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国民を守る、武装無き「新自衛隊」

自衛隊に介護をさせる、という発想は斬新である。だが、「国民を守る」ために自衛隊に入るのなら、介護の仕事も自衛隊の仕事の一部となってもいいだろう。
もっとも、「自衛隊」という呼び名は、私は好きではない。「自らを衛(まも)る」という、エゴイズムむき出しの名称だからだ。まるで、軍隊自身を守るのが軍隊の本性である、ということを暴露しているみたいではないか。もちろん、この場合の「自」が何を指しているかと言えば、「自国」の意味だが、衛る、という言葉自体にすでに「敵」が想定されているのが良くない。たとえば「救民隊」とでもすればまだましか。
もっとも、「隊」という言葉も、それだけで「軍隊」を意味しそうな気がする。つまり、戦争が本分であって、災害救助などは「誤魔化し」だ、と彼ら自身にイメージさせてしまう可能性がある。「隊」以外なら「団」となるが、これは「消防団」が「消防隊」より格下なのと同様の印象で、不評を買いそうである。まあ、「消防隊」は軍隊ではないのだから、「隊」に軍隊のイメージがある、というのは私の思い込みかもしれない。軍でもないのに堂々と「読売巨人軍」を名乗っている集団もあることだし(笑)、漢字の意味は、なかなか一筋縄ではいかないようだ。
言葉論議はともかく、新自衛隊(仮称ww)を武装解除して「災害救助」「介護」「宇宙飛行士養成」などをその仕事内容とさせる、という案は本気で検討してみていいのではないか。そのほかに「パイロット養成」「重機器運転手養成」「スポーツ選手養成」「医療従事者養成」「情報技術者養成」など、民間での需要のある人材を養成する養成機関とすれば、高校や大学よりもずっと社会にとって有益である。それを「学費免除」にしてくれれば、私に学齢期の子供がいれば、大いに(仮称)新自衛隊への入学(入隊と言うべきか)を勧めるだろう。いや、若ければ私自身が入りたいくらいだ。
もちろん、自由選択授業の一つとして「射撃」などを教えるのは自由である。だが、「人を殺すことを教える」のが(仮称)新自衛隊の本質であってはならない。この場合の射撃は、あくまでスポーツとしての射撃である。柔道や空手やスキーなどを教えるのと同様。まあ、そうすると「武装解除して」という小田嶋師の言葉に反するが、そういう細部の問題は別に論じればいいだろう。何しろ、私は平和主義者だが、(私の書いた幼稚な小説に描かれているように)銃や刀剣が大好きなので。武器に心惹かれるのは、これは男の性みたいなものだ。包丁もバットも、傘や箸でさえも、私から見れば武器の一種なのである。


(以下引用)



小田嶋隆 @tako_ashi 12時間前

自衛隊はいっそ武装解除して「日本を抑止隊」ぐらいな名前で再編するテもある。 で、災害救助と介護と宇宙飛行士の卵養成の専門組織にすれば万々歳だろ。

 

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東京地裁は大企業の「スラップ訴訟」を退けた

「澤藤統一郎の憲法日記」から転載。
この「DHCスラップ訴訟」の詳細は知らないが、ここに書かれた内容だけで十分にその実体(これがスラップ訴訟であること)は推測できる。
これはネット上の言論活動をするすべての者にとって重要な記事である、と考え、拡散し、ここに保存しておく。


(以下引用)


DHCスラップ訴訟・判決言い渡しは9月2日13時15分。勝訴判決報告集会は13時30分一弁講堂でー「DHCスラップ訴訟」を許さない・第48弾

私が被告とされているスラップ(言論封殺目的)訴訟。7月1日に結審して、判決言い渡しは9月2日となった。その日のスケジュールをお伝えします。


  9月2日(水) 
  13時15分 東京地裁631号法廷 判決言い渡し
   (東京地裁庁舎南側(正面入口から入構して右側)6階)
  13時30分 勝訴判決報告集会 第一東京弁護士会(弁護士会館12階)


この日を祝賀の日として集おうではありませんか。
判決は、DHC・吉田嘉明の言論封殺の意図を挫いて、
政治的な言論の自由を確認し、
市民や消費者の立場からの、企業や行政への遠慮のない批判を保障する
そのような内容になるはずです。


