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敵は本能寺にあり

「ウォールストリートジャーナル」から転載。
こちらも「徽宗皇帝のブログ」向きの話題だが、何しろ重要な政治経済ネタが立て続けに出てきているので、呑気に風流めいた随筆を書く余裕が無い。
このイラン、あるいはシリアの発言は、実に「妙手」である。イランやシリアからアメリカやイギリスを攻撃するのは困難だが、イスラエルを攻撃するのは容易である。かつての中東戦争の頃とは違い、今ではイスラエル以外の国々も軍備が充実しているだろうから、イスラエルを焦土にする、という発言は実現可能性がある。
そして、何よりも重要なのは、すべての中東紛争の背後には欧米がおり、欧米の背後にはイスラエルがいる、という事実を、この発言が示していることだ。
すなわち、「敵は本能寺にあり」ということだ。これまで欧米による中東破壊工作に煮え湯を飲まされてきた中東諸国は、これほど簡単な解決方法があったのかと、目から鱗が落ちたのではないか。
私としてはもちろん、イランの言葉通り、イスラエルがこの世から消滅することを願っている。そうすれば、20世紀の政治を紛糾させてきた「イスラエル=アメリカ」連合体制は、少なくとも無くなり、世界政治の実像が世界の目に見えやすくなるだろう。それは世界が欧米の支配から脱する重要な一歩なのである。

なお、今日の「ROCKWAY EXPRESS」が非常に面白い内容だが、長くなるので管理人さんの要約解説部分だけ(引用2)として転載しておく。



(以下引用)*写真はコピーしていないが、そのキャプションが面白いので赤字にして掲載。



• 2013年 8月 29日 08:04 JST
イラン、シリアへ軍事介入すればイスラエルへ報復と脅し

• FARNAZ FASSIHI IN BEIRUT AND NICHOLAS WINNING IN LONDON
Reuters

自由シリア軍の兵士に伴われた国連の化学兵器調査団(28日、ダマスカス郊外)


 【ベイルート】シリアとイランは28日、米軍がシリアへ軍事攻撃を仕掛ければ、イスラエルへの報復措置など中東地域に大混乱が起こると警告、米国を強く非難した。
 両国の言葉による対決姿勢の強化は、英国がシリアへの軍事行動を承認する国連安全保障理事会決議を求める手続きを正式に開始する一方、理事会で否決された場合は他の手立てで軍事行動に出るための準備に入ったことを受けたものだ。
 シリアと最も近い関係にあるイランは、米国が主導してシリアへ軍事介入すればイスラエルへの報復を挑発することになると初めて公の場で発言した。イラン軍のハサン・フィルーザバディ幕僚長は「シリアへの攻撃によってイスラエルは焦土と化す」と語ったとイランのメディアが報じた。
 またシリアの国営通信によると、ハラキー首相は28日、西側のいかなる軍事介入も、「(介入してきた)侵略者の墓場をわが国に作るだけだ」と威嚇した。
シリアのジャファリ国連代表はニューヨークでイスラエルへの報復攻撃の可能性について質問を受け、「われわれは国連憲章の下で自衛権を保障されている」とだけ答えた。
 西側諸国はこの日、シリアが自国民に対し化学兵器を使ったことはほぼ確実との見方に立ち、対シリアの対抗措置について合意形成を加速させた。英国は国連安保理に、シリア国民を守る権限を承認するよう求める決議案を提出した。その決議は、国連憲章7章に基づく平和と安全保障を確保するために陸、海、空の軍事行動も含む「必要な全ての行動」の権限を求めるもので、軍事介入への道を開くものだ。
 ヘイグ英外相は、安保理が「過去2年半にわたり怠ってきたシリアに対する責任を負う」時が来た、と語った。


 軍事行動を承認する安保理決議を得る努力に対してはシリアのアサド大統領の盟友であり安保理常任理事国のロシアの激しい反対が予想される。英米仏中の他の4常任理事国は、安保理全体会議に提出する前に英国提案を話し合うため会合を開いた。ただ、ロシアの同意なしでは、15カ国からなる安保理全体での審理までこぎつけられるか不透明な情勢だ。
 実際、ロシアのウラジミール・チトフ第1外務次官は同国営通信に対し「シリア現地入りしている国連化学兵器調査団が何らかの報告をしてくる前に安保理決議案を審理することは時期尚早だ」と述べた。さらに、ロシアは今回の危機に対し外交的解決を引き続き求めていくと明らかにした。
 一方、ヘイグ英外相はまた、メディア向けの声明の中で安保理内での合意が得られなかったとしても、英国と同盟国は、同外相の言うところの戦争犯罪や人道犯罪に対し行動を起こす義務を負っているとした。同外相は21世紀に入ってから化学兵器が使用されたのは世界で初めてで、国際社会がそれに対して何もしなければ「将来もっと重大な戦争犯罪と対峙しなければならなくなる」と述べた。
 オバマ政権関係者は、化学兵器使用疑惑に対し早急に行動をとらなければ、シリア政府がまた大都市で使用する恐れがあるとみている。高官の1人はその都市の候補としてアレッポを挙げた。




(引用2)


プーチン大統領:欧米がシリアを攻撃すれば、サウジを攻撃する?

