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弱者を守るのが、人間である

「暗黒夜考」というブログから転載。
私が言いたいことを、私よりうまく、明確に書いてある。こういうことがあるから、自分で問題提起などしなくてもいいかな、と思うことも多いのだが、しかし世間全体が河本某叩き、生活保護叩きに狂奔していると、おいおいしっかりしてくれよ、こんなの、高級官僚が陰で操っているのはミエミエじゃないか、と言いたくなる。
しかしまあ、私と同じ見方をしている人間が少しはいるようなので安心した。

テレビで軽佻浮薄な言動をしてのさばっている無芸芸人を不愉快に思うのは私も同様だ。しかし、個人的に見れば、河本某も何の権力も無い無力な人間でしかない。そういう哀れな人間を集中的に攻撃して、何が面白いのか。それをやっている自分自身を鏡で見て恥ずかしくならないのだろうか。
ついでに言えば、例の二股男も同様のスケープゴートだと私は見ている。重要な政治課題に世間が目を向けないようにさせるための、いわゆるスピンオフという奴だろう。

とにかく、社会的弱者の不利益になる動きには加担しない、という原則を守るだけで、我々は誤った行動のほとんどを回避できるのである。
私は昔、「新十戒」というものを考え、現代に合うモラルを考察したことがあるが、その一つは「自分より弱い者をいじめない」ということだった。これだけで世の中の悪の大半は防げるのである。


(以下引用)


世間は次長課長・河本準一に纏わる生活保護受給問題で大盛り上がりであるが、これぞまさに「一粒で二度おいしい」というグリコアーモンドチョコそのものであろう。

何がおいしいのかと言うと、1つには”芸能ネタ”によって国民の意識をマンマと国政の動乱から逸らすことが可能となる点である。

「のりぴー」騒動然り、「紳助」騒動然りである。

即ち、この手の壮大な”ヤラセ”によって国民を”白痴化”するのは、大手マスゴミによるいつもの手口ということである。


今回のこのたかが”一(いち)河原乞食”たる芸人ひとりの生活保護受給騒ぎの裏側で何が起きているかをよくよく考えてみて欲しい。

・民主・自民による”手打ち”的「消費税増税八百長劇」

・利根川水系におけるホルムアルデヒド問題

・核燃サイクル秘密会議における原発推進派の組織ぐるみの八百長劇

・円高ドル安、円高ユーロ安の放置

等々・・・

列挙していけば、たかが一芸人の生活保護不正受給問題と上記問題のどちらが重要かは言わずもがなであろう。


そしてもう1点、何がおいしいかと言うと、それは今回の河本騒動に託(かこつ)けて、国家権力が大手を振って「生活保護費の支給水準引き下げ」に乗り出せるという点である。

今回の河本準一のケースに代表される悪質な生活保護請求については、確かに是正されて然るべき話であるが、今、政府がやろうとしていることは、本当に困窮した社会的弱者までをも”切捨て”にするに等しい蛮行である。

即ち、「一部の富める者のみを助け、大多数の貧しき者を切り捨てにする」という”格差社会”の助長、”棄民政策”の断行である。

早い話、一芸人の生活保護不正受給問題に託けて、本来切ってはならない国家予算の緊縮(圧縮)を図らんとしているのである。

ちなみに、今回の河本準一のケースは、所謂「人権問題」にも絡んだ、非常に”ナーバスな側面”を有しているが、今のところ大手マスゴミも週刊誌の類もこの”暗部”には触れず、単なる”一金持ちの悪事”として騒ぎ立てている。

しかしながら”事の真相”はもっと根深いものである。

つまり、戦後の長い歴史の中で生活保護を受けてきたのは、所謂「在日」であったり、極道であったりがそのかなりの割合を占めているということである。

否、もう少し正確に言うと、社会的弱者を装った一部の人間たちが”生活保護”名目に、常態的に”強請り集り”(ゆすりたかり)を働いてきたのである。

この”暗部”にのみ切り込むのであればいいのであるが、今、政府がやろうとしていることは、小泉”売国”改革により困窮の憂き目にあっている真っ当な国民までもを”一緒くた”にして益々困窮させんとするものである。

この問題は、本来、強請り集りの類のものとそうでないものをきちんと色分けすべきものであるが、これらを一まとめに切り捨てて必要な国家予算をカットしようという政府の企みはまさに”便乗犯”もいいところである。


