「マスコミに載らない海外記事」より、ロシアの新聞に載ったある主婦の発言だそうである。日本の被った災害に対して、ロシアはこの機会に北方四島を返そう、という意見だ。北方四島が日本の固有領土だからではなく、同じ人間として、他人の不幸に対する援助としてである。この記事に対する管理人の言葉もいい。長い文章なので、残念だが一部を割愛して掲載する。
(以下引用)
人類は、より多くの、実物の有形資産を貯め込むことを、その生存の主要目的にして、生きている。お金、土地、石油、ガス、全てだ。つかみ取って、しまい込み、両側に、見張りを立て、誰にも、何も、与えずに、“おれのものだ!”と低く唸り声をあげている。
だが、我々の運命とは、そういうものだろうか?そうした単純な課題を遂行するためならば、人間は人間である必要などない。他の動物を喰って生きている、原始的な仕組みの動物で充分なのだ。
だが、人間は、決して、そう原始的に作られてはいないのだ。人間は、我々の中で、何が、どのように機能しているのかを、我々自身が最後まで解明できないほど、複雑に作られている。一体なぜ、我々は、素晴らしい、全き“万物の霊長”なのだろう? 一体何のために?物をかき集めるためだろうか?
経済危機、地球温暖化、中東における革命、そして、制御不能状態となって、どうしたら良いのか、誰にもわからない、日本の原子力発電所での、この恐ろしい大事故等は、もう、詰め込むのを止めるべき頃合いだという兆しだ。政治家達の個人的野望、政治的、経済的狙いをもった、武力の誇示と使用、軍拡競争、物質的成功を目指した、全体的な競争。こうしたもの全て、過去の時代のものだ。ある国民の、他国民に対する支配の時代。人類が子供だった時代だ。
新時代は全く違う。より大人なのだ。より賢明なのだ。より人間的なのだ。そして、この新時代は既に発芽しているのだ。既に最初の新芽は現れている。インターネット、科学技術の急速な発展、信じられないほどの医療技術の進歩、生産のグローバル化、西も東も、社会主義も資本主義も、既存政治体制に対する広範な批判。
もし、ロシアが今日本に四島を返還すれば、ロシアは、古い世紀から新世紀という飛躍的進歩の先頭に立てる。これは、旧世紀から新世紀への移行の上で、政府レベル事業の第一歩となるだろう。あらゆるものを尻の下に貯め込む必要はないという、初めての例だ。人類は、そのために造り出されたわけではないのだから。人類には、より重要な仕事があるのだ。
ユリヤ・カリーニナ
記事原文のurl:www.mk.ru/politics/russia/article/2011/03/17/573539-kurilyi-nado-otdavat.html
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本当に普通の主婦なのだろうか?ロシア版クリス・ヘッジス?実現の有無は別として、掲載してくれるだけでも有り難い話。
中日新聞記事「北方四島を日本へ返そう」ロシア大衆紙が異例で、北方四島は返却すべきだと、ロシアの新聞に載ったというのを読んだので、ロシア語を読める知人に、原文検索と翻訳を依頼した。文体は、確認の上、小生の調子に変えてある。
「トモダチ作戦」とやらのため華々しく出動した米空母ドナルド・レーガン、ヘリコプターで、ほんのお印に(乾パンだか何か知らないが)何箱か輸送した際、ヘリコプターが被爆し、危険だということで、遥か沖だか日本海だかに退避したという。そのあとパッタリ報道が途絶えている。なんとも高価についた支援物資。
小話を思い出す。熊と旅人(狩人というのもある)。Wikipediaにもある。
2人の男が旅をしていた。ある大きな森の中の道を歩いていると、目の前に1頭の熊が現れた。
1人の男はすぐに近くの大木によじ登ったが、もう1人の男は逃げ遅れ、仕方なく地面に倒れて死んだふりをした。熊はその男の耳元に口を当てていたが、しばらくすると森の奥に姿を消した。木の上の男は、安心したので降りてきた。
逃げ遅れた男に「熊は君の耳に何かささやいていたようだが、何て言っていたんだね?」と聞いたところ、男は答えた。「ああ、言っていた。危ない時に友達を捨て、自分だけ逃げるような薄情な相手とはもう別れろ、と」。
チェルノブイリで核汚染除去で活躍された、ニコライ・アンドレーエフ氏もいっておられる。
緊急事態対応には、独創力、ある種の想像力や臨機応変のようなものさえ必要なのです。
そこで小生も、無い想像力を働かせてみよう。北方四島の面積、6000平方キロだという。
一方、在日米軍基地の面積、なんと、324,696平方キロだという。(「情報公開法でとらえた在日米軍」梅林宏道著)そして一部基地では、家族が退避し、もはや人影もないという。
三陸から関東に至るまで、太平洋側海岸地帯は沈下、日本の面積、大幅に減った。