シリア攻撃あれば、サウジアラビアを攻撃する(?)というロシアのプーチン大統領

◆8月29日
 
 ジャッカル(サウジアラビア)が黒龍(ロシア)の逆鱗に触れた。サウジアラビアのバンダル王子はこともあろうに、ロシアのプーチンに脅しを掛けたようなのだ。シリアのアサド政権への支援を止めれば、儲けを山分けにしよう、しかしあくまでアサド政権を支援するならば、来年のソチでの冬季オリンピックにサウジアラビア子飼いのチェチェンのイスラム過激派テロリストを差し向けて、大会を大混乱に落し入れる、と脅したのだ。

 これに怒ったプーチンは、ロシア軍に対してサウジアラビア攻撃の準備を指令した、という。もしも欧米諸国がシリアを攻撃すれば、ロシアはサウジアラビアを攻撃する、というのだ。無茶な話かも知れないが、やってもいない化学兵器による攻撃をネタに欧米がシリアを攻撃するというならば、ソチ五輪に対する脅迫を理由にロシアがサウジを攻撃することもできるだろう。このプーチンの話は確認はされていない。しかし、ありえることだ。相手が角取りにきたのだから、こちらは飛車取りというわけだ。ロシアは西洋将棋の強い国だ。

 どこにも真実の根拠がないまま国際法を無視して戦争が行われるとすれば、後は力の論理がまかり通るしかない。欧米が国連安保理決議を無視するのだから、ロシアが同じく安保理を無視しても仕方ない。ヤクザ同士の出入りと同じだ。サウジというチンピラがロシアという大親分を脅したのだから、大親分が黙っているわけはない。 

 これで本当に戦争が始まれば、ロシアはサウジの油田地帯の施設を狙うであろう。これで、サウジアラビアは原始時代に逆戻りである。また天幕の生活をすればいいだけではあるが。しかし、ペルシャ湾が戦場になるから、日本などに向けたタンカーはホルムズ海峡を通過できなくなり、石油の価格は青天井になるかもしれない。

 このような事態を避けるためにも、欧米世界の各指導者が馬鹿な真似はやめて、シリアに介入することのないよう願うばかりである。さもないと、元も子もなくす、という事態になりかねない。生きている生命体の地球が、馬鹿な人類が目を覚ますよう、大暴れする予兆がある現代ではなおさらである。




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ハンガリーで「政府発行通貨」実現!

「Rockway Express」から転載。
本来なら「徽宗皇帝のブログ」で扱うような話題だが、あちらには別記事を投稿した直後で、しかしこちらは「真実の世界史」、つまり世界経済史を書き換えるような重大事件であるので、とりあえず転載保存しておき、論評は後でやることにしたい。
しかし、私が生きているうちに、「政府発行通貨」を実現する国が出てくるとは想像もしていなかった。これがどれほど重大なものか、知らない人も多いと思うが、これはユダ金の世界経済支配、すなわち世界政治支配を根本から揺るがすものなのである。



(以下引用)






ハンガリーは銀行の足かせを捨て去る




ハンガリーは銀行の足かせから自らを解放した

◆8月28日

 ハンガリーが政府発行通貨で経済を立て直しているようだ。銀行から借金をすれば利息を支払わねばならなくなる。であるなら、国家主権を発動しての通貨発行を断行すればよいということで、勇気あるハンガリーの首相がそれを実行しているという。

 これは小さなことのように見えて、これからの世界経済に多大な影響を与えていく、世紀の大事件となりそうだ。通貨発行を民間が支配ないしは影響力を及ぼす「中央銀行」という名の民間銀行に任せ、国債を買ってもらう事で利息を支払うというシステムから、無利息の政府発行通貨で、経済を回す、ということが可能だということを証明したことになるからだ。

 このブログでも、安倍政権に対する要請として、2012年12月17日号「大震災復興から、日本列島イーハトーブ化へ」で示したように、政府発行通貨を断行してもらいたいのであるが、やはり以下の記事で言われている金融的専制が束縛しているのであろう。

 これからの世界は、この世界経済上のさまざまな状況が天変地異とあいまって、世界大混乱の様相を呈するようになっていくであろうが、それもこれも、新しい世界を生み出すための産みの苦しみである。人類がどうしても通過せざるを得ない路程なので、腹をくくって臨まねばならない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●ハンガリーは銀行の足かせを捨て去る
http://americanfreepress.net/?p=12418
【8月23日 American Free Press】

 ハンガリーは一級の歴史的ステップを踏みつつある。

 1930年代のドイツ以降、ヨーロッパの主要な国がロスチャイルドが支配する国際的銀行カルテルの支配から逃れようとすることは無かった。これは驚くべきニュースであり、金融的専制から自由になるための戦いを世界的に拡大させるよう愛国的民族主義者に勇気を与えるものとなろう。 
 
 既に2011年、ハンガリーのヴィクトール・オルバン首相は、国際通貨基金(IMF)とテロ国家のイスラエルのの鞭の下に、無限に続く債務にあえぐ奴隷状態に国民を売り飛ばした彼の社会主義者の前任者に対して、正義で応えると約束していた。以前の行政は責任ある立場にあるイスラエル人によって穴だらけにされていたため、大衆の怒りを買い、それで大衆はオルバンのフィデス党を選択した。
 
 ドイツ語サイトの「National Journal」によれば、オルバンはこの高利貸し達を彼らの王座から追い出す動きを始めた。この人気があり民族主義者である首相はIMFに対して、ハンガリーはロスチャイルドの所有する連邦準備銀行の代理者から、更なる「支援」を受けたいとも思わないし必要ともしていないと告げたのだ。これでハンガリー人は民営で訳の分からない中央銀行に高利を搾り取られることがなくなることだろう。

 その代わりに、ハンガリー政府は通貨に対する主権を発揮し、必要に応じて負債なしの通貨を発行する。その結果は顕著なものである。国家の経済は、以前は債務のために停滞していたものだったが、急速に回復しつつあり、国家社会主義のドイツ以来見られなかったものになっている。

 経済大臣は、厳格な予算政策のお陰で、IMFから借りていた22億ユーロは約束の2014年3月よりかなり前倒しして2013年8月12日に支払いを済ませたと宣言した。オルバンは「ハンガリーは投資家から信頼を得ている」と語り、それはIMFでも連邦準備銀行でも、その他のロスチャイルドの金融帝国の手先のことではないと語った。むしろ彼は、それはハンガリー人のためにハンガリーで何かを製造している者たちで、真実の経済成長を生み出している者たちのことを言っているのだ。これは、金権政治の海賊どもの「紙上の繁栄」ではなく、実際に人々を雇用し彼らの生活を向上させる何らかの生産的なものである。