2つの面で”おいしい”ネタだけに今後も当分この騒動は続くであろうが、皆さんには「困ったときの”芸能ネタ”」という側面と「国家権力の暴力装置化」という両面で冷静にこの問題を見つめて欲しいと思う次第である。


 
※参考1「「紳助引退騒動」にみる壮大な”茶番劇” ~『国政動乱すれば、忽ちにして”芸能ネタ”浮上』~」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/82257d0997a982869f99c4b6f0b123b1

※参考2「国政動乱すれば、忽ちにして「のりピー」ネタが浮上 ~あまりに無理筋な”スピン”報道~」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/1ef516d2dc73d80bfe7b8337a752f84d



(転載開始)

◆河本準一 会見前に母から激励「しっかりしゃべってこいと言われた」
 2012年5月25日 14:02 スポニチ Sponichi Annex



母親の生活保護受給に関する問題で謝罪する、お笑いコンビ「次長課長」の河本準一(中央)
Photo By 共同 


お笑いコンビ「次長課長」の河本準一(37)が25日、母親の生活保護受給が問題になっていることについて、都内の所属事務所で記者会見を行い、生活保護受給を認めて謝罪。一部返還に応じる意向を示した。

今回の受給について、あくまでも母親が暮らす岡山県の福祉事務所との話し合いで援助額などを決めていたという河本。福祉事務所からの問い合わせは「直接は3回で、毎年ではなかったと認識している。そんなに数は多くなかった」(渡邊弁護士)といい、その都度話し合いで金額を決め、「半年前から話し合いを続けていた」(河本)と釈明した。

問題発覚後、まだ母親とは会っていないという河本。「母親とは長年会っていなかったですし、自分の仕事が忙しくなって、なかなか話をすることもできなかった。今日の会見に至るまで、ずっと仕事をしていまして、岡山の実家には帰れませんでした。今日も母親と電話をして、しっかりしゃべってこいと言われた。今後はもっと母親のケアができればと思っている」と母への思いを明かした。

自民党の生活保護プロジェクトチームの世耕弘成、片山さつきの両参院議員も「生活保護不正受給疑惑」を問題視していたことについては「今の私の立場からは何も言えることはない」とコメントしなかった。



◆生活保護費:支給水準引き下げを検討 小宮山厚労相
 毎日新聞 2012年05月25日 21時17分

小宮山洋子厚生労働相は25日の衆院社会保障と税の一体改革特別委員会で、生活保護費の支給水準引き下げを検討する考えを示した。また、生活保護受給者の親族らが受給者を扶養できる場合、親族らに保護費の返還を求める考えも示した。

生活保護をめぐっては、人気お笑いコンビ、「次長課長」の河本準一さんが同日の記者会見で、自分の母親の受給について「適切でなかった」と謝罪した。生活保護受給者は209万人(今年2月時点)と過去最多を更新し続けているが、親族の扶養義務が徹底されていない点も一因とされており、永岡桂子氏(自民)が小宮山氏の見解をただした。

厚労相の諮問機関、社会保障審議会は現在、生活保護費の支給水準を検証中。都市部では保護費の方が基礎年金より高く、自民党は「生活保護の給付水準の10%引き下げ」を掲げている。保護費カットへの対応について小宮山氏は「御党の提案も参考にしながら検討したい」と述べた。

(転載終了)

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生活保護費引き下げ目的の河本騒動

ヤフーニュースから転載。
これが最初からの狙いだろうな。
東日本大津波(大震災)や福島原発事故のせいで生活保護世帯が膨大に増えるのは確実だろうから、財務省はその費用を捻出するために、河本一族の不正受給をマスコミにリークして騒がせたわけだ。
ネットゲリラ氏などもその尻馬に乗って生保撲滅とばかりにはしゃいでいるが、権力の味方をして弱者いじめをするならネットゲリラの名が泣こうというものだ。もちろん、不正受給を問題にするのはいい。しかし、その本丸は、全体としての給付水準引き下げにあり、そのために全国で無数の貧困者が苦しむのである。
とにかく、マスコミが騒ぐ時に、それに同調するのは禁物である。


(以下引用).


