大津市民病院の医師が、来月以降、相次いで退職の意向を示している問題を受け20日、学識経験者らでつくる緊急の評価委員会が開かれました。
地方独立行政法人・市立大津市民病院については、先月、京都大学から派遣されている外科・消化器外科・乳腺外科の医師9人が、理事長からのパワハラなどを理由に退職の意向を示し、その後も、京都大学から派遣されている脳神経外科と泌尿器科の医師10人が順次退職の意向を示しています。
20日に開かれた評価委員会は、県や地元医師会などが委員となり、病院を設置する大津市が、定期的に開いているものですが、今回は、大量退職問題が発生し、運営や地域医療への影響が危惧されることから、急きょ開かれました。市民病院によりますと、新たな医師の確保については、消化器外科は、大阪医科薬科大学から常勤医師4人の派遣を受けることになったということですが、会議では、救急医療体制などに一定の制限が出ることなどが報告されました。
委員からは「説明を聞いていても、なぜ、そもそも、こんなにたくさん退職することになったのかわからない」と根本的な理由が問われました。なお、パワハラについて病院側は、先月、弁護士による第三者委員会を設置していて、今月末をめどに結論が出される予定です。