秋篠宮家の長女、眞子さまの結婚問題で、国民の心が揺れている。天皇陛下と秋篠宮皇嗣殿下はともに「多くの人が納得し喜んでくれる状況」を願っていると、お言葉にされた。今後、お2人は今後、どのような道を選択されるべきなのか。皇室取材歴30年の女性自身記者で、ジャーナリストの近重幸哉さんに聞いた。
* * *
――秋篠宮さまだけなく、天皇陛下もお誕生日の会見で、眞子さまと小室圭さんの結婚問題について「多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」と言及されました。これにはどんな意味があるのでしょうか。
近重さん(以下、敬称略):天皇陛下のお誕生日会見によって、眞子さまと小室さんの結婚に関することは、秋篠宮ご夫妻と眞子さまの親子間のみにとどまる問題ではなくなり、この国民的関心事のレベルが上がった、重大さのハードルがもう一段上がったという印象があります。陛下がお言葉にされたということは、国民に祝福されない状態のまま眞子さまが結婚へと進まれるのは、皇室としても賛同できないことだということを表しているのです。
眞子さまと小室さんは、ご結婚の延期から3年をかけ多くの人が抱くようになった小室さんの母親の金銭問題や小室さんの突然のアメリカ留学などに対しての心配や不信感を払拭するだけの説明が必要になります。
また、陛下は「眞子内親王がご両親とよく話し合い」とも口にされました。そのように述べられた以上は、秋篠宮ご夫妻と眞子さまは解決に向けてきちんと対話をしなければならないということでしょう。
――今回の陛下のお言葉の前に、昨年11月末、眞子さまと小室さんの結婚について、秋篠宮さまは「認める」とおっしゃいました。一方で「婚約は別」とも。国民にとって解釈が難しいところです。
近重:秋篠宮殿下の「結婚を認める」という言葉だけが、目立ってしまいましたが、ご発言の全体を読み解けば、もっと深い意味があるとわかります。憲法では、婚姻は両性の同意のみに基づくものとされています。なので、父親としては眞子さまと小室さんの気持ちを尊重し、憲法で定められている結婚は認めるということです。しかし、秋篠宮殿下が婚約を認めない限り、宮内庁としては一般の婚約に当たる納采の儀をはじめとした結婚に関する一連の儀式は行えません。つまり、今の状況のままでは、皇室としての結婚はできないということなのです。
――それでも、秋篠宮さまの「結婚を認める」というご発言が明らかになって以降、さまざまな憶測を呼び、「年内に結婚」という記事も見受けられました。
近重:お二人が早く結婚したいと望んでいることは、これまで繰り返し報じられています。しかし、小室さんが眞子さまと本当に早く結婚したいのであれば、陛下や秋篠宮殿下がお言葉にされてきたことに対して、誠意を示して取り組むべきではないでしょうか。小室さんは夏に米国で弁護士資格取得の試験を受ける予定とされていますので、代理人を通じての説明でもいいでしょう。しかし私は、試験の結果が出てからの方がいいと思っています。今はコロナ禍という特別な状況であり、急いでことを進めようとしても多くの人の納得を得ることが難しい社会情勢だからです。
コロナ禍で、国民は気持ちにも生活にも余裕のない状態です。世の中がこのように厳しい状況では慶事もなかなか受け入れてもらえないものです。たとえ小室さんが十分な説明をしたとしても、皇族の結婚への国民の理解は得られにくいと思います。
コロナ禍の悪い流れが収束へ向かう状況に世の中が変わって、社会が立ち直る兆しがみえたときに、明るいニュースがあると国民は喜んでくれるものです。例えば、秋篠宮殿下と紀子さまのご結婚は、昭和天皇崩御の翌年でした。喪が明けてから、納采の儀が執り行われ、一連の儀式を経て、平成2年6月に結婚されました。平成の御代になって皇室初の慶事に、国民は心から喜び祝福したのです。
ですから、眞子さまと小室さんは国民の理解を得たいのならば、焦らないほうがいいと思います。
――とはいえ、眞子さまは今年の10月に30歳という一つの節目を迎えられます。眞子さまは昨年11月、小室さんとの結婚についてのお気持ちを文書で発表しました。眞子さまの言葉の一つ一つに、「早く結婚したい」という強い思いがにじんでいるように思えました。
近重:私は、もし眞子さまが今のままの状況で“強行突破”されたら、日本の皇室が大切にしてきた国民からの信頼が薄れてしまうかもしれないと思っています。
眞子さまは上皇さまの初孫であり、将来、天皇となられる悠仁さまの姉であり、両陛下のご長女・愛子さまのいとこの中で最も年長であるわけです。そして今は、皇族数の減少が大きな課題となり女性皇族の注目度も高くなっています。
コロナ禍の不安な状況で結婚を延期した方たちもいると思います。また初婚の平均年齢も上がっています。30歳まで、30歳のうちにというご自分たちの気持ちを優先され急いで結婚されたら、多くの国民は眞子さまと小室さんを心から祝福できないでしょう。眞子さまをお育てになった秋篠宮家にも、そのマイナスの印象はずっとついてまわります。
