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幼い子供の手を放すということ

「無事発見」であるだけで「美談」と言う言い方もどうかと思うが、マスコミは「感動できるニュース=美談」扱いだから、現実の状況には合っているかもしれない。もちろん、これを「美談」としておしまいにしてはならないことは当然だろう。この両親は自分の子供をあやうく殺しかけたのである。自動車が四方から押し寄せる交差点の真ん中に7歳の子供を放り出した場合をイメージすればいい。単に頭が悪いとか想像力が無いで済まされる問題ではない。(親の手が届かない、不可抗力的な子供の事故などの場合と同一視すべきでないのはもちろんだ。)しかし、親を処罰すれば、それは子供にはねかえることになるのだから、こういう場合は「厳重戒告」以外には現実的には対応は無いかもしれない。もちろん、捜索に要した費用の一部を請求するのは当然だろう。何千万かかったかは知らないが。

教訓「引いた幼い子供の手はけっして放すな」

なお、事件のミステリー的部分については、記事中の



「たまたま通りかかった人が、子供が泣いているのを見つけ保護して、早く連絡してあげようと思っているところに大捜索が始まった。ここで自分が名乗り出ると誘拐犯人と思われるかもしれないと、本当のことを言えなくなったということも考えられます。その線が強いかなという気がします」


という推理が蓋然性が高いのではないかと思う。となると、子供を保護した人は、保護したことを感謝されることになるのか、それとも事態を紛糾混乱させた罪に問われるのか。おそらく、日本の「空気」から見て、後者になりそうな気がするが、そうなれば、それこそが大問題だと言っておく。この人が、「山中に置き去りにされた子供」を見つけて保護しないとしたら、それこそ人間ではない。事件の原因と責任はあくまで子供を置き去りにした父親(両親)にあるのだ。



(以下引用)

「無事発見の美談でおしまい」に違和感の声 北海道置き去り、「状況が不自然」と首ひねる人も

J-CASTニュース / 2016年6月4日 17時8分

写真

「無事保護」に安堵の声が寄せられている



北海道の小2置き去り事案は、不明から6日ぶりに男の子を無事保護したことで解決をみた。「よかった」「ほっとした」......関係者だけでなく、ネット上でもそんな安堵の声が多くみられた。「あとは、そっとしておいて上げて」と、マスコミに注文を出す人も少なくない。


一方で、「(話が出来過ぎていて)不自然」などと、「無事救出の美談」に違和感を持つ人もいるようだ。「水だけ」で丸5日以上も暮らしながら、男の子が自分で歩けるほど元気だったことや、発見された自衛隊施設の管理をめぐる証言の「食い違い」など、依然、謎も残されている。

偶然、非常に珍しい...専門家にも驚き

5月28日夕、親によって車から降ろされたあと不明になっていた田野岡大和君(7)は、6月3日朝に不明場所の隣町にある陸上自衛隊演習場内の宿舎で無事保護された。そうした経緯は、J-CASTニュースも「大和君が歩いた約10キロの上り坂 その先の演習場は捜索せず」(6月3日配信)などで伝えた。


それまでのローラー作戦による捜索でも発見されず、6月3日からの捜索態勢の縮小が決まっている中での奇跡的な救出だった。


その発見が奇跡的だったことは、一夜明けた4日付の新聞各紙の報道からも、うかがえる。毎日新聞は、社会面で「偶然重なり命つながる」と見出しをつけた(東京最終版)。朝日新聞は、陸自関係者の「(陸自施設に無事たどり着いたのは)いろんな偶然が重なったとしか考えられない」との見方を伝えた。日経新聞は、「健康な成人なら水だけで約1週間生存できるとされるが、小児で同様のデータは聞いたことがない。非常に珍しいケースではないか」という、小児医療センターの専門家の声を掲載した。


「偶然」「非常に珍しい」......専門家らをも驚かす展開だっただけに、ネットでも、にわかには信じられない、といった反応を示す声もある。「奇跡的だ、良かった」と好意的に受けとめる人がいる一方で、ツイッターなどには「不自然な点いっぱい」「不自然すぎるでしょ」といった声も挙がっている。

「想定外」だった陸自施設エリア

注目を集めている点のひとつは、「(不明になった)28日から(陸自宿舎に)いた」という大和君証言と、「30日の点検時に、誰の姿も見えなかった」とする陸自の説明の「矛盾」だ。見落としや、一時的に宿舎を離れていた可能性も考えられるが、「なぜ30日の時点で発見されなかったのか」は、ひとつの謎だ。


捜索範囲の問題では、発見された陸自施設は「想定外」だったとして探していなかった。このため、捜索の範囲設定が適切だったのか、と批判や疑問の声が出ている。一方で、「子供が険しい山道に入っていくはずがない」という、捜索のプロたちの「想定」を超える行動を取ったことになる大和君の足取りに不自然さを感じる人もいる。朝日新聞4日付朝刊によると、「(大和君が施設へ)どうやって来たのかは、はっきりしていない」。


また、1週間近くも「水だけ」で生き延びた状況ながら、自分で歩けるなど比較的元気なことにも驚きの声が出ている。大和君が搬送された市立函館病院の医師は3日の会見で「7日間頑張った割に、非常にしっかりしていると思います」と述べていた。


他にも、なぜ1週間近くも陸自施設から動いて助けを求めようとしなかったのか、逆に「遭難時に動かない」原則を知っていたのだとすると、なぜ親が「置き去り」現場へ「約5分後」に戻った時、その場にいなかったのか、といった疑問を呈する人もいる。

「推理」を披露する人も

J-CASTニュースが報じた一連の記事に寄せられたコメントの中には、

「誰かが保護してたんだろ。虐待を疑って帰さないでいるうちに出るに出れなくなったんじゃないかな」(6月3日11時すぎ)

といった「推理」も寄せられた。


また、発見前ではあるが、5月31日放送の「あさチャン!」(TBS系)では、神奈川県警の元刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は、

「たまたま通りかかった人が、子供が泣いているのを見つけ保護して、早く連絡してあげようと思っているところに大捜索が始まった。ここで自分が名乗り出ると誘拐犯人と思われるかもしれないと、本当のことを言えなくなったということも考えられます。その線が強いかなという気がします」

と分析していた。


北海道警は、大和君の体調の回復を待って詳しい経緯を聴く方針だ。今後、どのような経緯が語られるのか。いずれにせよ、無事救出を喜ぶ声は多い。先に紹介したJ-CASTニュースのコメント(6月3日)の主は、「なんにせよ無事で良かったね」と発言を結んでいる



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