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バルセロナの風が語る言葉

「スペインのむかし話」という児童書から転載。真実と虚偽についての(あるいは社会というものについての)比喩として卓抜だと思う。

 「真実の鳥は、この城のおくの鳥小屋にいる。鳥小屋にいくと、うつくしい色にきかざった鳥たちがじぶんこそ真実だと、いっせいにさけぶだろう。でも、そんな鳥は、一わだって、とらえてはいけないよ。白い小鳥をとらえることだ。この小鳥は、すみっこにおしやられて、ほかの鳥たちから、いつもいじめられているんだ。死ぬようなことはないがね。かわいそうに、死ぬことさえできない鳥だからさ……」

「バルセロナの風」は、とあるギター曲で、私はジャズギター奏者ウェス・モンゴメリーのレコードで知ったが、そのアルバムの中で一番好きな曲である。(ユーチューブで聞けるかもしれない)この昔話がバルセロナの民話らしいので、記事タイトルの一部に借用した。引用した話の中では風が語るのではなく、ミミズクが語る。「ミネルヴァの梟は(やっと)夕暮れに飛び立つ」ように、梟は叡知の象徴だろう。その出現は遅く、その姿は夕闇の中に隠れている。

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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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