使うと幼稚な印象(わざとそういう印象を与えようという場合もあるかもしれない。)が否めないのは私だけだろうか。
No.6
- 回答日時:2011/10/13 01:01
言葉の中で「を」格を用いると、1)理屈っぽくてしかも冗漫な、2)意味が強めで露骨な、そんなニュアンスが生じやすいので、次のような表現方法を取ります。
1.名詞だけ
「ママ、おしっこ」
2.名詞のサ変動詞化
「ママ、おしっこする」
3.名詞のサ変動詞に願望の助動詞「たい」を加える
「ママ、おしっこしたい」
4.更に「が」格を加え文法を安定させて大人表現にする。
「おしっこがしたい」
4.サ変動詞を避け自動詞「出る」で露骨さは抑えたまま、より曖昧さや冗漫さを減らす
「ママ、おしっこ出す」
5.自動詞「出る」に願望の助動詞「たい」を加える
「ママ、おしっこ出たい」
6.更に「が」格を加え文法を安定させて大人表現にする。
「おしっこが出たい」
以上のように、一般には4のサ変動詞で「おしっこがしたい」、6の自動詞で「おしっこが出たい」が会話語として多いでしょう。
参考例として、
「彼はあの車にぶつけられて大けがした」→「彼はあの車にぶつかって大けがした」
「お隣の失火のため彼は家を焼かれてしまったらしい」→「お隣の失火で彼は家を焼いたらしい」
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