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ドル暴落は今年中に起こるか

「播州武侯祠偏照院」所載の「ベンチャー革命」記事の一節である。
この記事がいつのものかは不明だが、昨日、私が書いた「エコノミスト」誌表紙の「パニック」と書かれた部分について詳述しているので、参考になる。(書いたのは昨日だが、今日掲載するつもりで非公開のまま保存していた。先ほど掲載した。)
米ドル崩壊で、日本の持つ米国債は紙くず、というわけだ。まあ、米国の債務相手は日本だけではないし、米国が世界に撒き散らしたドル自体が不良債権だと言っていい。ドルを持っている国や大金持ちは、そのドルを土地や建物などの「実物」に換えておいたほうがいい。米国そのものを全部買えるのではないか。もっとも、あんな国を買ってどうする、という気もするが。
ところで、下の記事の「欧州寡頭勢力」という「ベンチャー革命」独自の用語が私にはよく分からないのだが、「寡頭勢力」とは「少数勢力」あるいは「少数者に支配された勢力」の意味で、これだけでは何を指すのか意味不明である。
これまでに書かれた記事などから推測すると、ロスチャイルドなどの「ユダ金」を指すように思えるが、ユダ金と書くことに何か不都合があるのだろうか。ユダヤ人差別につながる、として「ユダ金」と書くことを自粛しているのかもしれないが、それなら「大資本家」とでも「国際金融資本」とでも、書き様はあるだろう。資本家(全体)への攻撃も、左翼的でイヤだ、というのかもしれないが、それなら、はっきりと「ロスチャイルド一味」と書けばいい。こういうところが、私が「ベンチャー革命」氏を物足りなく思うところだ。敵の正体について曖昧に言葉を濁しながら、敵を攻撃することはできないだろう。


(以下引用)



3.欧州寡頭勢力の仕掛ける2015年金融パニックで米ドル基軸通貨体制が崩壊させられるのか

 本ブログでは、米中央銀行FRBを握っている欧州寡頭勢力は、2015年に金融パニックを起こそうとしていると睨んでいます(注7)。そのことは、上記の黙示画(注6)にも示され、日本に擬せられたと見られる子供がパニックと書かれたパネルを持っていて、その下にFRBと中国と書かれてあることから推測できます。

さらに、欧州寡頭勢力は米戦争屋の息の根を止めるため、いよいよ、米ドル基軸通貨体制を崩壊させようと狙っている可能性もあります。

 さて、今、米戦争屋ボスの牛耳ってきた石油相場が40ドル台前半まで下落していますが、この現象も産油国ロシアのみならず、石油覇権を握る米戦争屋にとっても痛手です。

 ちなみに、日本は政府を含め、全体で1000兆円(8兆ドル)規模の対外債権をもっていますが、大半は対米ドル債権とみられます。欧州寡頭勢力はこの日本の対米ドル債権をなんとか、チャラにしたいはずです(注8)。そのためには、現在の米ドル基軸通貨体制を崩壊させ、従来のドルを無価値にすればよいわけです。欧州寡頭勢力は、米ドル発行権とユーロ発行権の両方を握っており、米ドルを紙屑化させて、ユーロとドルを合体して世界統一通貨(新世界通貨フェニックス)をつくることも可能です。そう言えば、2012年のロンドン・オリンピックの閉会式でフェニックスが登場していますが、すでに彼らのアジェンダにフェニックスが組み込まれているのでしょうか。

 もし、従来のドルが紙屑化すれば、日本のもつ1000兆円規模のドル債権はチャラ(無価値化)にされる可能性が高まります。

 戦後、米戦争屋を仕切ってきたデビッドRFは今年100歳を迎えますが、彼が死んだらすぐに、欧州寡頭勢力が世界統一通貨フェニックスの発行に踏み切るのではないでしょうか。そのとき、ロシアや中国などBRICsも懐柔しておこうとしているのでしょう。そのためには、中露の仮想敵国視している米戦争屋やその奴隷・日本は邪魔なのです。

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エコノミスト誌は米国発大恐慌を予測?

