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ニュアンスのニュアンスによる視聴者誘導

今日の朝のテレビで、カツラ疑惑で有名な司会者が「ドラッグ・ラグ」のニュースを解説していた。
若くして乳がんのために死んだ女性が、欧米で承認されている治療薬が日本で早く認可されていたら「治ったかもしれない」というような解説だが、正確に言うと「治る」とも言っていなかった。とにかく、その認可を待ち望みながら死んでいったというニュアンスの話だった。
その後は、この「治療薬」が日本でも開発されているという話で、ここでもその認可が待ち望まれるというニュアンス(ニュアンスばかりなのである。)だった。とにかく、こうしたぼやかした話で、印象だけを聞き手に伝えることにかけては日本のマスコミは名人芸だ。
言うまでもないが、こういった治療薬で「治る」などとは絶対に言わないのである。言えるはずがない。ただ、患者はそれを待ち望んでいる、という情報を視聴者に与え、その薬が福音であるという期待感を醸成するのが、こうした「報道番組」「情報番組」の役割だ。
死んだ女性も、自分の死がダシにされて他の患者を誤った方向に導き、無数の薬害被害者を出すことになったら、往生できないだろう。

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HN:
酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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