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84歳曽野綾子「高齢者は死ぬ義務がある」www

「J-CAST NEWS」から転載。
曽野綾子の意見に賛成。ただし、財産地位に関係なく、全員ならねwww 日本国「総姥捨て山」時代の到来だ。

戦争の場合の、「戦争に賛成する人間が、まず兵隊になれ」という当然至極の道理(その意見を主張する人間に、まずその意見を自ら体現してもらう)に従って、曽野綾子から、まず「死ぬ義務」を果たしなさい。キリスト教では自殺は禁じられている? なら、十字架に掛けて殺せwww 

政財界の高齢者を全員殺したら、日本は少しはマシな国になるような気がする。権力のある馬鹿ほど社会の害悪は無い。一般の高齢者はそれほどの迷惑はかけない。
曽野綾子やネトウヨ流の考えは、一般の高齢者は、「国家(政府)のカネがかかるから殺す」だけの話だ。つまりは経済至上主義のユダ金思想にすぎない。その「経済」ももちろん「経世済民」ではなく、「オレたちのカネ儲け」の意味だ。
だが、高齢者を全員殺しても、経済が行き詰ったら、次は、「50代になったら殺せ」「40代になったら殺せ」となるのではないか。
経済至上主義(新自由主義)の行く先は見えている。

「精神障害者を殺せ」はすでに安倍信者によって実行されている。
次は「共産主義者や社会主義者を殺せ」か。「低所得層を殺せ」か。「ブス女は殺せ」か。「チビデブハゲは殺せ」か。「インテリは殺せ」か。殺す対象はいくらでも作れる。


(以下引用)


「高齢者は適当な時に死ぬ義務あり」84歳曽野綾子発言がブーメランに ネットで「あなたからどうぞ」

   
 
  

   作家の曽野綾子さん(84)が「週刊ポスト」のインタビュー記事で語った「高齢者は『適当な時に死ぬ義務』がある」との主張がネット上で大反発を受けている。


   高齢者は権利や機会を若者に譲り、死と向き合うべきだ――そんな「生き方」の主張だったが、「あなたからどうぞ」など厳しい意見が相次いでいるのだ。

  • 曽野さんの主張、同意できる?(画像は「週刊ポスト」の該当記事より)
    曽野さんの主張、同意できる?(画像は「週刊ポスト」の該当記事より)
曽野さんの主張、同意できる?(画像は「週刊ポスト」の該当記事より)

「ドクターヘリは利用者の年齢制限を」

   インタビュー記事は、2016年2月1日発売の「週刊ポスト」(2月8日号)に掲載された。「高齢者は『適当な時に死ぬ義務』を忘れてしまっていませんか?」との問いかけで始まり、曽野さんは「『いくらでも生きたい』は傲慢」「権利を『求め倒し』、医療を『使い倒し』、他人を『頼り倒す』ことは肯定されない」との持論を展開する。


   この記事の前提には、1月24日付け産経新聞朝刊1面に掲載された曽野さんのコラム「小さな親切、大きなお世話」があった。90代の病人がドクターヘリによる救助を要請した話を持ち出し、「利己的とも思える行為」と批判。負傷の程度でけが人の治療に優先順位をつける行為「トリアージ」を例にしながら、「生きる機会や権利は若者に譲って当然だ」「ある年になったら人間は死ぬのだ、という教育を、日本では改めてすべき」と主張した。また、ドクターヘリなど高度な医療サービスについても「法的に利用者の年齢制限を設けたらいい」と踏み込んでいる。


   「ポスト」掲載のインタビュー記事もコラムの内容が基本的に踏襲され、「死についての教育拡充論」により多くの紙幅が割かれている。


   確実に来る死を覚悟し、さまざまな機会や権利を若者へ譲る。医療サービスを誰しもが平等に受けるのは難しい時代、高齢者は死と真正面から向き合わなければならない。曽野さんが訴えたかったのは、そんな独自の「生き方」だったと言えるが、曽野さん自身が高齢だったことからか、ネット上で即座に反発の声が巻き起こった。


過去にもたびたび「奔放発言」

「長生きは『利己的』らしい」
「あなたからどうぞ、としか」
「『適当な時』は誰がどういう基準で決めるんでしょう」

   ツイッターには、こうした厳しい指摘が相次いでいる。中には「『高齢者は命令されたら死ね』と発言したに等しい」との意見もあり、批判の声は収まる気配がない。


   曽野さんの発言はその大胆さ、奔放さから、今まで数多くの批判を浴びてきた。15年2月、産経新聞上のコラムに記した「もう20~30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった」との一文が、「アパルトヘイト」(人種隔離政策)容認と捉えられ、海外メディアに報じられたり、駐日南アフリカ共和国大使が産経新聞に抗議したりする事態に発展。


   また、15年7月、岩手県矢巾(やはば)町の中学2年の男子生徒(当時13)がいじめを苦に自殺した問題では、「自殺した被害者は、同級生に暗い記憶を残したという点で、彼自身がいじめる側にも立ってしまった」と同年9月11日発売の「ポスト」(9月18日号)に語り、問題視された。今回のインタビュー記事をきっかけに、こうした発言も改めてネットで掘り返されているようだ。





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内田対小池、二大怪獣の争い

興味深い記事があっても、最近はなぜかコピーできない作りになっていたりして、ネット記事の利用が難しい。
都議会の話題など、たいして面白いものではないが、怪物同士が戦えば、どちらかは滅びるというメリットはあるwww まあ、両者共倒れが一番いい。



