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カネはどこにあるのか

これだけ役員報酬を払うカネがあるなら、料金値下げをしろ、と誰も思わないのだろうか。いや、こういう社会の在り方自体を貧乏人たち(つまり国民の大半)は不満に思わないのだろうか。
昔なら、「マリー・アントワネットとルイ16世の首を斬れ」となったところだ。



(以下引用)





格差どこまで…「役員報酬トップ30」凄まじい“富の集中”

 ため息が出る数字だ。2016年3月期決算企業の有価証券報告書がほぼ出揃い、東京商工リサーチが30日の段階での高額役員報酬をまとめた。別表は上位30人のリストだ。

■上位10人中6人が外国人

 最高は退任したソフトバンクグループのニケシュ・アローラ前副社長(48)で64億7800万円。昨年のオリックスの宮内義彦元会長(54億7000万円)を抜いて、歴代最高となった。

 2位は同じくソフトバンクのロナルド・フィッシャー取締役で20億9600万円。3位はアオイ電子の創業者で6月末で会長を退任した大西通義名誉会長で11億6800万円。特徴的なのはトップ10のうち、ナント6人が外国人だったことだ。東京商工リサーチ情報本部・坂田芳博氏はこう言う。

「昨年の大半は『退職慰労金』などをもらった役員が上位にきていたが、今年は業績に連動しています。外国人が多い理由は、グローバル化が進む中で、日本市場より海外の市場開拓を進める企業が多いからでしょう。外国人が持つ人脈や能力に対する期待が込められています。外国では日本のように生涯ひとつの会社にいるという感覚はない。いい条件を出した会社に転職したりヘッドハンティングされたりするため、高額化するのでしょう」

                                


アローラ前ソフトバンク副社長は64億円!(C)日刊ゲンダイ


 役員報酬を開示した2442社のうち、1億円以上を受け取った役員は211社、414人で、昨年(413人)を上回り過去最多。このうち2年連続で1億円以上の役員は307人もいた。1億円以上の人数が一番多かった会社は三菱電機で23人。昨年(23人)に続き、2年連続で最多だった。

 こうしてみると、億万長者は増えているものの、ごくごく一部の会社役員に“富”が集中し、その状態が継続していることがよくわかる。

「会社の業績を上げるため、設備投資するのと同じように、人への“投資”が発生しているのだと思います。ただし、実績を上げられなければ、株主総会で批判が出ます。カルロス・ゴーン氏も、当初は日産を立て直したことが評価されていましたが、最近は『もらいすぎでは』と言われています」(坂田芳博氏)

 サラリーマンの実質賃金は5年連続マイナスなのに……。格差がスゴイ勢いで拡大している。






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才能

神か悪魔があなたに才能を与えると言う。
次の中から選ぶならどれか。

1)カネを儲ける才能
2)天才的な芸術的創造あるいは科学的創造をする才能
3)幸福になる才能


まあ、カネが無ければ死ぬしかないから、幸福も何もあったもんじゃない、とも言えるのだが。


(以下引用)SF作家山本弘のブログより。



2016年07月01日

60歳になっての雑感

 少し前、「ハヤカワ・SF・シリーズ総解説」の原稿を書く関係で、昔のSFを何冊か読み返した。

 そのうちの1冊がロバート・シェクリイの短編集『宇宙のかけら』。僕としては、収録作の中の「千日手」と「ポテンシャル」が気に入っていたから買ったのだが、今回、読み返していて、「炭鉱者の饗宴」という作品が妙に気になった。
 金星の砂漠地帯で金鉱を探す男の物語。1959年に書かれた話だから、金星は大気が呼吸可能、人間が生身で生きられる環境で、原住生物もいる。しかし主人公は乗ってきた地上車のタイヤがパンクしてしまい、途中から砂漠を徒歩で進まねばならなくなる。
 彼は携帯テレビ電話を持っていて、いつでも文明社会と連絡が取れる。しかも、この世界には瞬間移送システムもある。生物だけは送れないが、電話で注文すれば、水だろうと食料だろうと道具だろうと、すぐにロボットが届けてくれるのだ。
 金さえあれば。
 主人公は金鉱探しに財産のすべてを注ぎこみ、今は一文無しである。だから車のスペアタイヤも、食料も水も買えない。金鉱を見つけずに帰っても破滅が待つだけ。だから何としてでも金鉱を見つけなくてはならないのだ。地層の特徴からすると、この先には必ず金鉱があるはずだと信じて進み続ける。