ここは、ロシアからは、お言葉通り、御厚意に甘えて、北方四島を頂きたいもの。
そして、アメリカ様には、全ての基地を返却していただこう。
宗主国は、終始「テロに対する戦いを支援しろ」と強要している。
これに呼応して、「中国が攻めてくる」「中国が尖閣諸島を取ってしまう」「北朝鮮が核ミサイルを撃ち込んでくる」等々、言い募る人々がおられる。
しかし、今回の大地震、大津波、原発災害で、日本が恐れるべきものは、大自然と、無謀な原発拡張政策であることが明白になったではないか。もはや「国防費」も大幅削減せざるを得まい。ミサイル防衛からは離脱する。イージス艦もAWACSも売却する。代わりに、急きょ、ブルドーザーや、高層ビルにコンクリートを流す装置や、放水車、放水艇などに振りかえる。今回も献身的活動をしておられる消防関係の皆様こそ、予算増加。原発がある地域の消防当局についても、予算を大幅に増強して、放水車等を強化していただく。もちろん、給与増強。さしあたり政党助成金全額、全て返還させて、原発被害対策・原発廃止・暴走対策に振り向ける。それで生きられない政治家、政党、今の日本に不要だ。
「日米安全保障条約」というものも、米空母が退避してしまったことでわかるように、いざという時には、熊と旅人そのままであることが、わかったではないか?助けにおいでになった時だけ、散々報道しておいて、退避されたことについては、全くしらばっくれている。知りたいことは知らせず、知りたくないことを、知らせてくれるのが、大本営報道部の仕事であることは、今回も証明された。
ここで、尊米愛国者の皆様は、涙を飲んで、「日米安全保障条約」を破棄させていただきたいと申し出てはどうだろう。熊と旅人そのままで「実は助けにならない」などという本当の失礼な理由ではなく、実際に、国民が住む場がないのだ。「背に腹は代えられないのです。ごめんなさい。お帰りください」とお願いするしかない。国民が難民になっているのに、広大なパラダイスのような米軍の基地や住宅が空っぽでは余りにもったいない。全ての基地を、無条件即時返還して頂き、そこに、自然災害である大津波と、金儲け主義の企業や為政者による人災、福島原発災害の被災者の方々用施設を建設するのだ。
人類は、金儲けのために造り出されたわけではないのだから。人類には、より重要な仕事があるのだ。
TPP論議も、日本が完全復興する時点、たとえば10年先まで、完全に棚上げ。とはいえ、「野菜や水が危険」というのは、「だから、アメリカの水と野菜を自由に入れられるようにすべくTPPに加盟する」口実に使われるだろう。「医療も、郵便局も、このままでは足らないので、アメリカの病院や、宅配便に、どんどん入っていただく」ことになるだろう。アメリカの医療産業、金持ちしか相手にしないことには触れない。
最強の友人だと、オバマ大統領もおっしゃっておられる。まさかの友は真の友。
弱った政治・経済につけこむ火事場泥棒など決してしない宗主国であって欲しいもの。
困ったことに、あのベストセラー「エコノミック・ヒットマン」の著者ジョン・パーキンスが書いた「The Secret History of the American Empire」には、全く逆の例が書いてある。例えば、第一部アジア篇の8章はTsunami Profiteering。2004年のスマトラ島沖地震津波災害につけこむ金儲けの様相が描かれている。是非、各自お読み頂きたい。
大地震から一年後のハイチを見ても、全く同じ繰り返し。より詳細については、藤永茂先生の『私の闇の奥』を是非お読み頂きたい。そういう御国が、日本だけ例外扱いをして下さるとは、凡人の小生には、どうしても想像できない。
阪神大震災の後、アメリカ産建材の日本への輸出を可能とすべく、アメリカの命令で、建築基準が緩和(強化ではない)されたことも、マスコミは決して報じない。『拒否できない日本』には書かれている。この関係、宗主国・属国関係といわずして、どのように表現するのだろう。
ユリヤ・カリーニナさんの配慮、益々神々しく感じられてくる。
(以下引用)
人類は、より多くの、実物の有形資産を貯め込むことを、その生存の主要目的にして、生きている。お金、土地、石油、ガス、全てだ。つかみ取って、しまい込み、両側に、見張りを立て、誰にも、何も、与えずに、“おれのものだ!”と低く唸り声をあげている。
だが、我々の運命とは、そういうものだろうか?そうした単純な課題を遂行するためならば、人間は人間である必要などない。他の動物を喰って生きている、原始的な仕組みの動物で充分なのだ。
だが、人間は、決して、そう原始的に作られてはいないのだ。人間は、我々の中で、何が、どのように機能しているのかを、我々自身が最後まで解明できないほど、複雑に作られている。一体なぜ、我々は、素晴らしい、全き“万物の霊長”なのだろう? 一体何のために?物をかき集めるためだろうか?
