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愛とは何でしょう

小田嶋隆のブログの過去記事を転載。
ボブ・ディランよりも、私にはビートルズの歌詞やサイモンとガーファンクルの歌詞のほうが親しいのだが、ポップスの歌詞がノーベル賞の対象となったのは、社会の進歩と見做せそうだ。もちろん、ノーベル賞がユダ金賞であることはさておいての話。

ぼくはその人に心を捧げた
なのに彼女はぼくの魂を欲しがった


は、いい詞である。
愛に貪欲なのは女性の側であり、男の心だけでなく魂まで要求する、というのは何となく分かるような気がする。(つまり、完全服従の要求。奴隷化の要求www)男は心や魂より相手の体だけ得られれば満足するから無欲なものだwww もっとも、それは愛とか恋とはまったく別のものであるのは言うまでもない。

愛は漱石の「猫」の末尾で言及された「大和魂」に似ている。誰もがそれを口にするが、誰も見た者はいないwww

「愛とは何でしょう」は古いジャズソングの一つのタイトル。


(以下引用)

2005/11/05

歌詞


 先日、コメント欄のやりとりの中で、Lou Reedという人の歌詞を引用した。で、つい懐かしくなって、しばらくぶりにブックマークしてあった歌詞サイトを巡回して、びっくり。なんと、優良歌詞サイトの多くが、いつのまにやら、消えているではないか。
 インターネットがもたらした福音のひとつに、古いロックミュージックの歌詞が、いつでも閲覧可能になったということがある。Lou Reedみたいなマイナーなミュージシャンの曲も、だ。google検索の「Web全体」で「"Lou reed" "I'm waiting for the man" "lyric"」を検索すると、436件のページがヒットする。全部が全部歌詞掲載サイトではないが、たどって行けば色々と面白いページにぶつかる。
 訳詞についても、ちょっとしたアーティストに関しては、マニアが自分なりの翻訳を発表していたりして、その中には、非常に高レベルな仕事も含まれている。
 私の知っている例では、ポールサイモンについて、それはそれは素晴らしいウェブサイトがあった(←過去形)。
 7~8年前にweb上でそのサイト("Think too much"。管理人はプロの翻訳家で、「庭師チェシャ猫」という名前でサイトを運営しておられた)を発見した時、私は狂喜したものだ。レコードのライナーノーツに載っている訳詞で、なんとなく納得できずにいた部分や、「誤訳じゃないのか?」と疑っていた(とはいえ、正確な訳を自力で見つける力は無かった)歌についての20年来の疑問が、このサイト載せられていた訳詞のおかげで、いくつも氷解した。
 そのThink too muchが、無くなっている。
 移転を疑って、サイト名、管理人のハンドル名、記憶している訳詞のフレーズなどをキーにさんざん探したが、どうしてもみつからない。おそらく、データを削除して、サイトを畳んだのだと思う。残念。


 海外のウェブサイトでは、様々な歌詞が自由にやりとりされている。
 それどころか、bobdylan.comや、loureed.comといったアーティスト本人の公式サイトに、全作品の歌詞が掲載されているケースも珍しくない。
 なのに、この国(←と、他人行儀な言い方をしたくなる)では、なぜかインターネット空間での歌詞共有文化が、絶滅に追い込まれようとしている。


 詳しくは、ここを見てほしい。
http://sevenz.com/iHateJasrac.html

 
 このページも素晴らしい歌詞紹介サイトだったのだが、リンクしたページに書いてある通り、ある日JASRACからのクレームが来て、掲載済みの歌詞を削除せざるを得なくなっている。
 結局、JASRACは、アーティスト本人が自分の公式サイトで無料公開している歌詞を、なぜか、日本のサイトでは「掲載してはいけない」と言っているわけだ。何なんだあんたたちは? 何の権利があってそういうことを言うんだ?
 自分の好きなミュージシャンの大好きな歌について、みんなに知ってほしくて、内容を紹介しているページのどこが著作権を侵害しているというのだろう。
 どうかしていると思う。
 
 というわけで、問題提起と言ってはナンだが、Don't think twice,It's all rightの訳詞を掲載してみることにする。JASRACがどう言ってくるのか、ちょっと楽しみですね。
 原詞については、公式サイトへのリンクを貼る。まさか、シャイロックじゃなかったジャスラックもリンクに著作権があるとは言わないだろうから。


Don't think twice,it's all right


    くよくよするなよ
                       by Bob Dylan


座り込んで考えても仕方がないよ、ベイビー
そんなことをしてもどうにもならない
なぜなのか答えを探してもムダだよ、ベイビー
いまだにわかっていないようじゃね
夜明けにニワトリが鳴く時
窓の外を見てごらん
ぼくはもういなくなっている
ぼくが出発する理由は君
もうこれ以上考えない
これでいいんだ


明かりをつけても役に立たないよ、ベイビー
ぼくにはとどかないから
明かりをつけてもどうにもならないよ、ベイビー
ぼくは道の暗い側にいるんだから
ぼくの決心を変えさせて、引き止めるために、きみが何かを言ったりしたりすることを、ぼくはいまだに心のどこかで期待している
でも、ぼくたちはあんまり多く語りあうこともなかった いずれにしても
だから、もうこれ以上考えないことにしよう これでいいんだ


ぼくの名前を叫んでも無駄だよ
いままでしたこともないのに
ねえ、ぼくの名前を叫んでもどうにもならないよ
もうぼくには聞こえないから
ぼくは、考えながら、いぶかりながら、道を歩き、進んでいる
かつて一人の女性を愛した
彼女はぼくを子供と呼んだ
ぼくはその人に心を捧げた
なのに彼女はぼくの魂を欲しがった
くよくよし考えてもしかたがない
これでいいんだ


長いひとりぼっちの道を、ぼくはあるいている
どこに行くのかを 教えることはできない
さようならは、キミには上等すぎる
だからたったひとこと、さらばと言おう
君が不親切だったと言うつもりはない
もっと良くできたはずだけれど、別に気にしてはいない
きみはぼくの大切な時間を浪費しただけだった
もう二度と思い出さない
これでいいんだ