 思ったのが、これってまさに現代社会そのものだな、ということ。
 携帯電話が普及しているのもそうだが、こちらから店に買いに行かなくても、欲しいものがあれば何でも届けてくれるというのが、まさに現代じゃないか。そう、何でも手に入るのだ!
 金さえあれば。
 ものはある。食料も余っている。でも、金がないので手に入らず、砂漠でもないのに野垂れ死にしてゆく人がいる。それが現代。

 僕の信念は「小説家とは金鉱掘りである」というものだ。
「ここに金鉱があるはずだ」という当たりをつけて探しに行く。ちょこっとだけ金は見つかるが、大当たりとはいかない。しかたなく、そのわずかな金で食いつなぐ。そして新しい金鉱を探す。今度こそすごい鉱脈を掘り当てて、大金持ちになってみせるという夢を抱いて……。
 でも、なかなか鉱脈は見つからない。

 さて、なぜ今回、「炭鉱者の饗宴」が気になったかというと──

 
この前、60になったんですよ、60に!

 気が遠くなりそうな数字だよ、60。

 何よりショックだったのは、映画館に行ったら、シニア料金で入れたこと。普通料金より700円も安いの。
 でも安いからって嬉しい気がしない。シニア料金というものはずっと前から知っていたけど、自分がそれで映画を観るようになるなんて、遠い先のことだと思っていた。突然、「僕はもうシニアなんだ!」と実感して、感慨とかいう以前に、軽く絶望を覚えた。

 自分はSF作家として新米だと、ずっと感じていた。僕より上には小松さんと筒井さんとか星さんとか、すごいベテランがいっぱいいて、足元にも及ばないと思っていたから。
 ところが気がつくと、もう僕より上の人がかなり少なくなってきている。 僕もそろそろSF界の長老グループに入りかけているではないか。

「おお! だったらそろそろ、威張ってもいいんじゃないか?」

 と浮かれかけて、はたと気がついた。僕が小松さんや筒井さんとは決定的に違う点があるということに。
 長編処女作『ラプラスの魔』を発表したのは1988年。それから28年も作家を続けてきた。
 でも、28年間に一度も大きな鉱脈を掘り当ててない。いや、『MM9』は鉱脈かなと思ったことはあったんだけど(苦笑)。
 それでも、次こそは鉱脈に当たると信じて書き続けてきた。
 でも、当たらない。
 他人に恨みをぶつけることもできない。ヒットが出ないのは僕自身のせいなんだから。

 現状維持ならまだいい。近年は出版不況で、どこの出版社も本の初版部数を絞っている。毎年毎年じりじりと減ってきて、僕がデビューした当時の1/2とか1/3ぐらいになっている。
 つまり、同じペースで本を出し続けていても、収入が半分とか1/3とかになっているのだ。そりゃきついわけだ。

 同業者のツイッターとかを読んでいると、しばしば心配になる。あれ? この人、もうずいぶん長く本出してないけど、食べていけてるのかなと。
 そして思い出す。そういう人たちはたいてい、他に職業を持っている兼業作家か、夫婦共働きか、独身だということに。
 僕みたいに既婚者の専業作家は、実は少数派だ。

 家族を養うって、かなり重たいことなんである。
 うちは娘が一人だけど、学費やら何やらで、年に100万円以上は軽く吹っ飛ぶ。独身者に比べて、経済的に大きなハンデがあるのだ。娘が社会に出て、自分で稼ぎはじめるまで、まだ何年もかかる。
 だから僕は書き続けるしかない。 本を出さないと、妻や娘を養っていけない。でも、同じペースで書き続けていても、収入はじりじり減る一方。今度こそ一発当てたいとあせる。でも、やっぱり当たらない……。
 これはね、心理的につらい。
 つらくてもやめるわけにはいかないってことが、さらにつらい。
「炭鉱者の饗宴」の主人公の心境がすごくよく分かる。

 実は今年の4月から6月ぐらいにかけて、けっこう経済的にきつかった。
 どうにか所得税は確定申告で還付金が出たけど、市民税・府民税、国定資産税、国民年金、国民健康保険とかで、ごっそり取られた。娘の大学の学費もあった。そのうえ、病気になって入院したし、冷蔵庫が壊れて買い直さなくてはならなかった。何でそんなに出費が連続するんだ!

