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世界の放火魔アメリカ

「ギャラリー酔いどれ」から転載。
まあ、分かり切っている話ではあるのだが、あらためて、ISIS元幹部の口から聞くと、「あ~あ、やっぱりね」と思う。
世界の放火魔(あるいは火付け教唆犯)アメリカをどうにかしないと、この世界に平和は訪れないのではないか。もう、ロシアがアメリカに原爆を落とすしか解決策は無さそうに思うのだが。
もちろん、ロシアも武器輸出国ではあるが、少なくとも自分から戦争状態を作り出すことはしていない。


(以下引用)


◆http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=302859
るいネット  2015/04/09
テログループによる戦争で、アメリカの軍需産業は大儲け!


世界経済は不況で苦しんでいるが、
テログループの出現で、世界の武器貿易が16%増加!!
(スウェーデンの研究所は、最新の報告による)

明らかに軍需産業は活況である。

ISISはアメリカなどの期待に十分に応えているのだろう。

アメリカは、争いを作り出して介入して軍需産業で儲ける。

介入する事で、利権を得て儲ける。

最後にかかった軍事費をアメリカ国家は支払い能力が無いので、日本に払わせる

これがアメリカ戦略だ


<以下引用> ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

世界の兵器貿易の拡大

リンク http://japanese.irib.ir/news/commentaries/item/53148-
    イランラジオ 2015/03/19(木曜)
    ◎世界の兵器貿易の拡大


スウェーデンのストックホルム国際平和研究所は、最新の報告で、
テログループの出現とこのグループに対する戦いにより、
世界の武器貿易が16%増加したことを明らかにしました。

この研究所の兵器計画・軍事費担当責任者の報告によりますと、
現在アメリカは世界最大の武器輸出国、
サウジアラビアが世界第2位の武器輸入国となっているとされています。

ストックホルム国際平和研究所は年次報告の中で、
アメリカ、ロシア、中国、ドイツ、フランスの5カ国が
世界の5大兵器輸出国
であるとしています。

この報告によりますと、アメリカの兵器輸出は23%、
ペルシャ湾岸協力会議の加盟国の兵器の輸入は71%を占めており、
この中でサウジアラビアの兵器輸入が4倍になっています。

アメリカは現在、世界の兵器市場の31%を占めており、
アメリカの軍需品輸出の48%はアジア太平洋地域に向けたもので、
この地域に続いて中東が32%で、アメリカにとって最大の兵器市場となっています。

世界の兵器貿易に関する報告の詳細は、この貿易を行っている国々が、
ISISなどのテログループの本質や活動地域と、
深い結びつきを有していることを物語っています。

一部の武器輸出国は、常に、無関心と様々な干渉により、事実上、
国内や中東地域での緊張や衝突を煽っていると非難されてきました。

現在も、兵器貿易の拡大へのテログループの活動の影響に関する
ストックホルム研究所の明らかな報告は、
人々をこのグループの誕生の背景や要因に注目させています。

国際メディアは最近、アメリカ政府とイラクにあるアメリカの刑務所の囚人が、
中東でテログループを結成することで合意したことを示す報告を提示しました。

この報告によれば、この収監者は、彼とその仲間の釈放の代わりに
アメリカの命令に従い、イラク、シリア、レバノンのヒズボッラーと戦う
テログループを結成する取り決めを交わしたということです。

この情報をメディアに伝えたISISの元幹部は、
「2011年、この囚人の演説を聞いており、彼はその中で、
まず初めにシリアの体制を倒し、その後ヒズボッラーとの戦いに向かうと述べていた」
と語っています。


以下略 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

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生活の党は大丈夫か?

「生活の党」の三宅雪子が離党したようだ。
私は、「生活の党」に対し、無所属議員や他党議員をスカウトして議員数を増やせ、と言っていたが、逆に一人減ってしまった。これで政党要件も満たせないことになるのか? となれば、統一地方選の真っ最中に、テレビ討論会などへの露出もほとんどなくなるのではないだろうか。
実に残念なことだ。
三宅雪子がどういう事情で離党したのか、はっきりとは分からないが、薄々うかがわせる彼女のツィートが「阿修羅」記事コメントの一つにあったので、それを転載しておく。

なお、三宅雪子は現役国会議員だったかどうか私は失念しているので、上の「政党要件」云々のことを書いたが、前回の選挙で落選しているなら、「政党要件」とは無関係の話になる。現役議員でなくても政党には所属している、ということもあるだろうから。

(以下引用)



17. 2015年4月10日 01:51:40 : W9Ob9MjweA
ストーカー行為(?)に苦しむ俺たちの三宅雪子先生 「生活の党と山本太郎となかまたちと小沢一郎」を電撃離党!
http://birthofblues.livedoor.biz/archives/51584513.html

三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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大野氏の罪は重い。議員時代に血縁者に会ったのは一年に1回か2回。つまり、フェースブックなどに書いてあることは全て週刊誌の受け売り。会社員時代は、体調が悪かった血縁者には本当に悩まされた。しかし、私には彼女を見捨てることができなかった。一生懸命やった結果、残念な事態になっている。
2015年4月5日 08:32


