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cycophant民族www

ツィート内容は耳タコに属するが、「事大主義」を英語でsycophancyと言うというのは初耳なので転載した。ちなみに、「事大主義」の「事」は「事(つか)える」意味。「仕える」と同じである。「大きい物に事(つか)える・従う」わけで、寄らば大樹の陰、長い物には巻かれろ、泣く子と地頭には勝てぬという、日本人に根強い習性だ。だから、デモなど滅多に起こらないし、起こる場合は背後に怪しい存在がいるのが普通だ。そもそも、日本人は「妥協性」を悪とは見ていない。だから上の人間には支配しやすい民族である。
「主題化しない」は、普通に言えば「問題視しない」だろう。内田樹のこういう言葉の使い方が私は嫌いなので、あまり彼の文章は私には「読む快感」が無いのである。
一応、cycophancyを英和辞書で調べると、「へつらい、おべっか」の意味で、「~主義」とはなっていないようだ。まあ、そういう「主義」が英語圏にはあまり見られないのだろう。つまり、「自我が強い人種」とはなじみにくい概念なのかもしれない。cycophantが名詞形で「へつらい屋、おべっか使い」で、古典喜劇の端役ではよく出る存在だが、当然、嘲笑の対象だ。日本ではそれが「普通の存在だ」というのは、やはり問題ではあるだろう。
ただし、やたらと自我の強い人種には私は嫌悪感を感じるので、どっちもどっちか。強欲な人間(自我の強い人間)こそが社会を変革し、歴史を動かすことが多いのだから、日本社会の停滞(私は停滞も悪いことだとは思っていない。「進歩」「改革」のほうが危険である。小泉政治を振り返れば明らかだろう。)は民族性(妥協主義)の当然の帰結なのではないか。戦国時代の武将など、日本全体を手に入れたいという、最大に強欲な人間(非日本人的な人間)だったのであるwww まあ、江戸時代の儒教道徳で去勢された日本人がいいか、それとも日本が戦国時代のままが良かったか、どちらとも言えない。
ちなみに「妥協」は政治の最大の要点である。妥協を拒否したら戦争(闘争)しかない。
今思いついたが、「大政奉還」と「版籍奉還(廃藩置県)」は日本史上(いや、世界史上)最大の妥協だろう。どちらも徹底抗戦していたら日本中が火の海になったのである。もちろん、幕府や各藩大名の超ファインプレーだ。その反対の事例(妥協の拒否)がウクライナ戦争である。ウクライナ国民はその結果どうなった?

言うまでもないと思うが、以上の考察は引用したツィートの論旨を否定するものではまったくない。妥協はお互いの対立内容への思索と論議の積み重ねの上で為すものであり、相手の言うことや既成のスキーム(体制)を無批判に受け入れるものではない。そうした態度は奴隷のものだ。

(以下引用)
内田樹
@levinassien
日本の政治で「現実的」というのは、対米従属スキームの「中で」政治をするということです。スキームそのものを決して主題化しない態度のことをわが国では因習的に「リアリズム」と呼んでいるだけです。それはただの「事大主義」(sycophancy)です。
引用ツイート
山崎 雅弘
@mas__yamazaki
まったく同感です。「現状」つまり「現行の権力秩序」に抗わずに同調するのが「現実的」で「大人の態度」だという、常に権力を持つ側を利する誤謬は、日本社会では(他国にもありますが)昔から根強くはびこっていますが、野党第一党の最高顧問がそれを言うのが今の日本です。twitter.com/103tosan/statu

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