(以下「株式日記と経済展望」から転載)



これまでも、内田氏の話を何度もしてきましたが、小物感があって、
週刊誌でも新聞でも記事になりませんでした。猪瀬直樹

2016年8月3日 水曜日

猪瀬直樹が語る「次の一手」 8月1日 NewsPicks

すべてはネットから始まった

──今回の都知事選をどう総括しますか。


小池さん自身も認めていますが、ネットの影響力が極めて大きかった。ネットが起点でこれだけ世論が変わったのは、日本で初めてではないでしょうか。


とにかく、告示日前日に公開したNewsPicksのロングインタビュー(「猪瀬直樹が語る『東京のガン』)からすべてが始まったことは間違いない。この記事のPick数は6600を超えました。


その後、Twitterで、自殺した樺山卓司さん(元東京都議)の遺書の写真を公開したところ、合計のリツイートが1.3万を超えました。


さらに、自民党都連が出した「非推薦の議員を応援したら、親族含めて除名」という命令書をTwitterに掲載したら、こちらもリツイートが1.2万超に達しました。写真を掲載したのが効果てきめんでした。

(中略)

内田氏の兼業は許されるか

──小池都知事がまず取り組むべき課題は何ですか。


都政の透明化です。


今の都政の問題は、都議会のドンと役人が、知事に話をする前に物事を決めてしまっているということです。都議会が個別に意見を表明して議論をするのではなく、一人のドンが仕切っているのです。


透明化という点で、真っ先にやるべきは、オリンピックの施設建設に関する案件です。ドンが仕切る構造が、オリンピックの案件にも波及している可能性があるからです。


8月4日号の「週刊文春」で詳しく報じられていますが、内田茂氏は落選中の2010年から地元の千代田区に本社を置く東光電気工事の監査役を務めています。


そして同社のジョイント・ベンチャー(JV)が、バレーボール会場の「有明アリーナ」(落札額・約360億円)、水泳の「オリンピックアクアティクスセンター」(落札額・約470億円)の施設工事を落札しています。


有明アリーナの入札において、東光電気工事側(竹中工務店・東光電気工事・朝日工業社・高砂熱学工業異業種JV)が示した入札額(約360億円)は、ライバル陣営(鹿島・日本電設工業・須賀工業・大気社)の入札額(約351億円)よりも高かったのにもかかわらず、大逆転で落札しています。


その決め手になったのは、技術点の高さですが、採点が満点(160点)になっているのです。


この採点の数字や、採点を担当した技術審査委員の名前は公表されていますが、なぜ満点となったのかを、詳しく情報公開していく必要があるでしょう。


──そもそも、議員の兼職はどこまで許容されますか。


条例では、地方議員が都発注の工事を受注する企業の監査役になってはいけないという決まりはありません。


しかし、地方自治法の「第92条の2」では、地方議員の兼職について以下のように記されています。


普通地方公共団体の議会の議員は、当該普通地方公共団体に対し請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人たることができない。


そして、地方自治法の第127条では、「第92条の2」に当てはまるときの罰則が記されています。


普通地方公共団体の議会の議員が被選挙権を有しない者であるとき又は第九十二条の二(第二百八十七条の二第七項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定に該当するときは、その職を失う。

議論すべき2つの論点

つまり、この「第92条の2」が適用されれば、内田氏は失職する可能性があります。


ただし、話は単純ではなく、主に2つの論点があります。


ひとつは、「主として同一の行為をする法人」という定義です。


過去の判例を見ると、ひとつの基準は、「議員が監査役として就任していた期間の当該会社の収入決算額における請負額の割合が50%に達しているかどうか」です。兼職があっても、この50%基準に達しないため、失職しないケースもあります。


ただし、その一方で、最高裁の判例では、「半分を超えない場合であっても、当該請負が業務の主要部分を占め、その重要度が長の職務執行の公正、適正を損なうおそれが類型的に高いと認められる場合は、『主として同一の行為をする法人』に当たる」(昭和62年10月20日最高裁判例)と記されています。


今回の内田氏の兼職が、「第92条の2」に抵触していないかどうかは、今後、しっかりと精査していくべきでしょう。


そして、もうひとつの論点は、最終的に、「主として同一の行為をする法人」の業務に従事していたかどうかを判断する主体は、議会だということです。つまり、内田氏の兼業が許されるかを判断するのは、内田氏がドンである都議会自身だということです。


具体的には、議会で出席議員の3分の2以上の賛成多数により「第92条の2に該当する」と決定した場合は、内田氏は失職することになります。


議会がドンを守るために、内輪の論理で、疑惑の追及を避けるのか。それとも、都民の利益を最優先して、公正な判断を行うのか。その動向に、メディアと都民はしっかりと注目していくべきでしょう。


そして、議員が失職するかどうかの最終判断を、議会に委ねている今の法律がほんとうに正当なのかについても、しっかり議論していくべきでしょう。



【ヤバイ政治】猪瀬直樹が大暴露!都議会のドンにドーーンと猪瀬バズーカーを放つ 動画12分


(私のコメント)

ネットが政治にどれだけ影響力があるかを、今回の都知事選挙では示しました。もちろん記事の内容にもよるのでしょうが、「株式日記」でもNewsPicksの記事をコピペして掲載してコメントを述べた。「株式日記」は毎日1万数千件のアクセスがありますが、コピペがネットで拡散されて行って広く伝わる。