法廷傍聴も報告集会も、どなたでも参加ご自由です。言論の自由を大切に思う多くの皆さまに、ご参加されるようお願いいたします。


**************************************************************************
判決言い渡しとなる訴訟は、以下のとおり。
 東京地方裁判所民事第24部合議A係平成27年(ワ)第9408号
  原告 吉田嘉明 DHC(株)
  被告 澤藤統一郎
 裁判長裁判官 阪本勝 陪席裁判官 渡辺達之輔 大曽根史洋
 原告代理人弁護士 今村憲 木村祐太 山田昭の3名
 被告代理人弁護士 光前幸一以下111名


請求内容は、当初2000万円の損害賠償請求。私の3本のブログが、DHCと吉田嘉明の名誉を傷つけたというもの。この提訴を言論封殺目的の不当訴訟だと当ブログで反撃(今日まで48本)したところ、その内の2本が、さらに名誉を毀損するものとして請求を拡張。6000万円の請求となった。提訴時には、ブログ3本で2000万円。請求拡張では、提訴批判のブログ1本が2000万円である。信じがたいことが現実に起こるのだ。


なお、経過は本ブログに全部掲載している。1本2000万円の値がついたブログもぜひお読みいただきたい。
  http://article9.jp/wordpress/?cat=12 『DHCスラップ訴訟』関連記事


前回、7月1日の結審法廷で、私は10分間の意見陳述をした。「スラップに成功体験をさせてはならない」という主旨である。
仮に、本件で私の言論が、いささかでも違法と判断されるようなことがあれば、およそ政治批判の言論は成り立たなくなる。原告吉田嘉明に成功体験を与えたら、吉田自身が図に乗るだけではない。本件のごときスラップ訴訟が乱発され、社会的な強者が自分に対する批判を嫌っての濫訴が横行する事態を招くことになる。そのとき、市民の言論は萎縮し、権力者や経済的強者への断固たる批判の言論は、後退を余儀なくされることになる。言論の自由と、言論の自由に支えられた民主主義政治の危機というほかはない。


DHC・吉田は、名誉や信用を毀損されることがあったとしても、これを甘受しなければならない。強調すべき根拠が3点ある。
第1 原告らの「公人性」が著しく高いこと。もともと吉田は単なる「私人」ではなく、多数人の健康に関わるサプリメントの製造販売を業とする巨大企業のオーナーで、行政の規制と対峙しこれを不服とすることを公言する人物である。これに加えて、公党の党首に政治資金として8億円もの巨額を拠出して政治に関与し、さらにそのことを自ら曝露して、敢えて国民からの批判の言論を甘受すべき立場に立った。自らの意思で「私人性」を放棄し、積極的に「公人性」を獲得したというべきである。
第2 私(澤藤)の言論の内容が、政治とカネというきわめて公共性の高いテーマであること。「原告吉田の行為は政治資金規正法の理念を逸脱している」というのが、私の批判の核心。もしも、この私の言論が違法ということになれば、憲法21条の表現の自由は画に描いた餅となり、民主主義の政治過程がスムーズに進行するための基礎を失うことになってしまう。
第3点は、私の言論が、すべて原告吉田が自ら週刊誌に公表した事実に基づくものであること。真実性の立証も、相当性の立証も問題となる余地がない。私は、その事実に常識的な推論を加えて論評しているに過ぎない。意見や論評を自由になしうることこそが、表現の自由の真髄。私の論評がどんなに手痛いものであったとしても、吉田はこれを甘受しなければならない。


 


吉田は私を含む10人の批判者を被告にして同じような訴訟を提起した。カネをもつ者が、カネにものを言わせて、裁判という制度を悪用し、自分への批判の言論を封じようという典型的なスラップ訴訟である。吉田は、私をだまらせようとして、非常識な高額損害賠償請求訴訟を提起したのだ。私は、「黙れ」と恫喝されて、けっして黙ってはならない、と決意した。もっともっと大きな声で、何度でも繰りかえし、原告吉田の不当を徹底して叫び続けよう。これも弁護士としての社会的使命の一端なのだ、そう自分に言い聞かせている。


