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拾はるる親は闇から手を合わせ。 (「柳多留」作者不詳)
これは少し説明が必要でしょう。これは捨て子の話なのです。ですから、「拾はるる親」は、親が拾われたのではなく、「拾われた子の親」つまり子を捨てた親なのです。生活に困って子供を捨てたものの、子供が誰かに拾ってもらえるか不安で闇からそれを見守り、やっと拾ってくれた人に対して闇から手を合わせて拝んでいるのです。わずか17字で展開されるこうしたドラマが、日本の短詩形文学の特徴なのです。この、子を捨てた親を私たちは非難できるでしょうか。自分たちと一緒にいることの方が死につながると考えて、せめて子供だけは親切な人に拾われて幸せな人生を送ってほしいと思って捨てたのかもしれません。
拾はるる親は闇から手を合わせ。 (「柳多留」作者不詳)
これは少し説明が必要でしょう。これは捨て子の話なのです。ですから、「拾はるる親」は、親が拾われたのではなく、「拾われた子の親」つまり子を捨てた親なのです。生活に困って子供を捨てたものの、子供が誰かに拾ってもらえるか不安で闇からそれを見守り、やっと拾ってくれた人に対して闇から手を合わせて拝んでいるのです。わずか17字で展開されるこうしたドラマが、日本の短詩形文学の特徴なのです。この、子を捨てた親を私たちは非難できるでしょうか。自分たちと一緒にいることの方が死につながると考えて、せめて子供だけは親切な人に拾われて幸せな人生を送ってほしいと思って捨てたのかもしれません。
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