それに対してGOO事務局は7月14日のNewsPicksを引用した記事をアクセスできなくしてしまった。どこがいけないのかを問うても理由は示してくれません。だからこちらも対応のしようがありませんが、政治的な圧力があったのだろう。だから同じ理屈で今日の記事もアクセス不能になるかも知れません。

小池新知事が東京都庁に昨日初登庁しましたが、自民党都議は一緒に記念写真を取る事を拒否した。しょっぱなから戦闘モードに突入ですが、マスコミはどちらに加担するのだろうか? それはネット世論次第であり、猪瀬氏も舛添氏も辞任にまで追い込んだのはワイドショーなどのテレビマスコミだ。

これから始まる、小池新都知事と内田都議連幹事長とのデスマッチが始まりますが、猪瀬氏が暴露しているように内田幹事長の汚職は地方自治法に違反しており、近いうちに議員辞職に追い込まれるだろう。その後の都議会がどのように変わるか分かりませんが、小池派と内田派の都議会議員の選別が始まるだろう。

来年には都議会議員選挙があり、全面対決になれば面白い。しかし私の住む選挙区の都議会議員の名前も顔も分からない。前回の選挙に誰に入れたのかも覚えていない。それくらい都議会議員選挙はなじみが無い。来年の選挙では小池派か内田派かで見極めたいと思いますが、主導権争いになる。

所詮自民党は利権で結びついた党であり、利権が内田氏から離れれば流れも変わるだろう。今回の選挙で晩節を汚したのは鳥越氏であり石原慎太郎とのぶてる親子であり、内田幹事長のボス支配を作り出したのは石原慎太郎だ。しかし石原慎太郎は官僚政治は批判しても内田ボス支配については何も言わなかった。

それに対して、露骨に対立したのは猪瀬都知事と内田幹事長であり、徳洲会周辺を洗われて5000万円の政治資金疑惑が出た。それにマスコミが乗って猪瀬都知事は辞任に追い込まれた。マスコミはブラックボックスに味方して対立した猪瀬氏を辞任に追い込んだ。猪瀬氏がマスコミの記者に言っても内田幹事長の事は書かない。

週刊誌がようやく内田幹事長の疑惑を書き始めましたが、ネットでの暴露が無ければブラックボックスの実態が明らかにされなかった。その事を書いたらGOO事務局は「株式日記」の記事をアクセス禁止にしてきた。マスコミにはとても載せられない記事の内容であり、ネットで拡散するしか手はない。

ネットにおける論調は、「株式日記」や「二階堂ドットコム」などを見れば大体わかると思いますが、最初から小池氏を支持してきた。小池氏が勝つには浮動票を集めなければなりませんが、政党の組織票と言っても公明党も共産党も60万票くらいであることが今回の選挙で分かった。だから政党推薦でも都知事選挙では勝てない選挙が多い。

今までならマスコミの論調で浮動票が動きましたが、今回ではネットなどの
暴露記事が大きな流れを作った。マスコミでは増田元岩手県知事を実務能力が高いと評価していましたが、ネットが岩手県知事時代のデタラメぶりを暴いてきた。小池氏の処分も無く、処分されたのは石原のぶてる都議連会長であり、安倍総理は小池氏と手を組み、五輪担当大臣も丸川珠代氏に代えた。これで森喜朗包囲網も完成した。




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妖怪対女怪

小池百合子学歴詐称疑惑の記事だが、右翼サイトの「NEWS US」が必死で小池百合子を擁護しているようだwww フィフィを「反日タレント」としている。まあ、どうでもいい話だが、選挙妨害云々など気にせず、選挙期間中に声を上げてこそ、文春などの鳥越バッシングと吊りあいは取れていたのではないかwww
まあ、過去はどうでもいいから、これから先、石原以上に都民の恥となる知事になるか、それとも「五輪中止」でもやって有能知事となるか。見ものである。取りあえず、都議会の妖怪、自民都議の親分との対決だけでもきちんとやってくれ。妖怪対女怪www



(以下引用)





posted by



1 : ダイビングフットスタンプ(愛知県)@\(^o^)/:2016/08/03(水) 22:33:48.69 ID:U+0NPFJI0●.net
小池百合子の「カイロ大学卒」という学歴詐称疑惑をフィフィが追及中
2016年8月3日

都知事に当選した小池百合子氏の学歴詐称疑惑をカイロ出身のタレント、フィフィが調査中だ。アラビア語を読み解き、日本人には分からなかった真実を解説している。フィフィは小池百合子氏の卒業証書についておかしな点が散見されると指摘する。

▼テレビで卒業証明書と紹介されたものは実は証明書ではなかった!?


フィフィ @FIFI_Egypt
検証依頼の回答:1976年10月卒業と書いてるが、カイロ大学は学期初めが10月ここがおかしいとの指摘。ここに文系卒となっているが何年通ったか記載がない。また彼女の両親の記載まである、これはオフィシャルの印がなく、卒業証明書ではない。
2016年8月3日 17:40

http://pbs.twimg.com/media/Co7Auk6VIAIBWkG.jpg

https://twitter.com/FIFI_Egypt/status/760757306153836544

▼カイロ大学が小池百合子氏の詐称疑惑について回答したとされる文書。「卒業したという記録はないし、そもそも学部はなかった」

フィフィ @FIFI_Egypt
検証の回答:こちらは大学側から卒業に関しての回答とされるもの
1、1976年10月コイケユリコの卒業した証明はない。
2、この時期本人が卒業したとする学部はない。
3、1980年あたりにこの学部が設立された。
こちらも印鑑がない。
2016年8月3日 17:42

https://pbs.twimg.com/media/Co7BJzoUMAAKG4Y.jpg

https://twitter.com/FIFI_Egypt/status/760757768898752513

小池百合子氏の公式HPのプロフィールによると、昭和46年に関西学院大学・社会学部を中退し、昭和51年10月にカイロ大学・文学部社会学科を卒業したと書かれている。

・・・

フィフィは選挙前から小池百合子氏の学歴詐称疑惑について疑念を抱いていたが、選挙妨害にならないよう配慮してこのタイミングを選んだという。アラビア語を解説してくれたおかげでかなり進展した。


