北村薫と言えば「日常の謎」、まあ、そういう言い方をしているかどうかは知らないが、日常生活の中で遭遇した些細な謎を作品の中心にした推理小説の代表的作家だが、その北村薫の「中野のお父さん」という、わりと新しいシリーズらしき作品の一篇を読んでいたら、作者が謎にしたわけでもなさそうな部分で、奇妙な謎に出くわしてしまった。
作中の主人公である若い女性編集者(美希)とその同僚女性(ゆかり)の服装を描写した部分で、こう書かれている。
ゆかりは冷房対策のカーディガンを脱ぎ、いかにも編集者らしい大きなバッグにしまう。下はネイビーのワンピースだ。美希もジャケットを脱いで手に持った。こちらの下は黒のチュニック。
さて、どこが謎かと言うと、これは私が女性のファッションに無知なだけかとも思うのだが、「ネイビーのワンピース」というのが謎なのである。
私の世代だと、「ブルー、ネイビーブルー、私の彼は~♪」という歌を思い出すから、「ネイビーブルー」なら服に関係がありそうだと思うのだが、ここでは「ネイビー」と書かれている。それなら「海軍」にしかならないのではないか。まさか「海軍のワンピース」ではあるまい。今どき、海軍にも女性兵士がいるのかもしれないが、「ワンピース」は着ないだろう。すると、「ネイビーのワンピース」とは何だろうか。あるいは、「ネイビー」というブランドでもあるのか。
まあ、「チュニック」も分からない(古代ローマのチュニックしか想像できない)が、ジャケットの下に着ているのだから、「貫頭衣」の現代版みたいなもの、と想像すればすむ。しかし、「ネイビーのワンピース」は謎である。
一応、英和辞書を調べてみると、navyの3番目に 3=navy blueとあり、navyだけでもnavy blueを意味するようだ。しかし、現代の人間で、navy blueを知っている若者(特に女性)はあまりいないのではないか。ちなみに、navy blueは濃紺色で、イギリス海軍の制服の色と説明されている。
作中の主人公である若い女性編集者(美希)とその同僚女性(ゆかり)の服装を描写した部分で、こう書かれている。
ゆかりは冷房対策のカーディガンを脱ぎ、いかにも編集者らしい大きなバッグにしまう。下はネイビーのワンピースだ。美希もジャケットを脱いで手に持った。こちらの下は黒のチュニック。
さて、どこが謎かと言うと、これは私が女性のファッションに無知なだけかとも思うのだが、「ネイビーのワンピース」というのが謎なのである。
私の世代だと、「ブルー、ネイビーブルー、私の彼は~♪」という歌を思い出すから、「ネイビーブルー」なら服に関係がありそうだと思うのだが、ここでは「ネイビー」と書かれている。それなら「海軍」にしかならないのではないか。まさか「海軍のワンピース」ではあるまい。今どき、海軍にも女性兵士がいるのかもしれないが、「ワンピース」は着ないだろう。すると、「ネイビーのワンピース」とは何だろうか。あるいは、「ネイビー」というブランドでもあるのか。
まあ、「チュニック」も分からない(古代ローマのチュニックしか想像できない)が、ジャケットの下に着ているのだから、「貫頭衣」の現代版みたいなもの、と想像すればすむ。しかし、「ネイビーのワンピース」は謎である。
一応、英和辞書を調べてみると、navyの3番目に 3=navy blueとあり、navyだけでもnavy blueを意味するようだ。しかし、現代の人間で、navy blueを知っている若者(特に女性)はあまりいないのではないか。ちなみに、navy blueは濃紺色で、イギリス海軍の制服の色と説明されている。
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