「in deep」の少し前の記事(と言っても二か月ほど前の記事か)に、「エコノミスト」新年号表紙の話題が出ていて、その中に、私の知らなかった情報があった。同表紙の一部に下の写真のような絵があるそうだ。中国の経済大国化を象徴するかと思われるマッチョパンダのすぐ後ろに「PANIC(恐慌)」と書かれていて、さらにその下には「federal reserve (federal reserve bank連邦準備銀行のことだろう)」と「chi**」の字があるようだ。ご丁寧に「落下するコイン」のような絵もついている。そのコインには「☆」の印があるが、米国国旗にも中国国旗にも星はあるから、米ドルの下落か中国元の下落か、あるいはその両方かは分からない。
いずれにしても、「エコノミスト」の表紙を書いた人、あるいはそれを書かせた人は、今年中に恐慌が起こる、と予測しているようである。しかも、それはアメリカ(と中国?)が原因になる、と見ているらしい。米国発の世界恐慌はかなり前から多くの人が口にしており、珍しい予測ではないが、「エコノミスト」という雑誌がそれを暗示している、というのは、かなり信頼性のある情報を握っているからではないだろうか。
例の「5.11(あるいは11.5)」「3.11(あるいは11.3)」という同表紙の謎の数字が、そのパニック発生の期日かもしれない。もっとも、「3.11」はもう終わっているのだが。



(以下引用)



また、「パニックの文字」の部分は拡大すると、下のようになっていて、パニックの文字の下には「 FEDERAL RESERVE 」(連邦準備)とあり、その横に「 CHI 」とあります。

panic-frb.jpg





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economist-2015-point.jpg








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「八紘一宇」というマジックワード

三原じゅん子の国会でのアホ発言に関して「ライブドアニュース」が報じた記事の中に「八紘一宇」の説明が分かりやすく書かれていたので転載しておく。もちろん、私もだいたいは知っていたが、こういう風に、ニュースの中で、政治的重要語に関して常に解説を交えつつ報道するのは非常にいいことだ。そうでないと、馬鹿たちが言葉の意味も知らずに妙な言葉を振り回すことになる。
なお、私自身の考えでは、この「八紘一宇」は、日本のアジア侵略を強弁する意図で使われたものだが、
1)世界平和のために世界を一つの家にする
2)日本がその核心となる
3)したがって、日本のアジア侵略は正しい
のうち、1)に関しては(NWOの恐ろしさを多くの人が知っている今とは違い)当時は誰も文句の無いところだっただろう。そのため、疑問の残る他の2点に関しても、何となくわだかまりを残しながら軍部や右翼政治家に国全体を引きずられていったものかと思う。
言葉というものの恐ろしさである。
もちろん、昭和天皇の責任も重大だったと思う。まあ、若かった天皇は(当時はナポレオン崇拝の傾向があったと言う。)君主主義国家の君主たるには未熟だった、ということだ。では民主主義国家ならあの戦争は防げたか、というと、そこも疑問ではあるのだが。
個々人の責任を問うことも大事だが、時代の空気と、それを作った「言葉の力」というものに、もっと着目する必要がある、と私は思う。最悪なのは、言葉そのものを無価値化するような「安倍話法」、つまり、無意味、非論理的な言葉が公の世界で堂々と使われ、それがたいして批判もされないことである。



(以下引用)


この「八紘一宇」という言葉は日本書紀に記されている神武天皇の言葉を元に、大正期に日蓮宗系の宗教家、田中智學が造語したもの。田中智學自体は戦争を批判していましたが、昭和10年代には軍部や時の内閣によっても盛んに使われるようになってゆきます。
そして昭和15年、第2次近衛内閣によって閣議決定された政策方針である「基本国策要綱」では