 債務奴隷の足かせ生活から解放されたハンガリーなので、私的な金儲けではなく民間の福利厚生のために政府によって機能するハンガリー中央銀行の会長が、IMFに対して古いヨーロッパの地にあるその事務所を閉鎖するよう要請したことは驚くに値しない。加えて、アイスランドの努力に共鳴して、司法長官が過去三人の首相に対し、多大な負債を国家にもたらしたことで訴訟を起こした。

 ハンガリー内の銀行家らの権力を根底的に破壊するであろう残りのステップは、国家社会主義のドイツにあったような、そして現在ではブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、つまりBRICS諸国が行っているバーターシステムを導入することである。そしてもしもアメリカがハンガリーの動きを真似るならば、アメリカ人はこの高利貸しの専制から解放され、平和的な繁栄が戻ってくることを期待できるだろう。




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東京電力は財政破綻目前

「晴耕雨読」から転載。
今日の「徽宗皇帝のブログ」の補完として載せておく。


(以下引用)


2013/8/26
「ずさんな事故収束作業、誠意無き原発難民への賠償、そのツケを払わされる日本の市民 ドイチェ・べレ」  世界経済のゆくえ
ずさんな事故収束作業、誠意無き原発難民への賠償、そのツケを払わされる日本の市民 ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 24 日 から転載します。

ずさんな事故収束作業、誠意無き原発難民への賠償、そのツケを払わされる日本の市民2013年8月24日 星の金貨プロジェクト

【 財政破たんが目前に迫る東京電力 】

幾重にも危険が増していく福島第一原子力発電所

ドイチェ・べレ(ドイツ国際放送) 8月19日





これまで東京電力が公にしてきた福島第一原発における事故収束作業の状況は、全くの虚偽であったことが判明しました。




汚染水の海洋への流出は続いており、日本政府が乗り出さざるを得なくなりました。

1年と年限を設けた上で東京電力の筆頭株主になりましたが、日本政府はこれまでは極力経営その他に口を出すことを控えていました。

このため福島第一原発の事故収束作業と、同発電所が事故の際に放出した大量の放射性物質によって汚染された地区の、人々の生活や事業の補償問題については、東京電力はこれまで任意に進めることが出来ました。

しかしそのずさんで無責任な対応のつけは、日本政府、ひいては国民全体に回ってくることになりました。

日本政府はまず、東京電力が2年以上に渡り汚染水を太平洋に漏出し続けてきたことを認めなければなりませんでした。

しかもその量は半端なものではなく、最新の試算によれば毎日300トンという量であり、各メディアはこの量が1週間でオリンピック・サイズのプールがあふれてしまう程の量である事を伝えています。

産業事故06
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東京大学・工業科学研究所の調査グループは、福島沖の海底の状況に関する研究結果を公表しました。
日本のメディアはこの調査を率いたブレア・ソーントン博士の発言をこう伝えています。

「私たちは福島第一原発周辺の海域で、周辺と比較し、放射線の量が10倍以上高い地点を20か所以上確認しました。その直径は10m程度のものから、大きいものでは直径数百メートルに及ぶものもありました。」

▽ あまりに多い解決すべき課題

チェルノブイリの事故以降、人類史上最悪となった原子力発電所事故が発生した後、日本政府は東京電力に対し2つの矛盾した指示を与えました。

ひとつは津波の襲来に対して適切な防衛策を採っていなかったがために起きた福島第一原発の事故について、発生するすべての費用は東京電力が負担しなければならないとするものです。
もう一つは国から受け取った財政援助金をできるだけ早く返済できるよう、経費節減やリストラによって一日も早く利益を確保できる体制を再構築せよというものです。

しかし実際には、福島第一原発が引き起こしたあらゆる被害について、東京電力一社で弁済することなど、到底できそうにはありません。

下河辺会長
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今年始め、下河辺和彦(しもこうべ かずひこ)取締役会長は東京電力の債務超過が、切迫した状況にあり、このままでは一時国有化の策も失敗に終わる可能性があると警告しました。
国と東京電力は事故収束作業開始当時、その費用総額は1兆円程度と見積もっていました。

ところが東京電力が支払った費用はすでに3兆円を支払っており、事故収束・廃炉作業の終了までには少なくともその5倍の費用が掛かるものと見られています。
そのためには来年2014年3月までに、東京電力に対しさらに1兆600億円の資金注入が必要になります。
これだけはもう避けることが出来ません。

▽ 不足する現金

はっきり言えることは、東京電力にはこれらすべての費用をまかなうだけの現金は無いという事です。
そしてここにきて福島第一原発では、汚染水問題を始めとする放射性物質の漏出の範囲が拡大しつつあり、政府としても東京電力の資金不足を認めざるを得ないだろうというのが大方の見方です。

安倍晋三首相は経済産業省に対し、福島第一原発の汚染水問題の解決に直接乗り出すよう指示せざるを得なくなりました。
結局国民が支払った税金からまず400億円というお金が、福島第一原発の事故処理の序章とも言うべき部分で使われることになりました。

汚染水調査 1
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東京電力はこの資金で原子炉建屋付近の土壌を凍結させて地下水が入り込まないようにし、これ以上汚染水が生み出されないようにする対策を実施する予定です。
しかしこの対策はこれまで一度も試されたことはありません。

しかしこの対策はきわめて高くつきます。
年間を通して地中を凍結させておくためには、莫大な電気を送り続けなければなりません。
維持費用がきわめて高額に上る恐れがあるのです。

▽ 汚染され続ける地下水

今回政府が400億円という多額の追加援助をせざるを得なくなった事で、東京電力に福島第一原発の現場の事故収束能力があるのかどうか、その点が改めて問われることになりました。

