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手紙配達者(文づかい)18

メエルハイムは私に向かって、「どうだ、今日の宴会は面白かったかい」と問いかけて、返事を待たずに、「私も仲間に入れてもらえますか」と群れの方へ歩み寄った。姫たちは顔を見合わせて笑い、「遊びは、もう飽きました。姉君とともにどちらへいらっしゃったのですか」と問うと、「見晴らしのよい岩角あたりまで行きましたが、この尖塔にはおよびません。小林君は明日わが隊とともにムッチェンの方に立ちなさるはずなので、君たちの中で一人、彼を塔の頂へ案内し、粉ひき車の向こうに、汽車の煙が見えるところをでも見せなさらないか」と言った。
 口の速い末の姫もまだ何とも答えぬ間に、「私が」と言ったのは、思いもかけないイイダ姫である。物を多く言わない人の習い(癖)で、にわかに言い出した言葉と共に、顔をさっと赤らめたが、早くも先に立って誘うので、私は訝(いぶか)りながら従って行った。後の方では姫たちがメエルハイムの周りに集まって、「夕食までに面白い話をひとつ聞かせてください」と迫っている。


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HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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