<生活保護費>支給水準引き下げを検討 小宮山厚労相

毎日新聞 5月25日(金)21時17分配信

 小宮山洋子厚生労働相は25日の衆院社会保障と税の一体改革特別委員会で、生活保護費の支給水準引き下げを検討する考えを示した。また、生活保護受給者の親族らが受給者を扶養できる場合、親族らに保護費の返還を求める考えも示した。

 生活保護をめぐっては、人気お笑いコンビ、「次長課長」の河本準一さんが同日の記者会見で、自分の母親の受給について「適切でなかった」と謝罪した。生活保護受給者は209万人(今年2月時点)と過去最多を更新し続けているが、親族の扶養義務が徹底されていない点も一因とされており、永岡桂子氏(自民)が小宮山氏の見解をただした。

 厚労相の諮問機関、社会保障審議会は現在、生活保護費の支給水準を検証中。都市部では保護費の方が基礎年金より高く、自民党は「生活保護の給付水準の10%引き下げ」を掲げている。保護費カットへの対応について小宮山氏は「御党の提案も参考にしながら検討したい」と述べた。

 また、受給者の親族に一定の所得などがある場合について「一般的には、高額収入があり十分扶養できるのに仕送りしないケースは制度の信頼を失う」と批判し、「明らかに扶養可能と思われる場合は家庭裁判所への調停手続きを積極活用する」と語った。【坂口裕彦】

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下の人間ほどまともな精神を持っていたりする

八木啓代という方もなかなかの女傑のようで、小沢裁判の第一審が無罪判決となった時も、この方の活躍があったようだ。で、控訴の権利があるかないかもあやふやな「補助弁護士」とかいう連中が検察の代わりに控訴をするという、どこの未開社会の話かという展開になっているわけだが、控訴審では逆転有罪となる可能性も大いにある。それを心配して、八木さんは下記記事のように告発状を提出したわけだが、これが日本という国でいかに勇気ある行動かは、誰でも分かるだろう。

私が心を打たれたのは、その告発状を提出した際に、検察庁の下の(失礼!)職員から小さな声で「頑張ってください」という声がかけられたということである。

そういうことなのである。公務員とか役人を十把一絡げに悪と見なす馬鹿がこの世にはたくさんいるが、役人や公務員の大半は善良で真面目な人間なのだ。(もちろん、公務員特典を彼らも受けているのだが)そして、上の人間の悪事によって彼らも迷惑を受けているのである。彼らも社会正義の心は持っているのだ。
橋下のように下級公務員をいじめる基地外や、それに喝采を送る人間の愚劣であることは、何度も書いてきたが、悪いのは高級官僚連中である、ともう一度声を大にして言っておく。


(以下「阿修羅」より引用)


告発第三弾:ここが正念場でございます
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-639.html
2012-05-24 八木啓代のひとりごと


 本日の告発、じつは、決まったのが前日の午後でした。

 虚偽報告書が田代検事一人の独断で作られたのでないことは最初から明らかで、だからこそ、それを命じた上司の責任を問うために、偽計業務妨害での告発も行っていたのですが、しかし、検察があまりに非常識な「言い訳」を出してくるとなると、常識的には通用する、この偽計業務妨害に、重大な障害が発生することが気になってきたのです。

 つまり、田代虚偽報告書が「検察審査会の審査に重大な影響を及ぼした」からこその偽計業務妨害なのですが、漏れ聞こえる話によると、検察は、「田代報告書は、検審の審査に影響を与えなかった」と主張したいらしい。
 どこまでも常識の通じない方がおられるようです。

 しかしながら、残念なことに、この検審がブラックボックスときている。議事録もなければ、補助弁護士もどう選ばれたかわからないアレな方です。この非常にアレな補助弁護士を取り込んで、「田代報告書は、検審の審査に影響を与えなかった」と主張されたら、そんなめちゃくちゃな論法がまかり通る可能性がある。

 では、どうするか。

 ここで、ゴールデンウィーク中に流出した報告書を検討して、我らがイケメンで優秀な法曹チームの皆様が、「虚偽有印公文書作成及び行使の共犯」が成り立つと表明してくださったのです。

 つまり、部下に対して、「こういう文書を作れ」と命じた疑いが客観的に推認できれば、本人が全面否認していても、虚偽有印公文書作成及び行使の共犯として逮捕された例がありますね。
 そうです、あの村木さん。