「皇国ノ国是ハ八紘ヲ一宇トスル肇国ノ大精神ニ基キ世界平和ノ確立ヲ招来スルコトヲ以テ根本トシ先ツ皇国ヲ核心トシ日満支ノ強固ナル結合ヲ根幹トスル大東亜ノ新秩序ヲ建設スルニ在リ」

として大東亜共栄圏を作り上げるためのまさに根本原理として採用されるに至りました。こうした第2次世界大戦時の歴史的経緯から、敗戦後には連合国軍最高司令官総司令部による神道指令によって公文書での使用が禁止されました。

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看護婦に診断治療権限を与えよ

「ネットゲリラ」から転載。
題名は問題あり、だが、野次馬氏の言うのは正論だろう。病気や怪我は夜間休日を問わず起こるものだ。個人病院は別として、大病院や総合病院は休日も夜間もなく、24時間年中無休で開くべきだろう。それには、医者や看護婦を今の2倍雇ってシフト制にすればいいだけの話だ。給与はその代わり、それぞれ半分にすればいい。そうすれば、医者は高所得だから、という動機で医者になろうとするなり手がいなくなるが、それには、医者になるハードルを下げればいい。医学部とは別に、医療専門学校を各地方ごとに作って、修学費用は地方自治体で補助することだ。そうすれば、貧しい家の子供でも医者を目指すことができる。
もっと大胆な改善策を言えば、下の記事のような「コンビニ受診」対策には、「看護婦に診断治療させて、それで終わり」にすればいい。いちいち、医者が診る必要などまったくない。
おそらく、「たいしたことがないようには見えるが、素人には判断不能だから、医者に見せる」という急患も多いだろうが、少し医療知識のある看護婦ならその判断はできるだろう。そこで判断困難な場合だけ、医者に診せればいい。それで文句を言う患者なら、「医者に診せるなら料金は倍以上かかるがどうする」と言えばいい。これで解決である。
なお、看護婦による誤診や治療ミスはどうする、と言う人もいるかと思うが、それは医者がやっても同じく起こることだ。看護婦だとその蓋然性が少し高くなるかもしれないが、「安いものに高価な品質を求める」ほうが図々しいのである。病院に行くこと自体、常に誤診や治療ミスの危険性は覚悟の上で行くべきものだ。病院側もまた医療訴訟の覚悟と備えは常にしておくべきであるのは言うまでもない。



(以下引用)

なんで土日休んでるんだよクソ医者

| コメント(15)

コンビニ受診は迷惑なのでヤメて!というんだが、話が逆だと思う。世の中でどれだけの人が、コンビニのように手軽に受診できる病院を求めているか。医療がサービス業だという観点が、業界にはスッポリ欠け落ちている。コレは、もちろん構造的な問題であって、病院や医者の努力で何とかなる問題じゃない。端的に言っちゃえば、医者の数を増やそうとしない政府が悪い。
すり傷や風邪、夜間・休日の"コンビニ受診"もうやめて...日赤和歌山医療センター「時間外選定療養費」5400円徴収へ
ちょっとした風邪や擦(す)り傷などで、休日や夜間に救急外来を利用する「コンビニ受診」。緊急性がないにもかかわらず、「待ち時間が短い」「日中は仕事がある」などの理由で気軽に受診するため、重症患者への対応が困難になるケースが全国的に問題となっている。日赤和歌山医療センター(和歌山市)は4月から、夜間・休日に受診した軽症患者に対して「時間外選定療養費」として、5400円を徴収することを決定。同センターは「高度救命救急センターとして、本来の業務である重症者の治療に力を入れたい」としている。
健康保険制度が赤字なので、これ以上、病院に行く人が増えたら困るわけだ。それで、不便に、不便にする。結果として、働いてる人はマトモな医療の恩恵に預かれない。暇な年寄りだけが、医療の恩恵に預かれるw

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株価は完全に政府操作

「報道ステーション」GJ!


