「塩で高血圧になる」とか「卵を食べるとコレステロールが上がる」とか、医者の健康指導にはたくさんの嘘があるものだけど、「タバコは百害あって一利なし」もそんな嘘のひとつだ。
喫煙者は潰瘍性大腸炎になりにくいという研究もある。
口内炎は口腔粘膜の炎症で、潰瘍性大腸炎は大腸粘膜の炎症だ。
タバコが口内炎にも潰瘍性大腸炎にも効くということは、要するに、タバコは胃腸粘膜の炎症を抑えるということ。
タバコの抗炎症作用は腸粘膜だけではない。神経の炎症をも鎮めてくれる。
たとえばパーキンソン病(PD)にも効果がある。
何らかの原因(農薬、添加物、ワクチンなど)でミトコンドリアが機能不全に陥り、酸化ストレスが増大し、脳内に異常タンパク(アミロイドβ、αシヌクレインなど)が蓄積し、神経系で炎症が起こり、PDはじめ様々な神経疾患が起こるところ、タバコはこの炎症を鎮める方向に作用する。
PDの患者は当院にもよく来られるけれども、確かに、喫煙者でPDを発症したという人は見たことがない。
しかし「治療のためにタバコを吸いましょう」と勧めるのは、さすがにちょっとね(笑)
医学界はタバコを長年悪者にしてきた。「タバコこそ健康を損ねる諸悪の根源!」みたいな勢いでタバコを敵視してきたから、医者から「健康のためにタバコを吸いましょう」なんて言われたら、患者は「この医者、狂ってる」と思うだろう(笑)
具体的に、タバコに含まれる何が体にいいのか。
ニコチンである。
ここでも、世間一般のイメージの逆が正しい。つまり、世間の人々は「タバコにはニコチンという恐ろしい有害物質が含まれていて、これが癌や心臓病などの病気を引き起こす」みたいなイメージを持っているだろうけど、違う。正しくは、「タバコに含まれるニコチンはさまざまな病気に効く特効薬だ」。
たとえば、抗炎症作用。たいていの病気は体のどこかで炎症が起こっているものだけど、ニコチンの抗炎症作用により症状が軽減する。また、代謝を促進する効果があるので肥満予防になるし、ドーパミンの分泌が促進されて集中力が高まったりうつ病や不安症にも効きます。
ニコチンが効く病気をざっと列挙すると、パーキンソン病、認知症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)、うつ病、統合失調症、ウイルス感染症(コロナも含め)など、多岐にわたる。特に、パーキンソン病など一般に難治といわれる病気に効くことは注目に値する。
タバコがコロナに効くことは、2021年に発表された広島大学の研究でも示されていた。
コロナに限らず、「タバコを吸っていると風邪をひきにくい」ということは経験的に知られていたけれども、広島大の研究は、これに理論的根拠を与えるものだ。
ニコチンの効能について、もう少し正確にいうと、ニコチン(nicotine)はタバコ葉に含まれるアルカロイドで、血中に入ると各種の酵素で代謝されて、コチニン(cotinine)という物質が生じる。コチニンこそタバコの健康効果の本丸で、これが神経保護作用、抗精神病作用、抗不安作用、抗うつ作用などを発揮します。しかし、コチニンという名前はあまり一般的ではないので、以下ではコチニンというべきところでも、ニコチンで通します。
喫煙者は分かるだろうけど、タバコを吸うと、ほっとしますね。いかにも、一服、という感じ。あれは、自律神経が交感神経優位から副交感神経優位に切り替わることで生じるリラックス効果です。具体的には、ニコチンは、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリン(ACh)と同じ働きをします。
生化学を勉強したことがある人なら、ACh受容体には、ムスカリン性とニコチン性の2タイプがあると習っただろう。ニコチンはニコチン性ACh受容体のアゴニスト(作動体)として機能し、神経細胞のイオンチャンネルを開き、脱分極が促される。また、ニコチンにはアセチルコリンエステラーゼ(Achを分解する酵素)を抑制する作用もある。こうして、副交感神経が優位になり、抗不安作用、抗うつ作用、記憶力向上など、様々な効果が生じる。
しかし、アセチルコリンへの作用は、あくまでニコチンのひとつの側面に過ぎない。実際には、他にもドーパミン、ノルアドレナリン、グルタミン酸、セロトニン、βエンドルフィン、ギャバなど、様々な神経伝達物質に作用し効果を発揮する。
「喫煙者はボケにくい」というのは、明確な疫学的エビデンスがあって、これは、タバコを「百害あって一利なし」と断じたい医者にとって、何とも不都合な事実でした。
疫学研究の示すところでは「喫煙とアルツハイマー病には有意な負の相関があり、量的な相関も明確であった。つまり、喫煙量が多いほど、アルツハイマー病の発症リスクが低下した」
では、その作用機序は?