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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放置しておきたい。しかし、放置をすると、この間の侮蔑ツイートの2人のように信じてしまう人がいるので、説明しなければいけなくなる。そして、多くの人が傷つく。大野氏が悪質なのは、昨年9月に家族には関わらないで欲しいと言ったのに、病的な他者への関心を抑えられなかったことだ。気持ち悪い。
2015年4月5日 09:16


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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今まで様々な嫌がらせを経験したけど、ポスター剥がし犯の次に大野氏は悪質だ。いや、他人を唆し煽り、嫌がらせをやらせるという意味では、直接ポスターを剥がし、書類送検されたN氏よりたちが悪いかもしれない。人間としてやり方が卑怯だ。今月は、弟の引っ越しがあり母の家を引き払う。つらい。
2015年4月5日 09:32


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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ストーカー事件は、本人(女性)の苦痛や心労に対し、まわりの対応が冷たい。殺人や自殺などに発展してから問題になる。
2015年4月5日 09:57


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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事務総長から連絡あり。党として正式に対応することに。支持団体に、除名のお願いをすることになるのか、どうか。会合で嘘を触れまわったことを考えると、その会合自体に参加できないようにすることが一番の解決策のように思える。
2015年4月5日 10:13


新事実判明。大野眞一さんは、3人の支持者を呼び出し、嘘を吹き込み、そのうち、2人は騙され、応援が怒りに変わり、誹謗中傷ツイートをした。(あの内容は、それでも問題はあるが)、騙されやすい人を選んだようだ。ストーカー行為だが、他人をうまく操っている。私になぜ執着するのか、わからず。
— 三宅雪子 (@miyake_yukiko35) 2015, 4月 5


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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もう、はっきり言いますが、うちの党がこうなったのは、100%と事務総長の責任。2年間見ていて、はっきり確信しました。小沢さんに正確な情報をあげず、間違った判断をさせました。小沢さんにとって、必要な人材を追いやったのも、事務総長。支持者の皆さんも忸怩たる思いがあったと思います。
2015年4月6日 23:41


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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大野氏は、「反省もしない」し、「謝罪もしない」そうです。私は、謝罪すれば許すと、言っていたわけですが、そうであれば断固として戦わなければなりません。どんなに自分が悪くても、謝罪ができない人いるのですね。「謝罪ができない人」が増えているように思います。子どもの教育上よくないですね。
2015年4月6日 23:53


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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女性は、嫌がらせ被害に遇っても、守ってもらえない。やっと腰をあげた事務総長は、昨日渋々動いたものの、大野氏の異常ぶりに、匙を投げ、いつもの逃亡モード。「あの人(大野氏)は手におえない」事務総長は、この人は、なんと森ゆうこさんの裁判も「本人同士の問題」と突き放した前科あり。
2015年4月7日 07:47


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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ああ、統一地方選挙の最中に。本当に候補に申し訳ない。誹謗中傷と嫌がらせで心身ともに参っている状況を伝えているのに、あんな捨て台詞で電話を叩き切られたら、私の性格から翌日こういう事態になるのは容易に予測できたこと。小沢さんに2人ででまた迷惑をかけた。@tomotaro_japan
2015年4月7日 13:45


三宅雪子 ✔ @miyake_yukiko35
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ああ、統一地方選挙の最中に。本当に候補に申し訳ない。誹謗中傷と嫌がらせで心身ともに参っている状況を伝えているのに、あんな捨て台詞で電話を叩き切られたら、私の性格からこういう事態になるのは容易に予測できたこと。小沢さんに2人でまた迷惑をかけた。→このTWで事務総長にブロックされた。
2015年4月8日 07:46






(追記)三宅雪子は現役議員ではなかったようだ。ということは「政党要件」とは無関係な話であり、最悪の事態ではない、と言えそうだ。



生活の党と山本太郎となかまたちの議員についてご紹介します。
国会議員情報は平成27年1月26日現在の情報です。

衆議院議員一覧

おざわ いちろう
小沢 一郎
衆議院議員16期
たまき でにー
玉城 デニー
衆議院議員3期

参議院議員一覧

しゅはま りょう
主濱 了
参議院議員2期
たに りょうこ
谷 亮子
参議院議員1期
やまもとたろう
山本太郎
参議院議員1期

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言葉の表面だけ見れば道理だが

今日の徽宗皇帝のブログ記事の補足として転載しておく。
麻生の言うことは、これはこれで道理があるが、

「どういう理事会の構成ですか、審査はどこで、誰がやるんですかと。最初から俺たちはこれしか言っていない。だから(中国側は)返事を下さいと。3月31日というのは、こっちが出した提案を聞かない限りは俺たちは答えようがない。何の返事もないなら、こっちもしようがないと言っているだけだ。」

というのは、安倍政権寄りの評論家やブロガーが口を揃えて言っていることであるのがかえって怪しい気がする。つまり、政府(財務官僚)から「こう答えろ」という指示が出ているのではないか。で、日本とアメリカ以外の無数の国々がAIIBに参加しているのは、彼らはみな後先知らずの馬鹿か白痴で、日本の官僚や政治家だけが賢い、ということになるのだろうか。(笑)どうも、そう信じるには日本の政治も経済も滅茶苦茶すぎるように思うのだが。