(「ココログ里子のブログ」より転載)


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報道ステは株価が一時19000円台になったことについて、GPIF(年金積立金管理運用法人)やその他の公的資金など「クジラたちが買い支えしていたんです」と言い切ったが、よく言ってくれた。それに比べNHKはGPIFには触れもしなかった。

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戦争責任論で常に盲点になること

「ギャラリー酔いどれ」から転載。
私も、東京大空襲のことを考えるたびに、どうして日本の政治の中枢部所在地は爆撃されなかったのか、不思議に思う。しかし、東京大空襲に限らず、中世から近世近代の歴史では、戦争で庶民は死んでも王族や政治家や官僚は普通は殺されないものだ。戦争自体は八百長ではないが、お互いの勝敗がはっきりした時点で「打ち止め」となり、手打ちが行われる。それは、勝利国と敗戦国の政治的中枢との間で行われる交渉だ。すなわち、真の戦争責任者は殺されない、というのが中世以降の戦争の姿だろう。もちろん、ヒトラーが自殺したり、ムッソリーニが自国民にリンチを受けて殺されたのは「アクシデント」にすぎない。戦争責任者を本気で殺していたら、誰も新しく戦争を始める者がいなくなり、それでは商売上困る、という人々がいるのである。そこを追及しない「戦争責任論」は空しい議論ではないだろうか。
(言うまでもなく、勝った国にも戦争責任はある。本当は「敗戦責任」と「戦争責任」を分けて考えるところから始めるべきだろう。ここも戦争責任論でいつも無視され、あるいは軽く扱われるところだ。)
もちろん、これは、だから政治的中枢にあった戦争責任者を免罪せよ、ということではまったくない。しかし、あの戦争に熱狂し、それを推進した国民は、庶民も含め、膨大な数に上るのである。数人を処刑すれば、それで「戦争責任者」がいなくなる、というものではない。それに、大半の人々は、立場上、仕方なく戦争遂行の任務を果たしただけだ。東京空襲の非人道性は広島・長崎に匹敵するものではあるが、カーチス・ルメイはただの「現場監督」に過ぎず、言われた命令を「効率的に」実行したにすぎない。(その発言の「鬼畜」ぶりによっていい悪役になっているが。)その叙勲にしても、それが昭和天皇の意思で行われたわけでもないだろう。新憲法下の天皇にはそんな権限など無い。そういう意味で、下の記事はやや感情的、党派的な偏向性はあるが、東京大空襲の姿を知らない読者には有益な記事だ。


(以下引用)



いい記事です。

まさに「鬼畜米英」、昔も今も変わらない、

◆http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/muzannasaturikukurihirogetabeigun.html
長周新聞 2015年3月11日付


   無惨な殺戮繰り広げた米軍

      東京大空襲から70年

      中東空爆と重なる姿


太平洋戦争末期の1945年3月10日、
米軍によって一夜にして10万人が焼き殺された東京大空襲から70年を迎えた。

アメリカに抱えられた首相が、「邦人保護集団的自衛権を叫び、
平和主義を覆して日本をふたたび武力参戦の道にひきずりこもうとしている今


そのアメリカがなにをし、どのようにして日本を占領したか鮮明にしなければならない
全民族的な規模で動員され、320万人もの犠牲者を強いられた
第2次大戦の経験を語り継ぎ、二度と戦争をくり返させないために
独立と平和の世論を全国的に巻き起こすことが求められている。


一夜で焼き殺された10万人

1941(昭和16)年の日米開戦以来、ミッドウェー海戦で日本海軍を壊滅させ、
ガダルカナル島を攻略した米軍は、44年には日本の軍事要塞であった
サイパンとテニアンを占領して太平洋上の制空権、制海権を握り、
このマリアナ基地を拠点にすることで日本本土の空襲を可能とした