フィフィ @FIFI_Egypt
卒業に関してアラビア語の文書を検証するよう頼まれましたので内容を解説しました。本来なら投票前にクリアになればと思いましたが、結果によっては選挙妨害になりかねないのでこのタイミングでの回答になりました。小池さんは多くの支持を得てらっしゃいますし、都民のために頑張って頂きたいですね。
ttps://twitter.com/FIFI_Egypt/status/760766026690682880 (閲覧不可)

・・・

http://netgeek.biz/archives/79855


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インテリリベラルの根本的欠陥

「バズフィードニュース」という聞きなれないサイトから転載。
書かれていることは間違ってはいないが、肝心の何かが抜けているような感じもある。描かれたものを見るのは容易だが、描かれていないものを絵から探すのは難しい。だから、私は、そういうものを指摘してくれる文章を心から絶賛する。
そういう意味では物足りない内容の記事だが、都知事選での鳥越陣営の、いや、日本のリベラルの根本的欠点が何となく浮かび上がってくるようには思う。自分たちインテリだけの妄想で凝り固まり、現実世界が見えないという欠点。別の言い方をすれば、「生活者の視点」が完全に欠如しているのである。

精神病者施設で19人が殺されても、それが自分や自分の家族でなくて良かった、殺されたのが「社会の役立たず」なら税金の無駄遣いが無くなっていいんじゃね、というネトウヨ的思考が、社会のかなりの層を占めているという現実を彼らリベラルは直視しているのか。
直視していないから、都政と直結すると都民のほとんどは思わない脱原発や護憲などという公約を都知事選の公約にするという阿呆な行為を平気でやるのである。

沖縄には、「物くゆすど我が主」(物をくれるのが私の主人)という、実に下品な言葉がある。下品極まりない言葉で、私の大嫌いな言葉なのだが、これこそがまさに庶民そのものなのである。庶民とはそういうものだと分かっているから、電通は「B層」という言葉でそれを表現し、B層対策を常に頭に置いてさまざまな戦略を立て、そして成功する。
その逆を延々とやっているのがリベラルなのである。


(以下引用)



「平和と脱原発」ではダメ 惨敗の鳥越さん、そしてリベラルは負け続ける

自民分裂のチャンスだったはずが、2位にも入れず


小池候補の半分以下

「護憲、平和と脱原発」、そして「反アベ政治」。民進、共産などが推した野党統一候補、鳥越俊太郎さん(76)が訴えていたキーワードだ。結果は約135万票。当選した小池百合子さん(64)の半分にも満たなかった。


鳥越さんは、直前の参院選で野党候補が東京で集めた239万票から、104万票取り逃がした計算になる。分裂選挙だった自民に対し、2位にすら入れなかった。

うつむく、鳥越俊太郎さん 時事通信


投票率は、参院選東京選挙区が57・5%、都知事選は59・7%。大きな差はないにもかからず、なぜ、100万票以上減らし、惨敗したのか。


その理由を探っていく。

都知事選に「関心がない」

そもそも、候補者を決める時から、何かがずれていた。


立候補表明は、選挙戦がはじまる2日前、7月12日だった。そこで、公然と「関心がなかったから他候補の公約は読んでいない」と言い放った

Kazuki Watanabe / BuzzFeed


鳥越さんが擁立されたのは、テレビに出ていて知名度が高く、選挙に勝てそうだからだ。そしてもう一つ重視されたのが、安倍政権、改憲に対して批判的であること。


立候補を主導したのは民進党の岡田克也代表ら党執行部であり、乗っかったのは同じく政権に批判的な共産党などの野党だった。最大の大義は参院選から進めてきた「野党共闘」の継続だ。

岡田克也代表 Issei Kato / Reuters


敗因は「準備不足」?

鳥越さんも陣営も、敗因の第一に「準備不足」をあげた。


それでも、本人は「数日のうちに準備ができた」として、「街頭演説を聞いていればわかったと思う。最初と最後ではだいぶ違う」と胸を張っていた。

確かに、最初は「がん検診100%」であり、他の都知事にはない「聞く耳」を持っているがキーワードだった。選挙戦を戦ううちに、最後は「脱原発」と「平和」に関する訴えが軸になっていった。


「だいぶ違う」のは本当だ。

「反アベ」「平和」「原発」

象徴していたのは街頭演説、そして支援者の発言だ。鳥越さんの応援にまわった高名な作家やジャーナリストの発言は、こうだった。


第二次世界大戦をテーマにした著作を数多く手がける、ノンフィクション作家の澤地久枝さんは、「反アベ政治」を東京都知事選挙の争点にあげた。


「今度の東京都知事選挙はただの選挙じゃない。今度の選挙は私たちが参院選で手にすることができなかった、反アベの選挙の結果を出さなければならない。勝たなければならない」

