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不条理ギャグの特徴

市民図書館から借りた本の中に別役実の戯曲集があって、最初の「猫ふんぢゃった」だけ読んだのだが、その中のギャグのひとつが面白かった。ただ、不条理ギャグというのは、あまりそれだけ連続すると面倒くさくなる。「不思議の国のアリス」の場合は出て来るキャラがみな特別品というか特級品だからナンセンスギャグも面白いのだが、別役実の場合は、人物がまるで○と線だけで描いた棒人間のように、意図的に無個性にしているような感じで、つまりキャラ化が排除されている。だから、話の流れを真剣に追わないと話のナンセンスさが理解ができなくなるのである。まあ、賢い人向きの、あるいは真面目な人向けの不条理劇だろう。
で、最初に書いた、私が面白いと思ったギャグは、未知の或る人(話を簡単にするために、名前だけ知っている人としてもいい)に電話をかけ、
「あなたはタナカさんですか」
「はい、そうです」
「そうですか」(電話を切る
というものである。
これをやられた相手が受ける不条理感というのは凄いだろうな、と思う。まあ、「行動による冗談(practical joke)」の不条理版である。
で、このやり取りの話を聞いていた相手が、「それ変じゃない?」と言うと、「『そうです』に対して『そうですか』と答えるのはちっともおかしくないだろう」と言うのがまたおかしい。確かに、この応答自体は普通だが、問題はその後、即座に電話を切るということにあるわけだ。相手は、「いったい、今のは何の電話だったのか」と悩むことになる。
こういう、突然の空白・断絶(常識世界からの断絶)・足元に突然穴が開いて落ちる落下感というのが、不条理感の特徴かもしれない。

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仙人
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考えること
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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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