 許諾は、ボブ・ディラン氏本人から取ってある。なあに、オレとボビーの仲だ。何も心配することはない。
 証拠と言うわけでもないが、ボビーとのやりとりを以下に掲載しておく。
「先生、お久しゅうございます」
「おお、タカーシか。変わりはないか?」
「おかげさまで。先生もご壮健で何よりです」
「その”先生”というのをやめろよ。同じ詩人同士、立場は対等なんだから」
「……とんでもない。私が詩人だなんて」
「一度でも詩を書いたことのある人間は詩人だよ。いいかね、タカーシ。詩人は国家資格じゃない。自称だ。誰が決めるものでもない。ある日詩人たることを決意した人間は、その日から詩人なのだ」
「……でも、私のゴミみたいな詩は……」
「詩に優劣はないよ。すべての詩は宝石だ」
「ありがとうございます。でしたら、詩人同士ということで……ディランさん」
「ボビーと呼んでくれ」
「では、ボビー。さっそくお願いがあるのですが」
「OKだ」
「要件を聞かずに承諾するのですか?」
「詩人は詩人の申し出を断らない。それがどんな内容であっても、だ」
「実は、ボビー、あなたの歌詞を引用させて欲しいのです」
「引用? 変なことを言うじゃないか。詩は詩人の口から外に出た瞬間に万人の共有財産になる。違うか? それとも、私の詩が人類の財産ではないと?」
「ああ、ボビー。わかっているんです。あなたの詩は、私の血肉です。でも、ジャスラックが」
「ん? シャイロックがどうかしたのか?」
「いえ、ジャスラックです。日本音楽著作権協会、あなたの作品の日本における著作権を管理している財団社団法人です」
「私は、自分の作品を他人にまかせたおぼえはないぞ」
「でも、ジャスラックは、あなたの歌の引用を許諾しないと言うのです」
「タカーシよ、イエスキリストがペテロに託したものが何だったか知っているか?」
「信仰の権威でしょうか?」
「違う。誰もイエスキリストの代理はできないということを、イエスはペテロに伝えたのだ。だから、みだりに主の名をかたる者はニセ者だということのみが、ペテロの立場のすべてなのだ」
「では、ボビーの言葉を私のブログに書いてもいいのですね?」
「私の言葉はキミの言葉だ。聖書も同じだ。主のみことばは、生きとし生けるすべての子らの心のうちにある。聖書に著作権があるか? そのジャスラックという偽預言者は、人々の日々の祈りにも著作権使用料を要求しているのか? タカーシよ。私の歌を歌う者は私の権利を害する者ではない。私の歌を歌う者は、私の兄弟だ」
「ありがとうボビー」
「礼なら詩の神に言ってくれ。私もきみも、詩神のしもべにすぎない」



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名作は別の名作の水源となる

ネット文化が出てきて、「天上界の住人」だったクリエイターの方々の、こういう楽屋話とか創作秘話がよく聞けるようになったのは嬉しい。
「潮見朝子」は「汐見朝子」じゃなかったかな。漫画はほとんど読んでいないが、名前だけは何となく記憶にある。
銭形警部(最初の思いつきでは多分「銭形刑事」?)が、作者本人が言っている「トムとジェリー」の「トム」である、より、弓月光氏の言う「コヨーテ」のほうがしっくりくるのが面白い。作者の無意識の中にあったのも「コヨーテ」の方ではないか。
「銭形平次」が「銭形刑事」になり、「銭型警部」になり、「トムとジェリー」の追っかけごっこが「ルパン三世」のメインプロットになる。すべて、創作は二次創作の面があり、原型からヒントを得ていても、どこかで新機軸を打ち出せば、それはオリジナルと見做せるわけだ。
「腹の減った若い絵師を雇うだよ」も面白い。実際、物語を作るほうの才能のある漫画家は、原作の方に廻ることが最近は増えている。たぶん、「ハンター×ハンター」の作者なども近いうちに原作に廻るのではないか。実際、彼は、漫画家志望者に対して「漫画が上達したければ絵など描いている暇は無いはずだ」、と言うくらい、ストーリーを重視しているのである。

なお、「七人の侍」は世界中で映画の教科書とされるくらいの作品だが、このような「チーム物アクション映画」がそれまであまりハリウッド映画に無かったのは、「俺様主義」の欧米人種にはあまり無い発想だったからかと思う。しかも、主人公は「一番強い」わけではないのだから、脳筋アメリカ人は思いつきもしなかったのだろう。「荒野の七人」だと、ユル・ブリンナーが一番強くてハンサムでカッコよくて、志村喬に似ていたのはハゲ頭だけwww


(以下引用)


弓月 光 @h_yuzuki 11時間前

  1. トムというよりは「ロードランナー」のコヨーテだと思ってましたw
  2. 6件のリツイート 9 いいね
  3.  
  1. 次元大介はもろ久蔵系でしょうね(^^
  2. 1件のリツイート 4 いいね
  1. そういや大昔風間宏子とか潮見朝子とかと仕事してて、漫画家養老院の話になってジジイだかババアだかになった作家の元に原稿依頼が来て、寄る年波でろくに絵が描けず「腹を空かせた絵の上手いアシスタント雇うだ」って探しに行く馬鹿話やってたなぁ(^^;)
  2. 33件のリツイート 33 いいね
    1. 例えば「七人の侍」だってあの設定で現代のお話ならどうするか?を考えるのも面白いし、うまくやれば結構いいお話ができるような気がします。(もともと作る人の個性や感性の違いで決して「同じ話」にはならないんですが)
    2. 18件のリツイート 34 いいね
    3.  
    1. 定番や王道の設定を使って自分なりの新しいお話を考えるのも結構楽しいです(^^
    2. 11件のリツイート 11 いいね
    3.  


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宮崎市定の文章論

「カマヤンの燻る日記」から転載。
宮崎市定は私の好きな学者だが、私は彼の本を新刊で買ったことはない。古本としては見つけにくい著者だが、いずれ出遭うこともあるだろう。彼の「東洋史」は古本で下巻だか中巻だかの一冊だけ買ったが面白かった記憶がある。この本で、元帝国が世界の半分を征服できたことの「理屈」が分かった。歴史書を読んで、物事や出来事の「理屈」が分かるというのは実に得難い経験である。
下の記事の文章論は半分くらいは同感する。だが、書く側の事情と読む時の印象はそれほど直結的だとは思わない。単に、「気持ちよく書きたい」という、書く側の希望や我が儘にすぎないのではないかwww

記事の一番最後の「読むべかり」は転記ミスではないか。少し前にある「読むべかりけり」が正しい。「べかり」は連用形で、文末には不適である。「読むべし」なら可。


(以下引用)


2016-10-06

[]宮崎市定の文章論 22:57 宮崎市定の文章論を含むブックマーク 宮崎市定の文章論のブックマークコメントAdd StarBUNTENwatto

1

宮崎市定『東風西雅抄』に以下記述がある。これは宮崎市定の文章論だと言っていい。以下記す。


概説と同時代史


概説書ならどの時代でも書いて見せる、といった失言がたたって、罰として今まで書いたことのない近代史の部分〔略*1〕を書かねばならぬ破目に陥った。〔略〕


読者に興味をもって読ませるためには、著者がその問題に興味をもつばかりでなく、書くこと自身に興味をもって当たらなければならない。〔略〕ただし此方で面白がって話をしても、相手がともすれば居ねむりをするのと同じように、たとえ書く方が興味をもって書いた場合でも、読者が喜んで読んでくれるとは限らない。


