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二つの旧日本植民地の対日感情

「逝きし世の面影」から転載。
面白い考察だ。朝鮮(韓国と言うと現在の韓国と混同しそうなのでここでは朝鮮と言っておく)で行われた「同化政策」は、朝鮮人のアイデンティティを無視した侮蔑的政策だったと言えるかと思うが、台湾に対しては「同化政策」は採られなかったのはなぜだろうか。また、日本で「朝鮮人」という言葉が侮蔑語として用いられたのは日韓併合以後のことか、それ以前からかも知りたい。
台湾人については日本人は侮蔑的態度をあまりとっていないように思う。中国人に対しては、日清戦争以降は見下していたと思うが、その違いは何によるものか。(もちろん、台湾人も中国人と同じと見ていたのかもしれないし、両者に対して侮蔑的態度をとっていたかもしれない。)
朝鮮の人々(「朝鮮人」という言葉自体が差別語めいているので、そう書いておく。ここでは北朝鮮と韓国の二つを含む。)が日本に敵意を持つのは必ずしも「反日教育」の結果だけではないだろう。日本が朝鮮の人々に加えてきた侮辱を「倍返し」されているだけではないか。日本統治の「恩恵」がいくらあっても、侮辱の方がより重大、というわけである。まあ、そういう民族性を知らぬままに統治するから伊藤博文の暗殺というようなことも起こったのだろう。
日本による統治以前の、いわゆる李氏朝鮮の時代の朝鮮史を私はほとんど知らない。どのような統治状態だったのか知りたいものである。いずれネットででも調べるか、図書館から本を借りてみよう。




(以下引用)

同じ日本の植民地だった「親日」の台湾と「反日」の韓国の明らかな違い

2016年01月12日 | 東アジア共同体
日本の統治を受けた韓国と台湾、台湾人が反日感情を抱かない理由=中国報道』サーチナ(Searchina )

韓国と台湾はともに大日本帝国による統治を受けていたという共通点がある。韓国では反日感情が根強く存在するものの、台湾は親日家も多く、日本への対応や感情は正反対と言っても差し支えないほど異なるのはなぜなのだろうか。
中国メディアの今日頭条はこのほど、日本による統治と日本統治前の清朝による統治の「差」に注目し、台湾で根強い反日感情が存在しない理由を考察した。
当時、伝染病が野放し状態だった台湾において、日本の統治によってマラリアやコレラなどの伝染病の発生が抑止され、公共衛生の改善につながった。
記事はこの点を強調し、「清朝による統治時代は不可能だったものを、日本はわずか10年ほどで解決した」と指摘している。
自分たちを苦しめていた病気から解放してくれたことは、当時の台湾の人びとにとってありがたいことだったのだろう。
もし清朝統治時代が続いたのならば、伝染病の苦しみも続いていたはずであり、当時の台湾の人びともそのことを理解していたはずだ。
また日本の警察が治安維持に取り組んだ様子について「法を厳格に守る腐敗なき治安であった」とし、これも清朝統治時代には実現不可能なことだったと指摘。法のあるところには秩序があり、秩序があるところには自由がある。清朝統治時代が続いていたなら、こうした治安の恩恵を受ける機会はなかったかも知れない。
さらに日本は台湾で「農業改革」を行ったと紹介している。
具体的には、品種改良、施肥、防虫、灌漑設備の設置、また生産から加工まで一貫した作業システムの確立などだ。この全面的な農業改革の結果、台湾の人びとは大きな利益を得たと指摘。この利益も清朝統治が続いていたら得られなかったかもしれない。
日本の統治を肯定するものでは決してないが、日本の統治が当時の台湾に清朝による統治時代にはなかったものをもたらしたと言えるのかもしれない。
それは現代化と社会秩序であり、清朝統治時代の社会不安や腐敗とは正反対のものだ。
台湾人が強烈な反日感情を抱かないのは、両統治が台湾にもたらしたものに明らかな「差」があったからとも言えそうだ。
2016-01-10 (サーチナ Searchina )