すでに日本の敗北は動かしがたい事実となり、7月には東条内閣は総辞職し、
戦争終結は時間の問題であった。

だが、天皇制政府は無謀な戦争をやめるのではなく
国内からは輸送船を丸腰で送り出しては米軍潜水艦の餌食としてことごとく撃沈させ、
南の島では武器や食料の補給もせぬままとり残された兵隊たちは
飢えと病気で死んでいき、戦没者を激増させていた


こうしたなかで、アメリカはB29による日本本土空襲を本格的に開始
3月10日の東京大空襲を皮切りに、大阪、名古屋などの大都市から中小都市あわせて
67都市の市街地を焼き払う無差別殺戮を強行した。

終戦までに全国200カ所以上が被災し、死者は100万人をこえた

日本本土への空襲は、1942年4月18日の空母艦載機13機による
東京、横浜、名古屋、神戸への空爆に始まり、
日本が制空権を失った1944年になると北九州、佐世保、諫早、大村、浜松、
土浦、大阪など各地で頻発し始め、その標的は次第に民間住宅地へと変わっていった。

アジアにおける植民地確保を狙うアメリカは、
日本を単独で占領・統治する口実をつくるため、
みずからの手で日本を制圧した格好をつくり出すこと、
また占領後の反抗の芽を摘む必要から
日本国民を老若男女問わず徹底的に痛めつける全土の絨毯爆撃へと乗りだし、
東京大空襲はその最初にして最大の無差別殺戮となった


1945年3月10日未明、米軍B29325機の大編隊がマリアナ基地を飛び立ち
東京へ接近。それに先立つ9日夜10時30分ごろ、
2機のB29が上空を旋回して飛び去ったといわれる。

発令された空襲警報はすぐに解除され、狭い防空壕の中で
まんじりともせず身を潜めていた市民が安堵していた午前〇時過ぎ、
寝込みを襲うように米軍による一斉爆撃が始まった

超低空飛行で東京湾上空から侵入した米軍は、まず隅田川を挟んで
浅草、本所、深川、江戸川方面へ円を描くように焼夷弾を投下して
炎の壁をつくって脱出を不可能にし、
市民を中心部へとしぼり上げるように追い込みながら、その頭上に
1800㌧もの高性能焼夷弾を雨のように浴びせた


使用されたM69油脂焼夷弾は、木と紙でできている日本家屋を想定して
アメリカが開発した兵器で、空中で1発から37発に分化し、着弾と同時に爆発し、
周囲数十㍍にわたってゼリー状のナパーム油脂をまき散らして一帯を火の海にする


水で消すことはできず、通常よりも長時間燃え続ける特徴があった。
また、投下前には上空からガソリンが撒かれたといわれ
火の手は人人が飛び込んだ川面まで及んだ。

木場地区などの材木の町から投下されたことで火炎は勢いを増し、
1区あたり20~25万人が暮らす住宅密集地をわずか二分間隔で
呑み込んでいったといわれる。

火流は本所区(墨田区)を南北に縦断しながら、いくつもの運河に囲まれた江東区を
またたくまに包囲。さらに浅草区(台東区)、牛込区(新宿区)、下谷区(台東区)、
日本橋区(中央区)、本郷区(文京区)、麹町区(千代田区)、芝区(港区)と
次次に襲い、各地で燃え上がった炎が合流して大火流となり
猛烈な火の粉を吹き上げながら「まるで生き物のように」
木造家屋を次次と呑み込んでいった。
その火勢は、幅200㍍の隅田川の両岸を繋ぐほどであった。

空襲警報が発令されたのは爆弾投下から7分後であり、多くの市民が気付いたときには
すでに周囲は火の海となっていた。
「市民の義務」とされていた防火義務にとらわれたり、
日頃の訓練通り待避壕に逃げ込んだ人ほど脱出が遅れた。