(以下引用)

【アジアインフラ投資銀】「借りた金は返すのが当たり前。こっちは税金を預かっている」麻生財務相、AIIB不参加理由を激白


 麻生太郎財務相は9日の記者会見で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関し、現段階での参加を見送った理由を約10分間にわたって説明した。


 日露戦争の際に戦時公債を発行したことに触れ、「(日本は)1日も遅れず、1銭たりとも約定を違えず全額を返済した。しかし、今は世界で借りたお金を約定通り返さない方が多い」とも語り、AIIBによる不透明な融資審査基準や過剰融資に懸念を示した。詳細は以下の通り。


 --日本が参加した場合、AIIB設立当初の出資金は最低でも1000億円と試算されている


 「AIIB参加国は最終的にいくつになるのか知らないが、出資額の総額も中身もわからないので、今の段階で考えているわけではない。何回も同じことを言っているので、もう飽きてきたけど、やることは1つなんですよ。お金を貸すというのは、返ってこないお金は貸せない。返ってこないお金はやるっていうんだからね」


 「(インフラ整備の)ニーズがあるというのはわかる。米国が世界銀行、日本がアジア開発銀行(ADB)、ヨーロッパが国際通貨基金(IMF)は責任を持ってやっている。ところが、日本は1905年、日露戦争をやるにあたって戦時公債を発行した。1000万ポンド。日本は1日も遅れず、1銭たりとも約定を違えず全額を返済した。名も知れぬ東洋の小さな黄色人種にお金を貸した英国もすごかったんだろうが、1銭たりとも、1日も約定を違えずきちんと払った。今日、世界で他国の外貨でカネを借りて返済が滞ったことが1回もない国が日本以外にあるならば教えてくれ。ぜひ俺はそれを知りたい。他の国の中央銀行総裁も知らない」


 「だから、お金というのは貸したら返ってくるもんだと日本の人は思っているんだ。子供の時からしつけられてきたんだから。しかし、今、借りたお金を返さないのは多いんじゃないの? 世界で借りたお金を約定通り返さない国の方が多い。何が言いたいかというと、もう1個(国際金融機関を)増やすんだぜ。きちんと審査をして(既存の国際金融機関の)3行で足しても400億円か500億円かといっているときに、いきなり後ろから来て、みんな貸さないの? じゃあ俺(AIIB)が貸してやるよと、300億円、400億円を貸しますと言ってなったとするよ」


 「その時、この後からきた300億円は前から貸している3行の400億円に乗っかった。返済が始まり、400億円のお金は計画通りに返ってくるんだけど、後からきた300億円は全然、融資計画ができていないから、その分は返せませんでしたと。そうなったとき、まずは3行の400億円は優先的に返してくれるかと。国内だったら、まだやれるだろう。しかし、海外相手にそれができるか。700億円が全部焦げ付き、お返しできるお金は300億円だけです、といわれたら、間違いなく被害が出る。こっちは税金を預かっているわけだから」


 「ちゃんと審査やら、何やらは参加する国で決めましょうねと。どういう理事会の構成ですか、審査はどこで、誰がやるんですかと。最初から俺たちはこれしか言っていない。だから(中国側は)返事を下さいと。3月31日というのは、こっちが出した提案を聞かない限りは俺たちは答えようがない。何の返事もないなら、こっちもしようがないと言っているだけだ。AIIBの話というのは、次は(参加判断の期限が)6月だとか報道されているが、どうして6月なのかさっぱり知らない。日本はなぜ参加しないのかと色々な人が言ってくるが、面倒くさくていちいち説明しないといけないので、飽きるくらい同じ話をしている」


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「仁侠の心」の無い日本人、日本政府

中国にも国内政治の矛盾や欠陥はいろいろあるだろうが、こういう記事を見ると、政治の基本「政治は人民のためにある」はしっかりしていると思う。つまり、道義を重視する、ということだ。自国民であれ他国民であれ、危急の際は助ける、という「仁と義」を大事にするところがある。「仁侠の心」と言ってもいい。日本政府に同じようなことができるだろうか。
同じ状況で日本の軍艦に中国人が同船することを許したかどうか。私はまったくありえないと思う。「それは規則に無い」の一点張りで拒否しただろう。自衛隊内部で「中国否定」の教育が行われているかどうかは別問題として、乗船を拒否したためにその人々が死んでいくだろうことも自衛隊員たちは平気で無視するだろうし、それで咎められることも無いだろう。
人間であることより組織の人間であることを優先してしまうのが日本人の通有性ではないか。それが、秩序維持のための様々な(たいていは不可視の)残虐行為が日本社会で平気で行われる根本原因だろう。
ブラック企業を成り立たせているのも、いじめ問題が解決しないのも、おそらくそれである。

