「一事が万事」(あるいは「一斑を推して全豹を知る」)というのは人間を観察する際の基本だと思う。どんなに些細なことだろうが、他人の迷惑になる行動(たとえば煙草やゴミのポイ捨て)を平気で取る人間は、いざとなれば他人の生命も財産も踏みにじる行動を取る人間だと私は思っている。その逆もある。人の気づかない小さな善行をする人間は信頼できる。
バルザックの『ゴリオ爺さん』の中で(だったと思う)哲学的悪党ヴォートランが主人公に向かって「美徳ってのは切り売りできないんだぜ」と言ったのは名言である。つまり、ここでは美徳に従い、別の場所では美徳を踏みにじるというのは美徳でも何でもないということだ。
私がヤンキーや暴走族が大嫌いなのもそれである。仲間うちでは仲間内のしきたり(実は力関係にすぎない)に従うが、その枠の外部の人間に対しては平気で迷惑行為をする人間が信頼できるはずがあるだろうか。
@atsuji_yamamoto

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