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言葉の重さ、言葉の軽さ

今の日本では言葉は嘘をつくための道具という認識が国民全体に広まっているようだ。それを示す記事を二つ掲載する。

(引用1)は、例の川上村の中国人留学生(実習生)搾取の件での元役員の発言。
「語るにおちる」とはこのことであり、「過酷な仕事で日本人アルバイトが集まらない」の一言が事実をすべて物語っている。つまり、日本人がけっしてやらない薄給、過酷労働を中国人留学生(実習生)にやらせていた、ということだ。これを搾取と言うのである。その後に書かれた「帰国時には手を取り合って涙を流しているのが実情だ」は、例によって日本人の好きな「美談」調に話を作って誤魔化しているのが歴然としている。「大多数の農家は実習生に感謝し」ですか。そりゃあそうでしょう。実習生の過酷労働によって農家は楽に金儲けができるのだから感謝しないわけがない。
(引用2)は嘘の事例ではなく、現代人の「言葉の軽さ」ということを示す事例だ。
「死ね」と言ったら、相手が死んだ。それは相手を死に追いやったということだ。それは相手の心の弱さだとして相手を非難するか? それなら、社長や上司の命令にあなたは逆らえるか? 死ぬことは別だ、と言うなら「1日24時間365日働け」という命令は「死ね」というのと何が違うか。戦場で「敵に向かって突撃せよ」、というのは「死ね」というのと何が違うか。
昔は、侍は主君に「死ね」と言われたら死ぬのが当たり前だった。それがいいというのではない。言葉はそれほど重いものだ、と言いたいのである。




(引用1「ヤフーニュース」から転載)


 別の元役員は「一部に問題の農家がいるのは事実で勧告は真摯(しんし)に受け止めている。しかし過酷な仕事で日本人アルバイトが集まらない中、大多数の農家は実習生に感謝し、帰国時は手を取り合って涙を流しているのが実情だ。組合全体で中国人から搾取していたことは断じてない」と話す。


(引用2)

「死んで借金を返せ」夫自殺で妻書類送検 警視庁、教唆疑い

産経新聞 12月19日(金)7時55分配信


 死んで借金を返せなどと歯科医師の夫(56)に迫り、自殺に追い込んだとして、警視庁滝野川署は18日、自殺教唆の疑いで、東京都北区の歯科衛生士の女(51)を東京地検に書類送検した。同署によると「死ねとは言ったが本当に死ぬとは思わなかった」と容疑を否認している。





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