ところで、「中国人は面子を大事にする」ということを否定的に言う人がいるが、「面子」とは社会に向けた顔、看板である。それを大事にするのは当然の話で、看板に泥を塗ることを許すわけにはいかないのも当然だ。最近の日本の政治家たち(自民党や維新の党など)の「自分で自分の顔や看板に泥を塗って恥じない姿」こそ、最低ではないか。
面子を大事にすることを別の言葉で言えば、「礼」である。相手の面子を立てることを礼と言うのである。「水滸伝」のようなヤクザやアウトローの世界ですら、面子を重んじ、相手への礼を重んじる。それが中国社会の伝統だ。
なお、日本の「仁侠(任侠)」もルーツは水滸伝などにある。
私はヤクザは大嫌いだが、「仁侠心」は大事だと思っている。「仁」を行動として示すことが「仁侠」であり、それができるのが「仁侠心」のある立派な人物だ。中国でも日本でもそうした人物をヒーローとしてきたのである。(今の日本の大衆小説やアニメでは卑怯卑劣酷薄な行為をする主人公すら当たり前に目にするのだが、これも仁侠心を失った日本社会の反映だろう。)


(以下引用)

日本人をイエメンから移送=脱出支援の外国人279人に―中国軍艦

時事通信 4月7日(火)15時34分配信


 【北京時事】新華社電によると、混乱の続くイエメンからの避難支援に当たっている中国海軍の補給艦「微山湖」は7日、日本人1人と中国人9人を乗せ、イエメンのソコトラ島からオマーンのサララ港に到着した。
 中国メディアによれば、この日本人は旅行者という。中国人9人のうち7人はソコトラ島で医療支援に当たっていたチームで、残り2人は旅行者。独特の生態系を持つソコトラ島は世界遺産として登録され、観光地として知られる。
 別の中国海軍艦船も7日、中国大使館員ら中国人38人とスリランカ人45人をイエメンのホデイダ港からジブチに移送した。
 イエメンの治安悪化を受け、中国政府は3月末にソマリア沖で海賊対策に従事していた中国軍艦をイエメンに急派し、脱出支援を開始。これまでにイエメンから中国人629人のほか、外国人279人を移送した。 


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朝貢体系・冊封体制とAIIB

「ギャラリー酔いどれ」所載の時事通信記事の一部である。

(以下引用)


 共産党と世界の交渉の場

シンガポール国立大学の著名な中国問題専門家、鄭永年氏は3月下旬、
北京での講演でシルクロード構想に関連して
「朝貢体系とは実際のところ自由貿易体系だ」と述べた。

中国メディアが伝えたところでは、鄭氏は
「西側諸国は中国の『朝貢体系』を中国的帝国主義と見ているが、
(実は対等・互恵的であると)『朝貢体系』に対する見方を変えるべきだ」と提唱した。

中国中心の華夷(かい)秩序では、
周辺国が王朝皇帝の徳を慕って朝貢し、皇帝が認める冊封という形を取れば、
中国は内政・外交面で周辺に干渉しないのが原則


中国にとって周辺との緊張を回避でき、19世紀初頭まで世界最大の「大国」だった
中国王朝の安定体制につながったとされる。

習主席は「中国が最も必要とするのは安定した国内環境と平和的な国際環境だ」
と繰り返す。

東シナ海や南シナ海など周辺で摩擦が絶えないが、
シルクロード構想などを通じて
現代版の朝貢システム構築を念頭に置いている可能性も高い。

日本は中国の地域戦略にどう向き合うべきか。

先の改革派知識人は「AIIBは共産党と世界の交渉の場。
親分にうなずくだけの機関は最も良くない。日米が入り、
制度的問題に異を唱える必要性がある」と解説した。(北京時事)

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誰が戦争を作り出しているか

「岩下俊三のブログ」から転載。
4歳の彼女に「死」というものの意味が分かっているとは思えないが、おそらく、兵士たちに銃を突きつけられて手を上げる大人たちの姿を見ていて、そしてそれは「とても怖いこと」なのだ、と思っていたのだろう。だから、カメラのレンズを向けられて、彼女はそれを銃口と間違えて手を上げたのだ。この写真の少女の瞳には紛れも無い「恐怖」がある。
こういう世界を作っているのは誰か。
戦争を世界に輸出しているのは誰か。どこの国か。
それは今さら言うまでもないだろう。
そして我が国は、そういう国の戦争の下請けをしようとしている。


(以下引用)

銃口と間違えて手を上げる少女

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彼女がどんな悪いことをしたというのか、彼女にどんな罪があるというのか。

僕はこの写真を見ていて思わず泣いてしまった。

恥ずかしい。

しかし

いい年して泣いたことが恥ずかしいのではなく、こんな世界をどうすることもできない自分が恥ずかしく、それ以上に伝わってくるこのいたいけな年端もいかない少女をここまで追い込んだ大人たちの鬼畜さが悔しくて堪らないのだっ!