前回結審後の報告集会では、光前弁護団長の経過と争点についての解説があった。光前さんは、「本格的に、政治的な言論の自由と切り結んだ判決を期待する」ことを表明した。勝訴判決であればよいというのではなく、勝ち方を問題としているのだ。


そして、何人かの弁護団員から、「請求棄却の勝訴判決を得ただけでは不十分ではないか」「DHCに対する効果的な制裁を考えるべきだ」という意見が相次いだ。


勝訴判決のあと、「DHC・吉田やその取り巻きに対する効果的な制裁」を考えよう。言論の自由のための闘いの一環として。
(2015年7月23日)

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日本全国への放射能の希釈拡散が原発村の方針か

孔徳秋水さんのツィッターから転載。
「あかりちゃんヒゲの隊長に教えてあげてみた」は秀逸だが、長いのでここにはコピーしない。一読あるいは一視聴をお勧めする。

福島県産米が主に原発立地都府県以外で流通させられているのでは、というのは面白い意見だ。つまり、放射能による健康被害が出ても、それは福島だけでなく、全国で出ているから、放射能によるものではない、という言い訳作りのために、原発立地都府県(東京は大市場だから福島に近くても仕方がないとして、後は福島から遠く離れたところを重点的に狙うわけだ。)以外に流通させているとしたら、原発村の悪辣さと深謀遠慮は驚くべきものだ。本当なら、福島原発事故で原発村総壊滅となっていてもおかしくないのだが、むしろフクシマ以後の方が、いっそう暗躍しているのではないか。
放射能の希釈拡散という点では、「放射能ゴミ(津波ゴミの一部)」を日本全国各地に運んでの焼却処理、といういかがわしい行為を3.11直後に実施しているから、「放射能米」の拡散も、一貫した政府方針の一つなのだろう。




(以下引用)



 


  1. [7/23 10:05] 群馬産や茨城産のコメはいいのか?…


  2. [7/23 10:04] >福島米の6割が県外流通。人口あたりの流通量、1位東京、2位兵庫、3位沖縄、4位和歌山 http://matome.naver.jp/odai/2141666673861766901


  3. [7/23 10:02] >なぜ和歌山の米からセシウムが出るのか?? http://matome.naver.jp/odai/2143395055906110901


  4. [7/23 10:01] 2位は兵庫。さすが、岩手産を8割混ぜといて「神戸育ち」という銘柄で売るJAがいるだけのことはある。出典岩手産8割混米を「神戸育ち」と JA兵庫六甲、販売中止(東京新聞) こーるてん兵庫県、米卸最大手の神明ホールディングの本拠地


  5. [7/23 09:58] 原発のないところに主に流通してるように見えるのは気のせいだろうか・・・・QT @hamemen 福島米の6割が県外流通。人口あたりの流通量、1位東京、2位兵庫、3位沖縄、4位和歌山 - NAVER まとめ matome.naver.jp/odai/214166667…


  6. [7/23 09:56] 【あかりちゃん ヒゲの隊長に教えてあげてみた】がクールなので文字起こし!目指せ!一億ビュー!http://matome.naver.jp/odai/2143660158059612201


  7. [7/23 09:46] あった!ユーチューブ版【あかりちゃん】「ヒゲの隊長に教えてあげてみた」https://www.youtube.com/watch?v=L9WjGyo9AU8

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(桃太郎=押し込み強盗)説

「男の魂に火をつけろ!」というブログから転載。
まあ、桃太郎が侵略者であり、押し込み強盗であり、今ならばイスイス団のようなものだ、というのは、この御伽噺を読んだり聞いたりした人なら誰でもすぐにそう思うことで、芥川龍之介もそういうパロディ小説を書いているし、私の幼いころの愛読漫画であった「ストップ! 兄ちゃん」の一話がそういう話だった。
今で言えば、米国が桃太郎、となり、日本は犬か猿か雉、ということになる。強盗の仲間入りである。



(以下引用)

もし安倍首相桃太郎を読んだら




昔々あるところに、おじいさんとおばあさん、おじいさんとおばあさんがですね。住んでいたと、わたくしはそのように、うかがっております




おじいさんが山へ、山へですね、柴刈りに出かけまして、おばあさんは川へ洗濯に、洗濯に出かけました。わが国では、伝統的にこのような家族観を持っており、現代グローバル社会でも、その価値を見失ってはならない、のであります