Takumi Harimaya / BuzzFeed


集まった支援者は、大きな拍手を送る。


「反権力」を貫くジャーナリスト、鎌田慧さんはこうだ。


「原発をやめてくれと市民が声をあげているのに、安倍政権は振り向かない。政権は憲法を変えようとしている。しかし、私たちはそういうことはまったく許していない。私たちの一票を日本を変える、社会を変える一票として、東京都知事選挙から始めていきたい」とやはり、原発と憲法、平和問題を軸に、反アベ政治から鳥越さん支持を訴える。

小池さんを「濃い化粧」と揶揄

澤地さんは7月29日、渋谷駅前であった集会で、作家の瀬戸内寂聴さんの言葉を紹介した。


瀬戸内さんは「お化粧の濃い人が知事にならないよう、頑張るように」と澤地さんを通じて、鳥越さん陣営にエールを送った。

「お化粧の濃い人」とは、元都知事で、政治的な立場では瀬戸内さんと真逆に位置する石原慎太郎さんが使った、小池さんを揶揄する言葉だ。

Satoru Ishido / BuzzFeed


女性の外見をあげつらう発言なのに、澤地さん含め誰からも、そこへの疑問の声はあがらず、集会は盛り上がったまま、進んでいった。

支持の理由は「政治理念」

キャッチフレーズだけではなく、具体的な政策はどのように決めていたのか。


鳥越さんのブレーンとなるべく、選挙期間中、リベラル派の学者グループが提言をまとめていた。脱原発運動をリードする飯田哲也さん、反アベノミクスの論客の金子勝さんらだ。

山口二郎さん Satoru Ishido / BuzzFeed


代表して取材に応じた政治学者の山口二郎さんは、7月19日にBuzzFeed Japanに次のように語っていた。


「根本的な政治理念。憲法や地方自治のスタンスなど、政治的な方向感覚ではこの人しかいない」「安倍政治を許さないという運動から始まって、政治的ベクトルは同じ。(集まった)学者も基本はリベラルなので、違和感なくまとまった」


山口さんが支持の理由として強調したのも、鳥越さんと「リベラル」という方向性が共有できるからだった。


「個別具体の政策は準備不足だったが、問題意識は鋭い。(都知事になったら)要点はすぐに理解してくれて、動き出すと思う。ジャーナリストだから、吸収力は抜群だと思う。東京から『脱原発』はこれから売りにしていきたい」


「鋭い問題意識」や「吸収力」は、別の方向で発揮されていたようだ。

「1丁目1番地」となった非核

選挙終盤、周囲の声に促されるように、鳥越さんの演説は「平和」と「脱原発」にどんどん踏み込んでいく。


都民が生活で直面する課題については待機児童と待機高齢者を「0」にすると語っていたが、あくまで方向性を示すにとどまっていたのとは、対照的だった。

Satoru Ishido / BuzzFeed


鳥越さんは「脱原発」や「非核都市宣言」、核兵器だけでなく原発も含めての「非核」を、政策の基軸となる「1丁目1番地」と語るようになる。


「東京都を中心にして、250キロ圏内にある原発は停止、再稼働なし、廃炉を電力会社に申し入れる。原発は廃炉」「原発を0にするー」と声を張り上げ、右手を突き上げる。


遊説先では、ここで、ひときわ大きな拍手が起きるのが定番となっていった。


遊説後の取材に応じた鳥越さんに、なぜ原発問題が1丁目1番地になったのか、と聞くと「きっかけもなにもない。自分の体の中からでてきた言葉です。私の体の中にそういう気持ちはあった。自然にでてくるんだから、最初から出てくる人はいないですよ」とかえってきた。


「だってこれは私しか言えないでしょ。核武装も選択としてありえる、というバカな候補者を当選させてたまるか」と声を荒げる。


別の記者には「あなたは日本が核武装していいと思っているの?」と逆に質問を投げつける場面もあった。

思い出す細川元首相

こうしたやり取りを聞くにつけ、私は2014年の都知事選を思い出していた。

細川護熙元首相(左)と小泉純一郎元首相 時事通信


都政の課題よりも、脱原発を訴え、当時の民主党、往年のリベラル派知識人がこぞって支援したのに、100万票にもとどかなかった細川護煕元首相の選挙戦だ。


憲法や平和、原発は、日本にとって大事な争点なのは間違いない。国の課題は、突き詰めれば東京都の課題になるという理屈もわからなくはない。


しかし、都知事選で、その政策が響く層は限られている。優先順位が決して高くないことは、2014年の選挙結果からも明らかだ。


都知事には「護憲であり脱原発という政治信条を持つ著名人」であればいい、と考える有権者が多数でないことは、すでにわかっていたのではないか。

続いた討論会欠席、アピールの機会を自ら失った鳥越さん

討論会を欠席した鳥越さんのネームプレート Kazuki Watanabe / BuzzFeed


いまから約50年前、自民党の候補を破って都知事の座を得た美濃部亮吉さんは、徹底したイメージ戦略を練りあげ、中間層と無党派にアピールした。


都知事選に勝つためには、一定数のリベラルだけでなく、幅広い層にアピールしないといけないからだ。


対して、鳥越陣営はどうだったのか。


PRになるはずの選挙期間中の討論会を、地上波とインターネットで少なくとも2度欠席している。街頭に立ったのは1日2回という日が多かった。他の候補者は何箇所も走りまわっているのに、だ。


鳥越陣営の中には、市民連合のメンバーにマイクを握ってもらえば「もっと浮動票が狙える」と真顔で語る人もいた。市民連合の一致点は憲法そして反安保法の問題であるにもかかわらず、だ。

