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「自己愛性人格障害」という「医療概念」への疑問

「kousyou blog」というブログから転載。ただし、書かれていることに賛同しての転載ではない。
私は「自己愛」は人間の、いや、動物の最も強い本能だと考えており、生存本能とは自己愛である、とすら思っているので、それを「障害」扱いするのは、精神科医とか心療内科医とかの商売上の新しい戦略だろう、と苦々しく思っている。
人間であるかぎり、いや、動物であるかぎり、エゴイズムから逃れられる人間はほとんどいない。キリストだろうが、マザー・テレサだろうが、釈迦だろうがマホメットだろうが、どこかにエゴイズムはあっただろう。それを昇華したのが聖人であり、俗人がエゴイズムを持たないはずはない。
実際、下に書かれている「自己愛性パーソナリティ障害」の大半に私は当てはまる。ひとつも当てはまらない人間がいるだろうか? いるとしたら、聖人である。
まあ、たとえるならば、「高血圧」の基準を下げるようなものだ。これまでなら高血圧とは見做されなかった血圧値を高血圧とすることで、「病人」が激増する。医者や薬品会社は儲かる。
「自己愛性人格障害」という言葉が世間に広まってきたのにも、そういう「陰謀」を私は感じるわけである。
もちろん、私が精神病者かその予備軍である、という可能性もあるわけで、まあ、私のこれまで書いてきたものを読めば、私が、キチガイではなくても自己愛の塊だということは分かるだろう。でなくて「私」「私」と文章中に頻繁に書くはずはない。(と言うより、英語で「I」を使わないで自分の思想を述べることはほとんど無いのと同様の感覚で私は「私」を使うのだが。)しかし、表に出すかどうかの差異だけで、人間の9割9分9厘9毛までは自己愛の動物だ、と思うのは私の間違いだろうか。そうでなくて、利他的人間がほとんどだとしたら、なぜ世間にこれほどの悪事や犯罪がはびこっているわけがあるか。あれは、特別な人間がやるのではない。「普通の人間」が、犯罪の機会を得たためにやるのである。
むしろ、自己愛が不十分な人間、つまり「自分を高く評価できない人間」こそが社会の生存競争では敗者になるのではないか。ノイローゼになる人間(鬱病というように「病気扱い」するよりは「ノイローゼ」のほうが、本人の社会への復帰が容易ではないか、と思う。)というのは、そういう自己肯定感の少ない人間であるように感じる。ネットで「陽キャラ」と呼ばれて羨望され、高く評価されている人間は、むしろ下の記事にある「自己愛性人格障害」に該当するように思う。タレントや大学の人気者などの大半はそれだろう。




(以下引用)


自己愛性パーソナリティ障害の9つの特徴と自己診断チェックリスト

自己愛性パーソナリティについて、まとめてみました。といっても以下の書籍の該当ページ(P102~P133)のまとめです。

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■特徴


1. 自己の重要性に関する誇大な感覚。
2. 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
3. 自分が”特別”であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人たちにしか理解されない。または関係があるべきだ、と信じている。
4. 過剰な賞賛を求める。
5. 特権意識。つまり特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由無く期待する。
6. 対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。
7. 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない。またはそれに気づこうとしない。
8. しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。 
9. 尊大で傲慢な行動、または態度。
DSM-Ⅳ-TR 精神疾患の分類と診断の手引き より


