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ダークなものへの偏向

アニメ「十二国記」を4回くらいまで見て、小野不由美のメソッドが分かった気がするので、メモしておく。要するに「(自分も含めて)何も信じられない」ということではないか。そこから生まれる不安感というのが小野不由美の世界なのではないだろうか。
で、このメソッドで一番の問題なのは、これが「楽しくない」ことである。ホラーだから楽しくないのではない。小野メソッドだから楽しくないのだ。
私は小野不由美の小説は読めない。漢字が多すぎるせいかとも思っていたが、幸田露伴や森鴎外の小説は漢字だらけでも喜んで読む。違いは別のところにあるのだ。
それは、ダークなものを好むか好まないかの違いである。
幸田露伴も森鴎外も「向日的」であるのに対して、小野不由美の世界はダークである。
一人として魅力的な人物がいない。すべて、心に悪を抱えている。
それこそが現実だ、などと言う馬鹿は放っておこう。
現実には素晴らしい人間がたくさんいる。それが小説世界で描けないならば、それは書き手の心が歪んでいるからだ、と私は思うのである。

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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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