ある専門家は、今年の始め、ネズミが配電盤内で感電死したことにより停電が起き、原子炉の冷却装置が作動しなくなったトラブルについて、改めて指摘しました。

また、汚染水の漏出を止めることが出来ない、この点こそ東京電力には福島第一原発の事故を収束させる、その能力が無いことを証拠づけるものだという指摘もあります。
東京電力が地下に築いた防護壁は、地下水の水位の上昇を招く結果に終わりました。
東京電力の尾野昌之原子力・立地本部長代理は汚染水漏出について、現在制御できない状況にある事を認めました。

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汚染水の容量の増加は非常に早く、このままでは汚染水を太平洋に流し込む以外、対応のしようが無くなる可能性があります。

「状況はすでに、東京電力の対応能力を超えてしまっているのです。」
かつて原子炉設計に携わった工学博士の後藤政志氏が、こう語りました。

東京電力は一企業としてできることはやって来ましたが、その事と福島第一原発の事故の完全解決とは全く別の次元の問題だったのです。

http://www.dw.de/tepco-unable-to-foot-the-fukushima-bill/a-17017060

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ニューヨークタイムズの記事にありました( http://kobajun.chips.jp/?p=13119 )が、日本の原子力行政は
「福島第一原発の事故収束作業すら、日本の原子力ムラの勝手にさせ、一層自体を悪化させてしまった」
挙句、そのツケを国民に押し付けてきたことになります。
福島第一原発の事故について彼らが『反省』など一切していないことが、この一事によっても解ろうというものです。

結局、巨額に上る福島第一原発の事故収束・廃炉作業の費用が私たち一人一人の肩にのしかかってきますが、それを支払ったからと言って福島第一原発の事故の収束が図られる保証は無いのです。

ガーディアンに掲載された
「現状を見る限り、福島第一原発の事故は永遠に続くように思える( http://kobajun.chips.jp/?p=13292 )」
その言葉が、今、私たち日本人に重くのしかかってきます。




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兵六餅のこと

私が子供のころ、時々食べた菓子に「兵六餅」と「ボンタン飴」がある。それが今でも百円ショップなどで買えるので、たまに買って来ることもある。もちろん、今どきの子供が好む食べ物でもないだろうから、私自身が食べるのである。
プルーストの「失われた時を求めて」の紅茶に浸したマドレーヌではないが、子供の頃の思い出の味は、失われた記憶を蘇らせこそしなくても、懐かしい感じはある。
下に書いたのはその兵六餅の箱に書かれている漢文(多分、漢詩の七言絶句だろう。「人」「身」「真」が型どおり押韻されているし。)と、そのふりがな(「読みがな」と言うべきだろうか。平がな書きの書き下し文とも言える。)だが、私は子供のころ、この中の「ひょうろくいかでかむいの志んを志らん」がひどく奇妙に思われたものである。まず「いかでかむいの」とは何か、どこでどう切って読むのか。「志ん」とか「志らん」はどう読めばいいのか。その頃は万葉仮名など知らないから「志ん」は「しん」と読めばいい、とは気づかなかったのである。小学低学年だから「志」の音読みが「し」であることも知らなかったかもしれない。五十音表で「ゑ」は知っていたと思うから「志」と「ゑ」を混同して「志ん」を「えん」と読んだりしたような記憶もある。全部平仮名の中に二箇所だけ「漢字」が混じるのはおかしいから、と子供なりに合理的な理由付けをしたのだろう。
父親が鹿児島旅行に行ったときに、兵六餅と「大石兵六夢物語」の小冊子をお土産に買ってきたようなうっすらとした記憶もあるが、今では茫々たる時の彼方の幻である。

五百年来世上人(ごひゃくねんらいせぜうのひと)
見来皆是野狐身(みきたればみなこれやこのしん)
鐘声不破夜半夢(せうせいやぶらずやはんのゆめ)
兵六怎知無意真(ひょうろくいかでかむいの志んを志らん)

(注)「怎」は、私のワードでは箱に書かれた「いかでか」に該当する漢字が出ないので、これで代用とする。「いかでか」は、「いかで…か」の短縮形で、「どうして~だろうか、(いや~ではない)」という反語を表す。

試みに訳してみると「この五百年の世上の人を観察すると、みな野狐のような連中である。鐘の音を聞いても誰も夜中に目を覚ます者などいない。兵六よ、お前がいくら強がっても、何もしないことが一番だ、ということは分からないだろう」といったところか。もちろん、私はこの文の前後関係を知らないので、ただ、兵六らしい男が腰の刀を握って化け物退治にでも行くようなパッケージの絵から類推しただけである。
私のブログのプロフィールで言う、「考えることが趣味」というのは、だいたい、こういう埒も無い夢想や、日常の謎の推理を意味しているわけだ。
なお、「野狐のような連中」とは、「野狐禅」で悟ったつもりになっている愚か者、くらいの意味だろう。





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預言者二人会えば、笑う

昨日、少し触れた「ビッグバン説」「相対性理論」が西洋の学界では疑われつつある、という話は、下記記事(「zeraniumのブログ」)で知ったものだ。引用されたコシノケンイチという人は、おそらく日本では「トンデモ論」者扱いだろうと思うが、他人の思想を「トンデモ論」扱いする人間の方がむしろ体制的思想の奴隷であることが多い。私の直感でも「ビッグバン説」はまったく信じられない。宇宙が無から生じ、それがどんどん膨張して現在のような巨大な姿になったなど、ユダヤ教の「ヤーヴェによる天地創造」に類したお伽噺にしか思えない。相対性理論にしても、光の速さを超える存在はありえない、となぜ言えるのか。それは、そう仮定することでいくつかの現象の説明がうまくできる、というだけの「仮定」でしかないはずだ。それならば、地球の周りを太陽や星が回っている、という天動説で見かけの現象がうまく説明できるのと、何も変わらないだろう。
まあ、細かい話は「専門家」しか分からないので、専門家がそう言うからそうなのだろう、と世間の人々は信じ込むわけだが、後になって実はそれは間違いでした、という話は無数にある。で、ビッグバン説も相対性理論も間違いでした、ということになっても、世間は「ああ、そうですか」で終わりになるのだろう。そして、「専門家」たちは、しゃあしゃあと次のネタに飛びつき、商売をしていくのである。
リラダンの或る作品の冒頭に、「預言者二人会えば、笑う」というエピグラム(警句・風刺詩)の引用がある。つまり、預言者(予言者でもいい)は、自分が詐欺師だと知っているから、相手もまた詐欺師であることがすぐに分かり、お互いに笑い合うわけである。



(以下引用)




祝 ホーキング「ビッグバン理論」崩壊!