わずか半時間足らずで下町全域は火に呑まれ、周囲は火の壁に囲まれ、
橋は落とされて逃げ場を奪われた市民が西へ東へと逃げ惑うなか、
米軍は電柱や屋根にぶつかりそうなほどの超低空飛行をしながら、
その市民めがけて無差別爆撃をくり返した


避難場所になった橋の上や川までが集中的に狙われ、その標的にされた多くは、
逃げ遅れた女や子ども、年寄りなどの非戦斗員であった。

累累と横たわる死体の中には、赤ちゃんや幼児をかばって焼かれた
母親の姿が多く見られたという。

さらに、強かった北北西の風が地上の大火災に煽られて、
瞬間風速25~30㍍もの暴風を呼び起こし、
「火は風を呼び、風が火を呼ぶ」という相乗効果で、市民を阿鼻叫喚の渦に叩き込んだ。

激流となった火炎は地を這い、川をこえ、巻き込まれた人人は倒れ折り重なったまま焼かれ、
男女の見分けもつかない焼死体の山がいたるところに築かれた。

逃げ場所もなく、炎と煙のなかに響く肉親の断末魔の叫びは、
生き残った人人の脳裏に焼き付いている。

また、酸欠や煙に襲われて倒れたまま焼かれ炭になったり、
逃げ込んだ川の中での溺死や凍死、あるいは立ち尽くしたままの窒息死も数多く、

米軍の作戦は、まさに1人も漏らさず殺し尽くす文字通りの絶滅作戦であった

たった2時間あまりで東京下町はおびただしい死体と 燃えさしが堆積する焦土と化し、
東京は全面積の六割を焼失した。

100万人が家や財産を失い、10万人をこえる人人が焼き殺された

隅田川には溺死体が浮かび、毎日のように肉親を探す人人が荒縄で引き上げ、
引きとり手のない遺体が山と積まれ荼毘に付されていった。

世界戦史上のどこをみても、わずか数時間で10万人以上が殺された例はない

後の広島・長崎への原爆投下とともに人類史上もっとも残虐な殺戮であり、
終戦を目前にしながら無抵抗のまま焼き殺された人人の無念を忘れるわけにはいかない



勲章もらったルメイ 皇居だけは無傷だった

この東京大空襲は、用意周到な爆撃計画にもとづいて実行された。

爆撃目標を軍事施設ではなく、一般市民が密集する住宅地に定めたアメリカは、
ドイツでの絨毯爆撃で「功績」をあげたカーチス・ルメイ少将を爆撃兵団司令官とし、
過去に東京での火災が春先の強風が吹く時期に集中していることから、
空襲決行日を陸軍記念日の3月10日に設定。

最初に空爆目標地の外周の隅田川や荒川の堤防沿いに焼夷弾を落として
炎の壁をつくって人人の退路を絶つこと、
1平方㍍あたり3発という地上を舐めつくすように焼き払う
ことも
米軍作戦任務報告書に記されている。

この作戦は、その後の日本各地の都市空襲をはじめ、
現在のイラク空爆でも応用されるなど、米軍空襲のモデルとなっている


戦後、司令官ルメイは、

「われわれの攻撃目標が、
一般市民への無差別爆撃ではなかったことは注目されなければならない」

「私は日本の民間人を殺したのではない。日本の軍需工場を破壊していたのだ。
ある家がボルトを作り、隣の家がナットを作り、向いの家がワッシャを作っていた。
木と紙でできた民家の一軒一軒が、すべてわれわれを攻撃する兵器工場になっていたのだ。
これを攻撃してなにが悪いのか」と開き直って主張。

また、「軍事的に引き起こされた死になんら新しいものはない。
われわれは、広島と長崎で蒸発した人人を合わせたより多くの東京住民を、焼き焦がし、
熱湯につけ、焼死させたのだ」と強弁しており、

