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クリスマスと灌仏会

まあ、キリスト教の功罪を真面目に論じるのもいいが、キリスト教はクリスマスという風習を世界に広めたのが最大の世界的貢献ではないか。つまり、この日だけは世界が平和と慈善に満たされ、優しい気持ちになる、という日である。(もちろん、世界の中には西欧の戦争と謀略によって貧困と惨苦の中にある人々や国もたくさんある。)私は子供のころから、今でも、ディケンズの「クリスマスカロル」は好きな小説の中のひとつである。

なお、クリスマスだからケーキや七面鳥(あるいはフライドチキン)でなければならないとか、お互いにプレゼントを贈るなどという西洋の風習に囚われる必要は無いのであり、赤飯で祝うというのは、実に微笑ましい。(私自身は、「誕生日を祝う」という西洋の風習も、その義務感や束縛感が嫌いであり、年齢など、毎年新年に揃って一歳増えるという「数え年」で十分だと思っているので、他人の誕生日を覚えるのが苦手である。そもそも、何かを覚えるのが苦手だ。)

ちなみに、釈迦の誕生日は四月八日とされているが、こちらは日本人ですら(インド人はなおさら)あまり知っている人はいないようだ。私は蕪村の「卯月八日、死んで生まるる子は仏」という俳句を知っているので、この日にちを覚えているだけだ。灌仏会と涅槃会の区別も知らない人が日本人の大半ではないか。まあ、その灌仏会ですら、歴史は案外浅くて、誰かが適当に「釈迦が死んだのは四月八日だ」と江戸時代かそこらに言い出したのではないかと思う。つまり、誕生日というものにさほどの意義を認める風習が日本には無かったので、西洋あたりでクリスマスを祝うということを知って、それを仏教に導入したのではないか。


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正しい在り方…(尊敬
















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酔生夢人
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考えること
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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