『半分(台湾部分)だけ正しい中国メディア(サーチナ Searchina )の判断』

サーチナの記事ですが、これは120年前の日清戦争や100年前の第一次世界大戦の大日本帝国の勝利によって植民地化された清国領の台湾やパラオなどドイツ領の南洋諸島の人々がもつ親日感情を説明するにはぴったりだろう。
ところが110年前の日露戦争によって日本が植民地化した韓国(朝鮮)の場合は台湾や南洋諸島とは180度正反対になっている。今の韓国市民ですが(世界的にも珍しい)極度の反日感情をもっている不思議の説明が不能。余計に疑問が膨らむ結果に終わっているのである。
(日本人の世界における一般的なイメージは『大人しくて正直である』だが、今の一般的な韓国人がもつ日本人のイメージは正反対に『残酷で嘘つきである』になっている)
ここが一番の問題(着目点)だとも思えるのだが、我が日本国(大日本帝国)の植民地政策ですが、台湾も朝鮮もパラオもその扱いには違いが無くて『すべて同じ』なのですが、『その結果』が逆になっている。
そして、日本に植民地化される以前の台湾も朝鮮もパラオもすべて『同じ』ような悲惨な現実に直面していた。今回のサーチナ記事では触れられていないが独立国だった朝鮮も清国領の台湾と同じ問題点を抱えていたし、南洋諸島では白人が持ち込んだコレラやインフルエンザなど疫病の大流行で短期間に人口が数分の1に激減していた。

『大日本帝国の植民地化以前の崩壊寸前の朝鮮を描写して嫌韓ネットウヨのバイブルになったイザベラ・バードの朝鮮旅行記』

大日本帝国による朝鮮併合ですが、歴史修正主義の嫌韓ネットウヨとか『新しい教科書をつくる会』のお馬鹿学者たちの、『もしも日本が植民地化しなければ、ロシアが植民地化していた。もしも、朝鮮がロシアの植民地になれば、日本本土も植民化の危険性が生まれる』とのとんでもない珍説を唱えて日本の明確な侵略行為を弁護しようとして無茶苦茶な例え話を考え付いた。
これは朝鮮半島と日本本土は200キロも離れているので、基本的に無理筋の『ドミノ』議論です。例えフィリッピンがアメリカの植民地になっても距離が離れているので日本が植民地化される危険性が増えたことには少しもならない。
たとえ朝鮮がロシアなど、どこかの欧米列強の植民地でも日本本土には影響しない。
『つくる会』の右翼学者たちの『朝鮮の植民地化は日本本土の植民地化に繋がる』との仮説にピッタリあてはなる場所は朝鮮ではなくて蝦夷地(北海道とか北方領土)ですよ。
我が日本ですが、独自の優れた文化を持っていたアイヌ人を過酷な同化政策で、日本人化して絶滅させてしまう。(現在アイヌ語を母語とする民族集団はサハリンなどロシアには現在でも存在する。ところがアイヌ人の本拠地だった日本国内には存在しない)
そして、大日本帝国による朝鮮併合ですが、あれは植民地化ではなくて、同化政策ですね。大日本帝国は学校建設とか疫病対策などの社会インフラの整備や産業振興に努力していた。
日本としては『同じこと』をやった。ところが台湾とか南洋諸島では歓迎されたが、対照的に朝鮮では反発された原因とは、植民地化と似ているが意味が全く違う『同化政策』だったからである。
アイヌ人の同化政策にほぼ成功した日本は事情が大きく違っている(日本よりはるかに長い歴史をもつ)朝鮮でも成功すると勘違いした。あるいはイギリス人など欧米のような長い植民地経営の経験がないので、『植民地化と同化政策の違い』とのそもそもの根本論を理解出来なかったのだろう。
西南戦争のころに東京などの日本本土だけではなくて蝦夷地のアイヌ部落をイギリス人の女性旅行家イザベラ・バードが記述しているのですが、実に興味深い。(基本的に日本旅行記では社会や日本人の素晴らしさを褒め称えているが、アイヌ人に対しても同じ態度で接しているのである)
イザベラ・バードは植民地化される前の朝鮮も旅行しているが、社会は崩壊状態だったようです。当時の貨幣の価値が暴落していて数日間に必要な貨幣が数十キロにも達していた朝鮮の国内旅行ではイザベラ・バードは自分の個人用荷物を運ぶ人夫以外に、もう一人重すぎる貨幣専用の人夫を雇う必要があった。
歴史修正主義の低能右翼学者の、『もしも日本が植民地化しなければ、ロシアが植民地化していた』との阿呆臭い説にも実は確かな『裏付け』部分が存在していた。(いくら救いがたい阿呆のお馬鹿な説でも全部が『間違い』ではなくて、実は『正しい』部分も必ず存在している)


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