   現代宇宙論の最先端であったはずの「ビッグバン」理論は、すでに確証されたかのごとく日本の教科書にも載せられている。しかし実はビッグバン理論は今やその基本から大きく揺らいでおり、それだけではなく、近代物理学のバイブルとされてきた「アインシュタイン相対性理論」も同じく、崩壊の危機に立っている。

   周知のように「アインシュタインの特殊相対論」とは、光の速さを超える存在は絶対に許さないというのがその基本である。つまり光よりも速いものはあり得ないとする理論である。しかし最新の実験結果では、超光速は自然界の普遍的な現象と確認されており、すでに光速の1・7倍という数値まで出されているのである。

   いまや欧米の科学界では、「GO TO HELL BIG BANG―打倒ビッグバン」の声が挙がっているが、なぜか日本ではそうした議論はまったくない。本書はこうした日本の閉塞的ともいえる現状に危機感を覚え、今や世界の宇宙物理学の趨勢(すうせい)はどうなっているのかを、1人でも多くの人に知ってもらうために書いたものである。日本人は保守的性向が強いと言われているが、中でも日本の学術的な分野における閉鎖的で保守の姿勢は、世界においても比類ないものである。つまり外国ではすでに周知のことであるのに、日本では一般の人々に正しく伝えられていないケースがさまざまに存在するのである。

   これから述べる世界的な概念変化の「うねり」は、いくら無視して拒否しようがそれができないまでに、極限にまで大きくなってから日本にも押し寄せてくることになる。その結果、その勢いは一挙に考え方の転換を求められることになるだろう。こうしたことは、現行の偏差値教育の中で表面的なことだけを鵜呑みにすることを強要される今の時代、特に勉学途上にある若い人々には危険な傾向となるだろう。

   それでも欧米のビッグバンクラッシュ(大恐慌)の一端は、徐々にではあるが日本にも紹介されるようになってきた。それらの一つがアメリカの新鋭科学ジャーナリストのエリック・J・ラーナー著『THE BIG BANG NEVER HAPPENED』(邦訳『ビッグバンはなかった』河出書房)や、「ホーキングの宇宙」をベストセラーにしたアメリカの著名な科学評論家ジョン・ボスロウ著『ビッグバン危うし』(邦訳は講談社)などである。

   イギリスの科学誌『ネイチャー』はすでに1989年8月号に、「くたばれビッグバン」(Down with the Big Bang)というタイトルで論説を掲載している。(略) また1991年1月のワシントン・ポスト紙の見出しには「ビッグバン論理は破産」とあり、宇宙が爆発して誕生したという概念にもとづくビッグバンは「死んだ」とはっきり述べている。etc・・・。

   すでにかなり以前から、こうしたビッグバンや相対性理論への疑問が起きているが、しかし欧米と日本とではそうした実情にかなり差のあることがわかると思う。その一つの証拠として、いまだに日本の科学雑誌の見出しは、ホーキング、アインシュタイン、ビッグバン宇宙論のオンパレードなのである。こうした状態がなぜ未だに続いているのだろうか? マスコミが現状に無知なのか、それとも意識的にこうした情報を遮断して操作しているのか私は知らない。

   要因として言えることは2つあるが、1つは日本のマスコミには、前述したラーナーやボスロウのような真の科学を知る評論家やジャーナリストが存在しないことである。しかもそこにあるのは、ただ与えられたものを「学ぶ」という姿勢だけのようである。日本人は「権威」と「科学的」という言葉に非常に弱く、それはたとえると「水戸黄門の印籠」のようである。それは主流から逸れているものを異端論として排斥する態度として表れ、そのゆえに少々偏向していても「科学者の言うこと」なら無批判に信じ込んでしまうという歪みとなって表れる。現在ほど真の科学ジャーナリストの出現が、マスコミに求められる時代はないだろう。

   もう1つは、教科書をはじめNHK科学番組などの主要なマスコミのすべてが、学界の主流と言われる大学教授や科学者たちに牛耳られていることから、彼らが指導してきたことに反するような情報は遮断されてしまうことにある。当初、宇宙探査衛星COBE(コービー))によって発見された「ゆらぎ」は、ビッグバンを証明するものとCNNなどによって報道されたことがあった。しかしその直後、「それはとんでもない誇張であり、むしろCOBEの観測結果はビッグバン否定の証拠になりうる」と大きく報道された。しかし日本では完全に無視であった。

   しかも驚くことにそれによって、「COBEの観測結果によってビッグバン理論がますます確固たるものになった」、と教科書に掲載される予定だというのだ。しかしある情報では、文部科学省も欧米におけるビッグバン理論崩壊の現状を無視できなくなり、ひそかに、「ビッグバンは宇宙論の仮説の一つ」としてランク下げの指導が行なわれたという確かな情報もある。それが教科書に掲載されるまでには5年のタイムラグがあることから、そうした態度はまことに心細い限りである。

   すでに世界の趨勢は、「ビッグバンはなかった」に傾いており、ビッグバンは20世紀の天動説にも匹敵するほどの大錯誤のようだ、と欧米の科学者はパニックに見舞われている。1986年のその日、ハーバード大学教授でスミソニアン天体物理学センターの宇宙物理学者でもある、マーガレット・ゲラー女史の革命的ともいえる研究発表がプリンストン大学において行なわれた。ゲラー女史の講演テーマは、同僚のジョン・ハクラとの共同研究による「宇宙の大規模構造(のちにグレートウォールと呼ばれる)についてだった。