おばあさんが川で洗濯を、洗濯をですね、しておりますと、川上から大きな桃が、桃がですね、ドンブラコ、ドンブラコと音を立てて流れてきたのであります。あたかもそれは、ヤンキースタジアムメタリカの"Enter Sandman"が鳴り響くがごとくです。おばあさんは川へ飛び込んで桃を拾いましたが、川の流れは完全に、完全にコントロールされておりますので、飛び込むことによっておばあさんのリスクが増大するという指摘は、これはまったく当たりません。




おばあさんが桃を、桃をですね、持ち帰りまして、おじいさんが切ってみたところ、桃の中から男の赤ちゃんが生まれました。少子高齢化少子高齢化問題となっている昨今ですが、われわれ政府は、このように出産子育てのしやすい社会、すべての女性が輝くことのできる社会を作り、女性を、女性をですね、活用していくのであります




桃太郎と名付けられた男の子は、すくすくと育ちまして、やがて自ら志願して、鬼ヶ島での平和維持活動に参加いたしました。これはあくまで彼の自由な、自由意志に基づくものでありまして、一部マスコミがいうような、狭義の強制性、狭義の強制性はまったく認められないものであります。ましてや、徴兵制憲法によって禁止されておりますので、わたくしはまったく、まったく考えていないものであります




鬼ヶ島での平和維持活動が、憲法で禁じられている武力行使にあたるという、一部の憲法学者の方々の意見はうかがっておりますが、国際法学者の方々は、合憲だという人が多いのではないでしょうか。それに、武器使用国際法で認められた権利でありまして、桃太郎の戦友であります犬が、鬼に噛みつくのも、猿が鬼をひっかくのも、キジが、えー、キジがですね、鬼の目をつつくのも、憲法ではこれらの行為は禁じられておりません。これは、砂川判決に鑑みましても、明白に、明白にですね、明らかであります




我が軍が、いや桃太郎鬼ヶ島派遣される法的根拠となります集団的自衛権と申しますのは、みなさまにわかりやすくたとえて申しますとですね、ここに「鬼ヶ島家」と「桃太郎家」という家が、道路を隔てて建っておりますジオラマを置く)。そして、鬼ヶ島の家が火事燃えております生肉を立てる)。このとき桃太郎鬼ヶ島で消火することはできません。しかし、放っておいたら、鬼ヶ島の火が桃太郎の家まで燃え移ってきます。そうならないように、鬼ヶ島で消火をしている鬼たちに、桃太郎消火器を届けることができる。これが、これがですね、わが国の憲法で禁じられていない、集団的自衛権なのであります。これは正しいと思いますよ、わたしは総理大臣なんですから





やくみつる:「鬼はむしろ放火する側じゃないんですか? 消火じゃなくて放火魔の手伝いをさせられることになるんじゃないですか?」)




そのようなことは、まったくありません。これは正しいと思いますよ、わたしは総理大臣なんですから




犬山紙子:「メリットばかりおっしゃっていますけど、総理が考えるデメリットを聞かせてください」)




あえて申しますならば、きび団子を作る任務が増えるというのがデメリットデメリットといえるかもしれません。








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松下幸之助の呪いが日本を暗雲と毒霧に包んでいる

「世に倦む日々」記事の後半を転載。
松下幸之助を尊敬する人は多いが、その松下幸之助が、何のために松下政経塾を作ったのか、その松下政経塾が日本の政治と社会をどれほど地獄的なものにしたのか、総括してみるべきだろう。あの鳩山小沢に導かれた「民主党革命」も、松下政経塾グループによるクーデターで破壊されたのである。今の民主党も、その実体は松下政経塾そのものだ。
下記記事にあるように、日本の高度成長の時代は、いわば「鼓腹撃壌」の時代であり、若者も大人も政治を眼中に入れず、平和に幸福に暮らすことができた。当時の「怒れる若者」など、自分の個人的な不満の原因を社会に押し付けているだけの話でしかなく、一般大衆は「世界で唯一成功した社会主義国家」と揶揄された社会体制の中で、利権欲と打算と同時に国民への義務の念も持っていた「まともな」政治家と官僚を擁して、いわばこの世の天国を享受していたのである。
この世の天国。今から、あの頃を見れば、まさにそうであったのではないか。これは単に「過去はすべて美しい」という錯覚などではないはずだ。
その日本を今の地獄的社会に変えたのが、「社会主義的平等」を憎悪し、「資本家と支配階級のための社会」を目指す人々であったのだ。その「隠れた刺客」の養成所が松下政経塾であったわけである。


