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官僚と安部政権(あるいは上級国民)の頭に「地方」は存在しない

「反戦な家づくり」の明月飛鳥さんの記事の末尾である。
実は、同ブログを読むのは久しぶりだったが、またしても名推理だと思う。実に論理的だ。

(1)福島は放置状態
(2)海外へのばら撒き、政権維持のための株価操作はする
(3)できるはずのない(やってはいけない)東京オリンピックを強引に勧誘
(4)3.11の被災者援助は形だけで、無用な公共工事はする
(5)TPPの諸外国での頓挫がなければ、強引に推進予定
(6)熊本大地震にはまったく無関心

などから得られる結論として、飛鳥さんの推測する「新日本へのグランドデザインとしての地方切捨て」「(既得権階級の既得権は残し、できれば拡大する形での)政府の財政維持、財政再建」という「秘密の政府方針」は、かなり説得力がある。
つまり、今の日本で税収が上げられるのは東京だけである。だから、フクシマの後でも東京は首都であり続ける必要があった。(橋下を使った二重首都論や大阪遷都論が成功していたら、話は別だっただろう。)東京以外の地方は、税収面を考えれば、「ペイしない」のである。経済合理性だけで物事を考える習性のある官僚や経済人が「地方は切り捨てるべきだ」と考えてもおかしくない。つまり、「地方活性化」など、嘘も嘘、ただのキャッチフレーズだけであり、本音ではすべて切り捨てたいのだ。そもそも、これからの日本で「儲かる産業」など無い。ならば、「カネ食い虫」をいかに切り捨てていくかが官僚の最大の懸案事項となるだろう。そんなときに、地方で大災害が起こっても彼らが興味を持つはずもない。官僚の考えと安部政権の考えは同じである。歴代自民党政権と官僚とは一心同体なのだから。
さて、安部政権のやってきたことは、「何か大企業の金儲けのネタはないか」(東京オリンピックもそれ)「何か税収を増やす方策はないか」「与党が国民に支持されていると思わせる手段はないか」「野党の人気を落とす手段はないか」「与党の失策を誤魔化す手段はないか」ばかりである。どこにも「国民のために、これをやる」という政策がない。
である以上、熊本大地震が起こっても、あれほどに政府が冷淡なのは当然極まることではないだろうか。
この政府は、はっきりと「反国民」の政府であり、「国民を食らう」一種の怪物だ、と思う。


なお、「地方切捨て」の別の形が「道州制」「地方分権論」ではないだろうか。この「道州制」待望論が経済界からでてきた発想であることに私は長い間、それがなぜか考えていたのだが、これは明らかに「持ち株会社」の発想である。
つまり、系列会社内の事業ごとに成功不成功があれば、不成功の事業所は切り捨てればいい、という発想だ。そうして、貧乏県は貧乏県だけで勝手にやらせればいい、という考えなのである。「持ち株会社」としての「東京」さえ押さえれば、他県は実はどうなってもいい、というのがこの「道州制」の本当の意味なのではないだろうか。
実に非人間的な、冷酷な発想だが、「経済合理性」の行き着くところ、そういう考えが生まれるのも当然なのかもしれない。



(以下引用)


私は、東北震災以降の一連の政府対応、今回の点数稼ぎすらしない態度、異様な原発稼働などをみて、「これが日本の近未来のグランドデザインなんだな」と感じた。

どういうことか。

安倍晋三は口先ではGDP600兆円とか言っているが、できないことなど本人も分かっている。
実際は人口半分くらいの国として生き延びていくしかない。
そして、そのために彼らがやろうとしていることは、「お荷物」である地方の切り捨てと、新たな収入源の確保だ。

その二つを両立するものこそ、これだ。

原発推進の正体は「日本列島を核の墓場にする計画」だったのではないか
2011.4.1


福島は彼らにとっても想定外だった。何が想定外かと言えば、核処分場にすることもできないほど酷い壊れ方をしてしまった。
次の格好のターゲットは、薩摩川内である。

だから、危ないからこそ川内原発を止めない。
また、九州は博多から南はほぼ無人の荒野になってくれれば、こんなに好都合なことはない。
熊本が復興することなど望んではいないのだ。

6年前には「まさか」と言っていた人たちも、もしかしたらと思い始めている。
いわゆる陰謀論などではない。
非情な支配者の論理で考えれば、そういう結論に行き着く。

とりあえず自民党で、というあきらめは、こういう地獄へつながっている。

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