   会場には大勢の物理学者が来ていたが、そのほとんどの人がゲラーたちの研究結果を頭から疑っている理論宇宙科学者で占められていた。なぜなら講演内容が、従来のビッグバン宇宙論からは考えられないようなことであったからだ。講演が始まってゲラーが順次掲げて見せる宇宙の銀河図には、彼らが見出した宇宙の大規模構造が明瞭に描き出されていた。それは浴槽に石鹸の泡が重なっているようでもあり、あるいは規則正しく配列された巨大な蜂の巣のような構造にも見えた。

   それは今まで誰も予想していなかった、奇怪な宇宙の銀河構造マップともいえるものであった。そのときビデオモニターの音が会場に響き渡り、コンピューター処理された銀河集団の立体マップが大スクリーンに映し出された。画面には数多くの銀河が浮かび上がり、それらの銀河集団の全体は軸に沿って動き、回転し始めた。それを見ていた大勢の宇宙科学者たちは、まるで自分が広大な宇宙空間を宇宙船に乗って眺めているような気分になった。なにしろ1つの銀河だけであっても、我々の太陽と同じ恒星が1000億個~2000億個も存在しているという集団なのである。

   このビデオを私も入手しているが、さすがによくできている。
   見ていると泡状に集合した銀河が画面に現れては消えてゆき、その泡の内部には何もない巨大な空間が延々と広がっている。講演での上映は5分くらいの短い時間であったが、この光のショウが終わると会場は喝采に包まれ、それまではゲラーたちの研究を疑っていた人々の誰もが呆然として声も出なかったという。その大勢の聴衆の中には、宇宙について多くの著書のある著名なジム・ピープルズという理論家もいたが、後にそれについて述べている。
   「マーガレットの研究発表は、我々のような疑い深い者たちを一網打尽にした。
    宇宙の対極的な分布には、規則正しく配列された泡のような構造が確かに存在するということだ」

   しかし問題は、ゲラーたちが調査した宇宙の領域は、宇宙全体のほんの0・001パーセントに過ぎないことだった。彼らも自分たちがごく小さな領域しか調べていないことを認めながらも、それでも予想しなかった宇宙の大規模構造が発見されたことを確信していた。

   「現在の宇宙モデルには、基本的な何かが欠けています。
    なぜならビッグバンのパラダイム(枠組み)では、こんな大きな構造ができないからです」と。

   ビッグバン論者たちにとって幸いだったことは、ゲラーとハクラの科学者の2人ともが以前からビッグバン説を支持していたことである。しかも彼女たちは将来、自分たちの発見がビッグバン理論を根底から揺るがすことになるとは思ってもみなかったのである。ゲラーの発表はたちまち理論物理学者たちの間に広まっていった。特に宇宙理論家たちはこの発見に仰天した。なぜなら数学的な優美さで構築されていたビッグバン宇宙論に対する、公然の侮辱及び挑戦と受け取られたからである。

   しかもビッグバン論者にとって都合が悪かったことは、ゲラーが発表した銀河マップは、径が4億光年ものボイド(泡)を持つ巨大な蜂の巣構造全体のほんの一部にすぎない、というのでなおさらであった。それに彼らの発表した宇宙図に延々と連なって集合する蜂の巣構造を見れば、ビッグバン理論のいう宇宙膨張どころの話ではなく、それも宇宙全体の一部分かどうかさえもわからないのである。

   彼女たちの得た証拠はそれまでの宇宙論全体を大きく揺るがすことになり、特にビッグバン理論には致命的ともいえる打撃を与えることになった。ビッグバン説によれば、宇宙が誕生したのは今から150億年前とされている。しかしゲラーたちが見つけ出した宇宙の大規模構造が形成されるには、少なく計算しても600億~1000億年もかかることが分かったからである。(図1)

   しかしこの巨大な矛盾に対し、無視の姿勢を貫こうとしている保守的な科学者たちを、エリック・J・ラーナーは著書『ビッグバンはなかった』で揶揄している。それは日本流にいえば、建築後1年という不動産屋の言葉を信じて買った家の屋根裏から、なんと死後10年も経た猫の死骸が出てきたわけで、これではびっくりするなというほうが無理である。この不動産屋が「ビッグバン理論」であり、死後10年を経た猫の死骸がゲラーたちが発見した「グレートウォール」である。こうなると我々は半世紀以上にわたり、ビッグバンを売り物にしてきた悪質な不動産屋に騙されていたことになるが。

   宇宙は3つのスケールに区分されよう。
       1 太陽系宇宙
       2 銀河系宇宙
       3 銀河系外宇宙

   我々の太陽系は地球や火星などの惑星が太陽を中心に周回し、それらの惑星の多くは同じように月のような衛星を引き連れている。ゆえに太陽系とは、子どもである惑星や孫の衛星を引き連れた、太陽をゴッドファーザーとする一大ファミリーだといえる。そしてこのような太陽という恒星が1000億から2000億個集まり、渦状で回転しているのが2でいうところの銀河系宇宙であり、それは全体の形から渦状星雲とも呼ばれている。天文学用語には暗雲星雲と呼ばれるものもあるが、意味もスケールも異なるので注意が必要である。

   我々の銀河系一つに1000億から2000億個の太陽が存在する!
   いったい1000億個もの太陽が、どのくらいの割合で地球のような惑星を伴っているのかは現在のところはわからない。最近のNASAの発表によれば、我々の太陽系に近い7つの太陽(恒星ともいう)に惑星系が発見されたといっている。ちなみにわれわれにもっとも近い太陽系は、4・3光年先のアルファ・ケンタウリ星系である。