概説を書く自信があるからといって、書こうとすることが全部頭の中にしまってあって、何でもすらすらと引き出せる、というわけにはいかない。どういうところに問題があるかの点に、大体の見当がついているだけのことである。そこで原稿を書きながら、どうしても途中でやめて調べ直さなければならぬ個所がでてくるわけであるが、それをどう処理するかが、一番の問題である。


というのは、執筆の途中で筆を休めると、文章がどうしてもそこで腰折れになる。文章を書くにはやはり、ある程度の速度が必要である。書いてはやめ、書いてはやめした文章ほど読みにくいものはない。原勝郎教授がその名著、英文『日本歴史』を書いていたときのこと、三浦周行教授の部屋にいきなりとびこんできて、応仁の乱の東軍、兵力何万、西軍の兵力何万、すぐ言ってくれ、と尋ねる。三浦教授が、ちょっと待って、今調べるから、と答えると、


見込みでいい、見込みでいい、


とせきたてたのは有名な話だが、この気持はよくわかる。本当はブランクにしておいて後でうずめればよいのだが、やはり実数を書いておかぬと書く気分がのらない。すぐ近くに尋ねられる人があれば仕合せだが、それがないときは、しばらく当てずっぽうの数を入れておく。あとで直すつもりでも、時間が経つとそれを忘れてしまって、つい大きなまちがいをしでかすことがよくある。こうしたケアレス・ミステークはそれがきわめて重要な意味を持ったものでない限りは、あんまり深く咎めないでもらいたいと思う。参考書を全部手もとへ引きよせておいて、調べては書き、調べては書きすれば、そうした誤りはなくてすむのだが、そういう本は読みものにはならない。〔略〕〔136-138p〕



読書日録 十二月十八日


〔略〕読むための本にはリズムが必要である。人類の歴史にはリズムがある。それをどう捉え、どう表現するかが、現在の私の関心ごとである。一日五枚は少し早すぎるようだが、これ位でないと、思考の流を文章のリズムに写すことはできないのだ。本を書くのはもちろん、人に読んで貰う為だが、同時に著者が自己を表現する為でもある。自己を抑えてまで、有益な本を書かねばならぬ理由もない。


書く方では興に乗って書いたつもりでも、読者のほうは、何だ詰まらない、と思うかもしれぬ。併し買ったからには読まねば損です。コンチキショ、コンチキショと唱えながら読むと印象が深くて反ってよい。狐灯の下、


  本は身銭で 読むべかりけり 〔319p〕


2

なお同書に以下のような読書論が記述されているのでそれも記す。


読書目録 一月七日


〔略〕『漢籍国字解全書』の中の「易経周易釈故」を見付けて買う。こんな大事な文献が二厚冊で只の二千五百円とは、どうしたことだろう。もっとも易経は本気になって読むべき本ではない。無理に分かろうとと思って苦心して読むと、必ず頭を悪くするとは、ある先輩からの教え。だからこれですぐ勉強に取りかかるというのではなく、何かの折の参照のために備えておくのが目的なのだ。世には難解の書が多過ぎる。君、うっかり手を出し給うな、


  本は題だけ 読むべかり  〔321p〕


東風西雅 抄 (岩波現代文庫)

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自然と人間



この一件(夢人注:カネを出して薪を買うという「不可解」なことを目撃したこと。)は彼にとって、大変な衝撃であった。町では自分の思いどおりではなく、他人が望むように生きねばならぬことを、思い知らされたのである。四方八方から、他人が自分を取り囲み、一挙手一投足に至るまで、制限を加える。デルスはもの想いに沈み、引き籠るようになった。痩せて、頬がこけ、何だかぐっと老け込んだようだ。
次に起きた小さな出来事で、デルスはすっかり心の均衡を乱されてしまった。彼は、私が水の代金を払っているのを見たのである。
「何てこと!?」デルスは、またしても叫んだ、「水の代も、払うか? 川、見なさい」と、彼は、アムール川を指差した。「水、たくさんある。地べたと水と空気、神様ただでくれたもの。どうして金、払うか?
彼は、最後まで言い切らぬうちに、両手で顔を覆い、自分の部屋に引き下がってしまった。



     (アルセニエフ「デルス・ウザラ」安岡治子訳より)



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言葉の破壊はナショナルアイデンティティの破壊

批判的な意味で転載しておく。
言葉に誤用は無い、という思想は、言葉を破壊するものだろう。詩人などによる意図的な言語破壊ならまだ言葉の可能性を広げるかもしれないが、使っている当人たちが間違いに気づいていないならば、言語学者たちは「それは正統的な表現ではない」と指摘し続けないと、言葉がどんどん乱脈になり、言語によって保たれる国民的アイデンティティも失われる。
確かに言葉は不変のものではないが、その変化は「道理にかなっていて、使う意味がある」場合にのみ許容される、というのが私の考えだ。
「的を得る」のような言葉は、はっきりと「誤用。だが、広く使われている」としておけばいいのである。


(以下引用)

「的を得た」って50年以上前から使われているけど、それでも誤用なの?専門家に聞く

2016/7/23 19:01 ネタりかコンテンツ部

こんにちは、ネタりかコンテンツ部の菊池良(@kossetsu)です。


あなたは「的を得る」という言葉を使ったことありますか? 使ったことはなくても、聞いたことはあるのではないでしょうか。


一般的にこの言葉は誤用だと言われ、「的を射る」が正しいとされています。


 


東京外国語大学教授で、NHK放送用語委員も務めていた吉沢典男の『どこかおかしい日本語』(1987年)にはこう書かれています。


 


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吉沢典男『どこかおかしい日本語』(ごま書房)11pより引用


 


的は「射」るものであるから、「得」るのは変だ、「当を得る」と混同しているのでは、という指摘です。これはいろんな日本語本でなされている説明です。東京大学名誉教授の国広哲弥による『日本語誤用・慣用小辞典』でも、同様の指摘がされています。


 

半数以上が「的を得た」を正しいと思っている

1996年11月にNHK放送文化研究所が第7回「ことばのゆれ」全国調査を行っています。
約1400人の成人男女に「的を射る・得る」のどちらが正しいか聞いたところ、以下の結果となりました。


 


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『放送研究と調査』1997年5月号(NHK出版)55pより引用


 


「的を射た」よりも、誤用とされる「的を得た」の方が回答を集めています。年代別にみると、30代では半数以上が「的を得た」が正しいと答えたそうです。


文化庁が2004年に行った「国語に関する世論調査」でも54.3%の人が「的を得る」が正しいと回答しています。


 


 

新聞や雑誌では「的を得る」は使われているのか?