粗末だが可愛い刺繍がついているトレーナーを着て、両手をまっすぐに上げてこちらを見つめるまだ4歳の少女。

その真剣な、必死な、しかしまだ幼くつぶらな瞳はしっかりとこちらをみつめ、怯えながらもある種の諦観と意思すら感じさせている。

一体何故

彼女は写真を撮られるときにこのような表情で、さらにこのようなポーズを採らなければならないのか。


なんて悲しいことだろう。

遠い、とおい、ちゅとうのこと?。僕らに関係ない、、、と思っている奴はもはや人間ではない。鬼かなんかであるとしか思えない。

この少女フデアちゃんが今暮らしているのはシリアにある難民キャンプであるから仕方ない?バカ野郎!てめぇら人間じゃねぇ。

人間であるのなら、

黙って見過ごせるわけはないだろうがっ!!!。

うちつづく戦乱、乱れ飛ぶ銃、おびただしい死傷者、、、

ほんとうなら、

まだ陽の輝きや緑の風、小動物、そしてそれにもまして、溢れるほどの「愛」に囲まれて「いなければならない」はずの、豊饒な感受性が無限広がっている「筈の」幼児期に、シリアのこのフデアちゃんは連日怯えながらいきているのだ。

こんな理不尽なことがあっていいはずはない!

ある日、フデアちゃんが暮らすキャンプ地にカメラマンがやって来た。

そして望遠レンズのついたカメラで彼女を撮影しようとした時、フデアちゃんは怯えた様子でさっと両手を挙げ条件反射でホールドアップしてしまったのである。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

皆さんは

フデアちゃんが望遠レンズを見て銃だと思い、撃たれないように瞬間手を挙げなければならなかった、その本源的な「悲しさ」がお分かりになるでしょうか、人類の、おとなの、責任をほんの少しでもかんじていただけるでしょうか。

そしてそれは

戦場でなんどかそんな光景に遭遇した僕だけが「感じた」ことではないと、、、、信じています。

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細川護熙再認識

「播州武侯祠偏照院」から転載。
私は百姓の倅の倅だから貴族や殿様という連中が大嫌いで、あんなのは大昔の強盗の首領の末裔だとしか思っていない。だから、細川護熙(凄いことに、こんな難しい名前の漢字がワードで一発変換される。有名人の威光だろう。これも癪に障ることではある。)という人物にはまったく好意を持っていなかったが、下の文章を読んで見方が180度変わった。
これは立派な教養人だ。その政治哲学も(彼の古典趣味から来ているのだろうが)悪くないし、教育観にも同感する。
こういう人は、昔の、それも太平の時代ならいい「殿様」になっただろう。だが、戦国時代に、自分の力で権力闘争に勝ち抜けるタイプだとは思えない。現代でも、ヒトラーやスターリンのようなヤクザ・ゴロツキ型政治家を相手にして勝てる人物だとは思えない。彼が総理としてまったく何もできなかった理由もそこにあるのではないか。
つまり、彼は夢想的な政治家であり、リアルポリティシャンではない、と思う。ただ、だから駄目だと言うのではない。現実と理想が乖離しているなら、悪いのは当然現実の方である。
「殿様」が理想家ならば、汚い現実の泥の中に手を突っ込んでドブさらいをする実務家の部下が必要だったはずだ。「退を好む者」を登用する、というのは彼の古典的教養から来たものだろうが、そこにすでに現実から遊離しているものを感じるのは私だけだろうか。「退を好む者」は清廉な人物、人格者である。そういう人物にドブさらい(たとえば官僚群の悪辣な策謀との戦い)ができるとは私には思えないのである。
一事が万事、あるいは一斑を推して全豹を知る、で、細川護熙の政治的不成功はこうした彼の現実から遊離した思考パターンに原因があると思うのだが、繰り返すが、彼の理想主義は素晴らしいものだ。そして、下の記事に書かれた「提言」のほとんどに私は賛同する。


(以下引用)


≪ 【細川護熙】「国も国民も『足るを知れ』」
   55年体制を崩した「殿」が夢見た「質実国家」


【 戦後70年となる今年、日経ビジネスオンラインでは特別企画として、戦後のリーダーたちが未来に託す「遺言」を連載していきます。この連載は、日経ビジネス本誌の特集「遺言 日本の未来へ」(2014年12月29日号)の連動企画です。 第25回は、細川護熙氏。1993年8月に内閣総理大臣に就任して、いわゆる「55年体制」が崩れるきっかけをつくった細川氏は、日本は「大」ではなく「中」日本主義を目指すべきだと話す。 】

 私は総理大臣や知事をやりましたけれども、人の登用については基本的な信条があるんです。一番大事なことは、「退を好む者」を重用するということ です。『呻吟語』という、中国の呂新吾という人が書いた名著があるんですけど、その中に「人を挙ぐるにはすべからく退を好む者を挙ぐべし」と出てきます。 これなんですよね。

 政務次官になりたいとか、大臣になりたいとか、そういう方が世間には大変多いわけですけど、物欲しそうな顔をしている人は大体だめですね。そうではなくて、権力やポストに恬淡としていて、自分はいつでも退くと。そんなもの就きたくないというぐらいの人がいいんです。