 自信を失い、夜中に思わず妻に弱音を吐いてしまった。もうだめかもしれない。今はまだどうにか食いつないでるけど、いずれ君らを路頭に迷わせるかもしれないと。

 そしたら──

 数日後、妻が札束の入った封筒を差し出したのである。貯めていたへそくりだという。

「はい、大事に使ってね」

 と笑顔で言う妻。
 僕はむちゃくちゃに感動してしまった。
何だよ、お前! 山内一豊の妻か!?

 誕生日にはケーキを買ってくれた。今年は「60」というローソクのついたケーキだ。妻と娘が「ハッピーバースデー・ディア・パパ♪」とデュエットし、「60歳おめでとう!」と言ってくれた。


 涙が出そうだった。
 経済的に苦しくなってるからって何だ。僕のことを愛してくれている妻と娘がいるというだけで、十分すぎるほど幸せじゃないか。
 くじけかけてたのがバカみたいだった。この2人のために、もっともっとがんばらなくちゃと思った。

 そりゃあ、依然としてつらいですけどね。
 でも、もう後ろは向かないよ。



 カクヨムに投稿しはじめたのも、ちょっとでも知名度が上がることを何かやろうと思ったから。
 1人でも2人でもいいから、僕の本を買ってくれる人を増やしたい。この業界で生き残って、家族を養ってゆくために。


タグ :作家の日常









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危険な薬






(*Yahoo!など配信先でご覧の方は、こちらで一覧リストを見られます。gendai.ismedia.jp/articles/-/48812

「週刊現代」2016年6月11日号より


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放射能汚染列島へまっしぐら

どこの公共事業の盛り土に使うんだよwww




(以下引用)


原発汚染土:「8000ベクレル以下」なら再利用を決定



毎日新聞 毎日新聞
毎日新聞




 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の汚染土などの除染廃棄物について、環境省は30日、放射性セシウム濃度が1キロ当たり8000ベクレル以下であれば、公共事業の盛り土などに限定して再利用する基本方針を正式決定した。同省が非公式会合で盛り土の耐用年数をはるかに超える170年もの管理が必要になると試算していたことが発覚したが、基本方針では「今後、実証事業で安全性や具体的な管理方法を検証する」と表記するにとどまり、管理期間には言及しなかった。

 福島県大熊、双葉両町にまたがる中間貯蔵施設に保管される除染廃棄物は最大2200万立方メートルになると見込まれる。国は2045年3月までに県外で最終処分する方針で、できるだけ再利用して処分量を減らしたい考え。

 基本方針では、再利用は管理主体などが明確な公共事業に限定し、1メートル離れた場所での追加被ばく線量を年間0.01ミリシーベルト以下に抑えると明記。同8000ベクレルの汚染土を使う場合、50センチ以上の覆土をし、さらに土砂やアスファルトで覆う対策を取るという。

 ただし、原子炉等規制法では、制限なく再利用できるのは同100ベクレル以下。環境省の非公式会合で、同5000ベクレルの廃棄物が同100ベクレル以下まで低下するには170年かかる一方、盛り土の耐用年数は70年とする試算が出ていた。

 基本方針では、再利用後の管理期間の設定や、管理体制の構築について触れられておらず、原子炉等規制法との整合性を疑問視する声も上がっている。環境省側は「管理期間や方法については、モデル事業を通じ、今後検討を進める」(井上信治副環境相)との姿勢だ。【渡辺諒】



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イギリス人は信念に基づいてEU離脱是非の投票をした

記事冒頭に書かれている「今日も日曜日」というブログから転載。
イギリス在住の人らしい。現地にいるからどうこうという話ではなく、「全マスコミが同一歩調を取っている」時にも、こうしたデータはちゃんとどこかにあり、こういう記事がどこかで読めるということが貴重である。これがネット時代のありがたさだ。
まあ、民主主義発祥の地とすら言えるイギリスの国民投票結果に他国の人間があれこれケチをつけること自体、不遜な話である。日本のマスコミ、日本の評論家、お前らのことだよ。