(以下引用)



松下政経塾は、革新自治体が次々と生まれた1970年代に、幸之助が危機感を感じて準備に動いたもので、革新勢力による政権奪取を阻止し、日本を保守二大政党の体制にする目的と使命を担い、そこで活躍する若手政治家を育成するために創設した政治教育機関だった。とにかく、東京も大阪も名古屋も横浜も京都も神戸も、社共の革新首長が制覇している時代で、都市の若者層は革新陣営を支持していて当然の世の中だった。大橋巨泉や前田武彦、永六輔や黒柳徹子がテレビの第一線で活躍し、新劇俳優を含めて群れなす赤旗文化人が市民権を持っていた時代だった。労音と労演が日常にあった。鼓腹撃壌の時代。われわれは、のほほんと天下太平の中で個々の人生を謳歌しに社会に出たが、野田佳彦や松原仁や野間健はそうではなかったのだ。そのような日本に強い嫌悪感と拒絶感を覚え、社会主義の勢力を撃退し殲滅すべく、そしてリベラル一色となった日本の政治を転覆すべく、若い野望をギラギラさせて政治を志していたのである。新保守の日本に改造すべく。

鼓腹撃壌。今から考えると、青年だったわれわれは油断していたと深刻に後悔せざるを得ない。政経塾の話は新聞で知っていたが、同じ年頃の当時の右翼青年たちが、幸之助の資金でここまでのし上がるなどと想像もしていなかった。野田佳彦の大学時代のプロフィール情報は、今の(極端に右傾化した)常識感覚で読むと、普通の保守の政治志望の青年の姿である。だが、当時、大学生だった者の記憶と実感からすれば、その男はまさに右翼学生と名指しされて接近を憚られる異形の存在だったと証言できる。普通の学生ではない。なるほどと、世の中の価値観(イデオロギー)の変容と循環に嘆息せざるを得ない。つまり、政治家になるためには、私のように「鼓腹撃壌」にどっぷり漬かって平穏な暮らしを望むタイプの人間では駄目なのだ。青年のときから目を血走らせた冷酷な野獣の革命家でなくてはならない。青年期から眼前の時代を憎悪し、断絶し、転覆してやろうと凶悪な意思を持った男でなくてはならない。野田佳彦や前原誠司はそうだったのだ。彼らはイデオロギッシュな革命家だった。戦後民主主義が築き上げてきた日本を、憲法9条と25条の理念が制度になって実現したマイルドな日本を否定し、それを粉砕することを誓った反共右翼の革命青年だった。二大政党制を導入し、社共を一掃し、日本を英米モデルに改造する新保守・新自由の革命。青年期に異端分子だった彼らは、その神聖な使命に人生を賭け、そして見事に目標を達成した。若い頃、彼らは反体制だった。私は体制派だった。ノンポリ青年とは体制派の青年のことである。

70年代、日本の体制は9条と25条が生きたリベラルの世界だった。私は社会に何の不満もない体制派のノンポリ青年で、日本の政治と経済を信頼しきっていた。自由に楽しく生きられると確信し、自分が政治に関わる必要を感じていなかった。彼らは社会を忌み恨み呪う不満分子で、社会の破壊を目論む過激な反体制派だった。反体制派の青年でないと政治家にはなれない。なるほどそうかと、歯噛みしつつ、憤りに震えつつ政治の真理に納得する。



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これで理解できる国民は凄い

安倍のフジテレビ番組(例の「生肉」模型使用の番組)での「国民の『安保法制』理解のための懇切丁寧な説明」の内容をわずか4行(空白入れて5行)で説明した秀逸なネット記事コメントがあったので掲載しておく。


