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死者は大地と海に返せ

これも「asahi.com.」から転載。
石油不足のこの時に、個人的なこだわりから火葬でなければいやだ、などと言う人間は、非難されてよい。人間が暖まるための灯油さえ不足している状況で、死体を焼くのに使える石油など無い。
もともと火葬ほど無駄なものはない。土葬にすれば虫や微生物が処理して大地の栄養分となるのに、それをわざわざエネルギーを使って炭化させてしまうのである。海に流れた死体はそのまま海の生き物の食料にすればいいのである。人間など、死ねばただのタンパク質とカルシュームだ。亡き人を悼むセンチメンタルな気持ちは分かるが、死体は死体にすぎない。
もっと言えば、葬式などの儀礼も、葬式業者と坊主の生活維持のために存在しているにすぎない。死者は一人一人が心の中で悼めばそれでよい。
記事途中の「泣かせ記事部分」はカットしようかと思ったが、これも私の主張の「反例」として必要かと思うので、そのまま掲載する。



(以下引用)



「面影とどめているうちに」 宮城・東松島で土葬始まる(1/2ページ)2011年3月23日1時34分


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震災で亡くなった人の土葬が行われ、最後の別れをする人たち=22日午前11時26分、宮城県東松島市、長島一浩撮影
 増え続ける遺体に安置所や火葬場の能力が追いつかないなか、宮城県内では土葬が始まった。22日には焼却処分場の跡地に急きょ作られた東松島市の墓地に、24体の遺体が次々と運ばれ、遺族がむせび泣きながら土をかけた。

 「面影が残っているうちに送ってあげたかった」。東松島市野蒜(のびる)の大学3年、千葉綾香さん(21)は、袋に入れられた父の和久さん(60)の遺体にスコップで土をかけ、手を合わせた。

 地震の直後、綾香さんが避難場所の公民館に入ろうとしたところ、消防団員で避難誘導中だった和久さんから「もっと高いところに逃げろ」と言われて近くの小学校に向かった。校庭で津波にのみ込まれたものの、命を取り留めた。「父の声があったから助かった」。一緒に逃げた母の祐子さん(54)は行方不明のままだ。父の遺体を火葬しようと母の実家のある県内の自治体に問い合わせたが、「3月末まで待ってほしい」と言われ、あきらめたという。

 東松島市野蒜の奥田五郎さん(76)は「頑張って生きるからね」と、49年連れ添った妻の恵知子さん(73)に声をかけ、土をかけた。火葬はかなわなかったが、「あの遺体の数を見たら、仕方ないと思う。早く土に返してあげたかった」。いずれ掘り起こし、葬儀をあげるつもりだ。

 東松島市内では1日平均20~30体の遺体が発見されており、安置所の遺体は22日現在で679体にのぼる。ドライアイスがなく、長く保存ができないことから、死亡届を出した住民に説明し、同意を得た人から土葬する方針を決めた。約1万平方メートルを造成、1千体分の埋葬穴を用意した。

 墓地埋葬法では、土葬は首長の判断でできる。今回の震災を受けて厚生労働省は、遺族が土葬や火葬をする前に必要な許可証を事後申請できるよう通知し、手続きを簡略化した。

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