民進都連の恨み節

思えば、亀裂は最初から生じていた。


民進党都連が主導して、立候補の要請までしていた元経産官僚の古賀茂明さんは、鳥越さんに譲ることになった。このことが党内で火種になっていた。


すべてが終わった後のことだ。


鳥越さんが去った選挙事務所で、民進党・都連会長の松原仁さんは擁立断念の恨み節を、BuzzFeed Newsなど記者団に堰を切ったように語り出した。

松原仁さん Satoru Ishido / BuzzFeed


「都連が推した候補(古賀さん)なら結果が変わっていたと思っている。少なくともディベート、行革のプロであり体力もある。知名度は十分ではないが、期間中にブレイクする」


討論会を断り、遊説も満足にこなせなかった「鳥越さんとは違う」。そう聞こえた。


恨みの矛先は、選挙戦期間中に「次の代表選にはでない」と明言した岡田代表に向いていた。執行部が主導して、鳥越さんを擁立したのに、なぜその選挙の最中に、代表が自身の進退を明らかにするのか。


この夜、松原さんは口を開けば執行部への疑問を口にしていた。

宇都宮さん「このままでは日本のリベラルは勝てない」

独自に立候補を表明していた、元日弁連会長の宇都宮健児さんも鳥越さんに道を譲った一人だ。


「保守の候補者が分裂しているという状況にあり、都政をより都民の生活にやさしいものへと転換していく、千載一遇の機会でもあります」


表向きの理由はこうだった。


宇都宮さんは過去2回、共産党などの支援を受けて都知事選を戦った、筋金入りのリベラル派弁護士である。投開票日の7月31日夜、ニコニコ動画の選挙特番に出演し、こう語った。

宇都宮健児さん 時事通信


「私の事務所、支援者にも『降りろ、やめろ』という電話があった。本当なら(彼らは)公開討論で、どちらが野党統一候補にふさわしいのかなどと呼びかけるべきだった」


参院選から実現した野党共闘を主導したのは、反安保法デモの主役だったSEALDsなどでつくる市民連合だ。彼らが国会前デモで繰り返したフレーズは「民主主義ってなんだ?」だった。


「安倍政権に民主主義を求めるなら、自分たちの運動の中にも民主主義を作らないといけない。政党が密室で決めたから従え、というのは独裁ですよ」


そして、強い口調で断言する。このままなら「日本のリベラルは勝てない」

国会前でデモを行う若者ら=2015年7月31日 時事通信


結局、宇都宮さんは選挙期間中に週刊誌が報じた鳥越さんの女性スキャンダル問題もあり、応援を断わった


松原さんと宇都宮さんの主張は重なってくる。問題はそもそも、立候補の過程からあったのだ、と。


松原さんは党内屈指の改憲論者だ。安倍政権に近い保守派団体「日本会議」に祝辞も送っている。政治的な立場で言えば、改憲と護憲、まったく異なるにもかかわらず、2人は同じ問題を指摘していた。

中野晃一さん(右) Satoru Ishido / BuzzFeed


疑問の声は、実は、市民連合内部からも上がっていた。中心にいた政治学者、上智大の中野晃一教授は、7月29日、鳥越さんの応援演説後、BuzzFeed Newsの取材にこう語っていた。


「プロセスが不完全だったのは間違いないし、批判も的外れとはいえない。もうちょっと過程が公開されていて、市民の意見が政策にも反映できればよかった。(反省がないと)野党共闘ありき、民主的じゃないという批判にも耐えられなくなってしまう」

敗れるべくして、敗れた

Satoru Ishido / BuzzFeed


印象的なシーンがある。


7月31日、選挙事務所に現れた鳥越さんは野党共闘の継続を訴えた。そこで大きく拍手をしていたのは、一部の支援者席からだけだった。古賀さん擁立を目指していた松原さんは、椅子に座り、手を動かすことはなく、じっと鳥越さんを見つめていた。


知名度と大きな政治理念を先行させた結果、そもそも候補者選定の経緯から不透明になった……。


これが「勝てる候補」を選んだはずだった、野党の都知事選の最後だ。


表面的にしかまとまれなかった、野党共闘は敗れるべくして、敗れた。




















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バズフィード・ジャパン ニュース記者
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「平均への回帰」という知識は教育を変える

「混沌堂主人雑記」から転載。
これは素晴らしい記事である。「平均への回帰」という概念は、これまでの現場教育思想を根底から覆すのではないか。

私自身、かつて子供を教えていた時に、生徒をほめると次には成績が落ち、叱ると成績が上がるという現象を何度も体験し、「褒めて伸ばすより叱った方が伸びる」のではないか、と思っていたのだが、それがまったくの錯覚であったことをこの記事で知った。つまり、それは「平均への回帰」にしか過ぎなかったのである。
叱られて反省して頑張るとか、褒められて慢心して怠けるとかいうのではなく、単に「その生徒の実力以上の成績を取れば、次には落ちるし、実力以下の成績を取れば次には上がるのが自然だ」というだけのことだったのである。
褒めたり叱ったりは、生徒の気分を良くするか不愉快にするかの違いだけだ。それなら、いい気分で勉強するほうが不愉快な気分で勉強するよりいいに決まっている。
こういう記事を若い教師は全員読むべきである。