 総理の時、田中秀征を総理特別補佐にお願いしたんですけれども、彼なんかそういう人ですからね。後に大臣にもなりましたけど、本人としてはまった くそのポストに就きたいとか、そういうのはなかった。やっぱりそういう人でないと、国家の大事は語り合えないですよ。結局、総理の時に腹を割って本心を話せたのは彼ぐらいでしたね。

■物欲しそうな人は信用できない

 物欲しそうな人は、信用できません。会社でもそうでしょう?  例えば石川島播磨重工業(現IHI)の社長をし、東芝の社長をし、経団連の会長にもなられた土光敏夫さん。お宅には何度か伺いましたが、川崎の下 町の30坪ぐらいの家でね。初めて行った時は探し当てるのが大変でした。経団連会長が財界総理と呼ばれて、今よりもはるかに権威のある時でしたから、私は てっきり豪邸に住んでいるものと思ってましたが、それがもう普通の、どちらかと言えば古い小ぢんまりとした家でね。

 「メザシの土光」という異名がありましたけど、6畳くらいの台所兼食卓の部屋で、本当にメザシをごちそうになりました(笑)。給料も「自分は10 万円あれば足りるから」と言って、残りは全部、母上が開かれた学校に寄付されていたんですね。

 さすがに高齢なので秘書の方が迎えには来てたみたいですけど、通勤も黒塗りの車ではなく、電車。そういう清貧な生活をされていたからこそ、政府の行政改革を牽引できたんだと私は思います。やっぱりトップが身をもってそういう姿勢を示さないと、説得力がありませんからね。

■背伸びせず、量より質に重点を置いた国へ

 私が総理を辞め内閣総辞職を決めたのも、こういう考えが根本にあったからです。急だったためにいろいろと言われましたが、私は一貫してこうした信 念を肚に置いて仕事をしてきました。辞意を表明した時はもう、政権としては死に体になっていましたのでね。ポストに執着して延命する考えは全くありませんでした。

 総理に就任したときの最初の所信表明演説で「質実国家」ということを言いました。質実国家というのは、経済成長一本やりでなくて、生活の量よりも質 に重点を置いた文化の香り高い、環境にも配慮した、品格と教養のある国とでも言ったらいいでしょうか。国も国民も背伸びをせずに、自然体で、内容本位の生き方を探るべき時代を迎えている、とね。

 日本では急速な高齢化と人口減が進んでいます。2040年代後半には日本の人口は1億人を切って、おそらくマイナス成長から抜け出すことは難しいだろうと言われている。だから簡素な生活をしなきゃならんというのは、日本の成熟した経済社会からの要請であるし、また地球資源とか環境の面からの制約で もある。

 最近、内外のいろいろな識者の人たちが、大きくなることばかり考えないで、少し分相応にダウンサイズしたらどうかという意味のことを言っていま す。ベストセラーになっているトマ・ピケティさんの『21世紀の資本』。あれもそうですよね。フランスの経済学者で脱成長のことを言っているセルジュ・ラトゥーシュとか、『資本主義の終焉と歴史の危機』を出した経済学者の水野和夫さん、この間亡くなった経済学者の宇沢弘文さんなんかも「背伸びはだめ。低成長を前提に生活様式を改め、そのモデル国家になるべきだ」ということを盛んに仰っていました。まったく我が意を得たりという感じです。

■「足るを知る」

 でもこれは、何も今の時代に新しく出てきた価値観ではないんですよ。戦前でも戦後でも、例えば幸田露伴や夏目漱石、『徒然草』の吉田兼好、良寛さ んだって、みんな同じようなことを言っているわけですね。これは普遍的な価値観なんです。私は別に、今の時代だからそうしなきゃならないと言うのではあり ません。いつの時代でも、質実に生きるべきだとそう思っています。

 そう考えると、これからの日本の進むべき道は、身の丈に合ったほどほどのライフスタイルでやっていく、つまり大きくなることばかりを目指すのではなく、言うなれば「中日本主義」でやっていくということに尽きるのではないでしょうか。

 大衆は、やっぱり贅沢をしたい。自動車もできれば1台じゃなくて2台、3台と欲しい。うまいものも食いたい。欲望は際限がありません。こういうも のは、いったん手綱を緩めればどんどん膨張していきます。しかし、そういうことは好ましくないことなんだと、ブレーキを踏んで、手綱を引き締めなくてはならない。老子のいった「足るを知る」という意味を、よく考えるべきじゃないでしょうか。

  「遺言」として何か書いてほしいということだったので、「没量」と書きました。「モツリョウ」と読みます。もともとは禅宗の『碧巌録』という、本の 中に出てくる言葉です。今の時代はお金でも生産量でも、何でも量で語るわけだけれども、この言葉の意味するところは、すべてのものの価値を量ではかるというのは、それは間違っているんじゃないですかと。おかしいんじゃないですかということなんですね。

 こういう逸話がありましてね。ある時、浄土真宗の蓮如上人のところに若い坊さんが「弟子にしてください」と訪ねてくる。そうしたら蓮如さんは 「じゃあ、すぐ琵琶湖に行って水を全部かき出してこい」と言う。するとその坊さんは「じゃあ、行ってきます」と、そこにあったひしゃくを持って琵琶湖に 向って駆けだして行こうとする。