   今世紀の始めにおいて、我々の宇宙への考え方は太陽系とその周辺くらいの範囲であり、それまでただ望遠鏡でボヤッと見えていた光が、実は膨大な星の密集した他の銀河系であると判明してから、宇宙の驚異的なスケールがしだいに顕わになってきた。今では1000億個~2000億個もの銀河の存在が確認されているのである。我々の銀河一つだけでも1000億個以上の太陽が存在する。しかもそのような銀河系が1000億~2000億個も存在するのである。

   こうした膨大な数の銀河が存在するスケールを考えると、知的生命体の存在は地球だけであるといったような一部の科学者の考え方が、いかに閉鎖的で独断と偏見にきわまるものであるかがわかるというものである。


        祝 相対性理論崩壊
   

book『ビッグバン宇宙論は根幹が間違っていた』 コシノケンイチ著 ヒカルランド

                            抜粋 





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医者や学者という「専門家」は愚説を無批判に垂れ流す

「武田邦彦のブログ」から転載。
やっぱりね、という感じである。卵にコレステロールが多いことと、卵を食べるとコレステロールが増えるというのは別だ、という話にも、なるほど、と思う(たとえば、草食動物は草しか食わないが、体はちゃんと成長するという事実を考えればよい。)が、実はコレステロールには善玉も悪玉も無く、コレステロール自体、体には絶対に必要だ、という話には目から鱗、という人も多いだろう。もちろん、私もそうだ。まあ、私の場合はマスコミで言われることはまず信じない人間なので、コレステロールを制限したことはなかった。むしろ、油分は体には必要だろう、と思っていたのだが、「善玉コレステロール」「悪玉コレステロール」は医者の多くもそう言っていた(NHKなどの健康番組で、その手の話をする医者は多かったはずだ。)から、それ自体は正しいのだろう、と思っていた。だが、それもトンデモ論だったとは、何ともはや、である。医学の話にはこの手のいい加減な論があまりに多すぎて、医者や学者の言うことはまったく信じない方が長生きできそうである。
ついでに言えば、医学の話ではないが、ビッグバン説も相対性理論も疑わしい、という意見が西洋ではかなり出てきているようだ。しかし、それを言うとこれまでビッグバン説や相対性理論を錦の御旗にしてきた日本の理論物理学会の重鎮たちの面目が丸つぶれなので、日本の学界やマスコミにはその事実が伏せられているらしい。(笑)






(以下引用)*文意を明確にするために、「卵を食べた方が良いと言うこれまでと逆の結果だ。」に読点を入れてある。また、グラフはコピーできなかった。




【健康】 卵とコレステロール





「tdyno.367-(8:55).mp3」をダウンロード



卵好きの人には罪なことだ。

「メタボリズム」という医学雑誌の論文に、メタボリック症候群患者の減量食に毎日卵3ヶを食べさせると、脂質バランスが改善され、糖尿病のもとになるインスリンの分泌が改善されたとの報告がでた。

卵を食べた方が良いと言う、これまでと逆の結果だ。

12週間の実験だが、なにしろ卵を3つも食べるから、それまでの生活に比べると2倍以上のコレステロールをとっている計算になる。

実験期間が終わってみると、卵3つを食べていたグループは善玉コレステロール(HDL)が上昇し、悪玉コレステロール(LDL)が減少した。さらに動脈硬化性疾患リスクに関係する「LH比」も大きく改善し、インスリンの改善指標の「HOMR-IR」も下がった。

メタボ、血圧、コレステロール、痛風の尿酸、タバコなどに共通に見られるように、厚労省が指導する「医学」の「健康」はムチャクチャであることが良くわかる。

この論文一つで「卵が良い」というわけではない。少し前まで「卵は栄養のバランスが良く、積極的に摂った方が良い」と言われていたのが、メタボの出現と共に「卵はコレステロールを増やす」と言われて、卵の消費量が格段にへった。

「卵にコレステロールが多い」ということと、「卵を食べるとコレステロールが増える」というのは違う。初歩的な科学の間違いを厚労省も栄養学者(御用学者)も社会に発信し、それを平気でNHKなどが報道するからだ。

もともとコレステロールには「悪玉」も「善玉」もなく、今、悪玉と言われているものはコレステロールの移動状態もので、人体には必須だ。さらにコレステロールは人体に必要なもので、食物からとることもできるが、多くは体内で合成する。

だから、食物からコレステロールを多く摂った場合には、体内で合成する量が減り、少ない場合は体内で合成する量を増やす。体内合成量は約70%とされる。

「禁煙運動」も同じだが、科学に「善悪」はない。それを体内にもともとあるコレステロールを「善玉、悪玉」と呼ぶ心にそもそも非科学性がある。

卵を3つ食べれば、その分だけ他の物を減らしてバランスを取るのは当然だが、とんだ濡れ衣を着せられたものだ。

ところで、悪玉と言われるコレステロールが減ると、死ぬことが多くなる。このグラフは実にハッキリとその傾向を示している。

Bandicam_20130603_135450728

そればかりではない。最近、増えてきてサラリーマンの6%も病気にかかっていると言われる「ウツ」はコレステロールが不足したときに増える。なにしろコレステロールは必要だから体内で合成され、食品からとる量が少ないと、体が頑張って合成をしなければならないので、あまりに少ないと、それがストレスになるのも当然だ。

なんと言っても、コレステロールは細胞膜を作るのだから、どうしても体に必要だ。現在の厚労省の基準は、「健康」は無視して、とにかくコレステロールを悪者にしている。コレステロールの病気があるなら、それはコレステロールの量ではなく、体内合成が調整できなくなったときで、その方を直さなければならない。

医学者、頑張れ!