 本人が全面否認していても逮捕・起訴され、有罪判決を受けた例で言うなら、大阪地検特捜部の大坪元部長と佐賀元副部長もそうですね。

 しかも今回の場合、単なる上下関係から連想される推認ではなく、他の流出報告書から、上司が具体的に関与していたことは明らかです。
 だって、報告書の実物があるんですもの。

「では、やってしまいましょう。しかも、検察のアレな人たちが、田代検事をさっさと処分してしまう前に」
「え....(゚O゚;)...」

 これが、前日、23日の会話です。
 そして皆様、それぞれにご多忙な仕事の合間を縫って、見事な連係プレイで深夜までに告発状を完成させてくださったのです。

 いっぽう、あたくしとしては、いくら何でも急すぎることですし、平日の昼とあって、最悪、あたくし一人で告発状を出す覚悟で、会員の皆様に呼びかけたところ。

.....なんと、集合場所にずらりと並んだ20数名の方々。

 目を疑い、まさかと思いました。
 が、本当に、八木を一人で検察庁に行かせるわけにはいかぬと、仕事を抜けたり、緊急で休みを取ったりして、たくさんの方々が検察庁の前に集まってくださったのです。

 検察庁は別に毒蛇の巣でもなんでもないのですが、それにしても、感動いたしました。
 本当にありがとうございます。

 これが、その告発状です。
 http://shiminnokai.net/doc/kokuhatsujo_20120524.pdf

 そして、皆で検察庁に入り、告発状を最高検の事務官の方にお渡ししたのですが.....その前の受付であたくしは、その場にいた検察庁のスタッフの方の小さな声をはっきり聞きました。
「がんばってください」

 そして、検察庁を出るときも、警備の皆さんに「お疲れ様でした」と声をかけて頂きました。

 あたくしたちがけっして悪意で、検察を憎んで潰そうとしているわけではないことを、少なくともそこにいる方々はわかってくださっていたと思います。
 そうなんですよね。上がアレなことをすると、つらく恥ずかしい思いをするのは現場の人たちなんです。
 その後、時間に余裕のある12人が司法記者クラブで記者会見をおこないました。
 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/16838

 検察が自浄できるか、このまま奈落に落ちていくのか、まさにいまが正念場なのだと思います。

 とはいえ、それはそう簡単でもないようです。
 ひとつ気になったのが、本日お会いした最高検の事務局の方が、当会が先週出した移送申立書http://shiminnokai.net/doc/isomoushitate.pdfのことをご存じでなかったようだったこと。

 まさか、田代問題でもぬるい捜査でお茶を濁そうとしているという噂の地検刑事部が、移送申立書のことを最高検に隠しているなーんーてーことはありませんよね。

 ところで、この間も、この田代不起訴の動きに腹を据えかねておられる方たちが多数おられて、あたくしたちに抗議の声を寄せてきておられます。
 お気持ちはたいへんよくわかりますが、あたくしたちにできるのは告発状を出す程度のことです。みなさまがたの各自の抗議の声を検察にお伝えすることまではできかねますので、どうぞ、ご了承ください。

 みなさまのそれぞれの憤りやご意見は、当会ではなく、
検察庁http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/tokyo/07_kensatsuchou.htmlなり、選挙区の議員さんに直接お伝えになられるのが効果的かと思われます。



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ジャンヌ・ダルクか森ゆう子か

「阿修羅」から転載。
「検察の罠」という、近日発売される本についての記事の一部だが、森ゆう子という人は、行動力があり、度胸があり、信念を持っているだけでなく、非常に頭がいい。頭がいいから物事の本質がずばりとわかる。TPPについて、「これは国家が主権を失うということです」と一言で言ったのには、私は驚嘆した。
で、小沢事件についての下の発言も、この問題の本質をズバリと突いている。これは民主主義の危機だ、ということ、そして、この事件を見逃すことは日本が法治国家ではなくなることだ、ということである。「司法権力がその気になればどんな人間でも犯罪者にできるのです」という言葉は、誰しも思っていたことだろうが、国会議員がそれをはっきりと口にしたことは、ネット上に溢れる野次馬的発言などとは比べ物にならない重さなのである。
私は、彼女は総理大臣も務まる人間だと思っている。
まあ、菅や野田に比べれば、誰でもましではあるが。(もちろん、前原、橋下だけは絶対にだめだ。)
森ゆう子は日本のジャンヌ・ダルクとなり得る女傑だが、本家のジャンヌのように国に裏切られて火刑にならないでほしいものだ。