「言葉のプロ」とも言える新聞や雑誌でも、実は「的を得る」が用いられています。


1985年8月16日の朝刊に載せられた「北朝鮮、両にらみ外交」という記事では、


 


「ソ朝関係に比べ中朝関係が後退したなどと観測するのは的を得ていないだろう」


 


と「得る」の方が使われています。また、1995年12月10日の朝刊でも「ガリ国連事務総長を痛烈批判」という記事でも、「ひとつずつ事例に沿って反論する声明を発表し、批判が的を得てないことを強調した」とあります。


朝日新聞だけではありません。毎日新聞でも「的を得る」という表現は確認できました。


雑誌でも使われています。『日経ビジネス』の1972年9月4日号。


 


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『日経ビジネス』1972年9月4日号(日経BP社)14pより引用


 


「悲観説が的を得ているようにもみえる」とあります。このように新聞や雑誌でも古くから「的を得る」は使われています。


 

口語ではいつから使われている?

文章だけではなく、口に出す言葉ではいつごろから使われているのでしょうか。
1947年の第1回国会以降、すべての本会議、委員会の議事録を検索できる「国会議事録検索システム」で調べてみました。


議事録での初出は1951年11月5日。発言者は参議院議員の岡本愛祐。


 


「答弁かあつたときにはどうも腑に落ちないくらいで済んだのですが、よく読んで見ると、やつぱり腑に落ちないのが当然であつて、はつきり、つまり的を得た答弁をしてくれてないのです。」


 


このように発言しています。今から約60年前には「誤用」されていたのです。


その後も議事録上で「的を得る」は絶えず確認され、最新のものですと2016年5月12日、おおさか維新の会所属の室井邦彦が「まさに、潮流に乗ったというか、的を得た結果といいますか」と発言しています。


 

「的を得る」って誤用なの?専門家に聞いてみた

これほど古くから多くの人間が誤用しているとなると、もはや誤用ではないんじゃないでしょうか?


日本語学者・国語辞典編纂者の飯間浩明さんに聞いてみました。


 


お話を聞いた人:飯間浩明さん(@IIMA_Hiroaki
1967年、香川県高松市生まれ。日本語学者・辞書編纂者。『三省堂国語辞典』編集委員。著書に『辞書を編む』『三省堂国語辞典のひみつ』『辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術』などがある。


 


──そもそも言葉にとって「誤用」とはどんな状態のことですか。


 言語学的には「ことばの誤用」についての一般的な定義はありません。「『見れる』は誤りか」という問題は、新聞の投書欄のテーマとしてはあり得ても、それを論文として取り扱うことはできません。学問的対象になるのは、「『見れる』という語形は何年頃から増加してきたか」といったような客観的事実だけです。


 学問的には、「誤用」の定義はないのですが、一般の人々の頭には、それぞれぼんやりと「誤用」の定義があるはずです。それはさしずめ、


  1. 昔(自分が習い覚えた頃)とは違う新しい言い方である


  2. 自分にとって不合理と思われる言い方である


という2点です。


 このような「一般に言われる誤用」とは、あくまで「その人にとっての誤用」であることに注意が必要です。絶対的ではなく、相対的なものです。


 


──辞書編纂者が特定の言葉を「誤用」と判断するのは、どういう要件を満たしたときなのでしょうか。


 『三省堂国語辞典』の場合、絶対的な基準に基づくことのできない「誤用」という表現はなるべく避けようという方向に進んでいます。むしろ、「何年頃からの言い方」「この言い方は文章語(硬い書きことば)、この言い方は俗語(仲間内のことば)」といった情報をつけることを重視しています。こういった情報があれば、辞書の利用者の好みで「新しい言い方なのか、じゃあ、自分は使うのをやめよう」というように選択することができるからです。したがって、『三国』には、「誤用認定のための基準」そのものがありません。


 


──「誤用」とされる言葉を世の中の大半の人が使っていたとします。多数派が使っていても誤用なのでしょうか。


 ある古いことばを使う少数派の人にとっては、新しいことばを使う人がいくら多数派になっても、その言い方は誤用と感じられます。


 一方、多数派の新しいことばを日常的に使う人にとっては、そのことばこそが普通で、古い少数派のことばは死語、化石語と感じられます。


 そのどちらかを誤用、どちらかを正用、と客観的にジャッジできる人はどこにもいないでしょう。正誤のジャッジは、主観的にしかできないものです。


 「年配の教授に出すレポートならば古めのことばで書く」「仲間内の雑談では仲間のことばに合わせる」といったように、ことばを臨機応変に使い分けることも必要です。


 


──古い言葉を習っていると、現代の用法と違う言葉がありますが、今ではそちらが正しいとされています。「意味が変わった」「誤用じゃなくなった」という判断はどの時点でなされるものなのでしょうか。


 「当初一般的でなかった意味が、後に普通になった」というパターンは、古来いくらでもありますね。「ありがたし」は、「有ること難(かた)し」で「稀だ」という意味だったのが、いつの間にか「(そういう稀な恩恵を受けて)感謝したい気持ちだ」という意味に変化しました。問題は、この新しい意味が現れたとき、世間の人が「誤用だ」と言ったかどうか、ということです。


 長い日本語の歴史を通じて、新しい意味が「誤用」と批判されることは、ほとんどありませんでした。人々は、周囲の人が使う意味で自分も使い、その意味が知らず知らずちょっとずつズレていきました。『枕草子』『徒然草』などに「今の人のことば」を批判する文章はありますが、全体として、そういうことに世間の関心は向かいませんでした。


 そもそも、昔の人にとって「正しいことば」とは、大昔の古典語でした。歌学者は大昔の正しいことばを研究して歌を作ろうとしました。一方、自分たちの使っていることばは「今の世の俗語」でした。その俗語について「正しいの、間違いの」と言っても始まりません。


 「そのことばは誤用です」というような批判のしかたが一般に広まったのは、戦後、特に1970年代以降です。それまでは、校正の本を見ても「同音語を取り違えないように書こう」というように、ひたすら「漢字を間違えないように」ということばかり注意されていました。ところが、70年代の「日本語ブーム」に乗って、日本語の誤用を論難する本が数多く出版されるよにうなりました。たとえば、「おそらく晴れるでしょう」は誤用だ(「おそらく」とは「恐れること」が原義だから)、というような言いがかりに近いものも含めた「日本語の誤用本」が商売として成立する(読者が興味を示す)ようになりはじめました。


 この時期から、ある新しいことば、耳慣れないことばを、「誤用本」の著者などの「識者」が指摘した時点で、そのことばが「誤用」認定される、というシステムができあがりました。


 面白いのは、識者に指摘されていなければ、似たような言い方でも、あまり批判の対象にならないということです。「汚名挽回」という言い方は、「汚名を取り戻してどうする」という批判が70年代に現れて以来、誤用認定されています。一方、「劣勢挽回」は、たまたま識者がこの言い方を批判しなかったために、いまだに誤用とは見なされていません。