私は、離脱派の勝利は(いや、たとえ逆の結果であったとしても、国民投票の結果が政治を決定したというだけで)、ある意味、「民主主義を守った」という側面があると思っている。つまり、国民の意思で政治が決定される、というのが民主主義なら、はたして他の国、とくに日本ははたして民主主義の国か、ということだ。

政治家が選挙公約を平気で破り、それが問題にすらならない国のどこに民主主義が存在しているというのか。これは国民主権ではなく政治家主権、官僚主権ではないか。



(以下引用)



今日も日曜日

毎日日曜だったらいいな。今日も日曜の気分で綴ります。


イギリス人がEU離脱の結果に悔やんでいるという報道は本当か?

イギリス 社会 海外

イギリス人はEU離脱を悔やんでいるという論調の報道

6月23日に行われた国民投票で、イギリスのEU離脱への支持が残留を上回って以降、イギリスの動向はこれまで以上に世界中の注目を集める状況になっています。


加えて、日本のメディアでは、よくイギリス国民が今回の投票結果を悔やんでいるという論調で報じられています。


例えば、国民投票のやり直しを求めるイギリス議会への請願が400万人集まっている、離脱派が国民投票後に公約を撤回した離脱に投票した人が憤っているなどというものがあります。


また、中には、EU離脱の意味も分からずにEU離脱に投票したんじゃないか?などという報道もあります。


実際のところはどうなんでしょうか?

国民投票のやり直しには反対が多数

先般の国民投票を巡って繰り替えし世論調査を行って注目を集めたYouGovが、また興味深い世論調査(https://yougov.co.uk/news/2016/06/29/little-support-second-referendum/)を行っています。


6月27、28日に、国民投票のやり直しについて賛成・反対を尋ねた結果、


 賛成:31% 反対:58% 分からない:11%


という結果でした。


f:id:ichikawa_ken:20160630045838p:plain


この結果で興味深い点は、離脱に投票した人では、91%がやり直しに反対だということです。


この結果によれば、日本のマスコミで盛んに報じられている、離脱に投票して悔やんでいる人って1割いないんですよね。


ちなみに、国民投票で残留に投票した人も29%が、国民投票のやり直しに反対です。


こちらは、どう見るか判断の分かれるところでしょう。

スコットランドが独立した場合でも、国民投票のやり直しには反対多数

合わせて、このような世論調査も行われています。


もし、スコットランドが独立する事態となった場合に、国民投票をやり直すことをどう考えるか尋ねた結果、


 やり直すべき:30% やり直すべきではない:51% 分からない:19%


という結果でした。


f:id:ichikawa_ken:20160630052902p:plain


6月23日の国民投票における投票別で、改めてみていきましょう。


国民投票で離脱に投票した人の83%が、スコットランドが独立するような事態でも、国民投票をやり直すべきではないとしています。


悔やむという言葉がいかに当てはまらないかがよくわかります。


むしろ強い確信というべきではないでしょうか。


加えて、国民投票で残留に投票した人でも、その24%がやり直すべきではないと言っている点も注目すべきでしょう。


 


やはり、しっかり数字を追いかけていくことは大事です。


日本のマスコミは、一旦決めた自社の方針にあわない記事は載せない傾向にあります。


我々視聴者も、マスコミの報道をしっかり吟味する必要がありますね。


 


それでは、また日曜に!




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赤いアヒル

で、これは食べちゃうのかな。


(以下引用)


            

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国境線の消滅は何を生むか

「ギャラリー酔いどれ」から転載。
宮崎正弘というのはネトウヨに近い人物だという印象が私にはあって、彼の記事はいつもスルーしていたが、たまたま下の記事は、BREXITについての考えが私に近いようなので、少し興味が出て読んでみると、なかなか面白かった。まあ、自分の考えに近い意見だけ読むというのはかなり問題行動(人格の低レベル固定化につながる行動)なのだが、嫌なものには近づきたくないというのは人間の自然な行動だ。これは老人の特権で、若い人は好き嫌いが多いと人間として成長できませんwww 老人がたいてい頑固になるというのは、そういう行動の結果だ。いつも言う「霜を踏みて堅氷至る」である。成長途上の人間に必要なのは「自己否定」であり、「自己肯定」は「ありのままの自分でいい」だから、成長するわけがない。
下の記事とは無関係な話ばかりになったが、書かれていることにほぼ同意なので、特に付け加えることもない。ただ、問題提起だけしておく。

