第十四章 再会
「ロザリン!」
ミゼルとロザリンは抱き合って再会を祝した。エルロイもさすがに嬉しそうに微笑んでいる。
「あの砂嵐は、もしかして君が?」
「そうよ。役に立った?」
「役に立ったどころじゃない。君のお陰でみんな命を救われた」
砂漠に落ちる夕陽の中で、円座を作って座る仲間に、ロザリンは別れて以来の出来事を語った。
「山の中で、小鳥になって飛び立った後、しばらくは山全体の様子を調べながら飛んでいたの。そろそろ帰ろうかな、と思っていると、そこに突然鷹が現れたのよ。いくら私が魔法使いでも、鳥になっている時は鳥の力しかないから、逃げようとしたんだけど、逃げ切れずに捕まって、鷹の爪と嘴で大怪我しちゃったの。でも、殺される前に運良く下に落ちて、そこにいたお爺さんに救われたのよ」
「あんな山の中に人間がいたのかい?」
と、アビエル。
「ええ、隠者ね。魔法使いよ。それも、かなり偉い魔法使いだったわ。彼は私の怪我の手当をしてくれたんだけど、怪我が治るまで一週間くらいかかったの。でも、その間に彼から幾つかの魔法を教わったから、その時間は無駄じゃなかったけどね。ここにやってきた空中浮遊も、その一つ。それに、自分にはいらないから、と言って、この魔法書もくれたわ」
ロザリンは、一巻の巻物をミゼルたちに見せた。
「でも、中身は古代語で書かれていて、私には読めないのよ。ヘブロンにいるプラトーという魔法使いに聞けば分かる、と言っていたわ」
美しい砂漠の星空の下で、五人は遅くまで語り合った。だが、ロザリンは、この時にはまだ、エルロイの心に住み始めたある面影の事は知らなかった。
「ロザリン!」
ミゼルとロザリンは抱き合って再会を祝した。エルロイもさすがに嬉しそうに微笑んでいる。
「あの砂嵐は、もしかして君が?」
「そうよ。役に立った?」
「役に立ったどころじゃない。君のお陰でみんな命を救われた」
砂漠に落ちる夕陽の中で、円座を作って座る仲間に、ロザリンは別れて以来の出来事を語った。
「山の中で、小鳥になって飛び立った後、しばらくは山全体の様子を調べながら飛んでいたの。そろそろ帰ろうかな、と思っていると、そこに突然鷹が現れたのよ。いくら私が魔法使いでも、鳥になっている時は鳥の力しかないから、逃げようとしたんだけど、逃げ切れずに捕まって、鷹の爪と嘴で大怪我しちゃったの。でも、殺される前に運良く下に落ちて、そこにいたお爺さんに救われたのよ」
「あんな山の中に人間がいたのかい?」
と、アビエル。
「ええ、隠者ね。魔法使いよ。それも、かなり偉い魔法使いだったわ。彼は私の怪我の手当をしてくれたんだけど、怪我が治るまで一週間くらいかかったの。でも、その間に彼から幾つかの魔法を教わったから、その時間は無駄じゃなかったけどね。ここにやってきた空中浮遊も、その一つ。それに、自分にはいらないから、と言って、この魔法書もくれたわ」
ロザリンは、一巻の巻物をミゼルたちに見せた。
「でも、中身は古代語で書かれていて、私には読めないのよ。ヘブロンにいるプラトーという魔法使いに聞けば分かる、と言っていたわ」
美しい砂漠の星空の下で、五人は遅くまで語り合った。だが、ロザリンは、この時にはまだ、エルロイの心に住み始めたある面影の事は知らなかった。
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