 現代、「誤用」認定されたことばが「誤用じゃなくなった」とされる事例は、あまり知りません。


 ただ、今後はどうでしょうか。現在、誤用を指摘する人に対して「誤用警察」と揶揄することばも生まれ、やみくもに「誤用」認定することは今後減っていくのではないか(減っていけばいいな)と思っています。その時には、もと「誤用」とされていたけれど、「誤用じゃなくなった」ということばも少なからず出てくるのではないでしょうか。


 


──「的を得る」は誤用なのでしょうか。


 誤用とする理由はない、と言えます。従来、「的を射る」「当を得る」の混用、という論拠で「誤用」とされていましたが、「正鵠を得る」「当を得る」「要領を得る」「時宜を得る」などの「得る」は、「うまくとらえる」という意味と考えれば、「的を得る」も十分合理的に解釈できます。


 あることばを「誤用」と客観的に主張することは困難ですが、「べつに誤用でない」と主張するためには、その語が広く受け入れられており、また、一定の合理性があることが認められさえすれば、それで十分です。


 


──ありがとうございました。


 


(文:菊池良、写真:アフロ)



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私の好きな世界名作映画100






私の選ぶ世界名作映画100選 2016/06/22 (Wed)


どうも、年を取ると感受性が鈍るせいか、最近の映画を見ても、「上手いな」とは思っても、心が揺すぶられない。いかにも感動を狙ったような作品にもうんざりする。
やはり、若いころに見た作品が、自分の中に刻み込まれている。
そういう作品を100本挙げてみる。上位ほど評価は高いが、同じくらいの位置にある作品には順位ほどの差は無い。

1位 第三の男(リード)
2位 野いちご(ベルイマン)
3位 東京物語(安二郎)
4位 道(フェリーニ)
5位 ローマの休日(ワイラー)
6位 七人の侍(明)
7位 時計仕掛けのオレンジ(キューブリック)
8位 お熱いのがお好き(ワイルダー)
9位 会議は踊る(監督名失念)→「無法松の一生」(浩)に変更。以下、順位ズレ。
10位 独裁者(チャップリン)
11位 太陽がいっぱい(クレマン)
12位 用心棒(明)
13位 殺人狂時代(チャップリン)
14位 天国と地獄(明)
15位 エデンの東(カザン)
16位 大いなる西部(ワイラー)
17位 椿三十郎(明)
18位 2001年宇宙の旅(キューブリック)
19位 バルカン超特急(ヒッチコック)
20位 西部の男(ワイラー)


とりあえず、思いつくまま、20位まで書いたところでいったん公開しておく。同じ画面にこの後、時間を置いて追加していく。


上のものに追加も順位変更もあるが、とりあえず、順位は後で確定することにして、思いつくだけ並べていく。

21位 マイ・フェア・レディ(マンキーヴィッツ他)
22位 ダーティ・ハリー(シーゲル)
23位 知りすぎた男(ヒッチコック)
24位 シザーハンズ
25位 明日に向かって撃て(ヒル)
26位 卒業(ニコルズ)
27位 フルメタルジャケット(キューブリック)
28位 荒野の決闘(フォード)
29位 シャイニング(キューブリック)
30位 ベンハー(ワイラー)

31位 バンドワゴン
32位 天井桟敷の人々(カルネ)→「サンセット大通り」(ワイルダー)に変更。以下順位繰り下げ。
33位 ライムライト(チャップリン)
34位 禁じられた遊び(クレマン)
35位 オズの魔法使い
36位 ウェストサイド物語(ワイズ)
37位 風とともに去りぬ
38位 ニノチカ
39位 ドラゴン怒りの鉄拳
40位 バック・トゥ・ザ・フューチャー(ゼメキス)


41位 赤ひげ(明)
42位 切腹(正樹)
43位 砂の器(芳太郎)
44位 戦場のメリークリスマス(渚)
45位 スタンドバイミー
46位 ショーシャンクの空に
47位 生きる(明)
48位 ライムライト(チャップリン)
49位 上流階級
50位 素晴らしき哉人生(キャプラ)
51位 アマデウス
52位 ギャラクシークエスト
53位 OK牧場の決闘
54位 荒野の七人(スタージェス)
55位 大脱走(スタージェス)
56位 ナバロンの要塞(トンプソン)
57位 雨に唄えば
58位 さらば友よ
59位 昼下がりの情事(ワイルダー)
60位 アンダルシアの犬(ブニュエル)
61位 ティファニーで朝食を
62位 スティング(ヒル)
63位 ジーザス・クライスト・スーパースター
64位 フォレスト・ガンプ
65位 禁断の惑星
66位 バーバレラ
67位 リバティ・バランスを撃った男(フォード)
68位 黄色いリボン(フォード)
69位 駅馬車(フォード)
70位 課外授業(邦題は不確か。ルイ・マルがハリウッドで作ったもの。原題を訳せば、「列を作った可愛い子ちゃんたち」ロック・ハドソン出演)
71位 ロッキー・ホラー・ショー
72位 81/2(フェリーニ)
73位 市民ケーン(ウェルズ)
74位 恐怖の報酬
75位 魔法にかけられて→「博士の異常な愛情」(キューブリック)に変更。以下繰り下げ。
76位 モダンタイムス(チャップリン)
77位 アイズ・ワイド・シャット(キューブリック)
78位 或る夜の出来事(キャプラ)
79位 スミス都に行く
80位 レイダース 失われたアーク
81位 カサブランカ
82位 エルビス・オン・ステージ
83位 嵐が丘(ワイラー)
84位 東京オリンピック(昆)
85位 酔いどれ天使(明)
86位 小さな恋のメロディ
87位 戦争と人間(薩夫)
88位 北北西に進路をとれ(ヒッチコック)
89位 地獄の黙示録(コッポラ)
90位 ベストフレンドウェディング
91位 真夏の夜のジャズ
92位 罪と罰(クリジャーノフ)
93位 灰とダイヤモンド(ワイダ)
94位 毒薬と老嬢
95位 アマルコルド(フェリーニ)
96位 去年マリエンバードで
97位 仁義なき戦い(欣二)


「太陽を盗んだ男」を入れようかどうか迷ったのだが、細部の雑さ、部分的なセンスの悪さという点で、「世界名作」レベルではないと判断。たとえば、「魔法にかけられて」の作りの完璧さとは比較にならない。パワーはあるが、どうしても日本映画的な貧相さがあり、名作とは言い難いのである。なお、大ヒット作品であっても私の好みではない監督やその作品は当然入れていない。また、歴史的な重要性があるものも、「名作」のポイントとしている。「禁断の惑星」などはそれである。特撮技術など、今の目から見たら幼稚だろうが、あの当時の技術でここまで行ったのが素晴らしいし、話としても面白い、ということだ。
スピルバーグ作品は一つも入れていないというのは、彼の場合、私の考える「名作」とは合致しないからである。コッポラの「ゴッドファーザー」なども然り。上滑りする面白さというか、見ている間は感心するが、見た後に「長続きする感銘」や「長続きする快さ、わくわく感」が無いのは私にとっては名作ではない、ということだ。なお、少し格好をつけて「芸術映画」を入れているのは、それらには「歴史的重要性」があることと、「観たものの心に、理解はできなくても強い印象を残し、それがその人の心の財産になる」からである。