運動競技における罵声や体罰の意味(有効性があるかどうか)については、まだ研究する余地もあると思う。
もちろん、体罰や罵声ほど私が嫌悪するものは無いが、運動競技でそれがまったく意味が無いとは思わない。つまり、「咄嗟の反応」が必要な運動競技においては、罵声や体罰で培われた「本能的反応」「瞬間的反応」が有効かもしれないからだ。もちろん、そこには人間の尊厳は無い。動物を訓練するのと同様の訓練方法だ。だが、人間も動物である以上は、その有効性は否定しきれないと思う。
まあ、「勝つことが至上命題」であるようなタイプの部活が横行していることが最大の問題点であるのではないか、と私は思っている。そうでない部活の価値がもっと認められていい。




http://www.jcer.or.jp/column/otake/index449.html  

上記文抜粋
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大竹文雄の経済脳を鍛える


2013年2月13日 体罰の有効性の錯覚は「平均への回帰」が理由


桜宮高校体罰と柔道全日本女子前監督

 大阪市立桜宮高校のバスケット部のキャプテンが自殺した問題から、顧問教諭が行っていた体罰が大きな話題となっている。選手が試合でミスをした際に、この顧問はその選手に体罰を与えていたという。このような体罰が行われているのは、この高校に限られたことではなかったことが、その後の一連の報道で明らかになってきた。

 しかも、このような体罰の問題は、学校におけるクラブ活動に限られた話ではないことが、柔道全日本女子の選手15人による園田隆二・全日本女子前監督の暴力行為告発で明らかになった。日本のスポーツのトップクラスの場で、体罰や暴力が存在していたということは、桜宮高校の実態が例外的なものではないということを象徴している。

 学校教育法(昭和22年法律第26号)では、第11条で校長および教員は、懲戒として体罰を加えることはできないと明記されている。最近になって決められた法律ではない。教育関係者は、この規定のことはよく知っているはずである。それにも関わらず、体罰がなくならないのはなぜだろうか。

体罰の有効性を信じる?

 それは、生徒や選手がミスをした時に、体罰をすることで、生徒や選手の能力を向上させると、多くの指導者が信じているからではないだろうか。例えば、2013年2月10日の読売新聞朝刊に掲載された日本オリンピック委員会理事の山口香氏へのインタビューによれば、園田前監督は、2012年10月下旬に行われた世界団体選手権で優勝してきた選手に対して『俺はたたいたりしたけど、ちゃんと成果がでただろ』と選手に語ったという。この発言が正しいとすれば、園田前監督は、体罰によって選手が努力して、その結果優勝できたという因果関係を信じているようだ。

 選手がミスをした際に体罰を与えることが、能力向上に効果があるという認識は日本のスポーツの指導者の間で広く行き渡っているように思える。それが、いくら体罰に対する批判が強まろうとも、体罰がなくならない背景にあるのだろう。もし、選手がミスをした際の体罰に効果はない、ということが指導者の間に知られれば、自然にこのような指導法はなくなってしまうはずだ。「そんなはずはない。ミスを厳しく叱ることは選手の能力向上に有効だ」という反論がすぐにでてくるだろう。

 そういう反論をする人たちは、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン教授の『ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか?』(早川書房)の第17章「平均への回帰―誉めても叱っても結果は同じ」を熟読すべきだ。

イスラエル空軍の訓練教官

 カーネマン教授は、この章の冒頭で、彼がイスラエル空軍の訓練教官に訓練効果を高めるための心理学を指導していた時の話を書いている。彼は、「教官たちを前にして、スキル強化訓練における重要な原則として、失敗を叱るより能力向上を誉めるほうが効果的だと力説した。この原則は、ハト、ネズミ、ヒトその他多くの動物実験で確かめられている」と訓練教官たちに講義した。ところが、講義を受けていたベテラン教官が、訓練生の場合はうまくできたときに誉めると次には失敗し、しかりつけると次にはうまくいくので、カーネマン教授の話は飛行訓練生にはあてはまらない、と発言して、叱る方が訓練には有効だ、と主張したということだ。

 これに対して、カーネマン教授は、「誉めると次に失敗し、叱ると次に成功する」というこの教官の観察は正しいけれど、「誉めるとへたになり、叱るとうまくなる」という推論は「完全に的外れ」だという。

平均への回帰

 これは、「平均への回帰」として知られる純粋に統計的な現象であって、因果関係を示すものでもなんでもないのである。どういうことだろうか。あるスポーツ選手が、何かの技を練習している途中であるとしよう。何回も練習していると選手はだんだんうまく技ができるようになるが、時としていつもの技の水準よりずっとうまくできることがある。逆に、たまたま技がうまくできないときもある。たまたまうまくいったときは、その時の実力よりもうまく行ったのだから、次にその技を行うときは、いつもの水準に戻ると予測するのが、統計学的には正しい。逆に、たまたま技を失敗したときには、次の回にはいつもの技の水準に戻ってよりよい技を発揮できると予測するのが正しいのである。誉めなくても、叱らなくても、いつもよりよかった際は、次の回は平均的には前よりも悪くなり、いつもより悪かった際は、次の回には平均的には前よりもよくなるのだ。これは、指導の成果でもなんでもなくて、純粋に統計的な現象だ。

 したがって、失敗した時に体罰を含めて厳しく叱ったら次回に成果がでるというのは、因果関係ではなく、平均への回帰が観察されているだけなのである。厳しく叱ったことで本当に成果が上がるのかどうかを識別するためには、同じ場面で叱らなかった場合と比べて、成果があがる程度が本当に異なるか否かを検証する必要がある。逆に、うまくいったときに誉めた場合に、誉めた効果があるかどうかを識別するのも難しい。誉めた次の回に、平均的に成果が下がる程度が、うまく行ったにも関わらず誉めなかった場合と比べて、どの程度小さくなるか、ということを検証する必要がある。失敗を叱るよりも能力向上を誉める方がスキル強化訓練で効果的だという心理学の研究の成果は、このような比較を行って得られたものだ。