欧州の各国家を解体して、各国の主権を失った結果への批判が今のEU離脱問題である。移民問題も、国家が戦争で破壊された結果、国民が他国に逃げ出すという、「国家破壊」「国家消滅」の問題だ。つまり、移民にせよEUにせよ、「国境線の消失がもたらす問題」とくくれるわけである。
はたして、それ(国家の消滅)がジョン・レノンの「イマジン」で歌われたような理想的状態かどうか、再考するべきだろう。私はこの歌が大好きなのだが、それがEUのような形のものだとは思わない。ましてEUが意図的に中東国家を破壊した結果、膨大な難民を生み出したツケを自ら抱え込んだことは喜劇(破壊された国家の国民にとっては悲劇)でしかない。戦争で破壊される以前のリビアやシリアやイラクと、現在のリビアやシリアやイラクを比べれば、前者が「非民主的国家」とされながら、実は「国境線で守られた天国」だったのではないか、と思えてくる。

なお、これは、国境線を守る、とかいう軍事的な国防問題の話ではないのは言うまでもない。軍事的な意味での国境線などもともとグレーゾーンでしかないものだ。それを極端に問題視すれば軍事衝突するしかないのは自然の理である。


(以下引用)


◆http://melma.com/backnumber_45206_6386136/
宮崎正弘の国際ニュース・早読み  発行日:6/28


  BREXIT(英国のEU離脱)に続くは、
  Frexit,Itexit,Nexitだ
    仏蘭伊に拡がるナショナリズムの嵐とEU離脱の国民投票の声


***************************************

英国のEU離脱を「ショック」とか「時代錯誤」とか書いている新聞がある。
離脱は予測された通りの事態ではないのか。

僅差で否決されたもののスコットランド独立の動きは沈静化していないし、
移民への反感が強まってきた英国社会が、
これ以上のEU残留を望むというのは考えにくいことだった。

英国離脱ショックという論調の策源地は
英国のファイナンシャルタイムズと週刊『エコノミスト』誌である。

両誌ともにグローバリズムの最前線を走るメディアで、
その基調に便乗した欧州の左翼メディア、日本のリベラルなマスコミ、

とどのつまりグローバリズムを獅子吼する国際左派が
その思想的退潮を嘆いている
のである。

「ひどい結末だ」と、グリンスパン元FRB議長が発言したように、
これはミルトン・フリードマン以来の市場自由主義時代の終わりの始まりなのである。

またEU本部のあるブラッセル官僚主義政治の敗北でもある。

ところが日本の論調を読んでいると、独自の国益の視点から論じたものはなく、
英国進出日本企業が困惑しているとか、ナショナリズムは危険だとか、
国際協調に背を向けた反動的な流れだとか、偏見にみちた『解説』が目立つ。

英国を襲ったのは「英国のトランプ」こと、ボール・ジョンソン前倫敦市長
(次期英国首相に最有力)が、グローバリズムに反対して、
国民に強く呼びかけ、国民投票をリードしたからである。

これで英国は国内的にはスコットランド独立、アイルランドと北アイルランドとの統合など、
ナショナリズムの動きも活発化することになる。

同時に不法移民への不満をかれらが吸収することに成功した。

政権内部事情からいえば、キャメロン辞意を受けて次期首相をめぐる党内闘争が激化する
だろうが、次期確実といわれた親中派オズボーン財務相の政治的影響力が
著しく後退したとみても良い
だろう。

