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アイヌ沖縄同祖論

私は沖縄の離島の生まれで、幼稚園の時に家族で沖縄本島に引っ越したのだが、沖縄本島のその土地の方言が使えず、その辺の子供たちに嘲笑されて仲間入りができず、そのまま「子供付き合い」ができないまま成長したのだが、そのために沖縄の方言が大嫌いで、長じてもいつも「標準語」しか使わなかったのだから友人が少ないのは当然である。そのせいもあって、ローカルなもの全体が嫌いな性格になり、中学か高校生のころにサマセット・モームの短編集の解説の中で「コスモポリタン(世界人、とでも訳すか。)」という言葉を知って、自分は本質的にコスモポリタンとして生きたいと心のどこかで願ったように思う。

以上は前置きで、要するに私が沖縄方言が大嫌いだった、ということを述べるためである。
そういう私が書く沖縄方言の話だから、かなり胡散臭い内容であることをお断りしておく。

私が小学生のころだったと思うが、たぶん先生か誰かが、薩摩の沖縄侵略の話のエピソード(だったと思う。)として、鉄砲というものを知らなかった或る田舎者が、薩摩の兵士が火縄銃を撃ったのに驚き、

「ポー(棒)のサチ(先)からピ(火)がンジチ(出でて)、ワ(バ? 吾)がパナ(鼻)、イリプガチ(入り、穿った。貫通した)」

と仲間に言ったという話をした。(ずいぶん昔の記憶なので、ここに記した言葉は正確ではない。)要するに、沖縄の或る土地での言葉の訛がひどいのをからかう、或る意味差別的なジョークだったと思うのだが、なぜこんな話を今するのかと言うと、先ほど、用便のついでにトイレで梅原猛訳の「古事記」の末尾にあった梅原当人の解説部分を読んでいると、その中にアイヌの言葉が幾つか挙げられ、こういう言葉が書かれていたからだ。

パシュイ(箸)、パチ(鉢)、ピツ(櫃)、ペラ(箆)

もうお分かりだと思うが、これらの語の発音は、大和言葉のha行音がみなpa行音になっている。
そして、私が先ほど書いた沖縄の方言もha行音がpa行音になっているのだ。
なお、古琉球語では、おそらくe音はi音に転化することが多い。いや、古代縄文語ではi音だったのが、大和征服民族、つまり日本を征服した朝鮮渡来人(弥生人)が蝦夷人、つまり縄文人の言葉のi音をe音に変えたのかもしれない。

そして、その蝦夷人は北に行った民族と、南に行った民族に別れ、北に行ったのがアイヌとなり、南に行ったのが琉球民族になったのだと思う。ただし、その琉球でも、征服者はおそらく中国か朝鮮か大和から来た一族が中心だっただろう。
私は尚王家の末裔に遭ったことがあるが、明らかに大陸系統の風貌だった。しかし、沖縄の一般人の風貌は、アイヌ系に近いことは良く知られている。
まあ、今のように人種混交があった後では、先祖がどこ系だというのは差別の助長にしかならないが、「沖縄アイヌ同祖論」はかなり蓋然性が高いと思う。
明治政府以降の(いや、その前からの)アイヌ民族や琉球民族への中央政府の差別的扱いも、「この連中は別民族だ」という中央政府高官たちの心理から来ているかと思う。







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