(以下引用)


72: 名無しさん@1周年
Q「アメリカから言われたから?」
Q「メリット、デメリットをはっきり知りたい」
Q「何でそんなに急ぐんですか?」

A「戸締りをしっかりしていこうという話です」 








(夢人追記)「生肉云々」が分からない人のために、「小田嶋隆ツィッター」から、関連箇所と、それ以外の興味深い箇所を少しピックアップしておく。創価学会系の雑誌が「戦争法案は違憲」と発言したというのは、政治の風向きを見る上で重要な意味を持っているのではないか。
    1. まさか沖縄をアメリカの「はなれ」だと思ってやしないだろうな。

    2. さんがリツイート

      これね、第三文明の編集部が勇気を振り絞って、身を呈して編んだんだと思いますよ。頑張ってるんですよ。 【創価学会系『第三文明』「安保法案は違憲」8月号】 - Togetterまとめ さんから

    3. さんがリツイート

      ジョージ・ブッシュが「ならずもの国家」と言ったとき、このひとは問題を解決するより、作り出すと思ったものだが、この度の安保法制の説明の中にも、たびたび「悪者」「悪いやつ」という言葉が出てくる。国際関係を勧善懲悪で語ることの馬鹿馬鹿しさはブッシュと同じだ。新たな問題を作り出すだけだ。

    4. 生肉解散あるで

    5. ナマで見たかったなあ。

    6. 全国ネットのテレビであの生肉パフォーマンスをやっちまったんだとして、オレだったら半月は自分の部屋から外に出られない。少なくとも丸三日は布団かぶって泣いてる。

    7. サミットに出てくる世界のリーダーの中に生肉で爆笑が取れる政治家がいるか? それを思えば安倍ちゃんにも一定の評価を与えて然るべきだとオレは言いたい。

    8. あの生肉で国防を語れるんだから少なくとも悪い人じゃないよ。

    9. 正直に言うけど、機能の生肉パフォーマンスで安倍ちゃんのことちょっと好きになった。


    10. まあ、あの模型を使った範囲内で、なんとか説明したんだから、その熱意は買ってあげないといけない。弱小芸能事務所のコント芸人でさえ、もう少しマトモな小道具用意してもらってる。それを思えばよくやったと思う。

    11. さんがリツイート

      事務所の後輩と爆笑しながら観てるけど、「よし、この模型でイケる!」と思ったんだからすげぇ国民のこと見くびってんだろうな。しまいには御嶽山うんぬん言い出したし。なんでだよ。

      埋め込み画像への固定リンク
    12. 安倍首相は、近未来の計画について「世界の人々を感動させる大会にする責任は日本政府にある。最終的には私の責任だ」と言っている。一方、近過去の失敗については「誰に責任があるとか、そもそも論を申し上げるつもりはない」と言う。つまり「権限は行使するけど責任は取らない」ってことだな。




       

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    学生の就職問題とデモへの参加

    「ギャラリー酔いどれ」所載の「長周新聞」記事の一部である。
    大学生が安倍政治阻止に立ち上がっている、というのはいい傾向である。
    大学生たちはこれまで「就職」を人質として脅され、政治活動ができずにいたが、今の社会状況は、大学を出たところで大会社に入れるとは限らず、その大会社そのものが、いわば「社畜主義」とでも言うべき愚劣なシステムで動いており、5年後の存続さえ怪しいとなれば、「就職」できるかどうかにびくついて自らに政治活動を禁じるより、政治の不正に対して立ち上がって「ノー」と言うほうが「気が飢えない」(勝海舟の用語)し、おそらく今ならばかえって周囲からも高く評価されるだろう。
    つまり、昔は「学生運動をするのは自分の就職を不利にする馬鹿だ」と見られていたのが、今は「学生運動をするのは自分の就職を不利にしても正義のために戦う勇気ある人間だ」と見る人が多くなっているのではないか。
    少なくとも気骨ある企業なら、デモ参加するくらいの学生の方が、気力を持った人材だ、と考えるだろう。そして、そうした人材を採用する企業の方がこれからは伸びていくのではないか。
    その判断は学生個々がすればいいが、今の時代に政治の不正に対して立ち上がらない学生は、政治に関心の無い馬鹿学生か、政治の不正を知っていても立ち上がる勇気の無い臆病者かのどちらかである。