 一方で、インセンティブの与え方として、プラスの報酬を与えるか、マイナスの報酬である罰則を与えるかという問題であれば、罰則の方がインセンティブは大きいということも知られている。人は現状を維持したいと思っているので、それが維持できないことを大きく嫌う。損失の心理的影響は、同じ額の報酬の2倍以上になるという損失回避という特徴は行動経済学でよく知られている。体罰という損失を避けるために、人々が努力するという側面はある。それが体罰の有効性と認識されることにもなるだろう。しかし、訓練して能力を身につけるという場合には、損失をインセンティブに使う場合よりも報酬をインセンティブに使う方が有効だと、心理学の実験で知られているのだ。

平均への回帰の罠に陥らないために

 科学的な比較対照実験をしないで、単なる経験からだけで体罰の成果の因果関係を識別することは非常に難しい。現場の指導者が、体罰の効果があると経験的に思い込んでしまうのも仕方ないところがある。病気に対して様々な民間療法が多く人に信じられているのも同じである。普段よりも体調が悪い時には、何もしなくても次第に体調がよくなっていくはずだ。しかし、そのような時に、本来は全く効果がない薬を飲んだり、効果のない処置を受けたりすると、あたかもそうした民間療法の効果があったように錯覚してしまう。

 経験豊富なはずのイスラエル空軍の訓練教官でさえ、平均への回帰の罠に陥っていたのだ。日本のトップクラスのスポーツの指導者が、平均への回帰の罠に陥って、体罰の有効性を信じていたとしても不思議ではない。

 だからこそ、指導者は最低限の科学的なものの見方を身につけておく必要がある。人々の意思決定における様々なバイアスを説得的に示したカーネマン教授の『ファスト&スロー』は、すべての指導者の必読書だろう。少なくとも、第17章「平均への回帰」の14ページという短い章だけでも、指導者は何度も熟読すべきである。学生や選手がミスしたときに体罰や叱責をすることはいかに意味がないことかを指導者がよく理解すれば、不幸な若者はずいぶん減るはずだ。

<文献>
ダニエル・カーネマン(2012)『ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか?』、早川書房

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ウヨクからパヨクへの忠言(笑)

「阿**」の都知事選総括記事のコメントの一つだが、これは聞くべき言葉ではないか。
言うまでもなく、コメント主は右翼かネトウヨだが、彼が言っていることは「パヨク(笑)」の私もまったくその通りだと思う。こういう「親切な」言葉を聞かないから、野党側はいつも敗北するのである。


(以下引用)



27. 2016年8月01日 10:51:46 : ncETfMBq3Q : aKi9pY7dra4[27]
パヨクの連中は人の話を聞かない
自分の狭いコミュニティーが世間の全てと思う
少しでも意見が違えば味方もすぐに切り捨てる
さらにそいつを自民公明の犬認定し罵詈雑言

こういう意見も気にくわない


だから負けんだよ毎回毎回w


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地底人対最低人の都知事選

「世に倦む日々」ツィッターから転載。
不正選挙云々の前に、鳥越を「勝てる候補」として一本化した野党共闘態勢に問題は無かったか。

鳥越にどんな都政への知識や見識や抱負があったというのか。それでいて、宇都宮健児の主張する政策にほとんど一顧も払わないという傲慢さ。しかも宇都宮健児に応援を依頼する厚かましさ。

そもそも「勝てる候補」というのがニュースキャスターや芸能人であると決めつけているところに民進党や共産党の選挙民への蔑視がある。
小池百合子は極右のとんでもないオポチュニスト(機会便乗主義者)だが、少なくとも長い政治家経験がある。「都政についてはこれから勉強する」という阿呆なコメントをする、政治素人のニュースキャスターは、最初から敵ではなかったのではないか。
まあ、地底人と最低人の争いのようなものだがwww

とりあえず野党各党も自らの阿呆さを再確認できたことが、今回の都知事選の最大の収穫だったと考えてはどうだろうかwww



(以下引用)




前回は、候補者の政策の能力に差がありすぎて、宇都宮健児が立て板に水で説明する都の課題と問題解決策に対して、テレビの司会者も含めて全員が肯いて聞いているという風景だった。今回はそれもなく、「病み上がり」がどうだの「厚化粧」がどうだの、女性醜聞がどうだの、そんな話ばかりで終わった。




(夢人追記)この問題も大きい。


小田嶋隆 @tako_ashi 16時間前

  1. 若い人たちに投票してほしいのなら、彼らが普段の日常の中で政治について考えたり発言したりすることに対して、もうすこし寛大に構えてあげないといけない。とにかく、一方で政治的なふるまいを抑圧していながら、他方では投票を強要するみたいな態度はどうかしていると思う。
  2. 1,297件のリツイート 845 いいね
  3.  
    1. 政治的な発言はするな。政治にはかかわるな。政治にまきこまれるな。でも投票には行け。
    2. 611件のリツイート 296 いいね
    3.  
    1. 職場でも学校でも政治の話題を持ち出す人間は敬遠されることになっている。そのくせ投票には行けという。バカにすんな。
    2. 994件のリツイート 621 いいね
    3.  

  1. ベストはいない。ベターもグッドもいない。ナット・ソー・バッドすら見当たらない。










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