 ひしゃくなんかで琵琶湖の水をかき出せるわけはないんだけど、蓮如さんはそれを見て「おい、待った」と。「なかなか見どころがあるから弟子にして やろう」と言うんです。この坊さんは量ということにこだわっていない。それを馬鹿にする見方も当然あるでしょうが、蓮如さんはそれを「なかなか見どころがある」と評したわけです。こういう考え方が、これからの日本には必要なんだと思います。

■「中日本主義を目指すべき」

 私は以前から、「日本は中日本主義を目指すべき」と言っています。大ではなく、中。それは政治的にも経済的にも対外的にも、大きくなることばかり 考えないで、ほどほどの、分相応の振る舞いをすべきではないかと。総理のときも常任理事国になるとかならないとかいう話があって、私は背伸びをしてなる必要はないと言っていましたけど、それもまったくそういうことなんです。

  日本は戦後、万事がアメリカに追いつけ追い越せという目標で頑張ってきたわけです。しかし残念ながら、高度経済成長のあたりからそれを意識しすぎ て、物質的、経済的成果ばかりを追求してきた。そのために日本人はいつの間にかGDPとか、経済成長率とか、あるいは生産性とか、売り上げとか、生産高とか、数字で表される目先の成果ばかりを気にするようになってしまった。そして本来あるはずの、もっと大事な価値のあることを忘れてしまったという気がします。

 そこにいくと欧州諸国なんかは、アメリカ型デモクラシーの波をかぶっても、やっぱり彼らは自分たちの伝統というものを本当に大事にして、アイデン ティティーを墨守して、教育のシステムでもすぐアメリカの制度を見習ったりしなかった。ファストフードやコンビニなんていうものにも非常に慎重で、自分たちの生活の形にこだわって守ってきている。そこが日本と大きく異なる点だろうと思っています。

 若い方に、こういうことを分かってもらうのは非常に難しい。私らの世代は戦争も経験し、貧しい時代も知っている。そして、長く生きてきた経験もあ ります。だからこう思える部分がある。私だって、今のような考えを、若い頃から明確に持っていたわけではないので、若い人たちにいきなり「考え方を変えろ」と言ったってすぐに受け入れてもらえるものではないでしょう。

■若者には古典をもっと学んでほしい

 だからこそ私は、やはり古典といわれるものを若い人たちにはしっかり勉強してもらいたいと思っています。人生で何を勉強するのかって言えば、究極 的には「どう生きるか、どう死ぬか」それだけですよね。そういうものはまさに古典に詰まっている。まぁ何でもいいんですが、例えば『十八史略』では 4500人ぐらいの人が出てくるわけですよ。その中にそれぞれの生き方というものが克明に描かれている。

 戦後70年なんてものじゃなく、もっともっと長い歴史を経ても、やはり人には根源的に変わらない価値観があると分かるわけです。それは『三国志』だってそうだし、『太閤記』だってそう。教養というのは、そういうことだと思うんですよ。

 特に海外の首脳級の方々は、特に宗教的な人たちの生き様や、哲学的なものに深い教養をもっている。そういう部分を養っていないと、外国に出ていって例えば首脳会談で話をするといったって、通用しませんよ。
 どうやったら売上高を上げられるのか、生産性が高まるのか。または、コミュニケーション能力が上がるのか。そんなハウツーものなんかが巷にはあふ れていますが、それがどれだけ役に立つというのか。人生に深く関わるところの、つまり、原理原則みたいなものを身に付けなければ、馬鹿にされてしまいますよ。

■教養なきリーダーは世界から無視される

 例えばね、英国首相だったチャーチルは、もともと米国のトルーマン大統領を軽蔑していたと言われています。ところがある時の晩餐会後にトルーマン が、ピアノを弾いた。彼はピアニストを志すほどの腕前で、大統領在任中もピアノの練習を欠かさなかったという。その演奏を聴いたチャーチルは「ミスター・ トルーマン」と言っていたのを、それを機に「ミスター・プレジデント」に改めた。トルーマンの芸術的才能にチャーチルは敬意を表したわけです。

 ピアノでも、本の話でも何だっていいんですよ。チャーチルは自分もレンガ積みもやって、職人の資格を持っていたし、絵も描いたし、ノーベル文学賞も受けたし。要するに普遍的な価値観につながる幅広い教養を身につけていた人物です。ドイツのシュミット元首相には私も何回か会っていますけど、彼は政治の 世界をやめて60歳を過ぎてから新進のピアニストとしてデビューした。

 日本人が考える以上に、そうした部分を海外の首脳たちは持っている。そして、ちょっとそんな話をすると、もう非常に喜ぶわけです。こうした事実に、もっと目を向けてもいいんじゃないですかね。

 まさにそれが人間的魅力と言い換えられるものですよね。普遍的なものなんですよ。自分の生き方としての原理原則というものを持っている。そうした 信条を持っていれば、何にでも、対応できます。ただ上っ調子に相手の話に合わせる能力を磨こうとするのではなくて、人として本当に深いものを持つ方がずっと価値があります。

