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グローバリズムと「国家」の消滅

私は三島由紀夫の小説はさほど読んでいないが、彼の随筆や評論が好きで、評論家としての頭脳は抜群だったと思っている。ただ、それは文芸評論家としてであって、彼の政治思想は未だに私には分からない。
下の文章は「ネットゲリラ」常連のtanuki氏のものだが、三島の「天皇論」を私は知らないのである。彼の政治評論は一度読みかけたことがあるが、あまりに難解で途中で読むのを断念した。まあ、彼が対米自立(日本の本当の独立)を希望していたこと、その政治思想の根幹に天皇という存在があることくらいが漠然と感じられただけだ。つまり、私自身も何度か書いているように、(あるいはこれは三島からの無意識的な影響かもしれないが)日本文化の根幹に天皇という存在があり、それを失ったら日本は日本でない、無国籍の存在になる、ということだろうと思う。それがまさに現在のグローバリズム下の日本(および世界全体)の様相であり、NWOが進捗している状況で、それを何十年も前に予見していた三島はさすがだと言えるのではないか。
もちろん、世界のすべての「国」が消えて、その文化もすべて消滅して何が悪い、と思う人間(特に若者)がいてもおかしくない。むしろ、三島が全共闘と討論した時代でも多くの若者はそんなものだっただろう。だが、いずれハンバーガーもコカコーラも(もちろん、このふたつはグローバリズムの売り物の象徴。このふたつが「安い」「美味い」を表に出しながら、常食常飲すると健康に非常に悪いのが、まさにグローバリズム文化の象徴でもある。)高級品となり、貧しい若者には手も出なくなる時代が来る可能性が無いとも限らない。
つまり、経済面で言えば、グローバリズムは企業の自由移動による労働賃金の低減化と全世界の貧民化という側面を持っているのである。別の言い方をすれば、DS(あるいは大資本と上級国民)対奴隷層の社会である。
tanuki氏の言う「日本はこのまま滅びますな」とは、要は日本から日本文化、つまり日本を日本たらしめているものが消え、形骸的な「日本」としてしか残らない、ということだろう。



(以下引用)赤字部分は夢人による強調。



そしてネトウヨは知らないが、昔からアメリカの親中派はいたるところにいて対日政策をコントロールしてきた事実。
昔からアメリカの基地は実は日本監視のためで、中国もソ連もそれを歓迎していたということは言っちゃいけないことになってるんでしょうなあ。


日本の再軍備を言うならまずは進駐軍を追い出さなくちゃいけない、というその一点を忘れたまま戦後八十年。三島が全共闘との対話で、君たちが天皇と一言言ってくれれば、俺は君たちと手を握る、といった意味は「反米」です。
反米のないところに右翼は存在しないという大原則に立ち返らなければ日本はこのまま滅びますな。






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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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