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白黒映画の名作群

好んで白黒映画を見るくらいだから、筋金入りの映画好きたちが投稿しているようだ。ここに挙げられた映画の8割くらいは私も見ていて、知っている作品の中では、ここに挙げられた名前の9割以上に私も賛成だ。
ただ、私が映画史上の「マイ・ベスト10」に入れているフェリーニの「道」や、稲垣浩の「無法松の一生」、監督名は失念したが「会議は踊る」などが入っていないのは物足りない。
稿を改めて、私自身の「マイ・ベスト100」(カラー作品も含む)を次回に載せたい。別ブログに載せたものを転載する予定だ。



(以下引用)残念だが、字数制限のため画像は割愛。テレビ番組も割愛。解説の大半も割愛。





Comment by seanderlust

今見ても凄く良いクラシックな白黒テレビ番組もしくは映画ってどんなのがある?





Comment by Aroto 502 ポイント

「十二人の怒れる男」はお気に入りの作品の一つ。
http://www.imdb.com/title/tt0050083/

 Comment by Stamboolie[S] 32 ポイント

 ↑この作品は今まで見たことないな。視聴してみるよ。ありがとう。

  Comment by MewnSplash 46 ポイント

  ↑見るべき。すぐに見るべき。

  君はこの作品を見たことがないと言ってるけど、君が見たことのある色んな番組や映画でこの作品はパロディされてるからそのネタ元を見た方が良い!

   Comment by NimbleWalrus 1 ポイント

   ↑「ヘイ・アーノルド!」にはほとんど子供向けの「十二人の怒れる男」って感じのエピソードがあるよ。

 Comment by CJRBirdie 14 ポイント

 ↑これは大好きな作品!全体的によく脚本が練られているし、60年経っても輝きを放ってる。

 Comment by spots10784 3 ポイント

 ↑第八学年の公民の授業でこれ視聴しなくちゃいけなかったんだけどビックリするくらい良かった。



十二人の怒れる男




Comment by Munninnu 91 ポイント

「七人の侍」

 Comment by armtamz 11 ポイント

 ↑「羅生門」もかなり良かった。

 Comment by Seyr 6 ポイント

 ↑「生きる」も。

 Comment by rsyay 3 ポイント

 ↑視聴したいとは思ってるんだけど楽しめるかな?

  Comment by Munninnu 6 ポイント

  ↑君の趣味にもよるだろうけど多分楽しめると思うよ。

  黒澤の遅い展開が好きじゃない人の間でもこの作品は高く評価されてるからね。

  個人的には英語字幕のついた日本語版で視聴するのが良いと思う。



Comment by cjeffcoatjr 15 ポイント

「イレイザーヘッド」



イレイザーヘッド


Comment by FrankstonGirls 11 ポイント

「メトロポリス」

この作品のテーマが現代でも当てはめることが出来るってのが凄い。

オープニングシーンでの労働者の一糸乱れぬ行進の様子が第二次世界大戦の時の強制収容所とほとんど一致するってのも指摘するまでもない。この作品が製作されたのは第二次世界大戦より20年も前の話なのに。

 Comment by kllr 1 ポイント

 ↑一番興味深いのはその監督がユダヤ人だったのにもかかわらずヒトラーのお気に入りの映画のうちの一本だったって事。




メトロポリス (1927年の映画)


Comment by Mutant80 5 ポイント

恐怖の報酬(1953)




恐怖の報酬(1953)


Comment by ValorousVagabond 18 ポイント

「第七の封印」



第七の封印 (1956)

Comment by alanfinger 19 ポイント

「第三の男」





第三の男

Comment by inksmudgedhands 64 ポイント

「毒薬と老嬢」
「お熱いのがお好き」

 Comment by nakedjay 4 ポイント

 ↑「毒薬と老嬢」が書き込まれているのを見れて良かった。ダークコメディの金字塔だよこの作品は。





毒薬と老嬢






お熱いのがお好き

Comment by sammerguySG 78 ポイント





Comment by binder673 55 ポイント

「三ばか大将」

 Comment by hmmgross 6 ポイント

 ↑他の書き込まれてる作品を評価しないってわけじゃないけど、これが高評価されてないのがちょっとモヤッとする。




三ばか大将


Comment by dom__d 45 ポイント

「サンセット大通り」







Comment by toysjoe 78 ポイント

「アラバマ物語」

 Comment by _coyotes_ 2 ポイント

 ↑僕もこの映画大好きだった。原作を読んで得る時に頭で思い描いていたのがほとんど映画と同じ。




アラバマ物語


Comment by Zediac 119 ポイント

大体1937年までのマルクス兄弟の映画。

「我輩はカモである」もしくは「けだもの組合」から始めると良い。

 Comment by Penguin_Out_Of_A_Zoo 6 ポイント

 ↑「オペラは踊る」は今後ずっと自分のお気に入りの作品。



マルクス兄弟





我輩はカモである





けだもの組合(1930)




オペラは踊る


Comment by ralphhosking 241 ポイント

「カサブランカ」

 Comment by Irememberedmypw 76 ポイント

 ↑この映画はありとあらゆる有名な陳腐ネタを使ってるぞ!

  Comment by kyarmentari 63 ポイント

  ↑この映画を最初に見た時思ったのがこれだった。

  うわー、この映画陳腐なネタばかりじゃないか・・・って。それからその陳腐なネタはこの映画が源になったんだってことに気が付いた。



カサブランカ (1942)

Comment by bubble_rap 159 ポイント



Comment by Quillon 43 ポイント

「吸血鬼ノスフェラトゥ」

 Comment by Daddy_Caine 16 ポイント

 ↑古いホラー映画なら「カリガリ博士」が頭一つ抜けてる。

 ドイツの古いサイレント映画。映画界でもどんでん返しの結末がある作品としては初期のものだと思う。



吸血鬼ノスフェラトゥ






カリガリ博士

Comment by bluemancanoeman 43 ポイント

「地球の静止する日」

当然だけどオリジナル版のことね。
http://www.imdb.com/title/tt0043456/?ref_=nv_sr_2




地球の静止する日

Comment by I-amOnly-joking 33 ポイント

「シンドラーのリスト」

 Comment by YouDontFuckWithKyle 1 ポイント

 ↑これ。何年もの間この作品の評判の良さを聞いて視聴したけどほんとに良かった。

 かなり悲しみで心にくるけど、それでも素晴らしい映画。

 Comment by [deleted] 1 ポイント

 ↑これ新入生のころ歴史の授業で初めて見た。

 どうもクラスにいた馬鹿の半数はカラー映画を作れるのにわざわざ白黒にしたのは馬鹿げてると考えたらしい。



シンドラーのリスト

Comment by OFFICIALDonaldJTrump 21 ポイント

「市民ケーン」


 Comment by -eDgAR- 3 ポイント

 ↑よね!この作品初めて見た時その撮影技術とこれが如何に現代の映画に影響を与えているかってことに気が付いて衝撃を受けた。

  Comment by Artiemes 3 ポイント

  ↑「市民ケーン」は映画の中の映画みたいな作品だからな。

  これくらい影響力のある作品を作ることは全映画製作者の夢だよ。





市民ケーン

Comment by BoxBopChallenge 24 ポイント

「何がジェーンに起ったか?」

これは怖い。心が真っ暗になるように怖い。





何がジェーンに起ったか? (1962)