自己愛性パーソナリティ障害(人格障害)は上記のうち5つ以上当てはまります。
細かく特徴を列挙すると、
・非難に弱い。あるいは非難を全く受け付けない。
・小さな過ちであれ、欠点を指摘されることは全てを否定されるように思える。
・非難から逃れられないと悟ると、すべてが台無しになった思いに駆られ、ひどく落ち込む。
・人に教えられるのが苦手。他人に新米扱いされたり、しかられることはプライドが許さない
・成功を収めていても、少しの悪評でひどく傷つく。
・非難によって欠点が暴露されることを恐れて引きこもることもある。
・自らを不遇の天才と考え、かしずく者(親、配偶者)にだけ王の様に君臨して、顎でこきつかう。
・第一印象がとても魅力的で好感を持たれることが多い。
・現実問題の処理が苦手
・対人関係は自分へ賞賛を送るファンたちか、自分の代わりに現実を処理してくれる依存対象の二種類を求める。どちらでもなくなると容赦なく捨ててしまう。
・他者とは特別な存在である自分のために、なんらかの奉仕をする人だと思っている。
・他者に対する共感性の欠如。
・肥大した自己愛的理想と、卑小な現実のギャップに苦しみ、自分の小さな世界に閉じこもったり、対人関係を避けてしまう
・うつ病の2割近くに自己愛性パーソナリティ障害がある。
・薬物乱用の傾向
・自分の才能や能力に他者が妬んだせいで挫折したというような被害妄想を抱きやすい

■接し方のコツ

・相手の嫌な側面のことは一旦問題にせず、賞賛してあげる。そうやって認めてもらい、その上で相手の偉大さを傷つけないように助言してあげると耳を貸すだろう。
・自己愛性パーソナリティの人を動かすには義務や道理を説くより、不安や嫉妬心、功名心を刺激する。
・自己愛性パーソナリティの人は基本的に小心で、嫉妬深く、負けん気が強いので、さりげなく行動しなかった場合に生じる、不利益な事態に触れたり、競争心をつつくだけで、有効な動機付けとなる。

■克服のポイント

・自己愛性パーソナリティの人が最も苦手なことは謙虚に他人の言葉や教えを聞くことなので、それが出来るように心がける
・現実処理能力に乏しいので、その弱点を補完しあえるパートナーを得る
・集団で協力するのが苦手なので、チームプレーが必要とされるスポーツや活動に関わって克服すること。
・自己愛を他者への愛に昇華させる。
以下、とても重要な部分だと思うので、そのまま引用します。


自己愛性障害を抱えた者は、しばしば、それまでの価値やしがらみを捨て、新しい自分を再確立する試みに向かおうとする。(中略)
いったんすべてを投げ打って、一から作り直す過程を経ることで、自己愛者は、自己への囚われを超えた、別物に変わりうるのである。あるいは、その道中で、補完し合うパートナーにめぐり合うこともあるだろう。遍歴過程と再構築は、ある意味、親から与えられた既製服の自分を脱ぎ捨て、自分が主体的に選び取った装いに、身をまとい直す過程ともいえるだろう。
このいったん裸になって、もう一度自分の意志で身につけるという段階が、自己愛性障害を持った者が生き直す上で、重要なように思える。


この過程は自己愛性パーソナリティの人に限らず重要だと思います。その過程にに大きな痛みと時間がかかる人も居れば、すいすいと身にまとえる人もいますよね。喪失と再構築。そのまま村上春樹の小説のテーマみたいな感じですが、その繰り返しを行うことに踏み出せるかどうかが、自分自身の生き辛さを昇華していくことに繋がるのではないかなぁと。
以下、自己愛性チェックです。

■自己愛性チェック

1)自分には、世間の人が気づいていない才能や優れた点があると思う。
2)大成功をして有名になったり、理想の恋人と出会うことを夢見ている。
3)自分は人と違ったところがあり、特別な人間だと思う。
4)周囲からの賞賛が、何よりも励みになる。
5)多少の無理でも、自分の望むことは、たいてい聞いてもらえることが多かった。
6)ほしいものを手に入れるためなら、他の人を利用したり、うまく言いくるめるくらいの自身はある。
7)自分勝手で思いやりがないところがある。
8)友人や知り合いの幸せを見ると、内心妬ましくなることがある。
9)態度が大きいとか、プライドが高いと思われている。
5つ以上で診断基準に当てはまる可能性があります。


参考リンク
自己愛性人格障害 – Wikipedia
最近増えた「ちょっとおかしな」人々 (パーソナリティー障害)■7. 【自己愛性パーソナリティー障害】の診断基準




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