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「不正受給はクズ」…生活保護担当らが自費でジャンパー作り着用、受給者宅にも 神奈川・小田原
更新神奈川県小田原市で平成19年以降、生活保護受給者の自立支援を担当する市職員ら64人が、英語で「不正受給はクズだ」などと背面にプリントされたジャンパーをそれぞれ自費で作り、勤務中に着用していたことが分かった。市が17日発表した。ジャンパーの左胸部分には「HOGO NAMENNA」、保護なめんなと読めるエンブレムが付いており、一部の職員はジャンパーを着たまま受給者宅を訪れていた。
市は同日までに使用を禁止し、担当部長ら7人を厳重注意処分とした。
市によると、ジャンパーは19年7月、生活保護の受給資格を失った男が同市役所で、職員2人をカッターナイフで切り付けた事件を機に、当時の担当係長の発案で作った。ジャンパーの背面には「不正受給して市民を欺くのであれば、あえて言う。そのような人はクズだ」などと英語で書かれていた。
(夢人追記)早々と、市の謝罪があったようだ。だが、謝罪だけでなく、関係者の処分が無いと、職員の姿勢が変わることは無いだろう。もちろん、不正受給を処罰することも当然だが、はたして不正かどうか、明確に分かるものかどうか。市職員がそれを不正だと思っているだけ、ということはないのか。つまり、最初から、生活保護受給者を偏見で見る人間が市職員の中に多いという可能性は無いだろうか。まさに「威圧ジャンパー」であり、不正受給者以外の本当に生活に苦しむ生活保護受給者たちがこのジャンパーを見て、どう思ったか、誰でも分かることである。
「不正を罰する」威圧ジャンパー問題で市謝罪
生活保護受給者の自立支援を担当する神奈川県小田原市の複数の職員が、ローマ字で「保護なめんな」とプリントされたジャンパーを着て各世帯を訪問していたことがわかった。
ジャンパーは職員が自費で作り、「不正を罰する」といった受給者を威圧するような英文も書かれていた。市は17日、記者会見を開き、「受給者に不快な思いをさせてしまい深くおわびする」と陳謝した。
ジャンパーの胸には「HOGONAMENNA」のローマ字や、×印が付いた「悪」の漢字をあしらったエンブレムがある。背中側には「我々は正義だ」「不当な利益を得るために我々をだまそうとするならば、あえて言おう。カスである」という意味の英語が書かれている。