Comment by jneu2012 21 ポイント

「ペーパー・ムーン」

 Comment by Katerwurst 4 ポイント

 ↑だね。「ペーパー・ムーン」以上に完璧な映画は僕じゃ思いつかない。

 Comment by windy496 1 ポイント

 ↑彼女(今は奥さん)と公開された時に映画館に見に行った。ああ、僕らは結構歳だよ。

 最初白黒だったからガッカリしたんだけど数分でそれがカラーじゃないってことを気にしなくなった。

 今ではテレビで放送されると毎回見てる。




ペーパー・ムーン


Comment by Namyag 10 ポイント

「イヴの総て」

 Comment by Electric_Nachos 3 ポイント

 ↑俺はこれで白黒映画にハマるようになった。ベティ・デイヴィスはすげえよ。



イヴの総て

Comment by starlight_midori 7 ポイント

「市民ケーン」と「二十四時間の情事」

 Comment by bazoid 2 ポイント

 ↑「二十四時間の情事」は多分自分の中でもお気に入りの中のお気に入りの映画。

 最初の20分だけでもかなりグッとくる。

 Comment by nakedcellist 2 ポイント

 ↑「二十四時間の情事」は大好き。

 アラン・レネと言えば「去年マリエンバートで」もお勧めする。




二十四時間の情事



去年マリエンバートで


Comment by RyanTesone 3 ポイント

「ゴジラ(1954年のオリジナル版)」

残念ながらオリジナル版は英語字幕でしか見られないけどこれを考えても面白い映画だって事には変わりない。


Comment by EnFlagranteDelicto 7 ポイント

白黒のサイレント映画。

「戦艦ポチョムキン」という1917年のエイゼンシュテイン映画。

みんなこれつまらなさそうと思うかもしれないけど実際これかなり食い入るように見ることになるよ。

映画史上でもトップクラスの映画。

 Comment by Stamboolie[S] 1 ポイント

 ↑これは聞いたことなかった。探してみるよ、ありがとう。




戦艦ポチョムキン


Comment by lokeruper 6 ポイント

「アメリカン・ヒストリーX」




アメリカン・ヒストリーX

Comment by murderousbudgie 7 ポイント

「アルジェの戦い」



Comment by Bonhomie3 7 ポイント

「赤ちゃん教育」は歴代でも有数のスクリューボール・コメディ






Comment by sjhock 7 ポイント

「駅馬車(1939)」はガチの傑作。




駅馬車 (1939年の映画)


Comment by fakint 413 ポイント

「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964)」
http://www.imdb.com/title/tt0057012/

それと「アラバマ物語(1962)」
http://www.imdb.com/title/tt0056592/

 Comment by OidaOukEidos 21 ポイント

 ↑「博士の異常な愛情」からキューブリックの作品に入るようになった。

 いやつまり何を言いたいかって核のアポカリプスについて狂気的に面白い映画を作れる人なら作れない作品なんてほとんどないだろうからさ。

 Comment by ecafsub 2 ポイント
 ↑
 

 Comment by kkostele 2 ポイント

 ↑「博士の異常な愛情」を書き込むだけのためにこのスレ開いた。




博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

Comment by FearOfAllSums 157 ポイント

「サイコ(1960)」

 Comment by Stamboolie[S] 12 ポイント

 ↑疑問の余地なく、ヒッチコック作品は全部。

  Comment by WaGgoggles 9 ポイント

  ↑僕は「見知らぬ乗客」のファン。

   Comment by TivosFrank 2 ポイント

   ↑「バルカン超特急」は面白い。

  Comment by ImOnlyBleeding 1 ポイント

  ↑>>「ヒッチコック作品は全部。」

  俺はそうは言えないな。確かに一級の作品をかなり製作してるけど駄作もいくつか作ってる。

  Comment by yupyepyupyep 1 ポイント

  ↑「汚名」は傑作。

  Comment by FlyWildlyInCircles 1 ポイント

  ↑「ダイヤルMを廻せ!」も良い作品だよ。





サイコ (1960)






見知らぬ乗客





バルカン超特急





汚名





Comment by PM_ME_UR_KIDNEYS 113 ポイント

「素晴らしき哉、人生!(1946)」

 Comment by TiffanyCassels 2 ポイント

 ↑クリスマスの時期に恋人とこの作品を見たんだけど、ガン泣きする心の準備が出来てなかった。

 いや、ほんと良い作品だよこれ。

  Comment by PM_ME_UR_KIDNEYS 5 ポイント

  ↑この25年間クリスマスにはこの作品見るけど毎回泣いてしまう。

 Comment by HalfLife1MasterRace 13 ポイント

 ↑基本的にジェームズ・ステュアートが出てる作品はどれも粒揃い。





素晴らしき哉、人生!


Comment by The_Evil_Inside_You 24 ポイント

「マルタの鷹」
「アウター・リミッツ」




マルタの鷹 (1941年の映画)

アウター・リミッツ (1963年)

Comment by CharlyOwl 22 ポイント

「欲望という名の電車」

 Comment by anhayes 3 ポイント

 ↑最近これ視聴したばかりだけどどのシーンも好きになった。

 作品全体の雰囲気とか演技が実に良い。





欲望という名の電車

Comment by rsohne 15 ポイント

僕と奥さんは「或る夜の出来事」が大好き。

これはクラーク・ゲーブルとクローデット・コルベールが出演してるロマンスコメディ。1934年の映画。




或る夜の出来事 (1934)