グローバリズムに立脚するのが国際市場だから、世界では、肝心の英国より、
ほかの国々の株価が悪影響を受けた。

NY、日本はむろんだが、ドイツで6・8%下落、フランスで8%、
スペイン12・4%、イタリア12・5%と惨憺たる株価暴落が起きた。

英国は3%の下落だったから、欧州全体のほうが衝撃が大きかったことを物語る。


これでTPPの成立は展望できなくなった

欧州では「独仏蜜月」によるEU、
通貨統合『ユーロ』という従来のグローバリズムの基本姿勢が
真っ正面から挑戦を受けたかたちとなり、

エリートの政策決定機関をいわゆる『ブラッセル』というが、
方々で潜在的マグマとなっていた『反ブラッセル感情』の爆発が今後も継続されるだろう。

げんに「BREXIT」につづいて「FREXIT」(フランスの離脱),
「ITEXIT」(イタリア同),「NEXIT」(オランダ同)の動きが顕在化したと
『ワシントンポスト』が伝えた(5月27日付け)。

オバマはTPPが、これで絶望的になったことを嘆きつつ、
キャメロン英首相に電話して慰めたそうな。

しかしヒラリークリントンは「TPPに反対し、みなさんの雇用を守り、米国を守る」
と発言しており、トランプ、サンダースもTPPに反対しているから、
米国議会での批准は望めない展望となった。

つまりTPPは空中分解へ至る

フランスでは2017年5月に予定さる大統領選挙で
ルペン率いる国民戦線が勝利しそうな勢いであり、

すでにハンガリーは保守政権。
ハイダル党首はオーストリア首相の一歩手前まで躍進している。

今後、何が起きるか。

英国は経済が沈み、景気は沈滞するという説がある。

EUとの離脱交渉は、英国の新政権が交渉を開始し、最短でも二年、
最長で七年が予測され、明日、何かが変わるということはない。

過剰反応と市場の狼狽は、投資家のパニック心理を表すものでしかない

長い目で見れば、欧州結束、政治同一化という長年のブラッセルのエリートが夢想した
政治統合が幻想となっておわり、

EUはやがて分裂を繰り返し、ユーロからギリシア、スペイン、ポルトガルの離脱が予定され、
欧州の弱体化がおきるだろう。


読者の声 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  
(読者の声1)

イギリスのEUからの離脱、宮崎先生が予測されていた通りに成りましたですね。
これでトランプ陣営が勢いづくかもしれませんね。

難民の問題は日本国政府も、国民も真剣に考えてもらいたいものです。
難民受け入れ拒否は人権侵害だ、人種差別だと
頓珍漢な連中が声高に騒ぎますが、

内乱による難民の問題は、難民を生じないように内乱を終息させてやる
のが正しい国連の役割だ
と思っています。

内戦を激化させても終息の手立ては何も取らないで、難民を受け入れよ、
の一辺倒では話に成りません


難民となる人たちも、生まれ故郷を捨てて言葉も習慣も違う国へ往ったところで
必ずしも幸せが待っているとは限りません。

自国が安定すればそれに越したことはない筈です。
尤も、内乱などがなくても故郷を捨てたがっている厄介な民族も近くにいるようですが)

難民として移民しても、其の国が難民に対して
最低限でも生活できる様な特権でも与えないかぎり、真正面な生活はできないと思います。

時が経つにつれ高度の補償を要求し、人権侵害だ、人種差別だなどと喚き
法外な保障を要求する集団と化するでしょう。

必要もない特権を迂闊にも与えてしまったがため、図に乗って、
郷に入っては郷に従わぬ 不埒な連中が肩で風をきって、堂々と闊歩するようになった。
ヘイトスピ-チが起こるのも当然の成り行きだと思っています。

民族破滅の元凶に繋がる○○トンネルの促進や、外国人地方参政権の付与など
断固許してはならない
国体の乱れの本です。

尊王の下、2676年の長きに亘って営々と引く次がれてきた、

他国に例を見ない高度な文化を有する日本国を、
無分別な難民・帰化人等々によってゆめゆめ壊されてはならないと思っています。

経済問題が重要であることは百も承知ですが、今の金融界が遣っている事は
「鹿を追う者山を見ず」と同じで、
「金を追うもの人心を見ず」、ではないでしょうか。

これでは国民が憤慨するのも当然ではないかと私は思っています。

民族が殆んど入れ替わってしまっている、
何処かの国の様になってしまっては話に成りません。

   (北九州素浪人)


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酔生夢人
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考えること
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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