(以下引用)


著者の森議員が言う。
「小沢事件は、まぎれもない政治弾圧です。ただし、これは決して小沢先生ひとりの問題ではない。司法権力がその気になれば、どんな人間でも犯罪者にできるのです。この問題を放置すれば、日本は法治国家ではなくなってしまう。これは民主主義の危機。立法府に属する国会議員は、もっと問題意識を持たなければいけない。今こそ西松事件、陸山会事件とは何だったのかを総括する必要があるのです」

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午前9時から午後6時まで、すべてのテレビを止めよ

あまり「梅ちゃん先生」の話ばかりでも何だから、今日は別の話。
私は朝飯と夕飯の時以外はテレビを見ない人間である。一日に1.5時間平均か。朝は世界や日本で起こった事件を知るために、仕方なしにニュース番組を見て、「梅ちゃん先生」を見て、それに続く「朝イチ」は、内容が面白そうな時だけ見る。結構、役立つ生活情報が得られる事も多いのである。それに、民間の生活情報番組より、作りが上品だ。司会者たちの程の良いユーモアもいい。民放の司会者連の下品さと比べたら段違いである。みのもんた、辛坊何とかは、顔を見るだけで一日が汚染される。フジテレビは、朝から芸能バラエティ番組かと思われる内容だ。
というわけで、私はテレビは「必要最低限」しか見ないから、朝9時から夜6時までの間は、すべてのテレビ番組が無くなってもかまわない。その間、絶対に見たい番組って、みなさん、ありますか?
朝9時から夜6時までのテレビ放送を全部やめると、緊急報道ができないから、この間はNHKだけにするか、民放は日替わり放送にすればいい。つまり、チャンネルは二つだけで十分。そうすれば、ほとんどの家庭は昼間にテレビを見なくなるから、その節電効果は膨大なもので、これだけですべての原発は完全に不要になるのである。


(以下「飯山一郎のホームページ」から転載)



「原発再稼働なしでも夏の大停電など絶対起こらない」──綿密なデータ分析を元lこ、本誌は繰り返し報じてきた。過去の関西電力の停電予測が「大外れ」したことで、指摘が正しかったことは証明されている。
 関電の電力需給見通しの通りであれば、今年の1月第3週から10週間にわたり、ほぼ毎日大停電lこ見舞われていなければならなかった。しかし実際にはそんな事態は起こっていない。それもこれも、国民を脅して原発を再稼働させるためである。

 今夏も、政府案では関西電力管内で15%、他の電力各社管内でも5~10%の節電が求められるとされているが、事態はそこまで逼迫していない。そう断言できるのは、電力マフィアも大メディアも、「最も有効な節電方法」を1年以上黙殺しているからだ。

 野村総合研究所が震災直後の昨年4月15日に発表した「家庭における節電対策の推進」というレポートがある。この中の「主な節電対策を講じた場合の1軒あたりの期待節電量」という試算は、大マスコミが顔をしかめる内客だった。

 テレビの情報番組で紹介される節電方法といえば、代表的なのは「エアコンを消すこと」だが、この試算によれば、エアコン1台を止めることで期待できる節電効果(1時間あたりの消費電力)は130W。対して液晶テレビを1台消すと220Wが節電できる。つまり、テレビを消すことによる節電効果はエアコンの約1・7倍にもなるのである。

 家電の「エコ化」が著しいなか、テレビは昨年7月の地デジ化に伴う買い換えで大型化が進んで消費電力が増えている。一般国民の感覚で見落としている節電の盲点だ。

 本誌は、このデータを昨年8月19・26日号ですでに紹介している。しかし、この事実に反応したのは一部のネットメディアだけで、テレビは完全に黙殺した。

 もう少し検証してみよう。
 最新の「省エネ性能カタログ2011年夏版」に掲載された42型液晶テレビの消費電力は148W。一方で同カタログのエアコン(冷房能力2・8kW)の消費電力の平均値(冷房期間消費電力量÷総冷房時間)は116・5Wとなっている。

 テレビの消費電力が野村総研の試算より大幅に低いため、先の1・7倍には及ばないが、このデータでもテレビの節電効果はエアコンの約1・3倍はあることとなる。

 一方、資源エネルギー庁などではエアコンのほうがテレビよりずっと消費電力が大きいとする試算も出しているが、根拠やデータはあいまいで、どうやらテレビがつけっぱなしという国民生活の実情を無視していると思われる。