経済危機、地球温暖化、中東における革命、そして、制御不能状態となって、どうしたら良いのか、誰にもわからない、日本の原子力発電所での、この恐ろしい大事故等は、もう、詰め込むのを止めるべき頃合いだという兆しだ。政治家達の個人的野望、政治的、経済的狙いをもった、武力の誇示と使用、軍拡競争、物質的成功を目指した、全体的な競争。こうしたもの全て、過去の時代のものだ。ある国民の、他国民に対する支配の時代。人類が子供だった時代だ。
新時代は全く違う。より大人なのだ。より賢明なのだ。より人間的なのだ。そして、この新時代は既に発芽しているのだ。既に最初の新芽は現れている。インターネット、科学技術の急速な発展、信じられないほどの医療技術の進歩、生産のグローバル化、西も東も、社会主義も資本主義も、既存政治体制に対する広範な批判。
もし、ロシアが今日本に四島を返還すれば、ロシアは、古い世紀から新世紀という飛躍的進歩の先頭に立てる。これは、旧世紀から新世紀への移行の上で、政府レベル事業の第一歩となるだろう。あらゆるものを尻の下に貯め込む必要はないという、初めての例だ。人類は、そのために造り出されたわけではないのだから。人類には、より重要な仕事があるのだ。
ユリヤ・カリーニナ
記事原文のurl:www.mk.ru/politics/russia/article/2011/03/17/573539-kurilyi-nado-otdavat.html
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本当に普通の主婦なのだろうか?ロシア版クリス・ヘッジス?実現の有無は別として、掲載してくれるだけでも有り難い話。
中日新聞記事「北方四島を日本へ返そう」ロシア大衆紙が異例で、北方四島は返却すべきだと、ロシアの新聞に載ったというのを読んだので、ロシア語を読める知人に、原文検索と翻訳を依頼した。文体は、確認の上、小生の調子に変えてある。
「トモダチ作戦」とやらのため華々しく出動した米空母ドナルド・レーガン、ヘリコプターで、ほんのお印に(乾パンだか何か知らないが)何箱か輸送した際、ヘリコプターが被爆し、危険だということで、遥か沖だか日本海だかに退避したという。そのあとパッタリ報道が途絶えている。なんとも高価についた支援物資。
小話を思い出す。熊と旅人(狩人というのもある)。Wikipediaにもある。
2人の男が旅をしていた。ある大きな森の中の道を歩いていると、目の前に1頭の熊が現れた。
1人の男はすぐに近くの大木によじ登ったが、もう1人の男は逃げ遅れ、仕方なく地面に倒れて死んだふりをした。熊はその男の耳元に口を当てていたが、しばらくすると森の奥に姿を消した。木の上の男は、安心したので降りてきた。
逃げ遅れた男に「熊は君の耳に何かささやいていたようだが、何て言っていたんだね?」と聞いたところ、男は答えた。「ああ、言っていた。危ない時に友達を捨て、自分だけ逃げるような薄情な相手とはもう別れろ、と」。
チェルノブイリで核汚染除去で活躍された、ニコライ・アンドレーエフ氏もいっておられる。
緊急事態対応には、独創力、ある種の想像力や臨機応変のようなものさえ必要なのです。
そこで小生も、無い想像力を働かせてみよう。北方四島の面積、6000平方キロだという。
一方、在日米軍基地の面積、なんと、324,696平方キロだという。(「情報公開法でとらえた在日米軍」梅林宏道著)そして一部基地では、家族が退避し、もはや人影もないという。
三陸から関東に至るまで、太平洋側海岸地帯は沈下、日本の面積、大幅に減った。
ここは、ロシアからは、お言葉通り、御厚意に甘えて、北方四島を頂きたいもの。
そして、アメリカ様には、全ての基地を返却していただこう。
宗主国は、終始「テロに対する戦いを支援しろ」と強要している。