仮に、小室さんと米国で生活をすれば、日本にいる国民の声は聞こえないかもしれません。でも、それでは眞子さまはいったい何のために皇室に生まれお育ちになったのでしょうか。
――「皇室に生まれた意味」とはどういうことでしょうか。
近重:少し話はそれますが、日本人とは不思議なもので、若いころはさほど皇室に興味がなくても、年齢を重ねるにつれ、皇室に関心を持ってくる人が多くなるのです。実は私も20代のころは、皇室に興味がありませんでした。
しかし、30年にわたり皇室取材を続けるうちに、なぜ、日本の皇室がこれほど国民から敬愛されるのか、徐々にわかってきたのです。
皇室のお務めといえば、国際親善の場や、オリンピック、国体などの開会式や大きな催しへの出席など華やかな場面が報道されます。もちろんそれらの公務も大切ですが、テレビで放映される姿だけが皇室としてのご活動ではありません。被災地の慰問では、膝をついて被災者と同じ目線になって、被災者の声にずっと耳を傾けてこられました。福祉施設や、高齢者施設、小児科病棟なども訪問され、少人数の入所者との交流をお続けになっています。そうしたお務めを何十年も続けてこられているのです。こうしたご交流の積み重ねを行ってきた皇室の方々の尊さに、敬愛の念が生まれるのです。
国民から敬愛されることは象徴天皇制にある皇室には大切です。そのことを、天皇皇后両陛下、上皇陛下、美智子さま、そして秋篠宮殿下と紀子さま、他の皇族方も大切にされ、ご自身を律して過ごされています。平穏なときであっても、現在のように不安が世界中に蔓延しているときでも、国が安らかであるように、国民が安心して暮らせるようにと常に願い、祈られているのです。
眞子さまは、そうした皇室に生まれ多くの国民に見守られてきました。ですので、これまで皇室が大切にしてきたものを守られて結婚してほしいと多くの人が望んでいるのです。祖父祖母である上皇ご夫妻、天皇皇后両陛下がさまざまな場面で国民の心、気持ちを大切にされるのを、眞子さまはずっとご覧になってきました。皇族としての振る舞いをご存じなのです。
今回、陛下は言いづらいことにあえて言及されました。天皇陛下が東日本大震災の十周年追悼式でお使いになった「皆が心を合わせて」とのお言葉がありますが、それは天皇陛下と雅子さまが普段から大切にされているお考え、姿勢だと思います。
天皇陛下は今、心が一つになっていないと思われる秋篠宮ご一家にも、皇室の将来のことも考えて心を合わせて欲しい、眞子さまにご両親の話に聞く耳を持って欲しいと願われているのではないでしょうか。
(まとめ/AERAdot.編集部 鎌田倫子)
私は昔、「未来のエネルギー」について考えたことがあって、その中で、「セルロイド」がそれにならないかと思ったものだ。セルロイドは植物のセルロースと窒素の化合物で、非常に可燃性が高いのはよく知られているが、火力も強いため、燃焼しても灰すら残らない(はずである)。
そしてセルロースはどんな植物にもあると言うか、その辺の雑草でも何でもセルロースからできているので、素材はほとんど無料で手に入る。そして窒素は言うまでもなく、空気中の成分の最大割合を占めている。つまり、窒素を空気から取り出す技術と、セルロースと窒素を化合させる技術が安価になれば、石油に代わる新しい火力発電が可能になるのではないかと考えたわけである。
日本の場合、植物資源は豊富で、放っておいても雑草は毎年生えてくるのだから、それを火力資源にできれば最高だろう。なお、燃焼で生じる二酸化炭素については、脱炭素運動は原発推進と両輪の詐欺でしかないので、考慮する必要はない。
(以下、竹熊健太郎のツィート)
セルロイドの原料は石油ではない。
(夢人追記)現代の技術なら、ニトロセルロースの欠点を克服できるのではないか。研究する価値は大いにあると思う。
ニトロセルロース
ニトロセルロース | |
---|---|
![]() ニトロセルロースの部分構造 | |
![]() 綿状のニトロセルロース | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 9004-70-0 |
特性 | |
化学式 | (C6H9(NO2)O5)n (C6H8(NO2)2O5)n (C6H7(NO2)3O5)n |
外観 | 白色または淡黄色の綿状物質 |
融点 | 160 to 170 °C |
危険性 | |
NFPA 704 | |
引火点 | 4.4 °C |
半数致死量 LD50 | 10 mg/kg |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ニトロセルロース (nitrocellulose) は、硝酸繊維素、硝化綿ともいい、セルロースを硝酸と硫酸との混酸で処理して得られるセルロースの硝酸エステルである。白色または淡黄色の綿状物質で、着火すると激しく燃焼する。
概要[編集]