 実際には午後2~4時の時間帯別総世帯視聴率(平成10年度調査)は約30%とされる。つまりテレビを観ているのは全世帯の3割ということだ。全国の世帯数は約5092万世帯(2010年国勢調査)なので、テレビを観ている世帯は約1527万世帯。そのすべてでテレビを消せば、本誌試算のテレビ消費電力(148W)なら約226万kW、野村総研試算(220W)なら約336万kWも節電できることになる。

 ちなみに、昨夏の東電の最大供給量が約5600万kWだから、これは非常に大きな数字だ。

 新聞も「テレビに配慮」

 駒沢大学グローバル・メディア・スタディーズ学部の山口浩教授も、このデータに注目している。山口教授は最近になって、自身のプログに「夏の電力ピーク時にテレビ放送を休止してはどうか」というタイトルの記事を書いた。
「節電を真剣に考えた場合に、カギになるのはテレビとエアコンです。電力需要がピークになる午後2~4時に放送を休止すれば、相当な節電効果が見込めます。テレビのニュースや情報番組は〝この夏を頑張って乗り切ろう〟という割に、〝テレビを消す〟という選択肢をあえて避けている。もちろんテレビを重要な情報源ととらえている人もいるでしょうから、すべての局で放送を止めろとまではいわない。しかし議論の狙上にすら載せないのはフェアではない」(山口教授)

 テレビ番組内で「節電対策としての放送休止」に言及したのは、本誌が調べたところ1例のみ。

 電力需要ピークの午後2~4時といえば、どの局も、不要不急のワイドショーを垂れ流すか、ドラマの再放送で枠を埋めているだけだ。放送休止しても国民が不利益を被るほどではない。

 昨夏、節電のためにエアコンを使わなかったことで、熱中症を発症する人が続出した。「テレビを消す」という選択肢をテレビ局が隠し続けることは、結果的に人命をも危うくする。

 系列にテレビ局を持つ新聞も「テレビを消そう」とは呼びかけない。

 テレビ各社に、なぜ「テレビを消せばエアコンの1・7倍節電できる」と報じないのか訊ねた。

「日頃から全社を挙げて節電に取り組んでいます。視聴者の皆様ご紹介して参ります」(テレビ朝日広報部)

「視聴者のみなさ訂には、昨年に引き続き、番組を通じて、様々な節電の方法、電力状況などについてお伝えしてまいります、また、当社においても、昨年同様全社をあげて節電に努めています」(TBSテレビ総務局広報部)

 などと、判で押したように同じ答え。こちらの問いに真っ向から反論したのは、大飯原発の再稼働に突き進む関西電力の本拠地・大阪の読売放送だ骨だった。

「テレビを消すという情報を発信していないといいますが、〝使っていない家電は消す〟ということは、どの番組でも繰り返し伝えています。電力需給の問題や災害速報も放送する中で、一律に消せという話はありえない」(総合広報部)

 ならばお得意の「街の声」を取材してみればいい。真夏の日中、エアコンを2時間切るのと、テレビを1時間消すのと、どちらが楽か、苦痛かを。

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地方は中央の残飯でもお食べ

京都に引越した時、あまり多くの荷物はすぐには運べないので、本などは適当に数冊選んで持ってきた。その中に、ずっと前に買ってまだ読んでいなかったヘンリー・フィールディングの『ジョウゼフ・アンドルーズ』などもあった。まだ読んでいなかったというのは、この本は、作者があの大傑作『トム・ジョウンズ』を書く前の、作家として未熟な時代の作品で、読むのに気分が乗りにくい作品だったからだ。しかし私は凡才の秀作よりも天才の失敗作の方が興味深いという考えの持ち主なので、そのうち読もうと思っていた。引っ越し後、暇な時間がだいぶあったので、それを読み進めているわけだが、その中に、原発や在日米軍基地の問題の本質につながるような一節があったので、紹介する。

