忍者ブログ

組織が必然的に持つ人間疎外

これを読んだ大半の人は、ひどいブラック企業だなあ、と思うだろうし、私もそう思う。
だが、仮に私がこの企業の経営者や幹部社員だとしたら、「自分の子供が大怪我をしても休まない」と答える求職者や、そもそもそうなる可能性の無い、独身の人間を優先的に採用するのではないか、という気もする。
それがつまり「組織悪」というものであり、組織が求める目的は、たいていの場合、他の人道的な選択肢より優先されてしまうのである。企業の場合、目的は、利益を得ることであり、利益を得ることの障害になる要素はどんどん排除される。
それを人間疎外、と言ったのはマルクスだっただろうか。

もちろん、組織の中にあってこそ人間関係が深まる、ということもあるだろう。たとえば運動部の部活を通じて友情が育まれたりすることも多いと思う。だが、「勝利こそが、この組織の目的である」と信じる指導者がいれば、その組織は明確な目的を持っている以上、他の組織より強くなる可能性は高いだろうが、そこに人間疎外もまた生じるはずである。
逆に言えば、勝利を目的としないスポーツということ自体が矛盾的な存在でもあるのだ。
まあ、結論めいたことを言うなら、「中庸こそが常に最善の選択である」ということか。

カマヤン1192(昔漫画家だった人) Retweeted

以前パートの面接で「お子さん男の子ですよね?男の子は大きなケガもするでしょう。もしそうなったら仕事休みますか?どうですか?」と質問されたけど、そんなの休むに決まってるだろう。時給700円ポッキリで雇おうとしてるパートにどんだけ高望みしてるんだ。わたしは休むと答え、あっさり落ちた。



(夢人注)「大辞林」の説明らしい。赤字部分は夢人による強調。


にんげんそがい【人間疎外】

人間が機械の部分品のように扱われて、人間らしさが無視されること。社会が巨大化し複雑化するにつれて、人類の発展のためという本来の目的を忘れ、人間性を失っていくことへの警告として生まれた語。







拍手

PR

この記事にコメントする

Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass
Pictgram
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
13
14 19
26 27
28 29 30

カテゴリー

最新CM

プロフィール

HN:
酔生夢人
性別:
男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

ブログ内検索

アーカイブ

カウンター

アクセス解析