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易経 2

2 易を立てる方法

 本格的な易占には筮竹と算木を使うが、簡単な易占いの方法として、コインを使う方法がある。コインの模様部分(10円玉なら平等院鳳凰堂か何かの宮殿の図。百円玉なら花模様の面。)を陽とし、「10(または100)」という数字の書かれた部分を陰とする。10円玉を5枚に100円玉を1枚の6枚を手の中で振って、一つずつ落としていく。その際に、自分が占う事柄についての託宣を願う旨の言葉を心の中で念じればいいだろう。そして、一つずつ落としたコインを下から上に並べていくのである。この並べた陰陽の一つ一つを爻と言い、下から初爻、二爻、三爻、四爻、五爻、六爻と呼ぶ。下から数えるのは、易は逆数であるという思想によるそうだが、そういう原理はどうでもいいだろう。その出た面が下から上に「表・表・表・裏・裏・裏」の順序ならば、上卦は全陰の「地」、下卦は全陽の「天」で、これは「地天泰」というめでたい卦になる。そして、たとえば100円玉が下から5枚目であれば、「地天泰の5爻」ということになる。つまり、全体的運勢(基本的運勢)は地天泰だが、その中でも特に5爻の部分が主卦ということになる。
 そうすると、場合によっては全体運(基本運)はいいが、主卦は悪いとかいうことも起こるわけである。そういう場合、どちらの卦を見ればいいのか。さる本によれば、主卦を重視すべきだとのことだ。私の考えでは、現在の問題には複合的な面があると考え、両者に矛盾があれば、頭を使ってそこに合理的な解釈を出せばいいと思う。言い換えれば、二つの卦のうち、当面の問題に合う卦で判断すればよい。両者の矛盾のために迷う場合は、教訓性の強い全体の卦より、占いらしさの強い爻卦を見れば良いだろう。
 同じくコインを使う方法で、三枚のコインを同時に投げて、その表裏の割合で爻を一つずつ出すという、やや手のこんだ方法もあるが、前の方法で十分だろう。どのような方法であれ、真剣な気持ちで念じて占えば、「天のお告げ」は与えられるはずだ。(と信じればいいのである。)
 ただし、同じ問題について最初の卦が気に入らないからというのでもう一度占うというのは良くないらしい。「初筮には告ぐ。再筮すれば汚る。汚るれば告げず」という言葉が易の卦の一つ、「蒙」の卦の言葉の中にある。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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