原爆投下と同様に、すべては
終戦のため」「正義のためであることを強調してはばからなかった


だが、この都民10万人が焼き殺される大空襲にあって、
戦争終結の権限をはじめ国の統帥権のいっさいを掌握する天皇がいる皇居は無傷であった。

その他、政府関係者がいる永田町一帯をはじめ、
カトリック系の病院など米軍が占領後に使う施設は攻撃目標から外された。

国民にはバケツリレーなどによる防火演習を強要しながら、
米軍機を迎え撃つ対空射撃や迎撃態勢がまったくとられず、
米軍のなすがままであった
ことも疑問として語られている。

この大空襲の1カ月前、天皇側近の近衛文麿
「敗戦は必至だが、米英は国体(天皇制)変革まではしない。
恐れるべきは米英よりも国民による革命だ
と天皇に上奏しており、
空襲でやられた方が終戦にはむしろ都合がいいと発言した記録もある。

それは、敗戦後を見越して、みずからの地位を保護してくれるアメリカの占領に
協力した方が得策という意味であり、
国民を徹底的に痛めつけて反抗の芽を摘むという点で、
アメリカと利害が一致していた
ことを示している


アメリカも天皇を「平和主義者」として戦後の統治に利用する目的から
あえて攻撃せず、戦後その地位を保障した。

日本全土の空爆を指揮したルメイは、戦後19年目に昭和天皇から
勲一等旭日大綬章を与えられたことも、数百万死者の冒涜として激しい怒りを買っている


あれから70年を迎えるなか、
日本全土を火の海にし、無差別殺戮を実行した同じ下手人が
今度は日本に鉄砲玉になることを要求し、
支持率17%の首相がその尻馬に乗って憲法改定を叫び、
若者だけでなく、再び国土が戦禍に巻き込まれることが現実味を帯びている


かつての凄惨な記憶を蘇らせ、日本を焦土と化した米軍空襲への新鮮な怒りを共有し、
日本の独立と戦争阻止の民族的な大運動を巻き起こすことが、
戦後70年にして抜き差しならない課題として迫られている。


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「復興」という言葉で騙され、滅びる日本

「世に倦む日々」記事のコメントの一つである。
この文章がたとえば大新聞の社説で取り上げられたら、安倍政権を揺るがすことになるだろう。しかし、それと同時に、書いた者は誰だ、と「犯人探し」が始まり、書いた人へのバッシングと「あれは捏造記事だった」という隠蔽工作が行われるだろう。朝日「従軍慰安婦」記事のように。

「福島県にいると、復興という言葉を耳にしたくなくなります。他人も自分も騙し、滅ぼす言葉です。

まさに、「復興」とは「他人も自分も騙し、滅ぼす言葉」である。この言葉によって日本という国全体が逆に危機に瀕しているのだ。




(以下引用)

Commented by at 2015-03-11 17:50 x
福島県にいると、復興という言葉を耳にしたくなくなります。他人も自分も騙し、滅ぼす言葉です。放射能が基準値以内なら安全だという悪魔のような言葉も、誰の口からも聞きたくありません。嘘のデータも。
既に私の周りから沢山の人々が、年齢にあわぬ病をえて永遠に去っていきました。
目をそらしても、死からは逃れられません。
私もあの頃、居てはいけない外におり、見えない匂いのない放射能プルームに包まれ、飲んではいけない水を飲み、食べてはいけないものを食べ、吸ってはいけない空気を吸ってしまいました。
それが取り返しのきかない事だったと、やがて死に至る病になってから気がつきました。
汚染地帯から離れても、もうもとの身体にも生活にも戻れません。
これから出来る事は、この事を出来るだけ多くの人々に語るだけです。
東京の復興も偽物です。目をそらすのをやめ、少し調べれば、絶望的な現実が見える筈です。
今も出続ける汚染された空気、水、雨、食べ物…西の果てまで広がっています。
どうかすべての人々が、はやく気がついてほしいです。
時計は止まってなどいません。
取り返しのつかない未来に向かうのをとめてください。

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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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