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エジプトのピラミッドも奴隷が作ったしね

パオロ・マッツァリーノの「反社会学講座」から転載。
筆者は自称イタリア人の方(ww)だが、そのプロフィールも面白いので、こちらも載せておく。


(以下引用)赤字部分は夢人による強調。



日本の学校のデタラメな危機管理から見えるもの


 こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。
 動物が殺された死骸が近所で見つかったからといって、「万が一のことを考えて」こどもたちに集団登下校をさせる日本の学校。
 その一方で、年間6000件以上の事故が起きたことが報告されているのに人間ピラミッドは平気で続ける日本の学校。
 なんなんでしょうね、このデタラメすぎる危機管理意識は。不審者がうろついているかもしれない通学路よりも、マヌケな指導をする先生がいる学校のほうが、こどもたちにとっては数千倍、数万倍危険です。

「他のスポーツでの事故に比べると、人間ピラミッドの事故件数は同じくらいだ。だから危険とはいえない」とする擁護論がありましたけど、それはデータの読みかたが浅すぎます。
 他のスポーツは通年行われているのに対し、人間ピラミッドは運動会前のごく短期間しか行われてません。その短期間に大量のケガ人が出てるのですから、他のスポーツに比べてはるかに危険度が高いってことを、まさに統計データが証明しているのです。

 自分にこどもがいない私のような人間は、学校でいまなにが起きているのかをまったく知りません。学校はブラックボックスです。人間ピラミッドなんて行事が何年か前から流行っているなんてことも、ニュースではじめて知ったくらいです。
 そんな私が人間ピラミッドの映像をはじめて見たときの率直な感想をいいます。「気持ち悪い」。
 にもかかわらず、人間ピラミッドなんてばかばかしい見世物を続けたがるのは、よのなかには、あんなのを感動とカン違いしてしまう人がたくさんいるからなんでしょうね。
 みんなで一致団結して何事かを成し遂げる崇高な儀式は感動的だ! そんな崇高な目標達成のためにはケガなど多少の犠牲はつきものだ! その程度のことにケチをつけて、感動に水を差すようなマネをするな!
 ま、擁護派の考えはこんなところでしょう。
 こどもたちが自発的にやったことなら、そう取れないこともないけれど、違いますよね。すべて先生の命令で強制的にやらされてるだけですよね。もし、イヤだからやらないというこどもがいたら、先生はきっとこう脅します。おまえひとりがやめたら、全体が成り立たないんだぞ。おまえひとりの身勝手で、みんなが迷惑するんだぞ!
 そんな人間ピラミッドによって養われるのは団結心や絆ではありません。人間ピラミッドは、支配者に服従する奴隷根性を養うだけ。ひょっとして、学級崩壊への処方箋として、従順なこどもを増やす目的で人間ピラミッドが広まったとか? それとも日本の先生がたは、日本を北朝鮮みたいな国家にすることを目指してるの?

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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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