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戦争映画の中の見えないプロパガンダ

私は昔から、負傷兵をどのような犠牲を払っても救い出すという、米国映画に描かれてきたあのテーゼ(命題)が不思議であり馬鹿馬鹿しいとしか思えないのである。だから、「プライベートライアン」(「ライアン二等兵」と訳すべきだろう。原題のままカタカナにすると、「私生活ライアン」となり、「ライアンの私生活」みたいだ。)の冒頭の戦闘シーンは映画史に残る迫力だとは思うが、話の内容が最初から最後までアホくさくて仕方がなかった。だいたい、兵士ひとりを救うために、救出に向かったほとんど一部隊が全滅することの何が感動的だというのか。また、そういう話をハリウッドは好んで映画にするのである。「ブラックホークダウン」もそのひとつだ。「ハクソーリッジ」もおそらくそういう話である。「フルメタルジャケット」にもそういう場面がある。
これは、「わが軍は、兵士をこれほど大事にするのだから、安心して徴兵に応じ、安心して戦え」という政府プロパガンダへの協力だろう。いや、作った側は、本気でそういう「戦争の中の人道主義」を感動的だと思って作ったのかもしれないが、私には馬鹿馬鹿しい。救われた兵士の生命は救出活動で死んだ兵士の命より価値があるとでもいうのか。
そのくせ、敵となれば民間人でも平気で作戦の犠牲にする。これは広島長崎への原爆投下などでも明白だ。







たった1人でも兵が負傷したら救助に人手がとられて作戦が滞るのだから、人権重視の米軍の方が分が悪いよなー。
いやブラックホークダウンは怖カッコいいんだよ…自分はこんな目にあいたくないし(; ・`д・´)





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空を眺め、雲が往くのを眺め、風が吹くのを感じれば、
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