    (以下引用)



    知識人や学生が牽引 労働者への波及も必至

    D 大学人がかつてなく積極的に行動している。
      大学改革とか新自由主義路線で散散学問の府が破壊されてきて、
      ここまできて開き直って対抗する流れが広がっている。
      安保法制は一つの契機になっているが、
      日本社会の命運とかかわってこれ以上は譲れぬという思いが強い。
      この間、大学改革はたけなわだった。数値目標に駆り立てられて、
      目先の損得すなわち資本の利潤に貢献できるか否かで大学が支配され、
      真理真実を探求する学問の府ではなく営利企業の道具のような地位に貶められてきた。
      その下で大学が体を為さないまでに崩壊してきた。
      偽論文とかのいい加減なものがはびこり、インチキや嘘で出し抜いた者が出世する。
      それが理研の小保方騒動だった。あんなものは氷山の一角で、
      真理真実を放棄させた結果にすぎない。
      福島事故でも原子力村のデタラメな姿を国民は目撃した。
      研究費を削って成果主義に駆り立てたり、学問の府を破壊してきたのは
      ほかならぬ国だった。しまいには人文系をなくせというまでになった。
      大学において学問の自由が奪われ、民主主義が通らない。
      国の支配、資本の支配に服するかどうかが迫られ、
      まさに軍国主義的な圧力にさらされてきた。このなかで、
      学生たちに真実を教えなければならないという思いを強めているし、
      学者としてその知性を発揮しながら行動に出ている。
      呼応して学生が動いている。
      安倍政府は「反知性的」といわれているが、こんな者に負けるわけにはいかない。
      知識人としてのプライドがかかっている。腹をくくったら強い。

    A 世代を超えて、階層を超えて巨大なうねりにしていくことが勝負だ。
      そして労働者に広げることだ。 貧困問題は切実なものがある。
      親の貧困は直接子どもにも反映して、
      ご飯をろくに食べることができない家庭も増えている。
      非正規雇用ばかり増やして労働法制を改悪してきたが、この貧困化こそが
      海外侵略とつながっている。国内市場の狭隘化にぶちあたって海外権益を求め、
      生産拠点を移転しているのが大企業だ。
      そして後進国の労働条件と競争させながら国内でも植民地的労働条件を強いている

    E 「ものが売れない」「車が売れない」というが、
      国民がカネを持っていないのだから当たり前だ。
      ところが内部留保は握って離さない。そして海外に出向いて市場争奪をくり広げる。
      この海外移転その他の権益を守るために軍事力を動員しようとしている。
      集団的自衛権で米軍の鉄砲玉になることと同時に、
      これらの大企業権益を守るために若者を動員しようとしている

      武器輸出解禁で三菱などの軍需依存企業がウハウハいっている。
      安倍晋三が自分のカネくらいに思って東南アジアにODAをばらまいてきたが、
      大企業のインフラ整備のためだ。
      海外権益を死守するというとき、アメリカの核の傘だけでは間に合わないから、
      みずからの軍事力を充てようとしている。
      ここは労働者がもっとも力を持っている勢力として、
      戦争阻止を第一級の政治課題として掲げて動くときだ。

    C とにかく、全国的な動きをつくろう
      採決したからといって勝負が決まっているわけではない。
      「60日ルール」というのがそもそもふざけたルールだが、
      その前に安倍政府を叩きつぶす力を発揮することだ。
      安保法制そのものは学者が違憲と指摘するように論理破綻も甚だしいデタラメなものだ。
      国民をだまくらかそうとしたが、嘘が暴かれて立ちゆかなくなっている。
      そして知性がないのでゴリ押しするしか手がなくなっている。
      これは力勝負でどっちが力を持っているのか国民の側が示さないといけない。
      思い上がった自民党を叩きつぶし、二度と日の目を見ることができないくらい
      壊滅状況に追い込むことが重要だ

