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他人を、あるいは自分を追い詰めること

「谷間の百合」さんが、ワークマンの「がんばらない(=無理をしない、させない)」経営理念を褒めていたが、同感である。向上心というのは、成長期などには必要だが、そのために頑張ることは常に「自分を追い詰める」行為でもある。しかも、その「頑張る」行為が外的な強制力を持つ場合、人を地獄的状況に追い詰めることもある。若者の自殺の大半はそうして外的・内的に自分を追い詰め、追い詰められた結果だろう。
まあ、追い詰める側は、その結果相手が死んでも、それは単に相手が弱いだけで、自分には何の責任も無いと思うわけだ。そうでないとビジネス社会ではやっていけない。(教育界も同様である。子供を追い詰め、殺している教育者は無数にいる。そして子供を「頑張らせる」教育者こそが親からも当の子供の大半からも高く評価されるのである。)

下に転載したツィートは、仕事上の責任が人間を地獄的状況に追い込む例である。もちろん、そんな仕事は放り出してしまうこともできるが、その後はもっと地獄的状況が待っている可能性が高いわけだ。
バルザックの「幻滅」の主人公の若い詩人が、死んだばかりの恋人の死体の傍で、締め切りの迫った戯れ詩(滑稽詩)を徹夜で書くという陰惨でグロテスクな場面に似ている。

(以下引用)

佐山聖子
@mill_sister
命日と言えば、母が亡くなった時検死待ちの警察署でもコンテ切ってる自分に本気で嫌気がさして、仕事は1日8時間に限定、日曜日は仕事しないって決めたんだよね。ところがこなせる仕事量は全く変わらなかった。今まで1日12時間…差分の4時間はただ体力を消耗するだけの時間だったってことだよ

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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