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何事のおはしますかは知らねども

私は宗教心はまったく無い人間で、仏教は「哲学」として好きなだけだが、下の記事は面白い。

仏教に限らず、何か超越的な存在(実在しないもの、つまり「観念」でもいい)への畏敬の念を持つというのは現代では迷信の信者扱いされるのだが、そのために世界は幸福になったかどうか熟慮する価値がありそうだ。
合理的思考とか科学的思考というのは「目に見えないもの」「証拠の無いもの」は存在しない、あるいは無視していいと考えがちで、そういう考え方をする人間が現代社会ではもてはやされる。
だが、たとえば、物凄く頭がいいがモラルはまったく無い人間は社会にとってメリットかデメリットかと考えれば、答えは決まっているわけで、しかもモラルというのは基本的に「自分のはるか上にいる、無形の存在への畏敬の念」から生じるとすれば、世界全体から宗教心が無くなった世の中というのは、かなり恐るべきものなのかもしれない。


(以下引用)



ホームセンターで買った仏像を極めて治安の悪い街角に設置→犯罪が82%減少




なんでもない仏像のはずが、驚くべき効果が見られました。詳細は以下から。

不届き者の立ち小便に困っている塀に小さな鳥居を設置するとぴたりと立ち小便が止まるという話もありましたが、とある仏像は地域の犯罪率を8割以上も爆サゲしてしまいました。

アメリカ合衆国カリフォルニア州オークランドの11th AvenueとEast 19th Streetの交差点の付近はオークランド内でも治安が悪い場所でした。ゴミの投棄や破壊行為、ドラッグディーラーや売春婦がうろつき、盗難や暴力事件も珍しくありませんでした。

しかし、近くに住むDan Stevensonさんがホームセンターで買ってきた高さ60cmの仏像を古いマットレスやソファーなどのゴミが放置された自宅前の道の角に設置したところ、事態は一変したのです。

Stevensonさんは最初、近所の人々が仏像を見てちょっと気持ちを落ち着けてくれたら、せめてゴミを捨てる前に少し何か考えてくれたらと思って設置したとの事でした。




仏像が設置されるとまずゴミの投棄が止まりましたが、それに留まらず近所の人々が既に捨てられていたゴミを撤去し始めたのです。加えてドラッグディーラーや売春婦はその周辺から立ち去り始め、壁にグラフィティが描かれることもなくなりました。

次でその地域に住んでいたベトナム系移民たちが集まってきて仏像に果物や花輪をお供えし、線香を焚くようになりました。そして移民のVina Voさんと息子のCuc VoさんがStevensonさんにこの仏像を管理させて欲しいと申し出てきたのです。

彼らは仏像のために仏堂を作り、周囲を整備しました。「私達の宗教では仏像を地面には置かないのです」とCuc Voさんは取材に答えています。




彼らはさらに仏像を白く塗り、その後はさらに美しく塗り上げ、仏堂に「静穏」を意味するPhap Duyen Tuという名前を付けました。Voさん一家は仏堂に変化を加える時にStevensonさんに毎回許可を求めに来ているとのことですが、Stevensonさんは「それはあなたがたの仏陀だ」と伝え、全て彼らの望むようにしてもらっているとのこと。

そしてStevensonさんが仏像を据え付けたあと、2012年から2014年の間に犯罪率はなんと82%も減少しました。盗難が14件から3件に、暴行が5件から0件に、夜盗が8件から4件に、麻薬は3件から0件に、売買春も3件から0件になりました。

「仏教徒ではない近所の人々もこの仏像の前を歩き、犬の散歩をし、人々が出会って話をするミーティングポイントになっている。とても素晴らしいことだ」とStevensonさんは述べています。




Buddha of Oakland from Oakland North on Vimeo.




街にちょっとした空間やモニュメントがあることで周辺の人々の意識や行動が大きく変わるという、都市工学的にも興味深い事例と言えそうです。



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