Bandicam_20130531_095543314



(平成25年8月24日)



武田邦彦


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金は全体の利益のために使うべし

「続壷齋閑話」から転載。
「富の退蔵(あるいは死蔵)」という面から、新しい社会経済学への切り口が見つかりそうな気がするので、備忘的に転載しておく。
特に不正な手段でなければ、富の形成自体は問題は無いのだが、その形成した富を社会に還元せず、退蔵(使わずにしまいこむこと)してしまうというのが富裕層の一般的行動パターンである。もちろん、再投資もするが、退蔵される富もかなりな割合に上る。そうすると、社会に流れる金は、常に減少していくことになる。国家は、必要なだけの通貨は流しているつもりでも、実はまったく不足しているわけだ。それは庶民生活の窮乏につながっていく。それを防ぐには、時間と共に減価していく金を制度化するか、あるいは、強制的に富裕層から高額税金を取り立てる必要が出てくる。そこで、タックスヘブンの存在が問題になってくるわけだ。
「起きて半畳、寝て一畳」が信条の私には、生活に必要な以上に金が欲しいという人間たちの心理が今一つ分からないのだが、取りあえず、「金を使うのは金持ちの義務だ」と言っておこう。税金を払わなくてもいいから、とにかく散財をしてくれ、と言いたい。それによって社会に必要な金が回るのである。
あと一つ、言っておく。富裕層の人々が贅沢な生活をしているとは言っても、それはイマジネーションで飾り立てられた幻想にすぎない、と私は思っている。堅苦しい身なりをして食べる豪華なレストランのディナーより、私は自分の部屋で気楽に食べるインスタント食品の方が美味いと思うし、一流ホテルのベッドよりも自分の狭いベッドの方が寝心地がいいだろう、と思っている。そんな程度の贅沢のために多くの人々を苦しめて金を得ようと齷齪するのは、実にくだらない人生だと思うのだが、これも彼らには貧乏人のひがみに見えるだろうか。
そもそも、価値観とは本来は個人の主観でしかないのである。ゴッホの絵は、彼の生前にはまったく値段もつかなかった。今では、何億円である。もちろん、その最大の理由は画商たちによって値段がどんどん吊り上げられたことだ。物(高級品・贅沢品)の値段とはそういうものだ。さて、ゴッホの絵の価値は、飢え死に寸前の人間の前に置かれた、一個の握り飯より上だろうか。あるいは、豪壮な大邸宅や高級車はどうだろうか。


(以下引用)


新富裕層VS国家:グローバル化時代の国家と個人
続壺齋閑話 (2013年8月19日 19:04) | トラックバック(0)
NHKスペシャルの『急増! 新富裕層の実態』という特集番組(8月18日放送)が、グローバル化を背景に登場した新富裕層と言われる階層の、登場の背景やその実態について紹介していた。この番組を見ると、所謂グローバル化の時代における、国民国家と個人との関係について、強く考えさせられる。

NHKの定義では、新富裕層とは1980年代以降世界的規模で登場した富裕層で、100万ドル以上の資産を持つ人々である。世界全体に1200万人以上いるとされ、そのうち日本人は190万人、アメリカに次いで多い。

彼らが登場した背景は、グローバル化、IT産業、金融の三つであるという。この新しい傾向にうまく乗ることでビジネスを成功させ、一躍資産家にのし上がったわけである。

それ自体は、褒められるべきであって、批判される筋合いではない。といって問題がないわけでもない。最大の問題は、資産を貯めた新富裕層が、主として高い税金を逃れる目的で、自分の国を捨てて、税金の安い国や地域(タックスヘブンというやつだ)に移住する現象が目立っていることだ。

番組ではそうしたタックスヘブンの一例としてシンガポールをあげ、そこに主として中国人の新富裕層が集まっている事態を紹介していた。彼らは自分たちの間で特別のサークルを形成して、まるで疎開のような生活をエンジョイしている。そのサークルへの入会を許された日本人もいるそうだ。

番組の取材に対して、彼らは率直に答えていた。自分の稼いだお金を自分で処分するというのは当たり前のことだ。だがその当たり前のことが、自分の国にいては許されない。何故なら多額の税金を取られてしまうからだ。自分たちは、無能な貧乏人を養うために税金をむしり取られているわけで、そんなことには耐えられない。だから国を捨ててタックスヘブンに移り住んだ。そのどこに問題があるのか。そんな言い分が伝わってきた。

だが、よく考えてみるがよい。彼らが金を稼げたのは自分の生まれた国のおかげである場合が殆どだ。移住した後でも、自分の国の経済活動に乗る形でビジネスをしている場合が多いだろう。なのに、その嫁いだ金を、稼がせてもらった国の中で回さないで、タックスヘブンで死蔵するわけだ。死蔵と言うのは、その金は経済の循環サイクルから外れて、タックスヘブンの銀行口座に預けられっぱなしになるからだ。そんな金は、祖国の経済発展はもとより、世界経済全体の発展にも、何の寄与もしない。

というわけで、新富裕層がタックスヘブンに逃れるという事態は、単に彼の出身国の課税が阻害されるのみではなく、世界の健全な経済をも阻害させるのだということを、よく認識しなければならない。個人の行為としては合理的であっても、世界大でこれを見れば、経済にとって有害なことになるわけである。

タックスヘブンといえば聞こえはいいけれど、いってみれば、他人の富に寄生しているようなものだ。自分では何らの富も生み出さず、外国で生まれた富を自分のものにする。その富が実体経済を動かすために使われればまだしも、殆どの富はタックスヘブンの銀行口座に死蔵されたままになる。ということは、世界経済全体にとってマイナスなことになるわけだ。タックスヘブンについては、いまのところ甘く見られているが、それが世界経済に及ぼす影響をグローバルな視点から分析し、グローバルな秩序形成を図っていかねばならないだろう。

番組では、海外移住した新富裕層の閉鎖的なサークルが、フェラーリに乗って集団行動をし、周囲に迷惑をかけて恥じないさまが映し出されていた。自分の国に誇りを持てない人間は、自分自身にも責任を持てなくなる、ということだろうか。


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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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