Comment by BreakingBased 16 ポイント

「ラ・ジュテ」




ラ・ジュテ


Comment by edmanet 305 ポイント

「ヤング・フランケンシュタイン」

 Comment by PineappleSlices 3 ポイント

 ↑そりゃチートしてる。その作品はあえて白黒を選んだのであって、映画に色が付くより前の作品だったからじゃないだろ。




Comment by brazthemad 149 ポイント

「七人の侍」
「乱」
「羅生門」
「用心棒」
「椿三十郎」

・・・要は黒澤作品は大体どれも。

 Comment by FUCKBOY_JIHAD 17 ポイント

 ↑それに追加でこれも

 「野良犬」
 「醉いどれ天使」
 「蜘蛛巣城」
 「隠し砦の三悪人(これがスターウォーズのインスピレーションになった)」
 「生きる」
 「天国と地獄」

 Comment by RoninRobot 16 ポイント

 ↑まあ「乱」はカラーだけど素晴らしい映画であるって事には変わりないからな。


Comment by FortyYearOldGoosey 589 ポイント

「トワイライト・ゾーン」

 Comment by bsuorangecrush1150 46 ポイント

 ↑これNetflixで視聴し始めたばかりだけど脚本がよく練られてるわ。

  Comment by ggthelegend 48 ポイント

  ↑それ視聴し終わったら「アルフレッド・ヒッチコック・プレゼンツ」も似たようなスタイルでよく話が作られてるから見てみると良い。

   Comment by SirRogers 2 ポイント

   ↑でもNetflix(アメリカ合衆国)じゃ七シーズンのうちたった一シーズンしか置いてないから他の手段で入手しないといけないんだよなぁ。

 Comment by somethingtooclever 36 ポイント

 ↑ウィリアム・シャトナーの飛行機回がその作品のなかで一番好き。

 Comment by Chillout010 19 ポイント

 ↑この作品好き。今の規準だと視聴に耐えないようなエピソードもいくつかあるけど半分くらいは問題ないし衝撃を受ける。

 


Comment by LurkingFool 65 ポイント

チャーリー・チャップリンの「独裁者」

 Comment by TenochX 17 ポイント

 ↑「モダン・タイムス」や「街の灯」もかなりの傑作。




モダン・タイムス




Comment by VictorBlimpmuscle 76 ポイント

ビリー・ワイルダーという最高峰の映画監督(であり象徴的な映画の製作者)の作品をチェックするべき。

「深夜の告白(1944)」
http://www.imdb.com/title/tt0036775/

「失われた週末(1945)」
http://www.imdb.com/title/tt0037884/

「サンセット大通り(1950)」
http://www.imdb.com/title/tt0043014/

「地獄の英雄(1951)」
http://www.imdb.com/title/tt0043338/

「第十七捕虜収容所(1953)」
http://www.imdb.com/title/tt0046359/

「情婦(1957)」
http://www.imdb.com/title/tt0051201/

「お熱いのがお好き(1959)」
http://www.imdb.com/title/tt0053291/

「アパートの鍵貸します(1960)」
http://www.imdb.com/title/tt0053604/

 Comment by TornadoApe 23 ポイント

 ↑「サンセット大通り」は傑作。受けられる栄誉を全て受けるに値する。

 Comment by Namesarenotmyforte 22 ポイント

 ↑「お熱いのがお好き」は相当良い!

 この白黒映画は他の人が白黒映画を視聴する切っ掛けとしては完璧だと思う。

 それにマリリン・モンローも。

 Comment by brian1987 5 ポイント

 ↑「アパートの鍵貸します」が個人的に大好きな作品。ジャック・レモンは素晴らしい俳優だったわ。





Comment by Chilled_Beverage 35 ポイント

「リバティ・バランスを射った男」
「ヤング・フランケンシュタイン」
「黒い罠」

 Comment by mister_atoms 2 ポイント

 ↑「黒い罠」はガチで名作。オーソン・ウェルズがだらしないデブを容易く演じてるのが大好き。




黒い罠





リバティ・バランスを射った男

Comment by Seeyouyeah 14 ポイント

「憎しみ」

掛け値なしに傑作。

 Comment by JimmlyWibblie 2 ポイント

 ↑この書き込みがこんな下の方にあるってことが信じられない!



憎しみ


Comment by Philofelinist 29 ポイント

「麗しのサブリナ」と「ローマの休日」

 Comment by cheeseburgerwaffles 8 ポイント

 ↑「ローマの休日」は間違いない。自分が古い映画をここまで好きになるとは自分でも思ってなかった。

 Comment by woodpony 4 ポイント

 ↑「おしゃれ泥棒」もその二作と結構似てるよ。

 Comment by alexdinhogaucho 2 ポイント

 ↑「昼下りの情事」もね。




麗しのサブリナ





昼下りの情事


Comment by diegojones4 35 ポイント

「影なき男」!

 Comment by foodandporn 13 ポイント

 ↑これが書き込まれて居なかったら書き込むつもりでこのサイトにログインした。

 今でも現在視聴できるシリーズを全部視聴してる。

 ウィリアム・パウエルとマーナ・ロイが共演してる作品は大体素晴らしい(他にあと五作品でこの二人は共演してる。)




影なき男 (1934年の映画)

Comment by Cyrustheaugur 34 ポイント

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」



ナイト・オブ・ザ・リビングデッド

Comment by Frenchpasta 87 ポイント

「アダムス・ファミリー」とか?

 Comment by TheAdamantArchvile 22 ポイント

 ↑豆知識:アダムスの家は実際は鮮烈なピンク色をしていた。

 こんな色にしたのは鮮やかな色だと白黒作品のなかでは皮肉的なことにより死者っぽくなるから。





アダムス・ファミリー

Comment by VeryStrangeQuark 22 ポイント

「ヒズ・ガール・フライデー」







Comment by Dinosaur_Wrangler 14 ポイント

「我等の生涯の最良の年」は1946年の映画としては驚くほど良い。
http://www.imdb.com/title/tt0036868/

古い作品だけどそのテーマについてしっかりと描いてる。映画の内容は第二次世界大戦から戻った三人の男性が社会に再び溶け込むために努力するってもの。

「軍隊板」のPTSDに対処するスレでこの映画のことを知った。






Comment by PM_ME_LEGAL_PAPERS 12 ポイント

「風の遺産」

これはスコープス・モンキー裁判をドラマにしたもので凄く良い。かなり考えさせられる。

 Comment by irritabletom 1 ポイント

 ↑これが書き込まれてないか探してた。自分の中ではお気に入りのクラシック映画の一本。




Comment by milakoplusdrencrum 11 ポイント

「狩人の夜」

ロバート・ミッチャム映画ではトップクラスに気に入ってる。

 Comment by APeacefulWarrior 1 ポイント

 ↑ロバート・ミッチャムと言えば「過去を逃れて」も忘れるべきじゃない。

 一部のコアなファン以外からは忘れられてる最高のノワール映画だよこれ。

 カーク・ダグラスがニコニコと微笑むサイコパスという滅多にやらないような秀逸な悪役を演じているって言うのは触れるまでもない。

 (真面目に言うけど「過去を逃れて」や「地獄の英雄」を続けざまに見てからカーク・ダグラスがヒーロー的な役割を中心にしてるってのはかなり残念に思う。彼がそうしようとした時の悪役ぶりはハマりまくってるから)

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HN:
酔生夢人
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男性
職業:
仙人
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考えること
自己紹介:
空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
それだけで人生は生きるに値します。

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