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労働生産性という粗雑な概念

「労働生産性」という概念自体がインチキなもの、と言えば言いすぎになるが、粗雑な概念だと思う。労働で得た利益を労働時間で割って、それを労働生産性だと言うなら、詐欺師ほど労働生産性の高い商売は無い。口先一つ、数分のトークで何億という金を得ることもある。
その逆に、芸術家、特に真面目な芸術家ほど労働生産性は低い。一つの作品に数年をかけるなど、馬鹿の行為だとされるだろう。しかも、それが売れるとは限らない。だが、人類の至宝はそうして作られてきたのである。現代の「芸術家」のように弟子や子分にコンセプトを指示して作業もやらせ、それを自分の「作品」だ、などとする横着者が本物の芸術家であるはずはない。そもそも概念が他人に100%伝わることなどありえない。いくら「指示どおりに作れ」と弟子や子分を叱りとばしても、他人のすることであり、他人が作ったものだ。べつに村上隆だけのことを言っているのではない。
まあ、書道などで、他人に指示して書かせて、それを自分の作品だと言い張ることは不可能だろう。それが「モダンアート」では可能なようなのである。そう言えば、デザイン界などもっとひどいようだ。他人の作品をうまく盗んで、それを自分の作品とするなら、これほど労働生産性の高いものはない。(笑)
もちろん、以上は揶揄的に書いているのであり、工場労働だけなら労働生産性の概念も意味はある。だが、現実の労働は多様なものである。全国民の労働の利益を全労働時間で割るというのは、バナナと牛肉と泥と青酸カリと胃腸薬をジューサーに入れて混ぜてジュースとして飲め、というようなものだ。
むしろ労働生産性が低い国のほうが、「労働者が搾取されていない国」、あるいは「詐欺師が少ない国」だとすら言えるのではないか。つまり、今の日本は世界的に見たら、まだマシなのかもしれない。



(以下引用)

必ずしも悪いことでもない

| コメント(8)

日本がギリシャより労働生産性が低い、というんだが、デフレの末路で、そら、ギリシャで牛丼300円では食べられません。つうか、労働生産性が高いといわれるヨーロッパでは、牛丼程度の食事でも1000円取られる。そら、労働生産性が高いわw 

日本がギリシャより労働生産性が低いのは、当たり前 --- 本田 康博
今月18日、日本生産性本部が「日本の生産性の動向」2015年版を発表しました。
これに関連して、日本の労働生産性が経済協力開発機構(OECD)加盟34か国中21位と低迷し続ける状況について、日本生産性本部の茂木会長が、「日本は勤勉な国で、生産性が高いはずと考えられるが、残念な結果だ」(『労働生産性、先進7カ国で最低 茂木友三郎生産性本部会長「勤勉な日本が...残念な結果」』、産経ニュース、2015/12/18)とコメントしたことをきっかけに、「勤勉で真面目過ぎるからこそ生産性が低い」「いや、本当は勤勉でも何でもない」等々、多くの方が様々な意見を述べておられます。

実際に生活してみると、労働生産性が低い国のほうが圧倒的に暮らしやすいです。タイのレストランで食事をすると、食べているあいだずっと、女の子が横に立って待ち構えているw アメリカだったら、デブのオバチャンがハンバーガー投げて寄越す。労働生産性は高ければ良いというものではない。

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