(中略)
「ニコチンがそんなに体にいいとは知らなかった。さっそく今日からタバコ吸い始めます」という人もいるかもしれないけど、ちょっと待った!
上記でいろいろ挙げたように、タバコには様々な健康効果があることは間違いないけれども、一方、世間一般によく言われるように、肺癌とか咽頭癌とか肺気腫とか、タバコの有害性を示すデータも確かにある。
一体、タバコは体にいいのか悪いのか、どっちなんだ、ってことだよね。
僕は、タバコという植物(ナス科タバコ属)自体には、何ら毒性はないと思っている。
みなさんご存知のとおり、タバコを吸うという行為は、本来ネイティブアメリカンの習慣で、そういうネイティブアメリカンに肺癌とか肺気腫が見られたかというと、そんな記録は一切ない。
ネイティブアメリカンのなかには、タバコの葉っぱを煮出して、その煮汁を飲むような部族さえあったけれども、彼らは健康そのものだった。
タバコで肺癌になるというのは、タバコに含まれる添加物のせいだと思っている。JTのホームページを見ればいい。
タバコには、香料、結合剤、保湿剤、保存料、溶媒、乳化剤、酸化防止剤、工程助剤など、数えきれないほどの添加物が使われている。そのなかには、
ベンゾピレン、多環芳香族炭化水素類、ニトロソアミン類等、およそ70種類もの発癌物質が含まれている。
つまり、「タバコ自体は無害(どころか体にいい)だけれども、タバコに含まれる添加物が最悪」というのが僕の結論です。
なので、もしタバコを吸うなら、そういう添加物が極力含まれていないものがオススメです。
具体的には、「チェ」とか、「アメスピ」が無難かと思います。
(中略)
現代のタバコ叩きは異常だと思う。僕自身はタバコは吸わないけれど、喫煙スペースでマナーを守ってタバコを吸っている人さえ、バッシングを受ける。愛煙家が気の毒です。
なぜ、こんな状況になったのか。
医学ではありません。これは完全に政治的な問題です。
1989年ブッシュ大統領がパナマ運河を侵攻し、ノリエガ将軍の身柄を拘束した。その目的は、ノリエガが持つ麻薬シンジケートの乗っ取りと、麻薬の販路拡大にあった。
アメリカの麻薬シンジケートを取り仕切るヒラリー・クリントンは、ノリエガを尋問し、麻薬を大量に売りさばく極意を知った。
「タバコを禁止すれば、麻薬が売れる」
こうして大々的な嫌煙ムーブメントが仕掛けられた。医学界もその一端を担った。結果、麻薬の使用量が激増し、麻薬中毒者は1億人を超えた。
嫌煙活動は、みなさんの健康のためじゃないですよ。麻薬を売るためです。
一見嘘のような、でも本当の話。
コロナがきっかけで人々がどんどん嘘に気付き始めたけど、タバコ悪玉説もそんな嘘のひとつだということです。