「夫人(夢人注:女地主で、かなり嫌な性格の女である)が村に入ると、教会の鐘が鳴り、貧乏人たちが歓呼して迎えた。彼らは、女主人が長い不在の後に帰ったのをみて喜んだのである。なにしろ夫人の不在中は年貢はことごとくロンドンに吸い上げられ、村内ではただの一シリングも使われず、そのため彼らの困窮に少なからず拍車を加えていた。もし、ロンドンのような都会に宮廷がなかったらわびしいかぎりであろうが、むしろそれ以上に地方の小さい村では大財産家の不在はこたえるのである。第一そのような家族が住んでおれば、村人には始終なにかしらの仕事や給与があるし、彼ら(夢人注:村の大金持ち)の食卓の残飯は、病人や老若の貧民を十二分に養い、しかもそれをふんだんにほどこしたところで、奇特な彼らの懐中は少しも痛まないわけなのだ。」(朱牟田夏雄訳 岩波文庫)

この「大財産家」を東電や関電、すなわち原発としてもいいし、米軍基地としてもいいだろう。ちなみに、この『ジョウゼフ・アンドルーズ』は18世紀のイギリスが舞台の「喜劇的叙事詩」(フィールディングが自分の小説をそう呼んだ。)であり、べつにプロレタリア文学ではない。
日本全国には、このように支配階級の「残飯」で生きている地方都市が無数にあり、残飯の中からいいところを真っ先に自分が取ろうと大騒ぎする地方自治体首長や議員たちもたくさんいる。べつに原発再稼働を推し進めているO町だけの話ではない。今、金が手に入れば子子孫孫奇形児が生まれてもかまうものかと豪語した地方自治体首長もどこかにいた。自分たちさえ肥え太れば、町民全体が被爆しようが、他の市町村まで被爆しようが、後は野となれ山となれ、というわけだ。基地の誘致も同様だ。基地外の盆踊りである。(「死霊の盆踊り」は映画の傑作タイトルの一つだと私は思っているが、中身は最悪らしい。)

ついでながら、朱牟田夏雄による『トム・ジョウンズ』の翻訳は古今の名訳である。まあ、夏目漱石レベルの日本語力があってはじめてできる名訳だろう。その『トム・ジョウンズ』は世界でもっとも面白い文学作品の一つであるが、もしかしたら岩波文庫でも絶版になっているかもしれない。古い物はどれほど価値があってもどんどん見捨てられるのが現代である。その結果は、現在のテレビ番組や雑誌や新聞を見ればよく分かるだろう。

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EU各国は同じベッドで別々の夢を見ていたが、夢は終わった

「株式日記と経済展望」に転載されていた「ビジネス知識源」というサイトの一節を孫引き引用する。
まあ、私の経済論なんて、ほとんど直感でしか語っていないのだが、少なくとも、私はネットに接する前から1929年の世界大恐慌は意図的に引き起こされたもので、それによって巨利を得た連中が現在の大財閥だと考えていた。学校教科書で得た知識を金科玉条とする羊の群れにはこの程度の推論さえできないのである。
で、まあ、今回のユーロ危機についても私の発言はほとんどが直感による推測だ。初歩的ミスもたくさんあるだろうが、しかし大筋と結論は、案外と正鵠を射ているのではないかと思う。でなければわざわざ自分のブログに書いたりはしない。そして、下記記事も私の書いてきたことと大筋では同じだと思うので、ここに引用するわけである。

(以下引用)

ユーロ(夢人注:これはEUの誤りだろう)と米国の金融機関は、ユーロであるため為替リスクがないのに金利が高いギリシア債を、好んで買っていたのです。しかも、ギリシア国債の残高は40兆円しかなく売買市場も小さいので、少数のプレヤーが、少ない資金で相場を動かすことができたのです。

ユーロ高のため、ギリシアは、財政赤字を続け、高い公務員報酬と、現役時代の90%の所得になる年金を払うことができていました。統一通貨のユーロに属しているということが、ギリシアに財政赤字を続けさせたと言っていいのです。

ギリシアが固有通貨のドラクマなら通貨が下がって、ユーロ建てのようにはギリシア債は売れず、政府の財政赤字にもブレーキがかかっていたでしょう。ギリシアはユーロに属したため、財政破産したと言っていいのです。

ギリシアをユーロに入れたことは、EU(欧州経済連合)の誤りだったのです。しかし、この誤りは、PIIGS 5ヵ国に共通したことです。

各国の税制と経済を統一しないままのユーロという仕組みそのものが、歴史上の誤謬でした。

EUは、これを認めたくない。このため、外部に向かっては、いつも、南欧債の損失見積もりでは「粉飾(ドレッシング)の発表」をしています。

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