これに呼応して、「中国が攻めてくる」「中国が尖閣諸島を取ってしまう」「北朝鮮が核ミサイルを撃ち込んでくる」等々、言い募る人々がおられる。
しかし、今回の大地震、大津波、原発災害で、日本が恐れるべきものは、大自然と、無謀な原発拡張政策であることが明白になったではないか。もはや「国防費」も大幅削減せざるを得まい。ミサイル防衛からは離脱する。イージス艦もAWACSも売却する。代わりに、急きょ、ブルドーザーや、高層ビルにコンクリートを流す装置や、放水車、放水艇などに振りかえる。今回も献身的活動をしておられる消防関係の皆様こそ、予算増加。原発がある地域の消防当局についても、予算を大幅に増強して、放水車等を強化していただく。もちろん、給与増強。さしあたり政党助成金全額、全て返還させて、原発被害対策・原発廃止・暴走対策に振り向ける。それで生きられない政治家、政党、今の日本に不要だ。
「日米安全保障条約」というものも、米空母が退避してしまったことでわかるように、いざという時には、熊と旅人そのままであることが、わかったではないか?助けにおいでになった時だけ、散々報道しておいて、退避されたことについては、全くしらばっくれている。知りたいことは知らせず、知りたくないことを、知らせてくれるのが、大本営報道部の仕事であることは、今回も証明された。
ここで、尊米愛国者の皆様は、涙を飲んで、「日米安全保障条約」を破棄させていただきたいと申し出てはどうだろう。熊と旅人そのままで「実は助けにならない」などという本当の失礼な理由ではなく、実際に、国民が住む場がないのだ。「背に腹は代えられないのです。ごめんなさい。お帰りください」とお願いするしかない。国民が難民になっているのに、広大なパラダイスのような米軍の基地や住宅が空っぽでは余りにもったいない。全ての基地を、無条件即時返還して頂き、そこに、自然災害である大津波と、金儲け主義の企業や為政者による人災、福島原発災害の被災者の方々用施設を建設するのだ。
人類は、金儲けのために造り出されたわけではないのだから。人類には、より重要な仕事があるのだ。
TPP論議も、日本が完全復興する時点、たとえば10年先まで、完全に棚上げ。とはいえ、「野菜や水が危険」というのは、「だから、アメリカの水と野菜を自由に入れられるようにすべくTPPに加盟する」口実に使われるだろう。「医療も、郵便局も、このままでは足らないので、アメリカの病院や、宅配便に、どんどん入っていただく」ことになるだろう。アメリカの医療産業、金持ちしか相手にしないことには触れない。
最強の友人だと、オバマ大統領もおっしゃっておられる。まさかの友は真の友。
弱った政治・経済につけこむ火事場泥棒など決してしない宗主国であって欲しいもの。
困ったことに、あのベストセラー「エコノミック・ヒットマン」の著者ジョン・パーキンスが書いた「The Secret History of the American Empire」には、全く逆の例が書いてある。例えば、第一部アジア篇の8章はTsunami Profiteering。2004年のスマトラ島沖地震津波災害につけこむ金儲けの様相が描かれている。是非、各自お読み頂きたい。
大地震から一年後のハイチを見ても、全く同じ繰り返し。より詳細については、藤永茂先生の『私の闇の奥』を是非お読み頂きたい。そういう御国が、日本だけ例外扱いをして下さるとは、凡人の小生には、どうしても想像できない。
阪神大震災の後、アメリカ産建材の日本への輸出を可能とすべく、アメリカの命令で、建築基準が緩和(強化ではない)されたことも、マスコミは決して報じない。『拒否できない日本』には書かれている。この関係、宗主国・属国関係といわずして、どのように表現するのだろう。
ユリヤ・カリーニナさんの配慮、益々神々しく感じられてくる。
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