 こんなことをあまり言っちゃ申し訳ないけれど、でも日本の政治のリーダーで、どれだけいますかね、そんな人。日本の総理や経営者で…。宮沢(喜一)さんや大平(正芳)さんは大変教養のある方だったけれども、本当に数少ないと思います。

■大学に行ってプラスになったことはひとつもない

 教養というようなものがないと、ユーモアとかウイットとかいうものも生まれてこないですね。自分で考えたことに責任が持てないから、国会答弁もお 役人の答弁ばかりになっちゃったりとか、本当に面白くないことになるわけです。ウイットとかユーモアとか、いまの日本ではそういうものがまったく感じることがないですね。

 例えばスポーツ選手のインタビューなんかでも、時々海外の方だと気の利いたことを言う人がいるでしょう。自分の体験から学んだことを語る人の話は面白いんですよね。日本ではたいてい、ただ頑張りますと言うだけ。そんなのはもうあいさつじゃないですよね。

 こうしたことは、子供の頃からの訓練しかないのだと思います。やっぱり教育を根本的に変えないとダメですね。白州正子さんもここ湯河原にも何回か 来られて、よくそんな話もしたんだけど、やっぱりそこは教育だなあと。ある時知り合いから「大学に行くかどうか迷っている」と相談されたことがあったらしいんです。白州さんは「大学なんか行ったって、ひとつもそんなもの役に立たないわよ」と言って大学行くのをやめさせられた。

 私もまったくその通りだと思うんですね。自分自身も大学に行って、プラスになったことはひとつもないと思いますしね。あ、いや、家内と知り合ったことだけが唯一の収穫かな(笑)。あとは何もないですよ、本当に。

■とにかく日本の教育はつまらない

 とにかく日本の教育はつまらない。小学校から大学まで。イタリアの学校なんか見ているだけで本当に楽しそうですよ。教室を何回か見させてもらいましたけど、これは芸術家が育つわけだと思いました。

  本当に自由にいろいろやらせるわけですね。例えば美術館に行ったって、みんな好きなところに行って見る。ヘッドホンとかパンフレットとかの説明を頼 りに見るとかではない。この絵はいい、この彫刻がいいと思ったら、そこで立ち止まってじっとそれを見る。自分の感性にマッチするものを見つけることで楽しんでいる。彫刻の前なんかで子供が寝そべって絵を描いたりしていますよね。

 それを日本だとすぐに、説明テープを聞かせる。いいと思ったことに対して価値を感じさせるんじゃなくて、他人の物差しを押しつけることばかりですね。

 教育改革の一番効果的なやり方はね、荒療治でこんなことできっこないんだろうけど、理想としてはですよ、もしやれるなら、小学校から大学まで全部、それぞれの学長や校長にすべての権限を与えて好きなようにやらせてみたら面白いんじゃないか。

■同じような人間を大量生産する教育はいらない

 文部省の教育指導要領も何もそんなものを全部気にしないで、好きなようにやらせれば、すごいユニークな学校がたくさんできると思うんですね。いい 学校はどんどん伸びるし、だめな学校は消えていく。親ももっと真剣に、子供にどんな教育を受けさせるか考えるんじゃないでしょうか。

 同じような場所で画一的に教育したらダメですよ。もっと自由にやらせたら、子供たちなんか本当に面白い絵を描くんですから。私なんかもこの間、自分が幼稚園の時の絵をおやじがとっていて改めて眺めてみたんですが、これがなかなかよくできていてね。我ながら「この頃はこんな想像力があったんだ」と驚きましたよ。なんでもいいんですけど、昔の古典を徹底的に読ませるとか、中学までに3カ国語ぐらいできるようにするとか、色々なことを学校が考えたら教育は活性化すると思うんですけどね。

 同じような人間を大量生産しても、そんな人はこれからの時代にはもういらない。私はそういうものを頭から無意味だといって拒絶していましたが、理 系の人はともかく、微分積分とかルートの何乗だとか、大半の人にとってそれが人生で何の役に立つのか。余計なことのつめこみが多すぎるんです。もっと本当の知恵を養うことに教育は力を注ぐべきだと思いますよ。





細川護熙(ほそかわ・もりひろ) 日本新党代表だった1993年8月に内閣総理大臣に就任。いわゆる「55年体制」が崩れ、日本の政治体制 が大きく変わる契機となった。衆院選挙制度に小選挙区比例代表並立制を導入。高い支持率を誇ったものの翌年4月に退陣。60歳で政界引退後、神奈川県湯河 原町の私邸にて作陶、書、水墨画などを手がける。現在は襖絵制作を中心に活動。2014年に「脱原発」を掲げ東京都知事選挙に出馬するも落選。現在は自然 エネルギー推進会議の代表理事などを務める。肥後細川家第18代当主。元朝日新聞記者、元熊本県知事。1938年1月生まれ。(写真:千倉志野、以下同)  ≫(日経ビジネス:マネージメント―戦後70年特別企画「遺言 日本の未来へ」)


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酔生夢人
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男性
職業:
仙人
趣味:
考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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