      全国的連帯を強めれば可能で、政治構造全体を突き動かす原動力になる。

    D いまや政治、経済にいたるすべての分野を見ていて、
      政府というのが国民の生命財産を守る気がまるでない。
      何につけても対米隷属で、安倍晋三のような売国奴が取り立てられて
      日本社会をダメにしている。
      福島であれほどの原発事故を引き起こしておきながら原発再稼働を動かし、
      火山噴火や地震等等で国土がどうなろうがお構いない。
      東北の被災地は大企業に対して税制優遇やショックドクトリンで蜜を味わわせながら、
      住民生活の再建は4年たっても置き去りだ
      大企業天国をつくりながら、一方で国民生活の窮乏化はひどいものになっている。
      TPPにしても日本社会の解体、売り飛ばしだ
      聞く耳がなく、民意を否定していくのも特徴で、
      どこまでもアメリカに隷属していく姿は辺野古問題一つ見ても歴然としている。
      これに対して全国的な大衆運動を強めるなら、安倍政府など吹っ飛ぶ。
      諦めずに意識的に広げることが重要だ。

    A 無理を押せば道理が引っ込み、暴走すればするほど国民から浮き上がっていく。
      主権者が怒ったときに、為政者にどんな末路が待ち受けているのか
      思い知らさなければならない。
      安倍晋三は岸信介のA級戦犯ならぬ 自民党をつぶした永久戦犯になる運命だ



    (夢人追記)先ほど「阿修羅」を読んでいたら19歳の若者が、自分がデモに参加する意味について素晴らしい文章を書いていたので、その文章の載った記事を転載しておく。他の若者も、この文章を読んでほしいものである。



    19歳のアルバイト男子の朝日新聞への投稿がすごい!(Spotlight)
    http://www.asyura2.com/15/senkyo189/msg/187.html
    投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 21 日 10:30:30: igsppGRN/E9PQ
         
     
     
       19歳のアルバイト男子の朝日新聞への投稿がすごい!
    http://spotlight-media.jp/article/171600024069859940?utm_source=twitter&utm_medium=pc&utm_campaign=
    2015.07.18 Spotlight

    集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法案が15日昼、衆院特別委員会で自民党と公明党の賛成により採決されました。


    安保法案の採決に抗議する市民のデモが官邸前や国会前で行われています。
    そして、その動きは日本全国に広がりをみせています。


    6.30 官邸前



    デモ・抗議開催情報まとめ(TPP・改憲関連) - トップページ
    http://www57.atwiki.jp
    http://www57.atwiki.jp/demoinfo/


    そんな中、19歳のアルバイト青年が朝日新聞の「声」に投稿した原稿が、7/18に掲載されました。


    その内容がとても真摯で、読む人に感銘を与えてくれます。また、民主主義というものへの思いを一青年が一生懸命語っています。



    安保法案の阻止が私の民主主義



    アルバイト 塔嶌 麦太(東京都 19)



    私は安全保障関連法案の成立を止めるため、国家前の抗議行動に参加する。デモにも行く。友達にも呼びかける。こうやって投書も書く。できることは全てやる。
     
    「デモに行っても無駄」と多くの人は言うだろう。でも、私は法案成立を止められるからデモに行くのではない。止めなければならないからデモに行く。無駄かどうかは結果論だ。



    私は間もなく選挙権を手にする。この国の主催者の一人として、また「不断の努力」によって自由と権利を保持していく誇り高き責務を負った立憲主義国家の一員として、この法案に反対し、この法案を止める。



    声を上げるのは簡単だ。むしろ声を上げないことの方が私にとって難しい。なぜなら、私はこの国の自由と民主主義の当事者だからだ。戦争が起きてこの国が民主主義でなくなり、この国が自由を失ったとき、やはり私はその当事者だからだ。



    何度でも言う。私は当事者の責任において、この法案を止める。それが私の民主主義だ。この投書を読んだあなたが、もしも声を上げてくれたならば、それは「私たち」の民主主義になる。

    出典 朝日新聞






    この法案に関しては、各自それぞれに思いがあるでしょう。ただ、こうして若い世代も他人事ではないと関心を持ち始めていることは、確実に日本が変わってきていることの表れのような気がするのです。


    日本の未来を案じる気持ちは誰もが一緒だと思います。命のバトンタッチを国に阻まれたくはありません。


    今年の夏は、例年以上に暑い夏になりそうな気がします。









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