セルロースを構成するグルコース1単位分子あたり3か所で硝酸エステル化することが可能だが、さまざまな程度に硝化されたものが得られ、窒素の含有量で区別する。綿状であるため、日本では窒素量が13%以上のものを強綿薬、10%未満のものを脆綿薬、その中間を弱綿薬と称する。
ニトロセルロースはフィルム強度が高く溶媒の速乾性に優れており、また、可塑剤、樹脂、顔料などの添加で改質することができる。樟脳と混合してつくられたセルロイドは世界最初の熱可塑性合成樹脂である。フィルムやセルロイドは広範に使用されたが、可燃性と経時劣化が指摘されたため、現在ではこれらの用途にはより難燃性の合成樹脂が使用されるようになった。
用途[編集]
主な用途はラッカー塗料や火薬、接着剤(ニトロセルロース系接着剤)[1]である。かつてはロケットエンジンの推進剤などにも使用された。手品で紙を一瞬で燃やす場合、紙状や綿状のニトロセルロースを使用する。紙状の物はフラッシュペーパー、綿状の物はフラッシュコットンと呼ばれる。燃やしても灰が出ない特性を活かしている。
火薬[編集]
ニトロセルロースを主成分として各種の添加剤を加えて造粒した火薬は黒色火薬に替わる小火器、火砲の発射薬として使用されている。発射にあたって大量の白煙を上げる黒色火薬に比して無煙火薬と呼ばれる。また開発者の一人であるフレデリック・エイベルによる「コルダイト」の名称でも知られる。このうち主にニトロセルロースのみを使用した火薬をシングルベース火薬と呼ぶ。現在のほとんどの拳銃やアサルトライフルが弾薬としてシングルベース火薬を使用している。燃焼の調整を目的としてニトロセルロースにニトログリセリンを加えたものをダブルベース火薬、さらにニトログアニジンを加えた物をトリプルベース火薬と呼ぶ。こちらは主に大口径火砲の装薬として使用されている。
ナイトレートフィルム[編集]
1887年5月2日にハンニバル・グッドウィンが、ニトロセルロースを使用した映像用フィルムの製造方法の特許を申請後[2]、ナイトレートフィルムと呼ばれる映像用フィルムに使用されていた。しかし、このフィルムは自然発火し、度重なる火災、多くの犠牲者、歴史的な映画フィルムの焼失が幾度も発生した。そのためX線写真用フィルムは1930年代から、映画用フィルムは1948年から安全フィルムに置き換わった。ナイトレートフィルムを上映するには防火設備などが求められるため、上映できる劇場はジョージ・イーストマン博物館など数少ない[3]。
歴史[編集]
- 1832年 - フランスのアンリ・ブラコノーが澱粉や綿などを濃硝酸に入れて暖めて溶解させ、水洗いすると強燃性の白い粉末が出来ることを発見し、これをキシロイジンと命名した。
- 1838年 - フランスのテオフィル=ジュール・ペルーズが木綿、亜麻、紙などを濃硝酸で処理して可燃物質を作り、これをパイロキシリンと呼んだ。
- 1845年 - スイスでクリスチアン・シェーンバインが硝酸と硫酸の混酸で木綿を処理して高硝化度のニトロセルロースを作り、火薬としての応用法を発見した。
- 1886年 - 最初の実用火薬としてポール・ヴィエイユがB火薬として実用化する。
- 1889年 - より安定したコルダイトがフレデリック・エイベルとジェイムズ・デュワーによって発明される
製造法[編集]
工業的にはセルロースを硝酸と硫酸の混酸で硝化する方法で製造される。
- 硝化
- 硝化装置には主に三種類の方式があるが、現在ではデュポン式のみになっている。
- トムソン式(置換式)
- セルウィヒ・ランゲ式(旋回式)
- デュポン式(攪拌式)
- 精製
- 硝化反応が終わったら、大量の水で煮洗を10回、流水洗を5回くり返し、念入りに酸を取り除く。この工程で繊維の裁断も同時に行う。一般に、洗うのに60時間、裁断に5時間を要する。洗浄が終わったらふるいにかけたり磁石で金属を取り除いたりして不純物を除去する。最後に脱水機にかけて水分を取り除く。
- 加工
- 膠化剤としてニトログリセリンなどを加えたり、自然分解しないように安定化剤などを加え、アセトンなどの溶剤に溶いて目的の形へ加工する。
事故[編集]
過去に何度も製造過程の不具合による自然発火事故が起きている。自然発火事故は特に危険であり、火薬の分量がまとまっているほど事故の危険度は高くなるが、技術水準の低かった戦前の日本では重火砲の装薬が自然発火して自爆する事故が相次いだ。海外でもB火薬の時代には事故が相次いでいた。
また、製造技術が低いと早く劣化する火薬ができてしまい、不発弾薬が続出する原因になる。特に以下のような欠陥の有る火薬は自然発火を起こすか、不発になるかの二者択一になると言われるほど危険である。
- 製造過程で酸が適切に洗い流されていない。
- 繊維の裁断が均質に行われず、繊維の塊ができる。
- 硝化度が不均一で窒素量が一定していない。
- 不純物が混入している、特に金属粉末は極めて危険である。
保管においては、摩擦を防ぐためアルコールなどで湿潤させる必要がある。1964年には東京で、ニトロセルロースの湿潤が不完全と推定される火災が発生し、消防士19人が殉職する爆発事故が発生している(品川勝島倉庫爆発火災)。